IS~インフィニット・ストラトス~  電子の妖精   作:ポコ

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色々と考えたけど、鈴を原作より少し早めに参入させることにしました。
もうルリを一人部屋で居させるのは嫌なんやー!
初期は簪やのほほんさんをルームメイトにしようかとの案もあったけど、やっぱ鈴がルリと一番相性良さげなんで。鈴ってヒロイン達の中で一番女子力高いと思うのは俺だけかの。あ、一夏絡みの時は除く。


第18話 納得出来ないことは譲りません

 ルリです。ようやく模擬戦が終わりましたね。お兄さんとオルコットさんもいい関係になれたみたいで良かったです。オモイカネは『戦って友情が芽生えたり仲が深まったりするって王道だよねー。夕日を背景に河原で殴りあうのが一番の理想だけど』って言ってたけど、また何かネットで見つけたのかな。 簪さんにどういう事か聞いてみたら「オモイカネはよく解ってる!」ってすごい興奮してました。よく分かんないです。

 じゃ、本編をどうぞ。

 

 

――――――――

 

 

―――side ルリ―――

 

 お兄さんとオルコットさんの試合が終わった後、私は簪さん達と別れてお兄さんのいるピットへと向かいました。初めての戦いでどこかいためてないか心配ですし。

 で、着いたのは良いんですけど…何でお兄さんは正座させられてるんでしょうか。

 お姉さんと箒さんはお兄さんを仁王立ちで見下ろして、山田先生は苦笑いしてます。本当に何があったんだろ…無難に山田先生に聞こうっと。

 

「あの、山田先生」

「あ、ルリちゃん。織斑君に会いに来たの?」

「そうだったんですけど…何でお兄さんは正座してるんですか?」

「ああ、あれはその…試合中に織斑君が何回か油断してた事に織斑先生と篠ノ之さんが怒っちゃって」

「あの試合内容で怒られるんですか…」

 

 お姉さんも箒さんも合格ラインが高すぎます。代表候補生に素人が引き分けるなんて、いくら専用機や作戦があっても普通は有り得ないと思うんですけど。

 あ、お兄さんが私に気づきましたね―――って、何でそんな捨てられた子犬みたいな目で見てるんですか。…仕方ないですね。助け舟を出しましょう。

 

「お姉さん、箒さん。そのくらいにしてあげて下さい」

「ん、ルリか…しかしだな」

「……ホシノか。お前には関係無いだろう」

「おい箒!関係ないってなんだよ!」

 

 むかっ。

 関係ないですかそうですか…これ、怒ってもいいですよね。

 

『問題ない!やっちゃえルリ!』

『了解、オモイカネ』

 

 オモイカネも許してくれたし、今まで溜まってたのもついでにぶつけちゃいます。私だって怒るときは怒りますから。

 

「関係ないって何ですか箒さん」

「……お前は一夏と知り合って間もないだろう。織斑先生は姉だし、私は幼馴染だ」

 

 …何ですかそのバカみたいな理屈。

 

「その理由だとお母さんとお姉さんと箒さん以外は誰もお兄さんと話しちゃいけないんですけど」

「そこまでは言ってない!ただ、身内の話に口を出すなというだけだ!」

「じゃあ何で箒さんが身内なんですか。幼馴染と言っても6年会ってなかったんでしょう?」

「ぐっ…!」

「お、おい二人とも…」

 

 お兄さんが止めようとしてますけど、もう知りません。箒さんの言うことは全然納得出来ません!

 

「だいたい、何でお兄さんを正座させてたんですか。幼馴染なら普通は労うんじゃないんですか」

「それは、一夏が情けない戦いをするから…」

「情けない?代表候補生と引き分けてどうして情けないんですか。 お兄さんはISを動かすのは2回目の素人なんですよ。それでエリートと引き分けるなんて、私は凄いと思います」

「だ、だが!一夏が油断しなければ勝てた試合なのは違いないだろう!」

 

 まだ言うんですか。どうして素直にお兄さんを褒めてあげないんでしょう?

 

「じゃあ箒さんは油断なんか絶対しないって言えるんですか。今まで剣道の試合でも油断したことないと」

「それは…」

「箒さんは初めて動かすISでも油断せずに代表候補生に勝てるんですね」

「………ッ!」

 

 箒さんは悔しそうに唇を噛み締めてます。これくらい少し考えれば分かると思うんですけど。

 箒さんは私から目を逸らすと、お兄さんに向かい合いました。

 

「……済まなかった一夏。お前は代表候補生相手によく頑張った。…………私は先に部屋に戻らせてもらう」

「え?あ、ああ……」

 

 箒さんはお兄さんに一言謝ってからピットを出て行きました…言い過ぎたかな。

 お兄さんと山田先生はどうすれば良いのかきょろきょろして慌ててます。お姉さんは…少しバツが悪るそうですね。もしかして少し注意してから褒めるつもりだったのかな。

 

「お姉さん。もしかして私、タイミング悪かったですか?」

「ん、ああ…いや、先に労わなかった私が悪かっただけだから気にするなルリ。どうも昔から一夏には叱り癖がついてしまってな…直そうとは思ってるのだが、どうも上手くいかん」

 

 お姉さんは照れてるのか、頬を掻いてます。 お姉さんでも失敗するんですね。

 あ。箒さんと言い合いになっちゃったけど、お兄さんの様子を見にきたんでした。

 

「お兄さん、騒がしくしちゃってスイマセン」

「いや、あれは箒の方が言いすぎだろ。ルリは気にしなくて良い」

「そう言ってもらえると助かります。 お兄さんは怪我はないですか?」

「ああ。俺は丈夫なのが取り柄の一つだからな! 心配してくれてありがとうなルリ」

 

 お兄さんはまた私の頭を乱暴に撫でてきました…本音さんと比べたらダメダメですけど、なんだかこういうのも良いかもしれません。

 

「お兄さん、オルコットさんとは仲良くなれたんですか?」

「ああ。なんかライバルって認めてもらえたよ。それとこれからはセシリアで良いってさ」

 

 名前呼びですか。これは…普通にライバルと認められただけ、ですよね?

 

『見た感じはそうだと思うよ。別に顔を赤くもしてなかったし』

『ならいいですけど』

 

 お兄さんを本気で好きな人が増えたら、色々とメンドくさい事になりそうだし。

 お兄さんが大丈夫なのも確認したし、今日は早く帰って寝たいです。試合を観戦してただけなのに、なんだか疲れました。

 

 

――――――――

 

 

「そういえば、結局クラス代表はどうなるんですか?」

 

 模擬戦翌日、お兄さんとオルコットさんに気になった事を聞いてみました。

 

「あぁ、そう言えばクラス代表を決める試合だったんだよな。すっかり忘れてた」

「私も試合に夢中でしたわ。引分の場合は…当人で話し合って決めれば良いと思いますわ」

「それもそうか。じゃあセシリアで良いんじゃないか?昨日は何とか引き分けたけど、実際は俺より強いんだし」

「そうですね。順当に考えればオルコットさんが良いと思います」

「ホシノさん。私の事はセシリアと呼んで下さいな」

「じゃあ私もルリで良いです」

「ありがとうございますわルリさん。ですが、私がクラス代表ですか…」

 

 オルコット…じゃなくて、セシリアさんは何でか考え込んでしまいました。クラス代表になりたくないんでしょうか?

 

「…決めましたわ」

「「?」」

「私はクラス代表を辞退しますわ。一夏さんが代表になって下さいまし」

「へ?」

 

 セシリアさんが代表を辞退すると聞いたお兄さんは、目が点になっちゃってます。

 でもどうしてセシリアさんは辞退するんでしょう?

 

「セシリアさん。何で代表にならないんですか?」

「別に代表になるのが嫌というわけではありませんわ。ただ、一夏さんに代表になって欲しいのです」

「何で俺なんだ?さっきも言ったけど、どう考えても俺はまだ(・・)セシリアより弱いぞ」

「ふふっ…まだと言うことは、いつかは私より強くなるおつもりなのでしょう?」

「ああ。昨日言っただろ?次は勝つって」

「だからこそですわ!」

「だからこそ?」

 

 どういう意味でしょう。お兄さんがセシリアさんに勝つこととクラス代表と、どういう関係が?

 

「一夏さん。昨日の貴方は素晴らしかったですが、それでも代表候補生には及びません。何故かお分かりですか?」

「そりゃ色々あるだろうけど…一番は練習不足だろ」

「少し違いますわね。正しくは経験不足(・・・・)ですわ」

「どう違うんだ?」

「専用機には【稼働率】というものがありますの。詳しい説明は省きますが、一夏さんに分かりやすく言いますと、ISは経験を積めば成長しますの」

「つまりISは乗れば乗るほど強くなるって事か?」

「そう捉えてもらって結構ですわ」

「それで、その話と俺がクラス代表になるのに何の関係があるんだ?」

 

 そうですね。セシリアさんがクラス代表をしない理由には…あ、もしかして。

 

「セシリアさん。もしかして、お兄さんに少しでも早く強くなってもらおうとか考えてます?」

 

 私が尋ねると、セシリアさんは満足そうに頷きました。

 

「その通りですわルリさん!一夏さんは私の好敵手なのですから、早く強くなって頂かないと引き分けた私の立場がありませんもの!」

「なんでクラス代表になったら強くなれるんだ?」

「さっきセシリアさんが言ったとおりですお兄さん。代表になればクラス対抗戦がありますから、沢山ISで戦って経験がつめます」

「あぁ成る程。 でも良いのかセシリア?試合前はあんなに代表になりたがってたじゃないか」

「あれは私がクラスで一番強いと思っていたからですわ。私と引き分けた一夏さんなら、何の問題もありません。それとも一夏さんは、他のクラス代表には勝てないんですの?」

 

 セシリアさんが挑発的な目でお兄さんを見つめます。あぁ、そんな風に煽ったら…ほら、お兄さんが凄いやる気になっちゃってます。 セシリアさん、昨日の試合だけでもうお兄さんの性格を見抜いてますね。

 

「セシリアにそこまで期待されたらやるしかないだろ! それより敵に塩を贈って負けちまっても知らないからな?」

「心配なさらずとも、一夏さんが強くなっている間に私も強くなりますわ。早々遅れはとりませんわよ!」

 

 二人はそう言いあうと、笑顔で睨み合いました。なんか火花が散ってる気がします。

 昨日の今日で本当に仲良くなりましたね…この場合は、類は友を呼ぶ?

 

「お~おりむーとセッシーは仲良しさんだね~」

「あ、本音さん。おはようございます」

「おっはよ~るーるー。で、これどしたの~?」

「クラス代表の話し合いです。お兄さんがやる事になったみたいです」

「そっか~。おりむーも強いから、きっと負けないよね~」

「だといいですけど」

 

 他のクラス代表ってどんな方がなってるんでしょうね。簪さんはまだ【打鉄弐式】が完成してないから、クラス対抗戦は参加しないって言ってたけど…なーんか一波乱ありそうな気が。

 

『ルリ。それフラグ』

『フラグって何ですか?』

『この場合は悪い予想をしたらその通りになる、所謂お約束ってやつ』

『そんなお約束いりません』

 

 ほんと、どうなるやらです。




ルリなら『むかっ』て怒らせても許されると思うの!
ついルリに箒を論破させちゃいました。10歳児に論破される高校生って…でも流石に原作のあれは無いと思ったんで。もっと試合の過程を見てあげて下さい箒さん。
さて、こうしてクラス代表は無事(?)に一夏になりました。次回は早々に鈴登場予定です。
明日の22時までには投稿できるんじゃないかなー。
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