IS~インフィニット・ストラトス~  電子の妖精   作:ポコ

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感想の多さに驚き。鈴を無理やりお姉ちゃんにした事が割と好評で安心。急ぎすぎたので、ラウラはもう少しゆっくり仲よくさせていきたいです。え、シャル?一夏に丸投げ。

この作品が何をしたいんかよく分かんないという声がいくつかあったので、あらすじを追記しました。イメージ的にはたまに戦闘のあるのんのんびより…は流石に無いか。ルリに優しいIS世界と思ってもらえば間違いは無し。

4月10日の第三次スパロボZ時獄篇にwktkが止まりませぬ。ナデシコがいないのが残念だけど…そろそろ復活しないかなぁ。最後にナデシコが出たのはなぜなにトロワが定着したスパロボWだっけ。


第20話 色々とお母さん公認です

 ルリです。前回はお姉ちゃんに甘えすぎました。照れくさいです。…誰か幼児退行とか言いませんでした?私、まだ少女ですからね。10歳ですから。

 お姉ちゃんには敬語は駄目って言われちゃったけど、これはもう口癖になってるので難しいです…まぁ、出来るだけ頑張ってみます。私のキャラじゃないみたいなツッコミはやめて下さいね。お姉ちゃん以外にはするつもりないんで、大目に見て下さい。

 じゃ、本編です。今回からは出来るだけゆっくりでいくって作者が言ってますけど、どうなるやら。

 

 

――――――――

 

―――side 鈴―――

 

「上がったわよルリー…あれ、もう寝ちゃった?」

 

 ルリの後にあたしもシャワーを浴びたんだけど、出た時にはルリはもうベッドで寝ちゃってた。色々と溜まってたのを吐き出して安心したのかしら? まったく、子供のくせに色々と考えすぎなのよルリは。ここにはルリが唯一甘えれる篠ノ之博士がいないから、色々と気を張ってたのも仕方ないのかもしれないけど。

 寝ているルリの顔を覗くと、さっきまで泣いてたのが嘘みたいに幸せそうな顔で寝てた。 ふふっ、こうして寝顔を見てるとただの子供よねー。寝ているルリの髪を手櫛で軽く梳いてたら、ルリが気持ちよさそうにあたしの手を握ってきた。

 

「ん……お母さん…」

「あ、起こしちゃった?」

「むー…」

 

 なんだ、寝言だったみたい。…お母さん、か。この寂しがりな甘えん坊がルリの素顔なのかしら。だったらルリがもっとこんな顔でいれるように、あたしが篠ノ之博士の代わりにルリの甘え場所になってあげないとね。あたしはルリのお姉ちゃんで、ルリはあたしの大事な妹なんだから。

 

「ルリ。あんたの事はあたしが…お姉ちゃんが守ってあげるからね」

「んぅ…お姉ちゃ…」

「はいはい。あたしはここにいるわよ」

 

 ルリの寝言に返事をすると、握ってた手を強く握り返してきた。聞こえてるのかしら?

 んじゃルリと約束したし、あたしもこのまま寝ようかしらね。髪を乾かしたいけど、こんなにしっかり手を握られてたら諦めるしかないかー。

 

 髪を乾かすのを諦めて布団に入ろうとしたんだけど、それは突然聞こえてきた声に止められた。

 

『おぉ~っと!ここで束さんのちょっと待ったコ―――――――ル!!』

「っ!?な、何!?」

 

 何事!?…ていうか今、束さんとか言わなかった?束ってまさか…いやいや、流石にそれは無いわよね。無いはず……無いといいわねー。

 半分諦めながら恐る恐る声のした方へ振り向くと、そこには―――――TVに映った篠ノ之束博士が居た。あぁ………もう今日はこれ以上驚く事はないと思ってたのにー!

 

『おんやー?何でりっちゃんはそんなもうどうにでもしてみたいな顔をしてるのかな? ていうか束さんがいきなりTVに映ったんだから、もっとビックリしてくれても良いと思うんだけどなー』

「アハハ…今日1日だけで数年分は驚きましたからねー。色々と吹っ切れました」

『諦めの境地だねー。目が素敵に逝っちゃってるよりっちゃん。でも諦めたらそこで色々と終了だよ!』

「うっさい!ていうかりっちゃんって何!」

『んー?りーちゃんのが良かったかな?』

「麻雀みたいだから止めて!あぁもうりっちゃんで良いわよ…」

 

 全く、流石ルリのお母さんというか、母娘揃ってあたしのペースを崩しまくって…あれ、あたしさっきから篠ノ之博士とため口で話しちゃってるけどヤバくない?いや、それよりなんで世界各国が血眼で話してる篠ノ之博士が普通にTVに映ってあたしと話してんの!?

 今の状況を冷静に見直したあたしは、一瞬で顔が青くなった。と、取り敢えず篠ノ之博士を怒らせないようにしないと…あぁさっき思いっきり『うっさい!』とか言っちゃってたぁー!

 

「あ、あの…篠ノ之博士。さっきのは言葉のあやというかですね」

『うぇ、りっちゃん何いきなり敬語なんか使ってるの?気持ち悪ーい』

「ぬぐっ…!」

 

 が、我慢!耐えるのよ凰 鈴音…!ここで機嫌を損ねたらどんな事になるか分かったもんじゃないわ!

 

「そ、そう言われても…篠ノ之博士にあた、私のような学生が対等に話すわけには」

『さっきみたいに話してくんないと、校内放送でりっちゃんがいっくんを追いかけてIS学園に来たって叫んじゃおっかな~』

「んなっ!?な、なななななな何を言ってんのよあたしが一夏なんかを追いかけてなんてそんなわけないじゃない何をバカな事を言ってるのかしらああ全く意味が分かんないわね!」

『うわぁ、すっごい慌てっぷり。それもう自分でバラしちゃってるからねりっちゃん』

「ぐぬぅ……!」

『ぷふー!ぐぬぅだって!女の子がそんなオッサンみたいな声出しちゃダメだよりっちゃーん』

「誰のせいで変な声が出たと思ってんのよ!」

『りっちゃん』

「あんたのせいでしょうがぁ――――――ッ!」

『そんな大声出したらるーちゃんが起きちゃうよー』

「……………ッ!……………ッッ!!」

 

 は、腹立つぅ…!すっごい腹立つ!! あぁもう、敬語なんて止め止め!どうせ敬語でもため口でも結果は変わんないわよ!

 

「はぁ…それで篠ノ之博士はあたしに何の用なの?」

『いやん!そんな篠ノ之博士だなんて他人行儀だよりっちゃーん。遠慮せずに『お母さん』って呼・ん・で!あ、ママでもいーよ!』

「は? なんで博士があたしのお母さんなのよ」

『だってりっちゃんはるーちゃんの『お姉ちゃん』になったんでしょー。だったらりっちゃんも束さんの娘って事だよねー』

「いや、その理屈はおかしい」

『えー。るーちゃんがママって呼んでくれないから、りっちゃんに期待してるのにー!』

「無理。あたし実の母親でもそんな呼び方したことないし」

『ちぇー。しっかたないなぁ…じゃあ母さんでいいよーだ』

「何であたしが我儘言ってるみたいになってんのよ」

『違うの?』

「何もかも違うッ!」

 

 もうイヤー!この人なんでこんなにやりたい放題なの!?

 

『それは束さんが束さんだから仕方ない事なんだよー』

「自然に心を読まないでよ…その説明で妙に納得出来ちゃった自分が悲しいわ」

『ふっふっふー。りっちゃんも大分お母さんの事が分かってきたみたいだね!』

「分かりたくなかったけどね!」

 

 あと、誰がお母さんか。

 

「それで束さん。いい加減に本題に入ってくれない?何か理由があるんでしょ」

『むぅ…時間も無いし、今は『束さん』で我慢しとくよ。でもりっちゃん!お母さんはいつまでもりっちゃんが『ママ』って呼んでくれるのを待ってるからね!』

「はいはい、前向きに検討しとくわ。 で?」

『りっちゃんはつれないなぁ…で、りっちゃんを呼んだ理由なんだけど――――」

 

 束さんは言葉を切ると、真剣な表情であたしを見てきた。

 ようやくあたしに目を付けた理由を言ってくれるのね…もしかして大事な娘に近づくなって牽制かしら。もしそうだったら全力で断ってやるんだから!

 

 そう意気込んでると、束さんは―――――あたしに頭を下げてきた。

 

「…………へ?」

『ありがとうねりっちゃん』

「え、いや…どういたしまし…て?って、あたし束さんに何もしてないんだけど」

 

 うん。束さんがあたしにお礼を言う理由がさっぱり分かんない。

 あたしが不思議がってると、束さんは優しく笑いながら教えてくれた。

 

『りっちゃんはるーちゃんを受け止めて(・・・・・)くれたでしょ。あれは束さんにも出来なかった事なんだよ。だからありがとう!』

「束さんに出来なかったって…束さんはルリのお母さんでしょ?ちゃんとルリを受け止めてるんじゃないの?」

 

 束さんがちゃんとお母さんをやってなかったら、ルリがあんなに純粋に育つとは思えないし。

 

『ううん。束さんはるーちゃんを受け入れた(・・・・・)だけ。りっちゃんみたいにるーちゃんを叱った事なんて一回もないよ』

「あ……」

『やっぱし束さんは駄目だねー。りっちゃんが怒ってくれるまで、るーちゃんを受け入れすぎてた事に全然気づかなかったもん。お母さん失格だよ。これじゃりっちゃんの方がるーちゃんのお母さんに相応しいかもねー!』

 

 束さんは明るく笑って誤魔化してるけど、その目元は少し光ってた。

 そっか…世間では天才とか天災とか言われてるけど、束さんも人間だもんね。子育てに悩む事くらいあるかー…でも。

 

「…バッカじゃないの?」

『…え?』

 

 束さんが、何を言われたのか分かんないみたいな顔であたしを見てきた。

 

「あのねー…束さんがルリのお母さん失格だとか、本気で言ってるの?」

『…だってぇ……』

 

 何でそんなに落ち込んでるんだか。自分ではどれだけルリに慕われてるか分かんないのかしら?

 

「束さんがお母さん失格だったら、ルリが『大好きな自慢のお母さん』なんて言うわけないでしょ!」

『あ………!』

「まったく。どうせあたしとルリの話も全部聞いてたんでしょうに、何で肝心なとこを聞き逃してるんだか」

『いや、その…その後にるーちゃんが泣いちゃったから…』

「頭から抜けたのね」

『あ、あははー』

 

 束さんは明後日の方向を向いて頬を掻いた。

 この人、本当にあの天災なの?ただの子育てに悩んでる、ちょっと間の抜けたお母さんじゃない。そう思ったら、思わず笑ってしまった。

 

『むぅ――――!笑う事ないじゃないのさりっちゃん!』

「ぷふっ……だって、あの天災が子育てに悩んでるとか考えたら…!」

『し、仕方ないじゃん!束さんにだって色々と悩みはあるんだよ!』

「はいはい。とにかく、束さんは誰がなんと言おうとルリの立派なお母さんなの。それでも不安なら、ルリの前でお母さん失格かもとか言ってみなさいよ。多分あの子泣くわよ」

『そ、そっかな~…』

「出来れば試さないで欲しいけどね。結果なんて分かりきってるもの」

 

 そこまで言うと束さんは少しは自信が出たのか、笑顔が戻ってきた。

 これはルリの変に甘えん坊なとこは束さん似っぽいわねー。なんか束さんも甘えん坊っぽいもん。甘えられる人がいなかっただけで。

 束さんの親友らしい千冬さんは甘やかしたりしなかったのかしら?…うん、甘やかしはしそうにないわね!

 

『ふ、ふふふ…まさかるーちゃんだけじゃなく、束さんまで陥落させるなんて…りっちゃん、恐ろしい子!』

「あ、落ち着いた?」

『うん、りっちゃんのお蔭でね! 束さんは誰が何と言おうとるーちゃんのお母さんだよ!』

「当たり前じゃない」

『んっふっふー。りっちゃんも遠慮しないで『お母さん』って呼んでね!』

「いや、ないから」

『それとも束さんがりっちゃんを『お母さん』って呼ぼっか?』

「止めんか!」

 

 この後、妙に絡んでくる束さんを適当に流して話は終わった。

 なんか勝手に養子縁組されてそうで怖いんだけど、流石にそれは無い…わよね?…念のためにお母さんに気をつけてって連絡しとこ。明日起きたらルリにも束さんを止めるようにお願いしとけば大丈夫でしょ。




鈴の母力が天元突破。鈴と束の話は2000字くらいで終わらせるつもりだったんだけどなー。
取り敢えず鈴は超書きやすい。

次話は明日になります。多分22時頃。
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