鈴はルリによる癒しと箒という反面教師によって、原作より凄く丸くなってます。原作の鈴は余裕が無いまま一夏のとこに突撃しちゃったから、あんな事になっちゃったと思うので。
昔から定期的に発症するレトロゲーム症候群により、最近はSFCのRPGをやってます。具体的に言うと聖剣伝説3とLIVE A LIVEとロマサガ3。もう何回やったやら。天外魔境ZEROもやりたいけど、電池が切れててセーブが出来ないのorz
ルリです。お姉ちゃんが一夏さんに再会する時の作戦を考えてたけど、1年ぶりに会うんだったらそれで充分印象に残るような…え、何オモイカネ。こういう時はとことんまでやるのが様式美というものって?そういうもんですか。 じゃ、さっさと本編に行っちゃいましょう。
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―――side ルリ―――
お姉ちゃんと作戦会議をした日の昼休み。休み時間の間にさゆかさんと癒子さん、本音さんには話を通してます。簪さんにも協力してほしいってメールをしておきましたけど、簪さんはお兄さんが嫌いだからお祝い会には来ないかな?それなら仕方ないけど、ちょっと残念です。
さて、これから相談するのに邪魔な一夏さんは…。
「おーいルリ!一緒に昼飯食いに行こうぜ!」
「…………はぁ」
思わず溜息が出ちゃいました。なんでこういう日に限って誘いに来るんだろう…最近はセシリアさんと行くことが多かったじゃないですか。
お姉ちゃんには私が連れ出すって言ったけど、それは最終手段です。お姉ちゃんの晴れ舞台(?)なんだから、私も話し合いには参加したいし。
「今日はちょっと用事があるんで、一夏…お兄さんは食堂に行ってきて下さい」
「用事って何だ?少しくらいなら待つぞ」
あぁもう…どうして一夏さんはこう空気が読めないんだろう。
ここはセシリアさんに…いえ、箒さんに連れて行ってもらいましょうか。箒さんが教室にいてもメンドくさい事になりそうだし、二人で行ってくれたら楽です。
「いつ終わるか分からないんで、気にしないで下さい。一人で食べたくないなら箒さんを誘ったらどうですか?ルームメイトなんですし」
「うーん……なら仕方ないか。セシリアも用事があるらしいしな。 じゃあ箒を誘って行くか。また後でなルリ」
「はい。行ってらっしゃいです」
お兄さんは一言挨拶をすると、箒さんを誘いに行きました。
箒さんが一緒に行ってくれるかが不安ですけど…あ、なんか私の事はほっとけとか言ってますね。ちらちら構って欲しそうに一夏さんを見てたのに、何を言ってるんだろ。
頑張れ一夏さん。今こそ貴方の空気の読めなさを発揮する時です!……おぉー、本当に無理に箒さんの手を引っ張って行ってくれました。自分で言ってなんですけど、あの状況で引っ張っていけるなんてとんでもないですね一夏さん。
一夏さんも箒さんも行ってくれたし、お姉ちゃんを呼んどきます。――――これで良し、と。数分もしないうちに来ると思います。
じゃあお姉ちゃんが来るまでに、本音さん達に簡単な説明をしときます。さゆかさんにしかメールしてませんし。さゆかさんが幹事らしいですから、さゆかさんに話を通せば大丈夫ですよね。
「さゆかさん、本音さん、癒子さん。良いですか?」
「どしたのるーるー~。お昼ご飯のお誘い~?」
「えと、そうじゃなくて…」
「あ、ルリちゃん。今日のお祝い会の事だよね」
「そうです、さゆかさん」
「ん?何の話?」
「もう癒子…明日の放課後に織斑君がクラス代表になったお祝い会をするってメールしたでしょ!」
「え?……あぁー!そう言えばメール来てたね。寝る前に見たから忘れてた」
「もう癒子はこれだから…」
さゆかさんは諦めたように溜息をつきました。よくある事みたいです。
「さゆかさんには今朝メールしたんですけど、私のルームメイトが昨日編入してきたんです」
「お~ようやくるーるーも一人部屋じゃなくなったんだね~」
「はい。そのルームメイトなんですけど、実は一夏さんの幼馴染なんです。1年前に転校して別れちゃったんですけど。それでせっかくの再会だから印象に残る事をしたいって話になって…」
「へー。織斑君って篠ノ之さん以外にも幼馴染がいたんだ」
「小学5年生からの付き合いって言ってました」
「…それって幼馴染って言うのかな?」
…さあ?どうなんでしょう。
「別に仲良しなら幼馴染って事で良いんじゃないかな~?」
「また本音は適当な…」
「まぁまぁ。それでルリちゃんから聞いたんだけど、その子が料理を作らせて欲しいって話なの。オードブルを買う事にしてたから、簡単な料理なら1品くらい混ざってても大丈夫だと思うんだけど…どう?」
「んー…私は別に良いと思うよ。私たちに手伝って欲しいとかじゃないんでしょ?」
「はい。最高の酢豚を作るって張り切ってました」
「何故に酢豚? まぁクラスの皆に聞いてみないと分かんないけど、多分大丈夫でしょ」
「私も良いと思うよ~。あ、でも私も食べてみたいから多めに作ってくれると嬉しいな~」
「本音ちゃん…今回は我慢しとこうね?」
「むぅ~…分かった~」
よし。これで料理の許可は取れました。
「ねえねえるーるー」
「なんですか本音さん」
「そのるーるーのルームメイトの子って、おりむーの事好きなの~?」
「え」
な、何で分かったんですか本音さん…!
「だってただの友達なら料理作ろうなんて思わないもん~」
「そ、それは…」
確かにその通りだけど、お姉ちゃんの事を勝手に話すのは…。
どう誤魔化すか悩んでると、後ろから私の大好きな声が聞こえてきました。
「そうよ。あたしは一夏が好き」
「「「え?」」」
「お姉ちゃん!」
振り向くとそこにいたのはやっぱりお姉ちゃんでした。今の話を聞いてたみたいです。
昨日私が聞いた時は真っ赤になって答えてたのに、今は堂々としてます。見栄っ張り?
「初めまして。貴女達がルリの友達? あたしがルリのルームメイトの凰 鈴音よ」
「あ、初めまして…って、織斑君が好き!?」
「おぉ~大胆~!」
「協力してくれる人に理由を隠すのはあたしの趣味じゃないの。…それで、その…こんな理由なんだけど、本当に協力してくれるの?」
お姉ちゃんはさっきまでの堂々とした態度が嘘みたいに、不安そうにさゆかさん達に聞きました。やっぱり不安だったんですね。
さゆかさん達は最初は驚いてましたけど、お姉ちゃんが真剣なのが分ると笑って引き受けてくれました。皆さん優しい人達ばかりです。
「まっかせてよ凰さん!織斑君にさりげなく凰さんの料理を勧めるくらいでいいんでしょ?」
「私は凰さんが教室にいつでも入ってこれるように連絡役をしようかな」
「じゃ~私は…しののんをブロックしとく~!」
笑ってシャドーボクシングをする本音さん。いや、殴ってどうするんですか。頼もしいですけど。
お姉ちゃんはそんな3人を見て、嬉しそうに笑ってくれました。
「ふふっ…流石ルリの友達ね。本当に頼りになるわ! 私の事は鈴で良いわよ。凰だと呼びにくいでしょ?」
「そう?じゃあ私の事も癒子って呼んでよ。あ、私は谷本 癒子ね!」
「私は夜竹 さゆか。さゆかって呼んでね鈴ちゃん」
「私は布仏 本音~よろしくリンリン~」
「誰がリンリンよ!…あ、ゴメン本音。でも出来ればリンリンはちょっと…昔パンダみたいだってからかわれた事があるのよ」
「むぅ…じゃあ~…リーリー?」
「野球のリードになってるじゃない」
「じゃあじゃあ~…ファンファン?」
「結局パンダじゃないの!」
「じゃありっちゃん~」
「最初からそれにしなさいよ…束さんと同じあだ名かぁ。あたしの名前ってあだ名付けにくいのかしら?」
お姉ちゃんは本音さん達とすっかり打ち解けたみたいです。また簪さんや楯無さんも紹介出来たら良いな。
あ、一夏さん達が出て行ってから大分時間が経ってます。そろそろ戻ってくるかも。
「お姉ちゃん。そろそろ一夏さん達が帰ってくるかも」
「え、もうそんな時間?じゃあ本音たちとアドレス交換だけして戻ろっかな」
「お姉ちゃん?…まぁいっか。じゃあ早く交換しよっか」
お姉ちゃんは本音さん達とアドレス交換をしてから帰っていきました。
後は千冬さんか食堂の人に料理できる場所を借りて…1品だけなら部屋で充分かな。
「ね~るーるー~。なんでるーるーはりっちゃんの事をお姉ちゃんって呼んでるの~?」
「そうそう。それにルリちゃんが珍しく敬語じゃなかったし」
「うん。私も気になった」
あ、やっぱり気になりますか。
「えと、昨日色々と話してたらその…私からお姉ちゃんって呼びたいってお願いしたんです。そしたら敬語じゃなかったら良いって言ってくれて、それでです」
「織斑君みたいなのじゃなくて、ルリちゃんからお願いしたの?」
「ていうかルリちゃんってタメ口で話せたんだ」
「頑張ればですけど。だからお姉ちゃん以外には今まで通りです」
「いーな~りっちゃん~」
そんなに敬語じゃない方がいいんでしょうか?でも…うん、やっぱし敬語じゃないのはお姉ちゃんとオモイカネだけにしとこう。その、特別って感じがしますし。
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あの話合いの後は特に何も問題は無く、クラスの皆さんもお姉ちゃんの事を応援してくれました。セシリアさんも協力してくれるみたいです。…箒さんには話してませんよ。絶対にメンドくさいですから。
で、今はその翌日の放課後。お祝い会の準備が出来て一夏さんを待っているとこです。準備が出来るまでの時間稼ぎに一夏さんを連れまわす役は勿論箒さんです。それが一番楽ですから…色々な意味で。
「おい箒。教室に何か用があるのか?忘れ物でもしたか?」
「……行けば分かる」
あ、一夏さんが来たみたいです。クラッカーの準備をしないと。
「…先に入れ一夏」
「何で俺が?…なんなんだよ全く…」
一夏さんがぶつぶつ言いながら扉を開けました。今です!
パンパンパンッ!!
「「「織斑君クラス代表おめでと――――――――――――――――!!!」」」
「…………へ?」
一斉に鳴らされるクラッカーに対して、一夏さんは何が起きたか全く解ってないみたいで、口を開けて固まっちゃってます。
「…おい一夏。早く入れ」
「え?へ?いや、入れって言われても…なんだこれ?」
「さっき皆が言っただろう。お前がクラス代表になったお祝い会だそうだ」
「マジで?…うわすっげぇ嬉しい!!皆、ありがとう!箒もサンキューな!!」
「うわっ!?ば、馬鹿者!手を離せ!」
「あ、悪い悪い。つい嬉しくってさ」
「あ……」
一夏さんが感激して箒さんの手を握ったのを、箒さんはすぐに離してしまいました。そんな残念そうにするなら…いえ、言うだけ無駄ですね。
「おぉー!すっげぇ御馳走だな!これ金かかったんじゃないのか?」
「ううん。食堂で頼んだし、皆で出し合ったからそんなに高くないよ。遠慮せずに食べて!」
「そっか?じゃあ遠慮なく!」
一夏さんは皆さんにお礼を言うと、早速料理を食べ始めました。
お姉ちゃんが頑張って作った酢豚は一夏さんの近くに置いてます。
お姉ちゃんは本当に頑張ってた。何回もレシピを確認して、何回か作ったのを私や本音さん達で味見しました。お姉ちゃんの酢豚は凄く美味しかった。あれなら一夏さんもほかの料理と違う事に気付く筈です…。
あ、一夏さんが遂に酢豚を口に入れました。お願いだから気づいて下さい!
「お?なんだこの酢豚。凄い旨いぞ!」
「本当ですか!」
「うおっ!?ど、どうしたんだルリ?」
「私のことはどうでもいいです!それで、その酢豚美味しいですか?」
「あ、ああ。なんかこの酢豚だけ他の料理と比べて凄い旨いけど…どっか違うとこで買ったのか?」
「違います。その酢豚は手作りです」
「へーそうなのか。こんな旨い酢豚、誰が作ったんだ?」
来ました!さゆかさんに目配せすると、お姉ちゃんの電話を鳴らしてくれました。鳴らしたら入ってくるようにお姉ちゃんに言ってます。
「その酢豚を作ったのはあたしよ!」
「へ?」
一夏さんが振り向いた先には、腰に手を当てて立つお姉ちゃんがいました。
さぁ、ここからが本番です。頑張ってくださいお姉ちゃん!
なんかルリが一夏に微妙に容赦なくなってるのは、鈴という理想のお姉ちゃんが来たせいで一夏のお兄さんぶりに無意識に不満を覚えたからです。
前話で鈴にお願いされたので、ルリは心の中では一夏と千冬の事を名前呼び。元々千冬はともかく、一夏に対してはお兄さん呼びをするのにあまり乗り気じゃなかったせいもあり。
ちなみにルリの一夏への評価は初対面から変わってません。良い人だけどウザいという感じ。IS戦闘の才能は認めてるけど、本当にそれだけ。
次話投稿は明日になります。時間はいつになるか分かんないけど。