IS~インフィニット・ストラトス~  電子の妖精   作:ポコ

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 ここ数話ほど一夏がマダオすぎるとのコメが大量に。
 一夏ヒロインはシャルにするつもりだったんだけど、ヒロインは箒で良いとかいっそヒロイン無しでいいんじゃねとの声もあり。
 対抗戦が終わったらヒロインをどうするかアンケートしようかなー。あ、今はしませんよ。今したら満場一致でヒロイン無しになりそうですから。鈴との戦闘後に一夏も少しは反省させるつもりなんで、アンケートはそれから。反省……出来るかなぁ?


第26話 オモイカネのお披露目です

 ルリです。今回はようやくオモイカネの初起動です。展開だけなら整備室でやりましたけど。

 30話近くやって主人公の私が1度も専用機を起動してないって、どうなんでしょうね。いや、戦闘用じゃないとは言いましたけど。まぁオモイカネも別に戦いたいわけじゃないみたいですし、こんな主人公もありですよね。オモイカネの外装は設定を参照してください。 じゃ、本編です。

 

 

――――――――

 

 

――――side ルリ――――

 

 織斑さんが千冬さんに連行された日の放課後。今日は簪さんの専用機【打鉄弐式】開発のお手伝いに来ています。本音さんも一緒です。

 楯無さんも来たがってましたけど、本音さんのお姉さんという人に引っ張られていきました。お名前は(うつほ)さんというそうです。本音さんと違って、随分真面目そうな印象でした。あ、本音さんが不真面目そうという意味じゃ……やっぱし、そう意味かも。

 

 千冬さんの事なんですけど、織斑さんの躾け(?)が終わった後にまた私のところに来たんです。

 どうしたのかと思ったら『一夏は関係無しにお姉ちゃんと呼んでくれないか?』って言われちゃいました。織斑さんとは違って千冬さんの事は頼りにしてますし、本人が良いならと思って呼ぶ事にしました。ただ“お姉さん”だったらお姉ちゃんと間違えちゃいそうなんで、“千冬姉さん”って呼んでます。“お姉さん”じゃなくて“姉さん”呼びにしたのは、そっちの方が呼びやすかったからです。

 試しに千冬姉さんって呼んだら、初めてお姉さんって呼んだ時と同じように抱きしめられました。千冬姉さんって、弟より妹が欲しかったのかな?

 

「ルリちゃん。スラスターの出力調整をお願いしても良い?」

「あ。はい、分かりました」

 

 ぼーっと千冬姉さんの事を考えてたら、簪さんから注文が来ました。整備や開発は万全の注意でしないと危ないのに、考え事はダメですね。反省です。

 

「かんちゃん~私は何したら良い~?」

「あ、本音は……バランサーのデータを確認して貰える? 怪しい数値があったらチェックをお願い」

「りょーかい~」

「簪さんは何をしてるんですか?」

「私は【打鉄弐式】の武器の調整。【夢現】(ゆめうつつ)は大分形になったんだけど、【春雷】(しゅんらい)の出力調整がまだ少しかかりそう」

 

 武装データを横から見せてもらうと、夢現が超振動薙刀で春雷が荷電粒子砲らしいです。随分高出力ですね。これでまだ主武装が別にあるって、火力なら第3世代機有数のISになるかも。

 

「2人が手伝ってくれてるから、1ヶ月もあれば主武装の【山嵐】(やまあらし)以外は問題なく出来ると思う。2人とも凄くサポートが上手だから、助かる……」

「これくらいならいつでも言って下さい」

「かんちゃんのためならえんやこら~♪」

「あ、ありがと……」

 

 簪さんが少し赤くなりながら私達にお礼を言ってくれました。友達が困ってるんだから、これくらいするのは当然です。

 

「でもルリちゃん。私の手伝いをしてても大丈夫なの?」

「え、何でですか?」

「だって、その……鈴ちゃんが対抗戦に出るでしょ? だから、織斑君の時みたいに作戦を立てたりしなくていいのかなって思って」

「そのことですか。なら大丈夫です。お姉ちゃんが自信満々に任せときなさいって言ってましたから」

「心配じゃないの?」

「簪さんは対抗戦に出ませんし、他の専用機持ちが織斑さんしかいないなら大丈夫ですよ」

「でもるーるー。油断はあんましよくないよ~?」

 

 そうですね。織斑さんはセシリアさんとの戦いでは素人と思えない戦いぶりでしたから、油断は出来ません。でも、それはお姉ちゃんも充分分かってます。

 

「お姉ちゃんは油断なんかしてないです。なんか『本国に機能増幅パッケージを急いで送るように注文しといた』って言ってましたし」

「機能増幅パッケージ……!?」

「うわぁ……りっちゃん本気だね~」

「武装強化のパッケージらしいです。どんな武装かまでは聞いてませんけど」

 

 それを聞いた二人は、心なしか笑顔が引き攣ってました。心配しなくても大怪我とかはさせないですよ。多分。

 

 

――――――――

 

 

 それから数日。今日は初めてのISを使った授業です。

 ISスーツって初めて着たんですけど、なんか水着みたいで恥ずかしいですね。ちなみに私のISスーツは特注らしいです……サイズが無かったんだから仕方ないじゃないですか。

 

『頑張れルリ。きっとそのうち大きくなれるよ!』

『身長が7歳児の平均に届いてないのに、本当にそう思う?』

『…………頑張れー』

 

 根拠のない応援をするオモイカネを問い詰めると、棒読みで応援されました。大きくなる見込みが少ない事は、私が一番分かってますから、別に気にしてません。……気にしてないです。

 

「それでは今日はISの基本的な飛行演習をしてもらう。専用機持ち達は前に出ろ」

 

 オモイカネと話してると、千冬姉さんの号令がかかりました。専用機持ちということは私もですね。 そう思って前に出ると、千冬姉さんは一瞬不思議そうな顔をした後に、何か思い出したようにハッとしました。もしかして、私が専用機持ちだって忘れてたのかな。

 

『多分そうだね。まぁ入学してから1回も起動してないし、無理ないんじゃない?』

『話しかしてないもんね』

『そだねー……あれ、これじゃ私ってただのお喋りなAIじゃん』

『すごい今更』

『なんとぉ!?』

 

 実際オモイカネってセシリアさんの時に軽く情報収集をした時以外は話しかしてないし。

 

『むむむむ……! これは今日の授業で私の凄さを見せつけないと!』

『実際に飛ぶのは私だけど』

『私のサポートは?』

『疲れるからイヤ』

『酷い断り方を見た!』

 

 いや、だってオモイカネのサポート有りだと代表候補生並に動けるけど、私の体力が追い付かない。後で筋肉痛になるとか嫌です。

 

 オモイカネとまた話し込んでると、もうセシリアさんと織斑さんは前に出て並んでました。千冬姉さんは私を心配そうに見てます。

 

「織斑、オルコットと……ルリは大丈夫なのか? 忘れていたが、お前の専用機は戦闘用ではないのだろう?」

「戦闘用じゃないと言っても第3世代機ですから、機体性能はほかの第3世代機にひけはとりません。肝心の操縦者が私だから、体力的に使いこなせてませんけど。飛行訓練くらいなら問題ないです」

「ふむ……ならあの2人と一緒にやってもらえるか?」

「分かりました」

 

 千冬姉さんは、説明してもまだどこか心配そうです。この間織斑さんを折檻したのと同じ人とは思えませんね。

 

「お待たせしました」

「宜しくお願いしますわルリさん」

「あー……大丈夫なのか? ルリ」

「…………べーっ」

 

 織斑さんに話しかけられたので、両手の人差し指で目尻を引っ張りながらあっかんべーで返してあげました。話しかけないで下さい――――ふと周りを見ると、何でかセシリアさんや本音さんが目を輝かせて私を見てました。何で?

 

「ごほんっ! では今から専用機持ち達に飛んでもらう。まずはISを展開しろ!」

 

 千冬姉さんの号令で、私たちはISを展開しました。

 私とセシリアさんはすぐに展開したけど、織斑さんは上手くいかないみたいです。セシリアさんと何回か訓練してたと思うんですけど。

 

 

「くっ、あれ? この……来い! 【白式】!」

 

 織斑さんが専用機をコールすると、ようやく展開できました。本番以外に弱いタイプなのかな。

 

「遅いぞ織斑。1秒以内に展開できるようになれ。オルコットとルリは流石だ……な?」

 

 千冬姉さんは私とセシリアさんを褒めようとしてくれたみたいですけど、何故か私を見て固まってしまいました。正確に言うと、私の頭の辺りを見てるような。クラスの皆さんもみてるみたいだけど、何か付いてるのかな?

 そう思って頭に手を伸ばしてみると、何か固い物が手に当たりました。あれ、オモイカネにこんなパーツありましたっけ?

 

『オモイカネ。何か頭に変なの付いてない?』

『ハイパーセンサーが付いてるよー』

『オモイカネのハイパーセンサーって、ヘッドギアだったよね? 何か長いのが付いてるみたいだけど』

『ふっふっふー。それはね、入学寸前に束が私をちゃちゃっと改造した成果だよ!』

『…………何したの』

『千冬に聞いてみたら?』

 

 むぅ。オモイカネは答えてくれそうにないし、今は千冬姉さんに聞いてみましょうか。

 

「千冬姉……織斑先生。私の頭に何か付いてます?」

「………………ああ。物凄く見た覚えのある耳が付いてるな」

「耳?」

「兎耳だ」

「え?」

「正確には、束と色違いの兎耳だ」

「……」

 

 ……何してるんですかお母さん。

 

『どういう事?』

『束が『るーちゃんとお揃いって良いよね!』って言った結果です』

『……はぁ。ハイパーセンサーの機能は変わりない?』

『むしろ強化されてたり』

『ならいいです』

 

 変な事になってないなら別に良いです。よく考えたらお母さんとお揃いって、割と嬉しいですし。

 話が終わるのを見計らったのか、千冬姉さんが声をかけてきました。オモイカネの声は聞こえてないのに、何で話が終わったって分かるんだろう。

 

「話はついたか?」

「あ、はい。お母さんが私の入学前に改造してたみたいです」

「またアイツは………………まぁ可愛いから良いか。今回ばかりはよくやったと褒めてもいいくらいだな」

 

 今何か言いませんでした? 後半、小声でよく聞こえなかったんですけど。

 

「気にするなルリ。では準備は良いな?」

「「「大丈夫です」」」

「よし。では飛べ!」

 

 千冬姉さんの合図で、私たちは一斉に空へと飛び上がりました。ただ真っ直ぐに飛ぶだけなら。私だけでもそれなりに早く飛べます。

 セシリアさんと私はほぼ同時に目標地点に着きました。やっぱし織斑さんだけ少し遅れちゃってますね。模擬戦の時は今の私達より早かったように見えたんですけど。 セシリアさんも不思議に思ったみたいです。

 

「一夏さん。調子が悪いのですか? 私との試合の時はもっと早かったように思いましたけど」

「う~ん。あの時は夢中で飛んでたからなぁ……考えて飛んだら全然上手く飛べない。セシリアやルリはどうやって飛んでるんだ?」

「私は教科書通りですわ。前方に角錐を展開するイメージです」

「……さっぱり分からん。ルリはどんな感じなんだ?」

「ISと一体になる感じです。それと気軽に話しかけないで下さい」

「る、ルリ~……」

 

 そんな心細そうな声を出しても知りません。お姉ちゃんが許すまでは私も許しませんから。

 

「まぁまぁ。一夏さんは感覚型のようですから、他人に聞くよりは自分の感覚で飛んだ方が上手くいくと思いますわ」

「そ、そうか? ありがとなセシリア!」

「これくらいならいつでも聞いて下さいまし」

 

 セシリアさんが織斑さんに分かりやすいように説明しました。本当に面倒見が良いですねセシリアさん。

 

『よし、それではそこから――――』

『何をやっている一夏! さっさとそこから降りて来い!!』

 

 千冬姉さんからの指示を聞こうとしたら、突然大きな声に遮られました。

 どうしたのかと思ってハイパーセンサーで見てみると、箒さんが山田先生のインカムを無理やり取ったみたいです……何やってるんですかあの人。あ、千冬姉さんに思いっきり叩かれましたね。

 

「何やってるんだあいつ?」

「さぁ。何でしょう……?」

『こちらの事は気にするな。お前たちはそこから急降下からの完全停止をやってみろ。目標は地表から10㎝。だが、無茶な機動はするなよ』

 

 急降下からの完全停止ですか。10㎝は難しいですけど、頑張ってみましょう。

 

「急降下か。誰から行く?」

「では私が……」

「私から行きます」

 

 セシリアさんが行こうとしたので、慌てて割り込みました。織斑さんと2人で残されるのは間が持ちません。というかイヤです。

 

「ルリさん、大丈夫ですか?」

「これくらいなら大丈夫です。じゃあ、行ってきますセシリアさん」

 

 セシリアさんに一言挨拶して、一気にスラスターを噴かして地表に向かって急降下します。

 地表まで後30、25、20、15、10……今です!

 地表まで5mの地点で反転して姿勢を整え、背中のスラスターを逆噴射してスピードを落としました。これなら30㎝は切れたと思うけど、どうだろう。

 

「地表まで16㎝か……中々だな。よくやったぞルリ」

「ありがとうございます」

 

 16㎝ですか……思ったより上手くいきました。オモイカネのサポートがある時の機動を身体が覚えてたのかな。

 そんな事を考えてると、すぐにセシリアさんも降りてきました。セシリアさんは10㎝丁度だったみたいです。流石代表候補生ですね。

 

「お疲れ様ですセシリアさん。ぴったし10㎝なんて凄いですね」

「代表候補生たる者、これくらいは当然ですわ! ルリさんこそ、その年齢であの機動は凄いですわ」

「さっきのは殆どまぐれです。自分でも驚いちゃいました」

「運も実力のうち、ですわよ」

「……ありがとうございます」

 

 セシリアさんは優しく笑って、私を褒めてくれました。

 そう言えば織斑さんは……。

 

 ズッドォォォォォォンッッ!!

 

「わっ!」

「な、何事ですの!?」

 

 物凄い音がした先を見ると、織斑さんがクレーターを作ってました。着地を失敗したみたいですけど、あれは勢いが良すぎでしょう……どんなスピードでぶつかったらあんな大きなクレーターが出来るんだろう。

 

「誰が地面に大穴を空けろと言った」

「い、いや……飛ぶのに精一杯で止まり方が……」

「言い訳はいらん。お前は授業が終わったら穴を埋めておけよ」

「マジかよ……」

 

 千冬姉さんの容赦ない言葉に、織斑さんはへこんじゃいました。あ、箒さんが近づいて行きましたね。励ますんでしょうか………って、何でそこで追い打ちをかけるんですか。そこで優しくしたら印象も良くなると思うんですけど……別に私には関係ないですね。

 

 その後は武装展開もしましたが、また織斑さんの武装展開が遅いと怒られたくらいで特に問題はありませんでした。セシリアさんは模擬戦の時は近接武器の展開が苦手だったと思うんですけど、特訓で克服したのかコールせずに展開できてました。セシリアさんは努力家ですね。

 授業の後、織斑さんがグラウンドの穴埋めを手伝って欲しそうに見てきましたけど知りません。箒さんにでも頼んで下さい。




甲龍強化による一夏フルボッコフラグ乱立。
打鉄弐式をタッグマッチ戦に間に合わすかどうかは悩み中。

次話は明後日……じゃなくて、もう明日ですな。明日の夕方頃の予定。

“第三次スパロボZをやる” “執筆をする” 両方こなさなくちゃならないってのが、作者の辛いところだな。
……ペースが落ちたらだいたいスパロボのせい。
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