最近は俺屍2をやりつつ、TOAのSSを漁っておりました。そのせいで、TOAのSSを書きたくなったり。というわけで、ちとプロローグだけでも書いてみようかと。評判良かったら続き書く……かも? 超不定期更新になると思うですが。
えと、初めましてにしとこうかな? シャルル……ううん、もういいか。シャルロット・デュノアです。本編で現在進行形で大変な事になってるのに、前書きなんて出てる場合なのかなって思うんだけどなぁ……今までボクに殆ど出番がなかったから、この前書きでキャラを再認識するためらしいよ。ボクってそんなにキャラ薄いのかなぁ……まぁいっか。じゃあ、本編のボクも宜しくね。
――――――――
――――side 一夏――――
……どうすりゃ良いんだこれ。
「…………」
「…………」
今、俺とシャルルはお互いのベッドに座って向かいあってる。
正直言えば、頭がまだ状況を理解できてないです。はい。思わず敬語になっちまうくらいには。
だってそうだろ!? ずっと男だと思ってたルームメイトが、実は美少年じゃなくて美少女だったとか急に教えられても! いや、シャルルの胸の膨らみを見たら疑いようがないんだけどさ。
つーか俺、今までシャルルにすっげぇ失礼な事してないか? 更衣室で無理に着替えようとしたり、一緒にトイレに行こうと誘ったり……って、シャルルが女だって気付かなかったとはいえ、完全に変態じゃねえか俺! 風呂も覗いちまったし、これもしかして訴えられてもおかしくないんじゃ……というか、この事が千冬姉やルリにバレたりしたら、俺に未来は無いんじゃないか!?
「……あの、一夏?」
「申し訳ありませんでしたぁぁぁぁ!!」
「…………え?」
シャルルの声を聞いて、思わず全力で頭を下げて謝った俺を誰が責められようか! こうなったら、誠意を見せてシャルル本人に赦して貰う以外に、俺の生き残る道は無い! 願わくばシャルルが、千冬姉やルリに弁解するのを手伝ってくれますように!
ちらりとシャルルの顔を見ると、いきなり謝りだした俺に面食らったのか、きょとんとしていた。
「えと……何で一夏が謝ってるの?」
「いや、だってシャルルのその……覗いちまったし」
「そ、それはその……そうだけど。カギをかけなかったボクも悪いし」
「他にもシャルルが女の子だって知らなかったとは言っても、今までシャルルに何回もトイレや着替えに誘ったりしちまったし……」
「……それで謝ってるの?」
「ああ。本当に悪かったシャルル! これからは気を付けるから、どうか千冬姉とルリにだけは内緒にしてくれ! あの二人にバレたら、俺に未来はないんだよ!」
比喩じゃなくて割と本気で! 千冬姉にバレたら、想像するだけで寒気がするくらいの折檻を喰らうだろうし。ルリにバレた日にはもう……また『織斑さん』呼びなんかされたら、俺はもう立ち直れない自信があるぞ!
「……一夏は、何でボクが男装してたかとか考えないの?」
「え? そりゃ気にはなるけどさ。それより謝るのが先だろ」
「………………ぷっ」
「……へ?」
「あははははははっ!」
思った事を言ったら、急にシャルルが大声で笑いだした。
目尻に涙が浮かぶくらい笑うって……そんなにおかしい事言ったか?
「い、一夏って、どれだけお人よしなのさ。ボクは君をずっと騙してたんだよ?」
「騙してたって、そんな大げさな。男のフリをしてただけだろ? そりゃ驚きはしたけどさ」
「あぁ……そこまで考えてなかっただけかぁ。でも、ありがと。一夏のお蔭でちょっとだけ気が楽になったよ」
大笑いしたシャルルは、どこかスッキリした表情で俺に礼を言ってきた。
いや、スッキリしたと言うよりは、どこか開き直ったような……。
「うん、バレた相手が一夏で良かった。……ねえ一夏。ボクの話を聞いてくれる? ボクがどうして男のフリなんかしてたか」
「……そんなに重い理由なのか?」
「うん。すっごい重たい話。でも、一夏には聞いてほしいんだ」
「そっか……よし! 俺で良かったら、どんな話でも聞くぞ!」
「……ありがとう。一夏」
そうお礼を言ってきたシャルルの顔は、思わず見蕩れてしまうくらい可愛らしかった……って、今からシャルルが大事な話をするってのに、何を考えてんだ俺は!
「その話。アタシ達も聞かせて貰っていいかしら?」
「お邪魔します」
「「え?」」
俺が頭を抱えてると、玄関のドアが開く音と一緒に、聞きなれた声が聞こえてきた。
シャルルと揃って振り向くと、そこに居たのは――――仁王立ちをした鈴と、その後ろから顔を覗かせるルリだった。
……あれ、これって俺終わったんじゃね?
――――side 鈴――――
アタシ達が部屋に入ると、一夏とデュノアが驚いた顔で見てきた。
「り、鈴にルリ!? どうしてここにいるんだ!?」
「何でって……アンタの部屋から悲鳴が聞こえてきたからよ。あんだけ大声で騒いで、外に聞こえるかもとか思わなかったの?」
「「あ……」」
アタシが理由を言うと、アホ2人がしまったという顔で固まった。この2人って、案外似たとこあるんじゃない?
「それで? 何で悲鳴を上げてたのよ。声からしてデュノアだったみたいだけど」
「あれはその……ちょっとした事故というか……」
「あ、もういいわ。どうせ一夏がデュノアの着替えかお風呂を覗いたとかでしょ」
「な、何で分かった!? あ、いや、覗いてないぞ! あれは本当に事故で、態とじゃないんだって! る、ルリは信じてくれるよな!?」
「変態ですか?」
「ぉふっ……」
あ、崩れ落ちた。
まぁ一夏のことだから本当に事故だったんだろうし、フォローしとこうかしら。
「そんな必死に言わなくても、分かってるわよそんな事。アンタが覗きなんてする気も度胸も無い事くらいね」
「……その納得のされ方は、それはそれで複雑なんだが」
「うっさいわねー。別にアンタがルリに変態認定されたままでも、アタシは良いのよ?」
「申し訳ありませんでした鈴様!」
アタシがそう言った瞬間、驚くくらい綺麗に腰を曲げて謝ってきた。
いや、どんだけルリに嫌われたくないのよ……毎回思うけど、一夏のルリへの執着心がどこから湧いてくるのか本当に謎だわ……。
「ああもう、分かったから! 早く頭を上げなさいよ! はぁ……そういうわけだからルリ。一夏を変態扱いするのは許したげてね……
「分かった。
「今回はって何! またやらかすって思われてんの!?」
「「うん」」
「畜生――――!!」
「あ、あの……」
一夏をルリと2人で弄ってると、横からデュノアが声を掛けてきた。
なんかどう反応すれば良いか分かんないみたいな顔してるけど、話を途中で切っちゃったからかしら。
「あ、話を切っちゃってゴメンねデュノア。ちょっと一夏が煩かったから」
「う、ううん! そうじゃなくって……もしかして凰さんとホシノさんは、ボクが女子だって気付いてた?」
「え? 何でそう思うんだよシャルル」
「だって、普通男が男のお風呂を覗いても悲鳴なんか上げないのに不思議に思ってないし……そもそもボクの胸を見ても全然驚いてないし」
「そ、そう言われてみれば……」
あー……そういう質問が出るってことは、今まで本気でバレてないと思ってたのね。何であんなお粗末な男装で、バレないって思ってたのかしら。デュノア社長に太鼓判でも押されたとか?
「はぁ……。むしろアタシ達は、今までバレてなかったと思ってた方に驚きなんだけど。ねえルリ?」
「うん。最初からバレバレです」
「え、ええぇぇぇぇえっ!? な、何で!?」
「何でって言われても……デュノアの男装って、胸をコルセットか何かで押さえて男子の制服を着ただけじゃない。肩幅も無い。喉仏も無い。筋肉も無い。声も低くないし……まぁそれは個人差があるか。これで何で男って押し通せると思ったのか、本気で疑問なんだけど」
「そ、そこまでダメだったんだ……」
「ついでに言えば、1週間くらいずっと傍にいて気付かなかった一夏にはもっと疑問。よくデュノアの手を握ってたけど、変だと思わなかったの? 男と女の手なんか、全然違うでしょ」
「……全然気づきませんでした」
2人とも、全く不思議に思わなかったかぁ。ホント凄いわね。ダメな意味で。
「はぁ……2人とも、もう少し周りに気をつけなさいよ。他のクラスはともかく、1組だと何人か変だと思ってる子がいるわよ。癒子とかさゆかとか」
「はは……凰さん達を入れたら、4人に怪しまれてたんだ」
「本音さんには完全にバレてますよ。ラウラさんやセシリアさんも、時々デュノアさんを不思議そうに見てました」
「……あはは。もう笑うしかないや」
私達と本音は、束母さんや楯無さんの前情報があったけどね。それを抜きにしても絶対気付いてた自信があるけど。
「それで、デュノアは何で男装スパイなんかしてたのよ。話してくれるんでしょ?」
「へ? スパイ?」
「そこまで気付かれてたんだ……何でボクを放置してたの? 先生達にバラせばすぐに終わった話なのに」
「証拠が無かったからね。無理やり服を剥ぐ訳にもいかないし、しばらく放っておこうって話になってたのよ。あの男装を見る限り、すぐにボロが出そうだったし」
「そっか……じゃあバレた以上、もう終わりなんだね」
「お、おい鈴! スパイって何の事だよッ!!」
デュノアにスパイをしていた理由を尋ねていると、一夏が焦ったように聞いてきた。少し考えれば分かると思うんだけど、世界唯一の男性装者がこんなに危機感無いなんて、問題ありすぎでしょ。
「少しは自分でも考えなさいよ一夏。男装して入学する理由なんか、アンタに近づきやすいようにする以外に理由があると思ってんの?」
「俺に近づきやすいようにって……俺に近づいてどうすんだよ」
「ああもう! だから少しは自分で考えろっつってんでしょ!? 世界唯一の男性IS装者であるアンタの遺伝子とか、篠ノ之束謹製ISである白式のデータとか、いっくらでもアンタが狙われる理由はあるの! もしデュノアが女性権利団体の回し者だったりしたら、一夏が呑気に寝てる間に殺されててもおかしくなかったのよ!?」
女性権利団体については学園が徹底的にマークしてるし、デュノアに関しては楯無さんや束母さんが大丈夫って言ってたから放っといたけど。
そこまで言うと一夏は少しは事態の深刻さを理解したのか、青くなった顔で慌てて聞き返してきた。
「俺が殺されるって……な、何でそうなるんだよ!? 俺が男でISを動かしたってだけでか!?」
「そうよ。女性至上主義の奴等から見たら、ISを動かせる男なんて害悪以外の何者でもないもの。アンタが知らないだけで、アンタからISを取り上げろって抗議は数えきれない程来てるらしいわよ」
楯無さん情報だけどね。学園の事務局は毎日手紙や電話の処理に追われてるらしいし。
「そんな……じゃ、じゃあシャルルも俺や白式を狙ってきたっていうのかよ!」
「だからそうだって言ってんでしょ! 本人の意思かどうかは知らないけどね!」
「本人の意思かどうかって……どういう事だよそれ」
「だから、それを本人に聞こうとしてたんでしょ! 一夏が今更な事を聞いてくるから、話が出来なかったんでしょうが!」
「うっ……悪い」
ったく。少し考えたら分かる事を何回も聞いてくるんじゃないわよ!
「じゃ、デュノア。話の続きを……って、何やってんの?」
デュノアの方を向くと、何故か部屋の隅で体育座りしてるデュノアの頭を、ルリが撫でてた。何これ。どういう状況?
「ねえルリ。何でデュノアの頭を撫でてるの? ていうか、何でデュノアはそんな隅っこで震えてんのよ」
「……お姉ちゃんが恐がらせすぎたせい」
「へ? 怖がらせたって、何の事よ」
そりゃ今から色々聞こうとはしたけど、さっきまではそんなに怖がってなかったじゃないの。
不思議に思って首を傾げてると、ルリにジト目で睨まれた。こ、これは結構効くわね……って、何でアタシがルリに睨まれんのよ!?
「お姉ちゃんが一夏さんはいくらでも狙われる理由があるとか、デュノアさんがその気なら殺されててもおかしくないとか言ったから。デュノアさん、殺人未遂で処刑されるかもって……お姉ちゃん、恐がらせすぎ」
「う、ううん。良いのホシノさん。そう思われてもおかしくない事をボクはしてたんだから……」
「それはそうですけど、デュノアさんはまだ何もしてないでしょう? だから大丈夫です」
「……ありがとう、ホシノさん」
なんかアタシが悪役になってるぅぅ!?
「ちょ、ちょっと待って! 今のはもし女性権利団体の奴等だったらって意味で、別にデュノアがそういうつもりだったって言ってるんじゃないからね!」
「……でも、ボクがスパイなのは事実だし。凰さんやホシノさんが違うと思ってくれてても、日本政府がそう思ってもおかしくないもん」
「そ、それはそうかもしれないけど……」
「お、おい鈴! シャルルは処刑なんてされないよな!? ちゃんと理由があるみたいだし、そこまで酷い事にならないんだろ!?」
「アタシに聞かないでよ! 日本政府がどう判断するかまでなんか、アタシに分かるわけないでしょ!?」
「じゃあどうすればシャルルは助かるんだよ!」
「知らないって言ってるでしょ!」
デュノアがどうなるかなんて、アタシ一人で決めれる事じゃないわよ!
せめてここに束さんか千冬さんがいれば……あ、そうだ! あたし達の部屋に行けば、束さんに相談出来るじゃない! よし、じゃあ早速一夏達をあたし達の部屋に誘って――――。
バンッ!!
「話は聞かせてもらったわ! デュノア社は壊滅する!!」
「「「「…………」」」」
…………何でこのタイミングで来るのかしらね。
態々決めポーズを取りながら勢いよくドアを開けるとか……お願いだから空気読んで楯無さん。
なんか自分の小説って、三点リーダを使いすぎな気がする。少しは減らそうと意識してるつもりなんだが、難しいなぁ。
デュノア社がどうなるかまで書きたかったけど、気づいたら一夏への説明だけで終わってた。不思議!
次回投稿は明日になります。