近づく二人   作:月島柊

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 演奏が終わると6人はバテたようにステージ裏に倒れた。

「ふーっ、久しぶりにこんな歌ったな」

「今日はすごかったな」

今日はって、いつもそうじゃないのか

「俺たちもう帰るか。咲春が荒れてるだろ」

「あぁ、確かに」

「先輩、ありがとうございました」

「おう!いつでも話しかけろ」

 

 「柊くん!」

俺は真っ暗な暗闇の中に1人でいた。周りには鏡のようなものが俺を囲んでいる。声のした方向を見ると紗由理がそこにはいた。

「紗由理、そこにいたのか――」

俺が1歩歩くと紗由理はそこからいなくなってしまう。まるで暗闇に飲み込まれたかのように。

「紗由理?どこだ」

「柊くん、おいで」

今度は後ろから胡桃の声がした。

「胡桃、お前が来ればいいだろ」

「行けないもん。だって――」

その途端に俺の視界は真っ赤に染まった。少し黒くなっているような色だ。

「なんだ、これ」

目を触ると液体のようなものがついた気がした。

「血か?」

赤く液体の物は血以外思えなかった。目から血が出てるって、どういうことだ?

「柊くん、ごめんね」

そう言って、俺の目になにかが刺さり、見えなくなってしまう。

「紗由理!」

通じることなく俺は冷たくなって倒れてしまう。死んだんだ…

 

 「はっ!」

思いっきり起き上がる。動けていて目も見えている。

「生きてる…夢か…」

生きていて良かった…なんなんだ、あの夢は

「お兄ちゃん?どうしたの」

「あぁ、咲春か。」

こんな夢なんならなにも知りたくなかった。話せそうになくなるから。

「なんでもな――」

俺は遠くにあった銃口に気づいた。

「咲春、伏せて」

俺は強力なシールド魔法をかける。

tough(タフ)shield(シールド)

窓ガラスを割り、銃弾が入ってくる。その銃弾を魔法によって弾く。

「咲春、動かないで。まだ飛んでくる」

再び飛んでくる。しかし魔法が消えてしまい、ギリギリかわすことができた咲春に対し、俺には肩に銃弾が当たってしまう。あの夢と大して変わらないじゃないか。

「お兄ちゃん!」

「咲春、ごめん。」

そんなことしていても銃弾は飛んでくる。

「何でだよ、銃弾が…」

「お兄ちゃん、降りよう?」

「…分かった。」

咲春は俺を守るようにしてしたに降りる。俺も身を任せて降りる。

「お兄ちゃん、血まだ出てる」

「分かってる。」

咲春は俺の肩に包帯を巻いてくれる。巻いている途中に一旦止まる。

「お兄ちゃん、本当の兄妹じゃないんだよ?こんなことしていいの?」

「看病してくれてるだけで嬉しいよ。ありがとう」

「うん…」

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