【月島柊視点】
俺と紗由理が昼食を食べ終わり、教室に戻ると、胡桃が体を揺らして待っていた。
「柊くんっ」
「胡桃も柊って呼ぶようになったな。」
前までは「月島くん」だったのにいつの間にか「柊くん」になっていた。
「もう好きなのバレちゃったからね。」
それが関係してるのかよ。
6時間目まで終わり、部活も全て終わらせた。さもないと「幽霊部員」になってしまうから。
俺は紗由理と、今日は胡桃を誘って家に帰る。今日も暑いが、俺は制服の半袖だったからそこまで暑くはない。しかもバスの中は涼しいし。
「あついーっ!」
「バスに乗るまで我慢しろ」
俺はブーブー言われていたがお構いなしに歩いていく。
バス停は都心に近いのにも関わらず、1時間に5本。およそ12分に1本。
「あと何分?」
「えっと、あと5分くらいかな」
次は12時48分の駅前行き。30度を越えるなか、5分待つのはなかなか体力が削られる。
5分だったはずなのに体内時計は10分以上だった。バスが来ると、この時間は下校時刻に重なるため学生が多かった。
「涼しー!」
「ずっと乗ってたい・・・」
「あと10分くらいだからな」
駅まで乗ると逆に遠くなってしまう。だから10分で降りるのだ。
「あれ?胡桃ちゃん、その本・・・」
胡桃はバッグに分厚い本を持っていた。
「魔術式の本だよ。術式使うから」
「術式使う人多いんだよな・・・俺使わないし」
術式は時間がかかるからあまり好きではない。
「ふーん、覚えてみる?」
「そうするかな」
俺は暗記魔法を自分にかけたあと、胡桃が持っていた本の内容を覚える。
「柊くん、覚えた?」
普通だったら早すぎるはずだが、暗記魔法をかけているからすぐ覚えられる。
「覚えたよ。さ、降りよう」
いつの間にか10分経っていた。
「要するにこういうことだろ」
俺は覚えたばかりの術式魔法を唱える。
「あっ、柊くん!」
胡桃の声がしたが、もう魔法は発動していた。
大きな爆発音をたてて爆発する。
「うわっ!」
シールドが間に合わなく、爆発をまともに受けてしまう。
「あれ?」
全く痛くなかった。
「危なかったー。大丈夫?」
「シールドしてくれたのか」
「好きな人が傷つくの嫌だから」
もう完全に恋人じゃん。っていうか俺恋人2人いるのかよ・・・
家に帰って誰かいる。まぁ、弟と妹がいるんだけどな。
「ただいま」
「遅かったな」
弟の
「お兄ちゃん帰ってきたんだ。お帰り」
妹の
「そんな遅くないだろ。暁依」
「私のはスルーですかそうですか」
「ごめん、ただいま、咲春」
俺は2人に挨拶をしてリビングへ向かった。俺も結構疲れたし。