GANTZ:S   作:かいな

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拙者ざむらい その2

 その部屋は死んでしまった人間を集めて、化け物と殺し合いをさせる。

 常軌を逸した内容ではあるが、真剣に語る外人男の言葉にはリアリティがあった。

 

 そして何より……オレには、目を背けたくなるような死の記憶が脳裏にこびりついていた。

 

 だから信じた。

 

「この『拙者ざむらい』ってのがお前なんか?」

 

「……ああ。多分……そう、だと思う」

 

「じゃあコイツを着るんや。ええか? 向こうついても勝手に帰ったりしたらあかんからな」

 

「……」

 

 最初のミッションは、何の問題もなかった。

 2〜3点程度の星人が数体居て、10点程度のボス星人が居ると言う、典型的で普通のミッション。

 

 そいつらは殆ど元々いた部屋の住人が殺していったし、外人男『なんJ』が俺を保護したり部屋の住人達の援護をしながら戦ったお陰で一人も死ぬこともなく終わっていった。

 

「っし! 今回も誰も死なんかったな!」

 

 だからか、『なんJ』はとても機嫌が良さそうにしていた。

 けど、オレにはそんなことよりも重要な事があった。

 

「……なぁ。コレ何時になったら帰れるんだよ」

 

「? ああ、採点が終わったら帰れるで~」

 

「……」

 

 オレは……オレは早く帰りたかった。

 ……いや、違う。オレは確かめたかった。

 

「お~『拙者ざむらい』お前、初回で十点とかやるやん」

 

 少しでも早く、一秒でも早く。

 

「あっ、おい! 『拙者ざむらい』!?」

 

 オレは部屋を飛び出し、オレが殺された……佐藤が刺された現場へと駆けていった。

 

 ……でも、オレがその現場に行くことは無くなった。

 

「……なんで」

 

 部屋を出てすぐ、現在地を調べようと携帯を確認して……オレの携帯に何件もの着信があったことに気が付いた。

 それはオレの家族からのモノと──警察からの連絡だった。

 

 オレは佐藤を家に招いたこともあったし、逆に家に行ったこともある。

 オレのことは佐藤の両親も知っているし、逆に佐藤のことをオレの両親も知っている。

 

 だからオレは、佐藤とすぐに会うことが出来た。

 

「……なんでッ!」

 

 そこは病院の集中治療室、と呼ばれる病室だった。

 

「……目を……覚ませよ……! 佐藤ッ!」

 

 佐藤は腹を刺されたまま、発見が遅れてしまった。普段あまり人通りがない通路、と言うのもあった。

 だから病院に運ばれるまでの間に大量の血を流してしまい……一時は心停止までしてしまったと言う。

 

 その結果、心臓がまた動き出したというのに……佐藤が目を覚ますことは無くなってしまった。

 

「……何ッ……で……だよッ! なんでッお前がそんなになッて……オレが……!」

 

 ──そんな事を、呆然とした顔でオレに教えてくれた佐藤の両親を見て……オレは。

 

「……オレが……のうのうと……生きてるんだよ……」

 

 オレは、どうしようも無く。

 死にたくなった。

 

 

 喉が、乾いた。

 

「──では吉田さん、前へ」

 

「……はい」

 

「名前は何と言いますか?」

 

「吉田…弘文です」

 

 喉が枯れそうな程……乾いて乾いて仕方が無かった。

 

「被告人に対する殺人未遂事件について、これから貴方に証人としてお尋ねします。証言をする上で、嘘など吐かずに正直に話してください。分からない事であれば、分からないとおっしゃって頂ければ結構です」

 

「……はい」

 

「ではお座りください。検察官、どうぞ」

 

「はい。○○年□月△日午後21時頃、貴方と一緒に歩かれていた佐藤心合さんが、ナイフで刺された。間違いありませんか?」

 

「……はい」

 

 緊張では無い。焦燥でも無い。

 ただ、ただ。喉が枯れて……仕方が無かった。

 

「吉田さん。貴方は被告人と、ネットを通じて恋人関係にあったのではありませんか?」

 

「吉田さん。貴方は被告人を騙して不当にお金を受け取っていたのではありませんか?」

 

「吉田さん。貴方は佐藤さんを自身のネット配信に呼び、その日の帰りに佐藤さんが襲われたことについて……何か()()()()を感じたことはありませんか?」

 

 幾つも、質問が飛んでくる。

 まるで自分が罪人になったように、その言葉の一つ一つに身を削られる。

 

「──吉田さん。何故貴方は友人が刺されたというのに……()()()()()()()()()()()?」

 

 ……いや。なったよう……じゃない。

 オレは……罪人だ。

 

「……」

 

 ああ……喉が渇いた。声が枯れそうだ。

 

 ()()()()()()()()()()()

 

 あの時オレが佐藤を誘っていなければ、こんな事にはならなかったんじゃないか?

 オレが、配信なんてやっていなければ……佐藤はあんな目に遭わなかったんじゃ無いか?

 オレが……声優になりたいなんて、思わなければ。

 

 オレが……オレの声を好きにならなければ。

 

 後悔の念は尽きない。

 

 ああでも。それでも、喋らないといけない。

 

 佐藤の、ためにも。

 

「……」

 

 質問は続く。

 しわがれた声で喋り続ける。

 

「……」

 

 喋り続けて。喋り続けて。

 

 佐藤のために、佐藤を傷付けた声で、佐藤をあんな目に遭わせたオレが、喋り続けて。

 

「……」

 

 質問が終わる頃には、オレは自分の声が……どうしようも無いほどに嫌いになっていた。

 

「……」

 

 もう何も……喋りたくない。

 

 

 結局、裁判は順当に進んでいった。

 今後の裁判でオレが呼ばれることも無いだろうと、検察の人が教えてくれた。

 

「……」

 

 呆然と、道を歩いていた。

 今のオレは酷くマヌケな顔をしていることだろう。

 

 だって、オレにとっての何もかもを失った。

 嫌いになってしまった。

 

 何をすれば良いか分からない。

 本音を言えば、オレはもうさっさと死に──。

 

『生きて…』

 

 ふと、佐藤の言葉を思い出し……オレは自分の頭を殴っていた。

 

「……」

 

 ……ああ。ゴメンな、佐藤。死ぬのは……駄目だよな。

 死ぬのは──責任から逃げることだよな。

 

「……」

 

 オレ……生きるよ。

 オレ、もう喋らないから。

 

 喋らないで、間違わないで……生きていくから。

 

「……」

 

 新たな決意を胸に、下を向いて歩き出した。

 

 その時だった。

 

「おーい!」

 

「……?」

 

「やっぱりお前やった! よう『拙者ざむらい』!」

 

 部屋で出会った『なんJ』が、コーヒーの匂いを漂わせながらオレに声を掛けてきた。

 

 

 

「いや~何処かで見たことあるイケメンやと思っとったら、やっぱりお前やったな~」

 

「……」

 

「そいやお前、ミッションの日どしたん? 説明最後まで聞かずに逃げよってからに……」

 

 『なんJ』はいきなりオレを寂れた喫茶店に招き入れたかと思うと、頼んでも無いのにコーヒーを入れて差し出してきた。

 

「……」

 

 何だよコレ、アンタこの喫茶店の店員か? とコーヒーを指差しながら訴えかけると、『なんJ』は快活に笑った。

 

「ワイの奢りや! なんや悩みでもありそーやし、チームのリーダーとして聞いたる!」

 

「……」

 

「まぁ、『あの部屋』呼ばれる言う事はなんや悲劇があった、ちゅーワケやろ? さっき見た時も、今にも死にそーな顔してたでお前」

 

 何処までも優しげに、彼はオレに笑いかけた。

 

「……」

 

 彼のこの行動は善意によるモノだろう。けれど今のオレには……優しさが痛かった。

 だからオレはだまり続けた。

 

「……さよか。っし、分かった」

 

「……」

 

 そのオレの沈黙から何を感じ取ったのか、彼は厨房でコップを拭いている青髪の少女? へと大声で語りかけた。

 

「チノちゃん!! ちょっと仕事サボるわッ!!!」

 

「うるさいですね……もうサボってるでしょうが」

 

「ううっ……そこを何とか……」

 

 何処か見覚えのある少女。オレが店に入った時から居たが、チラリとこちらを見るだけで特に反応もしなかった。

 彼女と『なんJ』の会話から相当気安い関係だと思われるが……彼女は一体……?

 

「……」

 

 そうだ。思い出した。

 この少女はあの部屋にも居た……あの部屋の住人だ。

 

 そんな住人として先輩である彼女は、オレを一瞥したかと思うと軽く息を吐いて『なんJ』へ言葉を投げた。

 

「……しょうがないですね。十分だけですよ」

 

「!! チ、チノちゃん……! 恩に着るで!」

 

 大の大人……それも外国人にしか見えない男と、青髪の少女……にしては雰囲気が大人びている彼女。

 彼等の関係は傍目からうかがい知ることは出来なかったが、互いに信頼し合っていると言う事だけは伝わってきた。

 

「よし! んじゃ、路地裏で男同士語りあおうや!」

 

「……?」

 

 そうして『チノちゃん』からサボりの許可を貰った『なんJ』は、先程と変わらぬ明るい笑顔でオレを連れ出した。

 

 何で場所を変える必要が?

 そんな疑問に答えるように、『なんJ』は急に語り出した。

 

「ワイな、母子家庭やってん」

 

「……?」

 

「まぁ、聞いてや。ほんでな、まー生活は厳しかった! 毎日食うモンには常に困っててなぁ~母ちゃんには何時も迷惑掛けとったなぁ~」

 

「ほんで、ワイが中坊の頃な。体壊して母ちゃんが死んじまったんや」

 

「……」

 

 その話は、おいそれと語るような話では無い。

 ましてや、殆ど面識の無い様な相手に対して語るような軽い内容では無かった。

 

「まぁ……ショックやった。あん時のワイは頭も悪ければヤンチャもしとったからな。母ちゃん、精神的にもキツかったんやと思う。こんなんワイが母ちゃん殺したようなもんや。今でも……後悔しとる」

 

「……」

 

 それ……は。

 目を見開く。だって、彼の語る境遇は今のオレとあまりにも──。

 

「お前、そん時のワイと同じ顔しとるで」

 

 ……ドキリと、心臓が跳ねる。

 まるで見透かされたような気分に陥る。……いや、正しく見透かされていた。

 

「……ワイもなぁ。一時期死にとうなったわ。キツかった。でもなぁ」

 

 動揺を隠せないでいたオレを真っ正面に見据えて……『なんJ』は、何処までも真っ直ぐに言葉を投げかけ続ける。

 そして。

 

「お前が何も言えん、ちゅーなら別にそれはええ。やらかしてしまったっちゅーのも……別にええ。でもな」

 

 バシッと背中を叩かれた。

 

()()を託されたんならなァ……胸張って生きろや!」

 

「……」

 

 その言葉は、背中の衝撃と共にするりと心に入り込んだ。

 

「……母ちゃんはな、手紙を残してくれたんや。ワイへの文句とかたらたらの奴を。でも最後にこうも言ってくれた」

 

 ──『生きて』、と。

 

「多分、ワイへの文句とかも本気で書いてたんやろな。でもワイへの想いとかも本気やったと思っとる。やから、どんなにキツくてもワイは胸張って今も生きとる」

 

「……」

 

「なぁ。だから、死にそうな顔して、下向いて生きたらあかんで」

 

「……」

 

 それに、と『なんJ』は続けた。

 

「背中曲げて下向いて生きとったらなァ、前方不注意で死んでまうで! ワイの死因がそれやし!」

 

「……」

 

「あ、あら? おもろない? ワイの鉄板ギャグなんやけど」

 

 正直、何も面白くない。死因ギャグとか笑えない。

 ただ。

 

「……」

 

「お? なんや」

 

 ほんの一言……ありがとう、と。ボソボソと『なんJ』へ伝える。

 

「……」

 

 まだ、気持に整理は付かない。きっと何処までもオレはオレを許すことは出来ないだろう。オレの声と、不用意な行動が起こした事だったのだから。

 だから、オレはまだ喋る事は出来ない。

 

 けど。

 あの時の佐藤の気持は分からないけれど。

 少しだけ、ほんの少しだけだけど……。

 

 胸を張って前向きに『生きよう』と思えた。

 

 

 それからずっと、『なんJ』……いや、和井さんには気を遣って貰ってばかりだった。

 彼は大阪部屋でもリーダー的立ち位置にいたようで、喋れないオレをずっと気遣ってくれた。

 

 和井さんから色々な事を教わった。

 戦闘の心得、ミッション時の連携について、武器の使い方スーツの使い方、ブラックボール情報交換スレ。

 

 そして。

 

『十七回クリア。ミッション外で黒飴ちゃんの回復を使える権限や。ワイはそれ、狙っとる』

 

『……』

 

『……これ、チノちゃんには内緒やで?』

 

 そして彼もまた……オレと同じ目的を持っていると言う事を。

 だからオレか和井さんがその権限を手に入れるために、互いに協力し合うことにした。

 

 その為に力を磨いたし、知識を付けた。

 幸いオレは剣道をそこそこやっていたのでソードを使っての戦いにはすぐに慣れていったし、ネットにどっぷりハマっていたので交換スレを上手く使いこなすことも出来た。

 ああ、そう言えば掲示板の皆でドイツにも行ったっけ。マイエルバッハの工場を調べるとか何とかで。

 『ひーろー』や『リーボック』、『マネモブ』ともその時に会ったんだ。『ひーろー』はオレのこと忘れてたみたいだけど。

 

「……」

 

 ああ、色んな事……あったな。

 その日々は、正直に言って楽しかった。

 佐藤を治せると言う希望があって。同じ志を持った人とも出会えた。

 

 ああ……楽しかった。

 

「……」

 

 でも、楽しい時間ってのは何時だって唐突に終わってしまうもんだ。

 最後のミッション。

 そこで、和井さんが死んでしまった。茅野(ちの)さんもだ。

 

 二人は恋人同士だった。茅野さんは頑なに違うと言っていたけど、彼等は互いに愛し合っていた。

 和井さんがあそこまで必死にミッションをしていたのだって、茅野さんの体を治すためだ。

 茅野さんが何時までもミッションに残っていたのは、和井さんを守る為だ。

 

 互いに互いを思い合っていた二人だった。

 その二人が、死んでしまった。

 

「……」

 

 ふと脳裏に浮かぶのは、あの日……和井さんがオレに声を掛けてくれた日の事。

 あの日、オレは和井さんに救われた。

 あの日、茅野さんは何も言わないでくれた。

 

 だから今度は、オレが和井さん達を助ける番だ。

 

 目の前には黒い球体が鎮座している。

 あの時『リーボック』から聞いた話では、海外のミッションを受ければ点数を稼ぐことが出来るらしい。

 

「……」

 

 もしかしたら、オレは生き残れないかも知れない。

 海外から態々日本の戦士を呼ばなければならないほどのミッションだ。

 並大抵の星人が相手ではないだろう。

 

 けれど、それでもオレは行かなければならない。

 

 もしもの為にスレに遺言は残しておいた。

 これならオレが死んでしまっても、『ひーろー』が佐藤を治してくれるだろう。

 アイツ、良い奴だからな。

 

「……よし」

 

 大分緊張が解けてきた。

 これなら海外ミッションでも問題なく動ける。

 

「……」

 

 行こう。

 黒飴ちゃんに触れ、海外ミッションに挑戦しようとした……その時だった。

 

『──おーい! そこ居るか!? ワシやっ、『マネモブ』やっ!』

 

「!?」

 

 何故か黒飴ちゃんの表面一杯に『マネモブ』の無機質な顔が表示されていた。

 

 

 

 感情を表すことが出来ない男と、喋ることが出来ない男。

 普段であれば語り合うことも無かった二人は……ブラックボールを通じて語り合っていた。

 

『間に合って良かったんだよね。しかし早速ミッ・ションとは『拙者ざむらい』って奴は結構義理堅いんだな』

 

「……」

 

『ん? 何が目的かだって……? そんなん決まっとるやん、ミッ・ションへのお誘いや』

 

「……!?」

 

 それは『拙者ざむらい』にとって僥倖とも言える提案だった。

 彼は目を見開き、食い入るように『マネモブ』へと視線を向ける。

 

『……正直に言おう。()の戦力は大きく低下している。私の強みは私同士による連携にあったからな』

 

「……」

 

『だが、私も君と同じように海外のミッションで点数を稼ぐ必要があった。ハッキリ言って生きて帰ってこられるか分からない……そんな戦いになるだろう』

 

「……」

 

『……『お嬢様』や『ひーろー』の様な日常に戻りつつある人の手は借りられない。……だから、君の手を借りたい』

 

 それは、『拙者ざむらい』が初めて見る『マネモブ』の素の表情。

 あまりに何時ものふざけた語り口調とかけ離れすぎていて……度肝を抜かれた。

 

 そして『拙者ざむらい』はその姿に、自分と似たような雰囲気を感じ取った。

 

(……懐かしいな。演技やってた頃の……オレみたいだ)

 

 だから、と言う訳でもない。

 元よりこの話は『拙者ざむらい』にとっても大きな利のある話だ。

 

 故に。

 

「……」

 

『……頷いてくれるか。ありがとう』

 

 彼は一も二も無く頷いた。

 

『──しゃあっ! それじゃあミッ・ション受けるでっ! ワシミッションに心当たりがあるんや、ギリシャや!』

 

「……」

 

 ……と、真剣な話し合いは終わってしまったのか、何時ものふざけた口調に戻ってしまった『マネモブ』。

 『拙者ざむらい』はそのあまりの変わりように苦笑いを浮かべ、スッと立ち上がる。

 

『ワシは南京町のブタマンと同じくらいミッションが好きやねんで。おいしいてハッピーハッピーや──』

 

「……あんた、素の方がモテるよ」

 

『……えっ、な、なにっ!?』

 

 変わらずペラペラと喋り続ける『マネモブ』に思わず突っ込んでしまいながら、『拙者ざむらい』はソードを腰に差し込む。

 本気で驚いた様子の『マネモブ』に、『拙者ざむらい』は親指を立てながら先に行ってるとジェスチャーを繰り出す。

 

『え、お……『拙者ざむらい』!?』

 

 彼と次に顔を合わすのは戦場だろう。

 その頃には先程の素の状態に戻ってくれていると良いのだが。

 

 『マネモブ』の人間らしい素の表情に好感を抱いた『拙者ざむらい』は、そんなことを思いながら海外の地へと足を踏み入れる。

 

「……」

 

 ──そこには、既に血と臓腑が入り交じった死の匂いが充満している。

 何処かで火事でも起っているのか、何かが燃えるような匂いが鼻につく。

 

 そして何よりここが戦場であると自覚させられるのは……多くの人間の悲鳴である。

 『拙者ざむらい』は肌で感じ取っていた。前方から感じる巨大な殺意を。

 

「……」

 

 しかし、それでも彼は進んで地獄へと足を踏み入れた。

 

 ただ……恩人への、恩返しのために。

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