DーHEROと共に戦うデュエリスト。 リメイク版   作:無言の短パン

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邪神使い現る。

「何だよ……これ……」

 

 ダークバルターとのデュエルの後、急いで集落まで戻ってきた。

 だが集落は酷い有様だった。

 建物は壊され、至る所から煙が上がっていた。

 そして所々にデュエルディスクが落ちていた。

 

「僕の町が……どうしてこんな事に」

 

「ま、町の皆んなは無事だよね」

 

「でも……デュエルディスクが……落ちているって事は……」

 

「……生存者がいるかもしれない。……探索するぞ」

 

「だが、ここを襲った奴らがいるかもしれない。いいか絶対に離れるなよ」

 

 

 

「……ああ……未来……さん。……みな……さん。……良かった……無事だったんです……ね……」

 

 しばらく探索していると傷だらけでモンスターに追い詰められいたプリーステスを見つけた。

 問答無用でそのモンスター達はディストピアガイが残らず蹴散らした。

 

「プリーステス。いったい何があった、話しくれないか?」

 

 プリーステスはしばらくの間は話そうかどうかためらっていたが、少しずつ話し始めた。

 俺たちがここを出た後、多数の悪魔族が集落を攻めて来たらしい。

 グレファーを筆頭に撃退しようとしたものの、大剣の悪魔と翼に巨大な爪を持つ悪魔の2体に蹂躙されたらしい。

 プリーステスはグレファーとも逸れてしまい、モンスターに襲われ掛けていた所を俺たちが助けたみたいだ。

 

 

「ね、ねぇおじさん。これからどうするの……」

 

 正直世話になったグレファーの安否を確認しに行きたいとこだが……これ以上、ここに居るのは。

 

「とにかく今のここは危険だ。いったん離れた方がいいだろうな」

 

「そ、それって、この町を見捨てるの」

 

「……今は安全が第一だ」

 

「申し訳ありません。そうでしたら私はここに残ります」

 

「はっ? ……な、何言ってんだよお前……この町は危険なんだぞ!」

 

「それは分かっています。……ですが、町にはまだ生きている方がいるかも知れません。それを思うと……」

 

「お前なぁ……人の心配してる場合じゃねーだろ! さっきだって、もし俺たちが駆けつけなかったら死んでたかもしれなかったんだぞ!」

 

「そう……ですね……ですが……」

 

 クソ、引く気はないみたいだな。見捨てる訳にはいかないし……どうすればいいんだ! 

 俺が必至でプリーステスに、考え直すように説得していた時だった。

 

「その必要はない」

 

 突然、空からそんな声が聞こえてきた。

 

「誰だ!」

 

 俺はすぐさま声のした方を見て見た。すると、1人の男が翼を羽ばたかせながら俺たちの前に降りてきた。

 そいつは俺が知っているモンスター、闇の侯爵 ベリアルだった。

 コイツは悪魔族だ。そして大剣を持っている。という事はコイツが……この町を……。

 ベリアルは俺たちの前に降りて来た。

 

「オイ……お前が……この集落を襲撃したのか……」

 

「いかにも。この町を襲撃したのは吾輩だ」

 

「お前が……どうしてこの町を……」

 

「何故か。……吾輩がその問いに答える義理はないが……あるお方のご命令に従い行動したに過ぎぬとだけいっておこう」

 

「ふざけんな……ふざけるなよ!! ……テメエはこの町を襲う理由もないのに、命令されたからやったってのかよ!!」

 

「いかにも、貴様が言った通りだ」

 

「ひ、酷過ぎます。……何故……皆さんが……殺されなければいけなかったのですか……」

 

 プリーステスはその場に崩れ落ちて、嗚咽をこぼしながら泣き出した。

 

「……町を襲撃するのを命令ある方って誰! 答えなさい!!」

 

「少女よ。その問いに、吾輩が答えると思うか」

 

「じゃ……じゃあ……あ、貴方は誰、いったい何者なの? ……そ……それくらいは……答えてよ」

 

「むっ! これは失敬、まだ名を名乗っていなかったな。吾輩は闇の侯爵 ベリアル。以後お見知りおきを」

 

 そう言ってベリアルは優雅にお辞儀をした。

 

「べ、べ、べ……ベリアル!? そ、それって! ……あの」

 

 ベリアル……そうか。

 確か精霊世界では何十年か前に、創造神ホルアクティと邪神の大規模な戦いがあった。

 そして邪神の勢力には凶悪な10体のモンスターがいて、その内の一人がベリアルだったな。

 

「吾輩は貴様達の想像通りの存在だ」

 

「名は名乗った。さぁ、本題に入らせて頂いこう。その女性をこちらに渡して貰おう」

 

「何言ってんだ。テメェみたいな野郎に、渡すと思ってんのか」

 

「無論思ってはいない。従わぬのならば力尽くで行かせて貰おう」

 

 そう言って、ベリアルは持っている大剣を構えた。

 俺は即座にエクストラデッキから適当にモンスターを引き、召喚しようとした。

 

 

「おい、待てよ」

 

「ガープ。貴様……何のつもりだ」

 

 いつの間にかベリアルの隣に軍神 ガープが居て、背中から生えている巨大な鉤爪でベリアルの前を塞いでいた。

 

「奴らを見ろ。あんなガキどもを力尽くで潰しても何も楽しくねぇ」

 

「奴らの内の誰かはバルターの爺さんを倒せる実力を持ってんだ」

 

「そんな奴らにデュエルじゃなく力尽くで行かせて貰うだぁ。……お前、デュエリストとして恥ずかしくないのか?」

 

「黙れ! 全てはあの方のご命令だ!」

 

「そうか……お前がデュエルする気がないなら。……俺がやるぜ」

 

「貴様! その様な勝手な真似は許さんぞ!」

 

「いいじゃねーか。奴もデュエルの方がいい筈だ。俺も丁度、デュエルがしたい気分だった」

 

 そう言って、ガープはデュエルディスクを構えた。

 こいつとベリアルの2人係で来たら終わりだ。これは応じる以外に選択肢はないな。

 

 

「ハッハッハー、しかし久々に人を殺るのは楽しかったぜ。イライラしてた頭がスッキリした」

 

 な、何を言ってるんだコイツ。人を殺したのを、まるで遊びみたいに愉快に語りやがって!! 

 

「こいつ、頭おかしいよ!」

 

「こんな奴に皆んなが……」

 

「……ふざけるなよ。……お前は絶対に許さねぇ。デュエルだ」

 

 俺はデュエルディスクを構えた。

 

「ハッハッハ、そう来なくちゃな! ……デュエルをするのも久しぶりだ。精々、俺を楽しませてくれよ」

 

「こうなっては致し方がない。好きにするがいい」

 

 

「「デュエル!!」」

 

「先行は俺だ……ドロー! ……ジャイアントオークを攻撃表示(2200)で召喚! カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」

 

 ジャイアント・オーク。高い攻撃力を持っているが、バトルしたら守備表示になるモンスター。

 だが、ガープがいればそのデメリットは消える。恐らく奴のデッキは、軍神 ガープを中心としたパワーデッキだろう。

 

「ダイヤモンドガイを守備表示(1600)で召喚。そしてダイヤモンドガイの効果発動! ……引いたカードはモンスターカードD3。効果は不発デッキの下に戻す」

 

「おい、何だそりゃ……つまんねぇ小細工なんかしてねぇで、強いモンスター出して戦えよ!」

 

「カードを1枚伏せる、これでターンエンド!」

 

 

「俺をイラつかせんじゃね、ドロー。……手札から速攻魔法、デビルズ・サンクュチュアリを発動! この効果で俺の場に、メタルデビル・トークンが特殊召喚される」

 

 ガープの場に魔法陣が浮き出て来て、その中からメタルデビル・トークンが出てきた。

 

「そしてメタルデビル・トークンを生贄に俺を……軍神 ガープを攻撃表示(2200)で召喚するぜ」

 

 相手の場にガープが召喚された瞬間、ダイヤモンドガイは守備表示から、攻撃表示(1400)に成ってしまった。

 

 

「ふぇー! なんで守備表示だったダイアモンドガイが、攻撃表示に成ったの!?」

 

「わ、分からない」

 

「き……きっと……ガープの特殊効果が発動したんじゃない……かな?」

 

 

「ハッハッハ、その青髪のガキが言った通りだ! 俺がいる限り守備は許させねぇ。戦うしかないんだよ!」

 

「そして俺のもう1つの効果を発動! 手札の神属性か悪魔族のモンスターを任意の枚数見せる事で、俺の攻撃力を見せた枚数×300ポイントアップする。俺は手札のゴブリン・エリート部隊を見せる。これで俺の攻撃力は300ポイントアップだ! (2200→2500)」

 

 俺の世界では見せる種族は悪魔族限定で、エンドフェイズに攻撃力は元に戻る筈だが。

 

「行くぞ! まずは俺の1撃をくらえ! ディザスター・クロー!!」

 

 ガープは背中から生えている2つ鉤爪を立てて、ダイヤモンドに襲い掛かってきた。

 

「トラップ発動、D-シールド。……このカードの効果でダイヤモンドガイは守備表示になり、このカードを装備してる限り、戦闘によっては破壊されなくなる」

 

「だが守備表示にはさせねぇ!」

 

 ダイヤモンドガイは守備表示になって、直ぐに攻撃表示に成った。

 ガープは2つの鉤爪でダイヤモンドガイを切り裂き、その勢いで俺の事も切り裂いた。

 

「ぐぁぁぁ──!! (4000→2900)」

 

 俺はあまりの痛みに胸を押さえながら、その場に膝をついてしまった。

 なんだこの痛み。ダーク・バルターとのデュエルより少ないダメージなのに、何倍も衝撃が来た。

 

「おいおい、どうした! まだ、ジャイアント・オークの攻撃が残ってるぜ! 行け、ボーン・ラッシュ!」

 

 ジャイアント・オークは持っている骨でダイヤモンドガイを殴りまくった。

 そしてその衝撃の余波が俺を襲った。

 

「ぐぅぅ! (2900→2100)」

 

「ジャイアント・オークは攻撃したバトルフェイズ終了時に守備表示になるが、俺の効果で直ぐさま攻撃表示になるぜ」

 

 

「これがガップーの戦い方か」

 

「守備表示を封じて攻撃力の高いモンスターで攻める。理にかなっています」

 

「未来さんのD-HEROは攻撃力が低いから、かなり不利だよ」

 

「……きっと……大丈夫だよ。……未来さんなら……」

 

 

 

「これでターンエンドだ。……どうした、まだデュエルは始まったばかりだぜ。もっと俺を楽しませろよ!」

 

 

 

 未来

 D-HEROダイヤモンドガイ(攻撃表示)1400 D-シールド装備

 手札4枚

 ライフ2100

 

 

 ガープ

 軍神 ガープ(攻撃表示)2500

 ジャイアント・オーク(攻撃表示)2200

 伏せカード1枚

 手札3枚

 ライフ4000

 

 

 

「俺のターン、ドロー。……ダイヤモンドガイの効果発動、引いたカードは通常魔法、デステニー・ドロー。次のターン、効果発動が決まった」

 

 効果が決まるとは思わなかった。

 

「本来ならデステニー・ドローには手札のD-HEROモンスター1体を墓地へ送らなければ発動は出来ない」

 

「だが、ダイヤモンドガイの効果でその発動コストはなくなる。そして例えダイヤモンドガイがフィールドから離れてたとしても、墓地へ送った通常魔法の発動は出来る」

 

 

「あのモンスターの効果、成功してるの始めてみた。こんな効果だったんだ」

 

「中々強力な効果ですね。運任せでは有りますが」

 

 

 

「そんな効果はどうでもいい。早く強えモンスター出して戦え!」

 

 

「手札の最強の盾をダイヤモンドガイに装備。その効果でダイヤモンドガイの攻撃力は、ダイヤモンドガイの元の守備力分アップする(1400→3000)」

 

 ダイヤモンドガイは右手に最強の盾を装備した。

 

「ほぅ……攻撃力3000か。中々いい感じだ。……やれば出来るじゃねーか」

 

 

「やった。ダイヤモンドガイの攻撃力が、あいつのモンスターの攻撃力を上回ったよ!」

 

「そのままやっちゃえー、おじさーん!」

 

「……」

 

「(プノちゃん、さっきからずっと俯いてる。……町の皆んなが殺されたのが悲しいのかな? ……それとも……それとも何? あれ、私は何を考えてたんだろ。……今は未来さんとガープとのデュエルを見ることに集中しよう……)」

 

 

「バトルだ! ダイヤモンドガイ、軍神ガープを攻撃!」

 

 ダイヤモンドガイの攻撃で軍神ガープは破壊された。

 

「おぉっ! (4000→3800)」

 

「どうだ……少しは効いたか」

 

「……まだだ。こんなんじゃー、たいして盛り上がらねぇ! 伏せカード発動、命の綱。その効果でたった今戦闘で破壊された俺は、攻撃力を800上げて復活する!」

 

 軍神ガープがガープのフィールドに、攻撃表示(2200→3000)で戻って来た。

 命の綱。俺の世界では発動するには手札を全て墓地に捨てなければいけないん筈だか、そう言えば漫画ではノーコストで使えてたな。

 攻撃しない方が良かったか。いや、厄介なトラップを消費させたんだ、けして悪い手じゃなかった筈。

 

「俺はガードを伏せてターンエンド」

 

 

「あーもう! 折角ガープを倒したと思ったのに……パワーアップして復活しちゃったよ!」

 

「これはまずいです。ガープの手札には悪魔族1体がいます」

 

「次のターンで……ダイヤモンドガイの攻撃力を……上回る……」

 

 

 未来

 D-HEROダイヤモンドガイ(攻撃表示)3000 D-シールド+最強の盾 装備

 伏せカード1枚

 手札3枚

 ライフ2100

 

 

 ガープ

 軍神 ガープ(攻撃表示)3000

 ジャイアント・オーク(攻撃表示)2200

 手札3枚

 ライフ3800

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