DーHEROと共に戦うデュエリスト。 リメイク版 作:無言の短パン
俺は今、ピケルとクランそしてセームベルとライズベルトと一緒に喫茶店のような店に居た。
「未来さん。最近はどんな事を、兵士達に教えているんですか?」
「最近は戦士族のサポートカードについてだな。戦士族は増援とか連合軍のようなサポートカードが多い」
「城にいる奴のほとんどが戦士族だからそういうサポートカードを使いこなすのが重要だと思ってな」
「なるほど、勉強になります。では次はこのハリケーンの使い道や相性のいいカードを教えて」
「も──、お兄ちゃん。おじさんとばっかり、難しい話しをしないでよ!」
セームベルは兄の事が大好きで、よく俺とライズベルトが2人で話してるのを邪魔してくる。
デュエルには全然興味がないらしく、あと俺のことをおじさんと呼ぶ。
「セームベル、僕は今、とっても大事な事を未来さんに聞いてるんだよ、邪魔しないで欲しいな」
「お兄ちゃん、セームベルの事、嫌いなの」
セームベルは兄との会話で困った時は、いつもこのセリフを言うんだ。
ライズベルトはかなりのシスコンだから、効果抜群なんだ。
「そ、そんなわけ無いじゃないか!」
「だったら私と、お話ししようよー」
「いやでも。僕は未来さんに聞きたい事が……」
「お兄ちゃん……」
セームベルは涙目で、ライズベルトの事を見つめている。
「ライズベルト、デュエルの話しは一旦終わりにしよう。疲れた」
「えっ、分かりました」
「ベルト。貴方本当に、セームベルには甘いわね」
「まぁまぁお姉ちゃん。ベルちゃんはまだ幼い子だから優しくしてるんだよ」
「違うわよ、シスコンなだけよ」
「うぅ、クラン様には言われたくないです」
俺は4人の会話を聞きながらうたた寝をしていた。
すると、ふと町が騒がしい事に気がついた。
「何だ? 何かあったのか?」
「未来さん、どうかしたんですか?」
「いや、なんだか外が騒がしい気がするんだが」
「本当ですね」
「うーん。町で何かあったのかな?」
「そう考えるのが妥当ね」
「ちょっと外に出てみるぞ」
そう言って立ち上がった瞬間突然、兵士2人が店の入り口から入ってきた。
「皆さん大変です。この町に昆虫の大軍が攻めてきました!」
「それに加えて恐竜、獣、獣戦士もそれぞれ攻めてきました。皆さん速やかにお城に、避難してください!」
2人の兵士がそう言った瞬間、店の中の人達はパニックになった。
皆、我先にと入り口に行くもんだから、入り口は塞がってなかなか出られ無くなってしまった。
「穏やかじゃないな」
「どうするの。これだと、店から出れないわよ!」
「あわわわわ」
「お、お兄ちゃん。怖いよ」
「セームベル。おお、落ち着いて」
4人とも、とても焦って混乱している。
「まぁ、一旦落ち着け。こういった時、焦って行動するのは一番危険だ」
「そうですね、一旦落ち着きましょう」
「すー……はー。すー……はー」
4人は深呼吸をするなどして落ち着きを取り戻した。
「でも本当に、これからどうする? 出入り口はまだ塞がってるわよ」
「その内混乱は収まって外に出られる。今は出入り口が開くのを待とう」
そう言って、俺は椅子に座った。4人もとりあえず椅子に座った。
「この町は、どうなっちゃうんでしょうか?」
「数では圧倒的に、向こうが勝ってると思います……だから……」
「だからこの町は滅ぼされる、そう言いたいのライズベルト。ふざけんじゃないわよ、そんな事認められるわけないじゃない!」
「でも、この町を攻めて来てるのは4種族ですよ。現実的に考えて、僕達が勝てる可能性は限りなくゼロに近いですよ」
「先生も今はお城をあけていて居ないです」
ライズベルトとピケルの言葉にクランは黙ってしまった。
「出入り口が空いたみたいだ。とにかく今はこの店を出て城に避難するぞ」
「そうですね。今は、早くお城に避難しましょう」
俺達は急いで店を出た。
外に出てみると町の至る所から煙が出ていて、時々物が壊れる音や、人の悲鳴が聞こえた。
「酷いわね」
4人は町の惨状に呆然としている。
「おい呆然としてる場合じゃない、行くぞ!」
俺の声で4人はハッとした表情になった。
俺達は城を目指して走り出した。
「おい止まれ!!」
しばらく進むと目の前を昆虫達が塞いでいた。
「ヤバい、引き返すぞ」
「おっとそれは無理だぜ」
何時の間にか、後ろにも昆虫達がいた。
「ヤバイ、挟まれたな」
「未来さん! 昆虫が僕達の周りに、どんどんと集まってきてます」
目の前はベーシックインセクト、蜘蛛男。後ろにはヘラクレスビートル、クワガタ アルファ、空の昆虫兵が居る。
そして全ての昆虫達はデュエルディスクを付けている。
「そそんな……」
「ピケル……」
「お兄ちゃん……恐いよ」
「くっ……」
「さあ、死んで貰おうか」
そう言って、昆虫達は一斉にデュエルディスクを構えた。
「デュエルだ!!」
こんな大量のモンスターとデュエルして相手になるはずが無い。
幸いなことに攻撃力が高いモンスターはいない。
デッキの強力なモンスターで一網打尽にしたいが一発で引ける気がしない。
ここは……エクストラのモンスターだな。
「よし。来い! ドミネイトガイ。デッドリーガイ。トリニティ」
「何! 貴様デュエルを「こいつらをやれ!」ぐわぁぁー」
「卑怯だぞ。正々堂々と戦わないなんて!」
「それでもデュエリストか!!」
馬鹿か。何でわざわざ5対1でデュエルしなくちゃいけないんだ。
そもそもデュエルを受けるなんて一言も言ってないし、お前らが一方的にデュエルを申し込んできただけだろ。
「俺はデュエリスト。なんて一言も言ってない。どちらかと言うとリアリストだ」
そんなことを言っている間に昆虫達は全滅していた。
「ふぅ。別の昆虫や獣達が集まって来るかもしれないから、さっさとここから離れるぞ」
「ええそうね、リアリスト」
クソ。「それでもデュエリストか」とか言われたから咄嗟に言っちまった。
「くっ、今言ったことは忘れてくれ」
「リアリスト。リアリスト。あははは」
「未来さんは、リアリストだったんですね」
「うるさい! 早く行くぞ!!」
あっヤバイ、今の叫び声でモンスターが集まって来た。
獣族、獣戦士族、恐竜族、昆虫族、この町を攻めてきた4種族が集まって来た。
あれはワイルドラプター。あっちはトラコドン。
キラーパンダにグリフォール。タイガーアックス、ケンタウロス。
レッグル、ゴキボール、ビックアントも居やがる。
懐かしいモンスターばっかりだな。
「な、何してんのよ。アンタのせいで、また集まって来たじゃない」
「未来さんのバカ」
「未来さん、どうしましょう?」
「どうするも何もモンスターに倒して貰うしかないだろ。こい、アドレイション!」
「ほらボサッとして無いで、お前たちも強いモンスターを出せ!」
「わ、分かりました。来て、サイバネティックマジシャン、マジシャンオブ ブラックカオス」
「出番です。沈黙のサイレントマジシャン、サイレントマジシャンLV8」
「氷の女王、ブリザードプリンセス」
俺達の召喚したモンスター達の総攻撃で、雑魚モンスター達をあっとゆう間に全滅した。
凄いな。こいつら、一発で引き当てやがった。
俺達は直ぐに、城に向かって走り出した。
「よし、城まであと少しだ!」
「疲れたです」
「よ、ようやくね」
もう大丈夫だと思っていて油断している時だった。
「うぐっ!?」
突然うめき声をあげてライズベルトが倒れた。
「まずは1人」
いつの間にか、ライズベルトの近くにデスサイズキラーが居た。
どうやらデスサイズキラーが、持っている鎌でライズベルトを切り裂いたみたいだ。
「クソ! やれ、アドレイション!」
アドレイションを召喚してデスサイズキラーの迎撃に向かわせた。
「ライズベルト!! しっかりしろ。ピケル、何でもいいから回復するカードを使え!」
「は、はい。レッドポーション、ブルーポーション、治療の神ディアンケト」
ピケルの回復魔法は効き目がないのか、ライズベルトの顔色はどんどんと悪くなっていた。
「そんな事をしても無駄だ。俺の鎌には猛毒が塗ってあってな。もう、その小僧は助からんよ」
「そんな……」
「ま、まだです。天使の生き血、恵みの雨、ゴブリンの秘薬」
「お兄ちゃん、しっかりして。お兄ちゃん、お兄ちゃん!」
「み、未来……さん。……お願いがあり……ます。僕の、代わりに……セーム、ベルを……守って下さい」
「代わりって……何言ってんだよ!」
「セームベル……このカードを……受け取って。僕の……大切な……カード……だから」
そう言ってライズベルトはセームベルに、サイバネティックマジシャンを渡した。
「その……カードは……僕の……一番好きな……カードなんだ。……だから……大切に……して。ね」
ライズベルトは光になって消滅してしまった。
「嫌だ! 嫌だよ! お兄ちゃん。う、うわあああ──────!」
「ライズベルト……嘘でしょ」
「ベルトさんが……そんな……」
セームベルは大声で泣き、ピケルとクランは、ショックで固まっている。
「少々手こずったがこれで終わりだ!」
デスサイズキラーは近くにいた、ゴキポンとゴキボールを切り裂き、アドレイションも真っ二つに切り裂いた。
「驚いたか。俺は仲間の虫を殺しただけ、一時的にだが強化されるのだ」
そうかそんな効果を持っていたな。
奴の周りにはまだまだ虫モンスターがいる、モンスターで倒すのは困難だ。
ピケル達はこんな状態だ逃げるのは不可能。
これはもう……デュエルをするしかない。
「……よくもライズベルトをやってくれたな。デスサイズキラー。俺とデュエルしろ!」
「モンスターで勝てないと見るやデュエルか。……俺。にデュエルを挑むとは、馬鹿なヤツめ。いいだろう、瞬殺してやる」
「「デュエル!!」」
こいつは……こいつだけは許さない! 確実に倒す!
「先行は俺が貰った、ドロー。代打バッターを召喚」
「その後、手札から魔法カード発動、殺虫剤。このカードの効果で、俺の代打バッターを破壊する」
殺虫剤が代打バッターに掛けられて、代打バッターは苦しんで消滅した。
「代打バッターの効果発動。手札から俺自身、デスサイズキラーを攻撃表示(2300)で特殊召喚する」
「まだだ、私はさらにデーモンの斧を俺に装備する。これにより俺の攻撃力は3300だ!
「俺はさらにカード1枚を伏せてターンを終了する」
「俺のターン、ドロー」
「さぁ、攻撃力3300の俺を相手にどう戦う」
「一ついいことを教えてやる、俺の手札には貫通能力を与える装備カード、メテオ・ストライクがある。雑魚モンスターを守備で出せば大ダメージだ」
ブラフだと思ったが、わざわざ手札のカードを見せてくるとは。
何がしたいんだこいつは?
「手札から魔法カード発動、融合。手札のドグマガイとブルーディーを融合。来いドラグーンディーエンド」
闇のオーラが出現し、その中からドラグーンディーエンドが姿を現した。
「攻撃力3000。掛かったなバカめ。メテオストライクの情報を出せば必ず強力なモンスターを出してくると思ったわ!」
「伏せカード発動、奈落の落とし穴。これで貴様が召喚したモンスターは破壊され、ゲームから除外される。残念だったなぁ」
「残念なのお前だ。ドラグーンディーエンドはカードの効果では破壊されない!」
この効果は、俺の世界のドラグーンディーエンドには無い。
ドラゴンのような腕から火炎放射を放ち、奈落の落とし穴のカードを破壊した。
「何だと! だが攻撃力は俺の方が上だ」
「ドラグーンディーエンドの効果発動、相手フィールドのモンスター1体を選択して、選択したモンスターを破壊してそのモンスターの攻撃力分のダメージを相手に与える」
「な、何だと。バカな。なんて効果だ!」
「やれ、ドラグーンディーエンド。狙いはデスサイズキラーだ!」
ドラグーンディーエンドの効果をくらいデスサイズキラーは破壊された。
「グッグワ──! (4000→700)」
俺の世界のディーエンドは効果を使ったターンに攻撃はできないがこの世界では違う。
「俺は効果を発動しただけでまだ、攻撃は行なっていない。バトル!」
「昆虫族の中でも実力者の私が、こんなガキに負けるだと。ま、待て、待ってくれ!!」
待てだと。こいつはバカなのか。
ライズベルトを殺したお前に、情けを掛けるわけないだろ。
「奴にダイレクトアタックだ!」
「ぐぎぁー!」
ドラグーンディーエンドの攻撃をくらい、デスサイズキラーのライフがゼロになった。
デスサイズキラーは全身が光りだして、消滅した。
仇は取った。
だが……やっぱり、デュエルって本当につまらないな。
今まで生きてきた中で一番楽しくなかった。
「馬鹿な! デスサイズキラー様が敗れただと!?」
「お前たちも死ね。やれ、ディーエンド!」
全ての昆虫族を駆逐が終わり、ピケル達に意識を傾けた。
セームベルはまだ泣いていて、ピケルも泣いていた。
クランはただ呆然としていた。
俺が油断していたせいで、こんな事に。
……悔やむのは後。とにかく今は、一刻も早く城に行くべきだ。
それから俺はドラグーンディーエンドに3人を運ぶように指示を出し、城にたどり着くことができた。
城の周りには兵士達が、大勢待機していた。
俺は3人を兵士に預けて状況を聞いてみた。
「まさか4種族が同時に攻めて来るとは思わず。またショナー様も不在のため、私達はこの城を守るので精一杯です」
「まぁ、そうだよな。4種族も攻めて来たんだ。それが精一杯だよな」
「兵士の死亡者は半数以上。一般市民の死亡者は6割を超えています」
「そうか……」
「ですので、未来様には我々と共に城を死守して頂きたいのですが」
「いや、町で逃げ遅れた人が居ないか心配だ。それを確認してくる」
「えっ。き、危険ですよ」
「心配するな。すぐ戻って来る」
そう言って俺は、城から飛び出した。
「何なんだよ。どうしてこの町を攻めて来たんだよ。ライズベルトが……この町の人たが4種族に何したんだよ」
とにかく胸糞が悪い。
ふと目の前に、昆虫たちの大群がいるのに気がついた。
こいつらが無性に憎い。やるか。
「ドラグーンディーエンド、トリニティ召喚!やれ!」
俺は2体のモンスターを出して、1匹残らず昆虫を消滅させた。
「まだだ。こんなんじゃあ俺の気が治んねえ」
俺はそれからひたすら4種族を見つけては消滅させるのを続けた。