仮面ライダーアギト×ソードアート・オンライン ~目覚めろ、その魂!~   作:バーラ18

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ここからはキリトの視点で物語が進んでいきます


イベントクエスト

最新層の小さな村にある集会所、そこに大小、様々な集団が次々集まっていく。

その一人一人がレア素材をふんだんに使った高価な装備を身に着けており、顔つきも他の一般プレイヤーとは違って、歴戦の風格を漂わせている。

 

 

そう、彼らこそがこの浮遊城からプレイヤーを解放せんと最前線で戦い続ける者達、通称「攻略組」である。

その中でも、ひと際他のプレイヤーの視線を引く者がいた。

全身を黒色の服と黒の革コートで身を包み、目立った武装は背中にかけてある黒塗りの片手剣だけである。

本来片手剣のメリットである盾を装備できるのだが、彼の全身を見る限りそんなものは見受けられなかった。

彼は攻略組の中でもかなり稀有な存在、所謂ソロプレイヤーと呼ばれる部類である。

 

 

ソロプレイヤーはベータテスト時の知識と経験を活かし、一人で迷宮区に潜る者達を指す。

この方法は安全マージンさえ十分にとればパーティさえをも上回る経験値効率を誇る。

ただ、一度でもHPが0なれば現実での死を意味するこのSAOでそれは危険行為に等しいものであった。

 

しかし、リスクを上回るリターンを獲得した彼は攻略組の中でも群を抜くほどのトッププレイヤーに昇りつめた。

だが、貴重な情報と狩場を独占し続けた彼をよく思わないプレイヤー達からは、「ベータテスター」と「チーター」を組み合わせたSAO独自の蔑称「ビーター」と称されていた。

 

 

 

「ふわあ~」

あまりの眠気に思わず大きな欠伸をする。

寝食も忘れ6日間ぶっ続けで迷宮区に潜っていた俺にとって、貴重な休みの日に緊急で呼び出しをされるのは苦痛以外の何物でもない。

しかし、情報を交換するための重要な場であるので、何とか身体を引きづってやってきたのだ。

 

 

「おはよう、キリト君」

後ろから女性に声をかけられる。

この状況で俺の名前を“君”付けで呼ぶやつはたった一人しかいない。

「おはよう、アスナ。」

一応の礼儀として振り返って挨拶を返す。

そこにいたのは、このSAOにおいて、その名を知らない人などいない攻略組最強のギルドである血盟騎士団、その副団長のアスナだった。

 

 

このSAOの性別比率は男性の方に圧倒的に偏っている。

そのため女性プレイヤー自体が貴重な存在であり、彼女はその中でもトップクラスの美貌を誇る。

 

戦闘力も申し分なく、最強のプレイヤーギルドの副団長を務めることもあってか、≪閃光≫の異名を取る腕前である。

 

SAOのアイドルと得体のしれないビーターである俺が挨拶を交わしている状況があまりにも常識はずれなためか周りのプレイヤーからの視線が痛かった。

 

 

「ところでいきなり攻略組のプレイヤー達を呼びだして一体何があったんだ?」

基本的に攻略組は決まった日にちの報告会かボス攻略がある以外に呼び出されるのは滅多にない。

おそらく、余程のことがあったのだろう。

どうせ、集会が始まってからでも教えてもらえるだろうが、早め事前情報を仕入れておくに越したことはない。

 

アスナは真剣な副団長としての真面目な顔になり、話始める。

「キリト君はこの前のクリスマスが終わってから目撃され始めた正体不明のモンスターの件は知ってるわよね。」

クリスマスという単語に一瞬身体がこわばるが平静を装う。

「ああ、アルゴから聞いたよ、現在まで攻略されている層からは考えられないほど高レベルのモンスター群が互いに争っているてな。」

正直俺も今までにこの目で目撃したことはない、よほど滅多な事なのだろう。

 

 

「それで・・・・・現在攻略している層の迷宮区の近くにある森の泉で、あるクエストが出現したの・・・。」

「そのクエストと正体不明の怪物群、一体どういう関係があるんだ?」

アスナは一つ間を置いて口を開く。

「戦っていたモンスターの片方の勢力から、もう一方のモンスターを倒して欲しいという依頼だったのよ。」

その答えに俺は何故攻略組が緊急で呼び出された理由を悟った。

「イベントクエストか・・・・“秘鍵”の時はうまくまとめられたからいいものの今はもう状況が大分違うな。」

 

 

イベントクエストには二分された勢力のどちらかに味方するという形式がある。

普通のRPGであればそれもまた楽しめる要素の一つではあるが、このSAOにおいて別のパーティ同士がそれぞれ敵対している陣営についているとなると後々、非常に面倒くさい事態に発展してしまうのだ。

 

 

「攻略組以外のプレイヤーはそのクエストを受注しているのか?」

アスナは首を横に振る。

「いいえ、戦っているモンスターのレベルがあまりにも高すぎるせいか、今のところクエストを受注しているのは私達のみよ。」

 

 

SAOというデスゲームにおいて一度でも死んでしまえばすべてが終わりだ。

いくら報酬が高くとも命がなければ何も意味もない。

SAOが始まってすでに長い時間が過ぎている、いくら切羽詰まっているプレイヤーといえどリスクの管理はキチンとしているのだ。

 

 

「報酬の分配も決めないとな・・・あとどういう作戦でいくのかも。」

「そうね・・・・それらも今日の会議で決めないと・・・。」

空を見上げる、少し曇りが出てきた。

もしかしたら今回も一波乱あるかもしれない。

 




いかがでしたでしょうか?

ここからはようやくSAOの主役がだせそうです 
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