仮面ライダーアギト×ソードアート・オンライン ~目覚めろ、その魂!~ 作:バーラ18
今回は主人公組VSアギトの戦いです。
最初にアスナが細剣の突進系4連撃ソードスキル“シューティングスター”をアギトに打ち込む、通常のmobならこれでノックバックを引き起こし大きな隙を生む。
だが、他のmobと一線を画すアギトは両腕でガードし、攻撃を受けつつもそのままアスナの懐に潜り込もうとする。
「スイッチ!」
ソードスキルの発動後には硬直時間が存在し隙を生む、しかし俺たちプレイヤーは技術を発展させ安全に敵を倒す術を身に着けていた。
その一つがスイッチと呼ばれる連携技である。
これはモンスターと戦っていたプレイヤーの“間”に他のプレイヤーが交代して攪乱させるテクニックであり、その効果は非常に絶大なためプレイヤーの間で広く使われている。
スイッチの際に放った俺のソードスキル“バーチカルスクエア”は一撃でアギトのガードを崩し、がら空きになった身体に残りの三連撃をクリーンヒットさせた。
この攻撃にはアギトも思わず動揺し、バックステップで俺たちと距離を取った。
「私達戦えてるね・・・・キリト君」
「ああ・・・・やはりリーチの差と少人数の連携が効いてる」
だが、怪物は何故か急に両腕の構えを解く。
(何をする気だ?いや・・・・まさか・・・・情報では素手しか使わないはず)
脳裏で一つの可能性が浮かびあがるが、俺は“まさか”とその疑念を払拭しようとする、しかし、その疑念は最悪なことに的中することとなる。
構えを解いたアギトは腰に巻いてあるベルトの左側についているボタンの様なものを叩くように押し込んだ。
するとベルトの真ん中に埋め込まれた黄色い宝石の中から棒状の武器な出現し、それをアギトが手に取ると青い波動が全身を包み込み、みるみるうちに姿を変えていく。
再び現れたアギトの身体は鎧とベルトの色が青く変色し、左腕は青くなったことに加え先ほどの姿よりもやや巨大化していた。
一通りアギトの変化が終わったことに呼応するかのように杖状の武器はその刃を展開し、薙刀のような形状になった。
「キリト君・・・・・姿が・・・」
「気を付けろ・・・・ここからアイツは攻撃パターンを変えてくるぞ」
しかし、アギトが姿を変えても俺の中にある闘争心は少しも萎えていなかった。
アスナが傍らにいるお陰でもあるが純粋に未知の強敵との遭遇に俺の心はかつてないほど昂っており、それはアスナも同様だった。
「フン・・・・・・・・・・・」
(!鼻で笑った・・・・?)
空耳でなければ今のは怪物から聞こえた鼻を鳴らす音だ。
それはとても愉快とは言えるようなものではなく、むしろひどく不愉快であることを表したトーンだ。
(こいつ本当にモンスターなのか?いや、今は戦闘に集中しないと)
今のが空耳だったかどうかは関係ない、この怪物を前に油断を許す事は死に直結と俺は確信していた。
思考のリソースをすべて戦闘に回し俺は怪物の次の一手を割り出そうとしていた。
(初めて見るタイプの長物だ・・・・刃の形状と棒の様子からヤツはきっと豪快に振り回して使うはず・・・)
俺の予想は的中し、アギトは薙刀状の武器を振り回し始めた。
次第に薙刀を振り回すスピードが上昇し、アギトと俺たちの周りには濃密な砂塵が舞い始め輪郭を朧気にしていく。
「う・・・・これは」
「なるほど、砂塵で姿を隠して不意打ちを狙うか・・・これはまた厄介な技だな」
SAOにおける大体の死因はモンスターとの正面戦闘であるが、奇襲による死亡も後を絶たない。
不意打ちからの奇襲はモンスター、プレイヤーに等しく絶大な効果がある。
どんな強力なモンスターでも気づかれずに急所を刺せば殆どが即死するし、戦闘に強いプレイヤーが遥かに格下のモンスターやプレイヤーからの奇襲に不覚を取ったという話は枚挙に暇がない。
「アスナ、俺から離れないでくれ。はぐれたら終わりだ」
「ええ、お互いに背中を守りましょう」
俺達はお互いに背中を預け、怪物の奇襲に備える。
(油断するな・・・・全神経を研ぎ澄ませないとヤツの一撃は間違いなく俺達の命を刈り取って来る)
俺は自分にそう言い聞かせ最大限の警戒を行う。
だが、いつまでたってもアギトは攻撃を仕掛けてはこず、砂塵は徐々に薄れていき、そしてアギトの姿と共に消え去った。
それでも油断はせず、しばらくの間は背中を合わせたまま剣を構え続け、やがて周囲の安全を確保した俺達はその場で崩れるように座り込んだ。
「助かったんだよね・・・私達」
「ああ・・・どうやらアイツは逃げたようだな」
その場には先ほどの戦闘は嘘かのように静寂が支配していた。
いかがでしたでしょうか?
次からはまた場面が変わります。