空母建御雷 異世界に出撃す   作:高野五十六

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硫黄島、強襲上陸演習開始ス

退院から数日後の四月六日、二二・〇〇。艦隊は、硫黄島近海に集結していた

 

「陸軍輸送船団は、あと二時間で到着する予定です」

 

「艦長、制空隊の発艦は〇二・〇〇でよろしいですか?」

 

「ああ、〇二、〇〇に制空隊と管制機を上げ、〇四〇〇に重攻を上げてくれ」

 

「了解しました。今回、旗艦はどうされますか?」

 

「艦砲射撃を行うから旗艦は陸奥に移す」

 

「はッ、了解しました」

 

「これより、作戦会議を行う、各、艦長、戦隊司令級を集めてくれ」

 

「はッ、了解しました。艦長、内々にご報告が」

 

「分かった、部屋で聞く。先任、少しの間艦を頼む」

 

俺は先任に、操艦を任せると自室に戻り、副長から報告を聞いた

 

「副長、内々に報告と言うのは何なんだ?」

 

「はい、横須賀女子海洋学校の艦艇が民間船舶を撃沈した可能性がありまして、」

 

「詳細を詳しく説明してくれ」

 

「はい、艦隊後方を哨戒していた我が軍の駆逐艦が、二〇・〇〇、西之島沖において、水平線上に、発砲炎を確認、即座に急行、向かっている間にも数度発砲、その後、電探から一隻が消失、そして現場に到着しますと、貨物船らしき残骸が浮遊、そして近辺にいた戦闘艦艇を調査した所、横須賀女子海洋学校の武蔵のみが、該当しました」

 

「そうか、だが、攻撃を受けたと言う報告が入っては居ないが」

 

「おそらく、最初の命中弾で艦橋に直撃し、通信が出来なかった可能性が」

 

「そうだな、それで、生存者は居るのか?」

 

「いえ、現在も捜索中ですが、生存者は絶望的かと」

 

「大和型の攻撃を食らっているからな、…………所で、この事は本部に報告をしているのか?」

 

「いえ、まだ報告はしていませんが」

 

「分かった、この事は無かった事にする。何か、突いては行けないものを突いた気がする」

 

「分かりました。この事は本部には伝えないようにしておきます」

 

「ありがとう、副長、第二次攻撃の重攻と同じタイミングで管制機を一機、西之島に回してくれ、嫌な予感がする」

 

「了解しました。できる限り撮影もさせておきます」

 

「ああ、頼んだ。…さて、作戦会議の準備をするか」

 

その30分後、建御雷の会議室に招集された面々が揃っていた

 

「近々、日、米、露、三ヶ国により行われる、ベーリング海開放作戦の我々日本が担当する第一段階作戦、アリューシャン列島攻略作戦の演習である。それでは、作戦概要を説明する。〇二・〇〇、硫黄島、及び近海全域の制空権掌握の為、第一次攻撃隊を発艦、第一次攻撃により、敵対空陣地、並びに電探設備の破壊、〇三・〇〇重攻二十機による第二次攻撃を開始、この攻撃により、敵通信施設、及び飛行場を破壊。〇四・三〇から戦艦陸奥、扶桑、山城、航空戦艦伊勢、日向より艦砲射撃を開始、陸軍上陸までの間、沿岸防衛設備を攻撃、〇五・〇〇、東海岸より歩兵二個師団、南海岸より一個師団上陸、陸軍による橋頭堡確保までは内陸部、防衛陣地を攻撃、橋頭堡確保後は、陸軍の要請に従うものとする。なお、今演習では旗艦を建御雷より、陸奥に移譲する。」

 

「以上、解散!」

 

そう俺が言うと、全員が敬礼し、解散した。

 

その後、二四・〇〇、陸軍輸送船団が合流、同時に旗艦を陸奥に移譲、〇二・〇〇、第一次攻撃隊が発艦、硫黄島、強襲上陸演習が開始した

追加する艦艇

  • 潜水艦
  • 空母
  • 戦艦
  • 水上機
  • その他

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