時系列は三宅島沖海戦直後に遡る
建御雷大破の報を受けたみくら艦内は蜂の巣を突いたかのような有様だった
「建御雷が大破!?」
本部長といつ攻撃を命令した士官を裁判にかけるか決め艦橋に戻った直後、建御雷大破の報告を聞き、無意識に聞き返していた
「はい、ホワイトドルフィンの潜水艦の攻撃を受け、右舷後方に命中、被弾箇所付近が浸水、および浸水はしていませんが右舷外方の機関が停止とのことです」
「分かったわ。それで高杉少将の安否は?」
「そ、それは」
「高杉少将の安否はどうなの!?」
完全に取り乱しながら最愛の弟の安否を確認していた
「宗谷監督官、落ち着いてください!」
そう福内さんに諭され、少し落ち着いてからもう一度聞いた
「高杉少将の安否は?」
「高杉少将は、先の攻撃にて後頭部を強く打ち、意識不明との事です」
そう聞いた瞬間、身体中から力が抜け、膝から崩れ落ちた
「宗谷監督官!大丈夫ですか!?」
「ええ、大丈夫よ」
立ち上がり、ふつふつと湧き上がる感情を抑え、妹の居場所を聞いた
「真冬の居場所は?」
「真冬姐さんは三重県沖にて訓練中です」
「分かった、真冬を急いで三宅島に呼んで、あと陸軍の伊豆大島基地に艦艇用機動衛生ユニットを準備させて途中にべんてんに載せさせて」
「わかりました!」
その後、無意識に呟いていた
「……………あのクソ野郎絶対に許さない」
その後、三宅島沖にて高杉艦隊と合流、弟の身柄を預かり、横須賀に急ぎ帰投していた
「姉ちゃん、疑問なんだけどなんであの高杉少将に固執するんだ?」
「それはね、彼が私の愛した人だからよ」
「姉ちゃん、それってもしかして」
「ええ、貴方の想像通りよ」
「でも、兄さんは10年前に居なくなってるじゃないか」
「ええ、その通り、彼は10年前私達の前から突然いなくなった。そして彼が名前を変えて戻って来た、ただそれだけよ」
「でもさ、兄さんが帰ってきたって言っても本当に兄さんって証拠無いだろ」
「まあ、それはそうだけど私には確信があるのよね」
「姉ちゃんの言う確信ってどうせ勘だろ?」
「そうだけど、彼が一瞬見せた眼は学生艦に乗っていた時の眼と同じだったのよ」
「あの時期の兄さんを知ってる姉ちゃんがそう言うなら信じるけど、流石にDNA鑑定はするんだろ?」
「それは流石にするわ」
「それはそうだな………それでましろにはこの事を言うのか?」
真冬がそう言うと無意識に溜息をついたり
「その事は絶対ましろに言わないであげて」
「姉ちゃんなんでなんだ?」
「それは彼の願いなの」
「兄さんの願いか、分かったましろには黙っておくよ」
「本当にごめん真冬」
数時間後、べんてんは横須賀港に入港した
「宗谷監督官、高杉少将の病院への搬送しました」
「そう、ありがとう」
伝えてくれた人に感謝をした。すると真冬が声をかけてきた
「姉ちゃんはこのまま病院に行くのか?」
「いや、まず母さん……いや宗谷校長に説明してから向かうわ」
「姉ちゃんが兄さんを1番に取らないとは何があったんだ?」
「私だって今すぐ彼の元に行って寄り添ってあげたいわ。でもね、私はアレの責任者としてこっちの世界の親である母さんに説明しに行かなきゃ行けないのよ」
無意識のうちに手を握る力が入っていた
「ま、それもそうだな。姉ちゃんが来るまでの間私が兄さんの所にいる事にするよ」
「ええ、わかったわ」
そうして真霜と真冬の二人はべんてんの艦橋をおり、艦内を歩き、地上に続くタラップまで来た
「姉ちゃん、じゃあ私はこのまま兄さんの所に向かうから」
そう言い真冬は艦を降りていった。
そうして私も艦を降り、母の元に向かおうと基地内を歩いていると陸軍の軍服を着て憲兵の腕章を付けた人が立っていた
「貴方は?」
少し近づき声をかけた
「私は東部軍管区、第4憲兵大隊、大隊長の伊勢と申します。貴方が宗谷真霜1等監督官ですね?」
「そうですが、私に何か御用ですか?」
私は制服の下に隠していた拳銃をすぐに取り出せる態勢で答えたのだった
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