「…真霜姉さん?」
そこには、10年近く前に別れて以来、会いたくても会えなかった、こっちの世界で自分を弟の様に構ってくれていた人が、目の前にいたのだ
「……え………嘘…だよな」
そう俺が言うと、真霜姉さんが涙目になりながら話して来た
「……やっと帰って来てくれたのね」
「ええ、只今戻りました、真霜姉さん」
すると俺に近付き、真霜姉さんは抱きついて来ると真霜姉さんの涙腺が一気に緩み泣き出した
「お帰りなさい、ずっと待ってたのよ」
「申し訳ありません、勝手に居なくなったりして」
「良いのよ、無事に帰ってきてくれたんだから」
「……あの、すみませんが、そろそろ離していただけませんか?」
俺がそう言った瞬間、ドアが空き、先程出ていった平賀監察官がやって来た
「すみません、取調べをする者が少し席を外しておりまして、もう少し………あの、宗谷1等監察官、そこで何をしてるんですか?」
平賀監察官の困惑も道理である。これから一緒に取調べをする上司が、取調べる相手に泣きながら抱きついているのだ
「すみません、平賀監察官、姉が泣き止むまで待って貰ってもいいですか?」
平賀監察官は困惑しながらも了承して貰い、泣き止むまで待って貰った
「すみません、待って貰って」
「いえいえ、先程の話ですが、宗谷1等監察官と高杉少将はご姉弟と言うのはどう言う事でしょうか」
「9年前まで宗谷さんの家でお世話になっていたので」
先程まで泣いていたとは思えないくらいまで復活した真霜姉さんが聞いてきた
「高杉少将、あなたが居なくなってからの話は後でするとしても、あなたの居た世界で何があったか教えてくれる?」
「分かりました」
俺はそう言うと2人に、20年前、突然こちらの世界に来ていた事、そして9年前、元いた世界に戻った事、戻った3年後、クーデターが起きた事、米国と開戦し、ハワイを占領した事、米本土空襲を行った事、ナチス第三帝国と開戦、ドイツ本土を大英帝国と攻撃し日英同盟再結成をした事、ナチスからマダガスカル島を奪還した事、ナチスによるインド侵攻を食い止める為、ハワイに居る艦隊をベンガル湾に派遣をする事、その派遣する艦隊と合流する為にトラック泊地に向っていたら戻って来た事を伝えた。
するとふたりは困惑していたが真霜姉さんはすぐ真剣な顔になり口を開いた
「私も最初、母さんに彼は異世界の人だからいつかは居なくなるって言われた時は信じられなかった。でもね」
そう言うと真霜姉さんは俺を見てこう続けた
「貴方が嘘をついてるようには見えなかった。だから、私は信じるわ」
「本当ですか!?宗谷1等監察官!」
平賀監察官は驚いたように聞いたが真霜姉さんら話を続けた
「ええ、私としてはまだ聴きたいことは沢山あるけど、あの様な艦隊が、突然現れたと言う事実がある、それに、確たる証拠はあなたが見てるんじゃないの?」
「証拠と言うのはこちらの事でしょうか」
そう言うと平賀監察官は1枚の写真を取り出した
「この写真に写っている物ですか?」
「そうよ、この世界にこのような物があると思う?」
「それはそうですが」
そう平賀監察官が言うと、横から真霜姉さんは写真を手にし、俺に見せ、聞いてきた
「これはみくら艦内から撮影された物なんだけど、これに見覚えはあるかしら?」
「ええ、こいつは俺が偵察に向かわせた機体なので」
「それで、この機体はどういう原理で飛んでいるの?」
「発動機の出力のみです」
「発動機のみってって事はエンジンの出力のみで動くの!?」
「そうです」
そう言うとふたりは驚き、少しして平賀監察官が聞いてきた
「この航空機と言う物はいつから存在しているのでしょうか?」
「自分もいつ最初の飛行機が出来たかは忘れましたが、一次大戦には実用化されていました」
「そうなんですね」
そう言うと二人は黙り、少しすると真霜姉さんが、口を開いた
「平賀さん、これから大事な話があるから席を開けて貰えるかしら」
「分かりました」
そう言い、平賀監察官は席を立ち、部屋を出る前に立ち止まり聞いてきた
「高杉少将、これからあなた方は、どうなされるのですか?」
「我々はこちらの世界に居るのであれば、こちらの世界の指揮系統に入るつもりです」
「それもありますが、生活の方はどうなされるのですか?」
「それに関しては心配無いわ」
そう真霜姉さんが入って来た
「高杉少将は家で面倒見れるわ、昔もそうだったし」
「それなら安心しました」
平賀監察官はそう言うと部屋から出ていき、真霜姉さんが話しかけて来た
「人払いも済んだことだし本題に入るね」
そう言うと今まで以上に真剣な顔になり聞いてきた
「あなたの乗って来たあの艦は一体何なの?」
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