空母建御雷 異世界に出撃す   作:高野五十六

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空母建御雷、修繕改修計画

三宅島沖海戦から数週間後、横須賀基地内の大型艦ドックは建御雷の修復の為、喧騒に包まれていた

 

「第1班は作業終了!第2班に作業を交代せよ!」

 

「レーダー用変圧器、搬入完了!これより設置作業にはいる!」

 

「損傷外板の溶接班は30分後の1100から休憩せよ!」

 

その中、真霜は建御雷を見て、一言つぶやいた

 

「ほんと、近くで見ると、とてつもなく大きいのがわかるわね」

 

私がそう呟いた後、後ろから声が聞こえた

 

「宗谷監察官、来られて居たのですね」

 

振り向くと、作業主任の松島さんが敬礼して来た

 

「ええ、今来たところだけどね」

 

私はそう言うと松島さんに敬礼を仕返した

 

「早速で申し訳ありませんが飛行甲板にご案内致します」

 

そう言われ、私は飛行甲板に上がり、艦の修復状況を聞いた

 

「作業状況はどうなの?」

 

「はい、先の海戦で受けた損傷は殆ど修復が終わったのですが、こちらでの必要装備の設置に、多少手間取ってる状態です」

 

「必要装備と言うと船舶識別ビーコンの事ね」

 

「はい、建御雷で使用されている電圧と我々が使用する電圧が違う為、その変圧器を搭載する工程で手間取っている状態です」

 

「でも、変圧器は機関室に配置するから手間取らないのでは無かったの?」

 

「はい、当初の計画では機関室に配置する予定でしたが少し問題がありまして、その問題の箇所にご案内します」

 

そう言われ、私は艦内に入り、電算機室の扉の前に来た

 

「関係者以外立入禁止って書いてあるけど良いの?」

 

「はい、許可は頂いていますので」

 

そう、言うとドアが開かれ、その中に入ると目の前にはブルーマーメイド本部にあるコンピューターに勝るとも劣らない物が置いてあった

 

「これの性能は分かる?」

 

「はい、我々が試験した結果ですと本部のコンピューターと同等かそれ以上かと思われます」

 

「そんなに凄いの!?」

 

「はい、我々も試験するまではここまでの性能とは思いもしませんでした」

 

「ほんと、電子技術も建造技術も目を見張るものがあるわね」

 

「ところで、問題っていうのはなんでなの?」

 

「はい、この高速電算機が現在使用している電圧以外で動かない為、変圧器を機関室に置きますと艦全体の電圧が変わるので別の位置に変更しないとならない状態でして」

 

「分かったわ、所で今回の改修の項目は何なの?」

 

私がそう聞くと松島さんがタブレットを見て報告して来た

 

「はい、レーダーとソナーを交換、それにより、今まで積んでいたものから10%から20%の性能向上、そして、この高速電算機を使用したデータリンク機能の追加です」

 

「ありがとう、それで作業はいつくらいまでかかるの?」

 

「はい、現状、少し作業が押していますが、作業は計画通り、3月半ばには完了の予定です。あとは高杉少将の意識が戻られない限り、何とも言えない状況ですね」

 

「……やっぱり最後はそこなのね」

 

私がそう言うと松島さんは申し訳なさそうに聞いてきた

 

「…宗谷監察官、高杉少将の容態の方はどうなのでしょうか」

 

「……未だに意識は戻ってないわ」

 

「そうなんですね」

 

「ええ、頭から出血する位強く打ってるらしいから」

 

そう言った直後、携帯に着信が入り、電話を取ると妹の真冬が少し慌てた様子だった

 

『姉さん、今どこに居るんだ?!』

 

「今は建御雷の艦内だけど、どうしたの真冬?」

 

『今さっき、兄さんが目を覚ました!』

 

「分かったわ、直ぐに向かう!」

 

私はそれ言うと直ぐ電話を切った

 

「ごめんなさい、松島さん、どうしても直ぐ行かなきゃいけない所が出来たの」

 

私がそう言うと、松島さんはUSBを取り出し、渡して来た

 

「宗谷監察官、こちらは現状終了している作業です。高杉少将に、お渡しください」

 

「ありがとう、松島さん、ご好意感謝するわ」

 

私はそう言うと建御雷が収容されているドックから出て、病院に向かった

 

(やっと、意識を取り戻してくれたのね、とりあえず生きてて良かったわ)

 

私は病院に向かっている最中そう思うと涙がほろりと流れていた

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