あと急展開がおこりまくりでごぁごぁ
金髪の髪を後ろで束ね、いつもは感情を隠すために持っていた扇を服の中にしまいこんだ。目の前に乱雑するのは魂なき石の塊、名前すら奪われた博麗靈夢たちの墓が建っている。その周囲には真っ白な花弁で墓石を彩るケシが咲いており紫はその中でかつて愛した友の墓の前に立っている。墓といってもの彼女の死体は彼女の死を確認したあと閻魔に引き取られているためこの下に埋まっているわけではない。
紫は周囲に咲いた白いケシを恨むように目を細め見つめる。そして手に持った真っ赤なマンサクの花を備えると目を閉じ悲痛の表情を浮かべ手を握り締めた。
―――忘れるな、我が命は幻想郷のためにある
胸に刻み付けるように唱えたその言葉は自らに仕込んだ呪いであり、かつて誓い、友と語り合った理想郷の話。閉じた瞼の裏に映るかつての情景、私が無反応な靈夢をどう驚かせてやろうといつも考えていたとめどない日々。
その思い出に浸っていると突如として風が吹きすさび舞い上がる白い花弁に混じり真っ赤な花弁が頬にあたる。紫は閉じていた目を開け瞳の奥に怒気を宿しながら呟いた。
「何用ですか鴉天狗、そう騒がしくしては死者が屍人となり出でてしまいますわよ」
小さな、聞こえるかどうかも怪しいその言葉はとても力強い魂を宿し、思わずいつのまにいた黒い翼の少女は怯む。いつもの紫では考えられないほど感情を表に出していたからだ。
「珍しいですね。あなたがそんなに感情を表に出すなんて…おや?その墓は博麗靈夢の墓ですか?」
「……」
紫は服にしまっていた扇を取り出し口元を隠しながら鴉天狗の方を向く。そこには先程まで表に出ていた怒りはなく、ただ妖しく微笑む妖怪の賢者がそこにいた。
「ここでは彼女達に私達の会話が聞かれてしまいます…密談するにはやはり静かな場所が一番でしょう?」
その言葉に呼応するかのように紫の後ろの空間が縦に裂け外から無数の目が蠢く空間が覗ける。鴉天狗の少女は紫がその空間に入っていったのを見ると後ろに続くように入っていく。
あとに残るのは花が散りただの枝となったマンサクと先ほどの騒がしさが嘘のように僅かに吹く風によって擦れあう白いケシだけだった。
―――紫の日記4―――
朝日がまだ完全に登っておらず山の向こうから漏れるわずかな光が空を完全な黒から濃い青色に変わりかけたその頃、いかにも日本昔ばなしででてくるような天井を乾燥した藁、壁は泥を塗り固めた家の主は唸っていた。
「眠れないわ」
布団の上で目の下に隈を浮かべる金髪の少女はだるげに言葉を絞り出す。彼女は一日の約半分を睡眠の時間に費やさなければならない理由があり、今の時間帯はいつもなら惰眠を貪り尽くしていたはずだ。
「熱も…あるみたいだし……あぁクラクラする」
頬は赤ん坊のように真っ赤に染まり額に手を当てればいつも以上に熱い状態になっている。喉も痛い、気を抜けば鼻水が垂れ、体が寒さによって震える。
世間でいうところの風邪である。
この家の家主の八雲紫は妖怪のため本来は風邪などの病気をひかないのだが…
「クシュン!」
見事なまでのかわいらしいくしゃみを上げた。その音に反応して紫の式神であるネズミの妖怪が心配して駆け寄ってくる。
「チューチュー」
「ん?大丈夫ダヨー」
頭をぐらんぐらんと左右に揺らしながらネズミの頭を撫でる。このネズミ妖怪は紫の唯一の家族の式神であり、かれこれ150年ほどのつきあいがある。獣の妖怪はそもそも年月を重ねれば人型を持つようになるはずなのだがこのネズミの妖怪こと
「ごめん、澄…また今度やるから…絶対成功させるからぁ……ちょっと寝る」
そして紫はばたんきゅーとどこから出てるのか不明な効果音を出して布団に倒れた。心配したのか正者はその隣に横たわり紫の鼻先を小さな舌で舐める。澄の特徴的な前にかかった一本の赤髪が揺れる。
「ん?…ありがとうね、正者」
「チュー♫」
お礼をいわれた正者は嬉しそうに鳴き布団の中に潜った。紫は正者のあたたかさを感じながら少しずつ落ちていくかのように眠った。正者は紫が眠ったのを確認するとゆっくりと布団の外に出ていき、その身を変える。
ゆっくりと人型に変わっていく体、前髪を残しながら生える黒い髪の毛そして段々と整っていき。そこに子鬼のような小さな二本の角を生やした少女が立っていた。
「ごめん、ごめんなさい紫。私の姿はあなたにだけはバレたくない…だから私は……さようなら」
うすく笑うと正者は戸を開けて出て行く。その背中はまるで居場所を失った子供のようだった。
最近映画見てないなぁと思い手にとった映画を見てると友達が家に来てこういったんだ
「へーい、提督ぅー時を場所を考えなよー」
これが女性ならよかったがあいにくと友人は男だ。
オチはありません。