化物靈夢と幻想郷   作:komika

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02化物靈夢と幻想郷

私は死んだ。そう確かに死んだんだ…。

そう思考し、辺りを見渡す。布団と机と炬燵が置いてある。寂しい家だ。

そして私を包み込んでいた布団をどけ、立とうとするが足が痺れているのかうまく言うことを聞かない。

 

「こんなときに襲われたらさすがの私でも手加減できないわね」

 

そんなことを呟きながら暫く倒れ、天井を見上げていたがそんな時ふすまが空き、そこから腰まであろうかというほど長い銀髪をもった女が現れる。

 

「やっと起きたか。君が家の玄関の前で倒れていたときは焦ったが良かった」

 

どうやらこの女が怪我した私を診てくれたらしい。…心臓を貫かれたはずだがうまく避けたか?

そんなことを思っていた時、彼女は私を見つめる。いままでまともに自分の顔を見ていたのが紫だけだったのもあってか少し恥ずかしい。

 

「私の顔になにかついてる?」

 

その言葉を聞いた銀髪はすまなそうな、それでいて困ったような顔をしながら言った。

 

「いや、君が私の知り合い…というか問題児というかそれに見れば見るほど似ていてね。奇妙なこともあったものだと思っただけだよ」

 

私に似ている知り合いねぇ…その人が大変そうね。私に間違えられて殺されそうにでもなってるんじゃないかしら

 

「コホン…まず私の名前は上白沢(かみしらさわ)慧音(けいね)だ」

(私にも名乗れというやつなんだろうけど…)

 

自分の名前を教えたらこの妖怪はきっと私から離れていくだろうか。そう思った靈夢は一瞬名乗ろうとした口を固く結んだ。それを不信に思ったのか慧音と名乗った女はこちらの目を見ながら諭すように優しく言う。

 

「別に私が勝手に名乗っただけだ。君に名乗れない事情があるなら無理名乗らなくてもいいよ」

 

少し名乗った慧音に対して罪悪感が湧いた靈夢は無理矢理その感情を心の奥に押し込める。

 

(そうだ…そもそも相手が勝手に名乗っただけで私が返す必要はないじゃない。それにこの妖怪もどきからここがどこか聞き出さないといけないんだから…それで怖がられて逃げられたら困るから名乗らないのよ。別に寂しいからとかそういったことじゃないんだからね)

 

自分に必死にそう言い聞かせ、慧音に話しかける。

 

「そういえば、ここは何処なの?」

 

「私の家だが?」

 

「そういう意味じゃなくて…ここはなんていう村なのかとか土地の名前とかっていみよ」

 

「…そうか君は外来人か。通りで会話がかみ合わないわけだ」

 

噛み合っていなかったか?と疑問に思ったが慧音なりに噛み合っていなかったのだろうと自分で納得する。そして慧音はというと外来人と呟きながら私の体を舐めまわすように見てくる。いままでも何度かこういう妖怪や人にあったけどこの視線は相変わらず慣れない。

 

「…そんなにみないでくれないかしら」

 

私に言われて初めて体を見ていることに気づいたのか慧音は顔を赤く染め視線を地面に向けている。

 

「いや、すまない」

 

(根はいい人?だけど、霊力の匂いにつられるところを見ると妖怪なのね)

 

そしていつでも逃げられるように体を動かそうとするのだがやはり動かない。一瞬もしかして慧音が麻痺毒などを私に仕込んだのでは、と思ったがやはり慧音の人格上それはできないだろう。もしもこの性格が猫をかぶってなければだが。だから私は体が動かないことを慧音に聞くことにした。猫をかぶっていればそれでなにかしらの反応があるだろうし、ないならそれで慧音が仕込んだのではないことは分かるしね。

 

「ねぇ、体動かないんだけど」

 

「…すまないすこし失礼するよ」

 

すると慧音は私の下半身を覆っていた布団をめくり足を触る。

 

「どうだ?感触はあるか?」

 

なにも感じない。どうやら私は重症らしい。

 

「いやなにも」

 

すると慧音は今度は私の足をつねってくる。

 

「痛覚はあるか?」

 

「いやなにもないわ」

 

慧音が一瞬考え込み何かを決心し私に肩をかした。

 

「これから君を永遠亭に連れて行く。あそこなら完治とはいかずとも補助つきで歩けるようになるはずだ」

 

「永遠亭?」

 

まるで料亭の名前みたいね。

 

「病院のことだ」

 

どうやら違うらしい。そして慧音は私に肩をかし、それに私は寄りかかる。

 

「よっと…さて向かうとしよう。なにかあったら言ってくれ」

 

私に比べ慧音は背が高い、だからだろうかすこし屈んでいる。そのせいで服の隙間から胸の谷間が見える。

 

(でかいわね……妬ましい)

 

「…そんなに胸を見つめないでくれ。慣れているとはいえ恥ずかしいものは恥ずかしいんだ」

 

「どうせ私にはありませんよ」

 

「そういじけるな、君は細くて女らしいじゃないか。」

 

いじける私に慧音は元気付けるように言ったが細いというところが自分に引っかかったのかそのあとお腹が太ったとかブツブツと呟いていた。

 

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