これを見ないままでも楽しめますし、見た方は違ったベクトルで物語を見ることができる…かな?
一応Another紫の日記は全部で5回を予定しております。
雨が降り続けるその中、そこには二人の少女がいた。
目の前の動かなくなった彼女。虚ろな目でこちらをまるで恨んでいるかのように見ていて、ソレから目をそらそうとするが体がその挙動を拒否しまっすぐにその黒い瞳に視線がすいこまれる。
「ぅッ」
腹のおくよりこみ上げてくるなにかを私は地面に手をつきながら堪える。
そして倒れたことにより目の前にある彼女の顔を直視する。私が愛した彼女、どこまでも人間でそれでどこまでも化物であろうとした彼女。だから私は彼女を殺した。そう私が彼女を殺したのだ。
「紫様」
後ろより式神である妖狐の声が聞こえ、私は彼女から目を背け静かに歩きだした。
「もう、あなたのような化物を生まないためにこの世界を変えるわ。靈夢これはあなたへの贖罪ではないわ。あなたを殺した罪は一生背負わなければならない。だからが生きているかぎり恨みなさい。これからすることは私の自己満足よ」
紫は一人思う、せめて靈夢の罪をこの雨が流し落としてくれることを。
あの巫女を殺してから1000年が過ぎた、土地の霊脈を元に戻すために信用できる神をすえ、結界をつくるために結界術で有名な一族を招き入れた。そして妖怪と人をそれぞれ招き入れたり攫ったりし外と中を結界で遮断し完結する一つの世界を作った。妖怪と人の間をとりもつための調停役として彼女の苗字を取った博麗を作り妖怪退治などをさせた。そして…さらに月日は流れ妖怪退治のかわりにスペルカードというものが生まれた。それを作った巫女が彼女に似ていたの気のせいだっただろうか?
「む?」
そんなことを考えた私の目の前に紫様の日記が置いてあった。日記は紫様のスキマを使い状態維持されているのだろうか風化しておらず新品同様だった。私はそれを手にとり辺りを見渡す。
「紫様は…いないか」
そしてしばらく己の中にある道徳心と戦っていたが好奇心に負けたのか日記を一枚めくった。
―――紫の日記 XXX年X月X日
今日から日記をつけることにする。私の世界征服の年代記として保管するのだ!
「プッ… 」
思わず笑いをこらえきれないところだったがなんとかそれを我慢しページをめくり続ける。めくっていくと幼い紫様から序々に大人になっていく姿がうかがえる。そしてある程度めくっていくと気になるページを発見した。
―――紫の日記 XXX年X月X日
今日妖気を隠して人里に行った。そこで一人の少女とあった。彼女はどうやらこの村のあぶれ者らしい。まぁ基本どこの村でもあることだから無視しようともしたが彼女の霊力の匂いがとても美味しそうだったため後をつけて行った。
「博麗…靈夢か? 」
私は疑問を口にしたが紫様がこの時期に興味を持つと言ったら彼女しかいない。そう思い真相を確かめようとあとのことを読もうとしがその行動は空間より現れた手により阻止される。
「ゆ、ゆかりさま? 」
恐る恐る藍は声をかけてみるが肝心の主からは返事はなくただ笑顔の張り付いた顔でこちらをみているだけだ。
「藍? ねぇあなたこの日記をみたわね」
藍はゆっくり首を縦に振ると目の前に特大レーザーが飛んできて藍を吹き飛ばしていった。
「靈夢… 」
あとに残ったのはどこか悲しそうな瞳で日記を見て笑う紫のみであった。