インフィニット・ストラトス ー紅蓮ノ太刀ー 作:通りすがりの料理人
今回は日本に帰って来た一夏と千冬さんと蓮仁がメインですね。あとは鈴達とオマケでSAO勢も出ますよ。あと亡国企業勢も出ます。
いや〜にしてもやっと30話(番外編除いて)ですね!なのにまだ原作が始まらないとかww
こんなに原作入るの遅いのはこの小説くらいなもんですね!(白目)
それでは達30話をどうぞ!
前回のあらすじ!
ラウラにより自殺を止められた蓮仁
そして立ち直って再び歩き出した
1週間をドイツ軍で過ごし部隊の人達と交流を深める
そして遂に帰国の日がやってきた
皆に惜しまれながら飛行機に乗り込む
新たな決意を胸に日本へと向かう……
Side一夏
ドイツでのモンド・グロッソが終わり、日本へ帰ってきた俺は部屋に閉じ籠もっていた。
モンド・グロッソ決勝戦の少し前の話しだ。俺は蓮と一緒にトイレに行き、そこで蓮に気絶させられたのだ。
目が覚めるとそこは見知らぬ部屋で、側には千冬姉がいた。何があったのか聞かれたから答えていると段々と血の気が引くように顔を青ざめていく千冬姉。
その時に千冬姉の携帯が鳴り直ぐに部屋を出てしまった。
そしてだ、俺はその時何故か嫌な予感がして部屋を出て千冬姉の後を追った。そして通話相手は蓮だった。
そこで聞いてしまった。蓮が俺を庇って捕まった事を。幸い相手は倒したらしいがまだ敵がいるらしい。俺のせいで蓮が……!
俺は直ぐに蓮の下に向かおうとした。助けようと思った。
だけど、そこで思ったのだ。俺が行って何ができる?…と。相手はテロリストだ。たかが中学生の自分に何ができる?せいぜい高校生を打ち負かした事くらいしかない自分が何ができる?
蓮は……蓮仁は俺とは違う。1ヶ月の命がけのサバイバルを生き抜き、どんどん新たな技を覚えて。どんどん…強くなっていく。
だが、俺はどうだろうか?蓮がサバイバルをしている時も何か特別な事をした訳でもない。新たな技を覚えてる時も、平凡な素振りや筋トレをしていただけだ。
あぁ…そっか。確かに俺は強いよ。自分で言うのもなんだけど、そこいらの同年代や少し年上相手でも勝てるくらいには強い。
それでも、蓮は俺なんかとは違う…更に上にいたんだ。……今まで蓮と並んでいたつもりだった。
けど…実際は違かったんだ。この瞬間に気付いたんだ。蓮の背中はあんなにも遠い存在だったんだと。一緒に進んでいたつもりだった。でも実際は蓮は俺より遥か先に進んでいた。その背中は、まるで千冬姉や束さんのように遠いものになっていた……
俺は…弱い…。どうしようもない位に弱い…!何が大切な人を守りたいだッ!いつまでも!今でさえも!俺は…守られてるんだ……。
………そして俺は部屋に戻る。自分の無力差を痛感し項垂れる。千冬姉が戻ってきて何か喋っていたけど全く覚えていない。部屋から千冬姉が出ていった後も動く気力が無くてモニターを眺めるだけだった。
暫くして決勝戦が始まる。そして千冬姉の闘いを見ていたが、圧倒的だった。相手の攻撃を叩き斬る。風を使った攻撃すらも斬り裂き相手に近寄る。多少攻撃を喰らっても全く怯まずに突き進む。千冬姉の剣が光だして斬りかかった。強く、そして美しい剣舞は会場を魅了した。
結果は千冬姉の圧勝だった。それから相手の下に行き一言二言話して握手を交わした。するとISを纏って何処かに飛んで行き会場がざわめきだしていた。
(あぁ、蓮の所に向かったのか)
再び無力差を痛感した。それから暫くしてドイツ軍がやってきて保護され、軍事施設に連れて行かれる。
そこの一室で座っていると千冬姉が入ってきた。
「…ッ!千冬姉!」
「一夏……すまないが私はやらなくてはならない事がある…。明日の朝に日本行きの飛行機で先に戻って欲しい」
…は?何を言ってるんだよ…?蓮は?何で蓮が居ないんだよ?何で俺だけ日本に帰らせようとするんだよ?
そして気付いた。千冬姉の両手やISスーツに血が付いているのに。血の気が引くのを感じながら頭では否定する。あれは蓮の血じゃ無いと…。
「…………なぁ…蓮は……?」
頼む、違っていてくれ。無事だと言ってくれ…!
「…………ッ!!……すまないが今は何も言えない…」
その後悔したような、悔しそうな顔が、答えを表していた。あれは…蓮の血なんだと。無事では無いのだと。
「千冬姉ッ!」
「すまない……」
俺は追求しようとしたが走り去ってしまい、それ以上話を聞くことは出来なかった。
膝をついて泣く事しか出来なかった。俺のせいで大事な親友が傷付いた。俺が弱いせいで…。そこからはよく覚えていないが気付いたら朝になっていた。鏡でみた顔は酷い有様だった。
飛行機に乗り気付いたら既に日本にいた。蓮の母の華さんが迎えに来てくれていた。どうやら千冬姉が連絡したみたいだ。
華さんは俺の姿を見て心配していた。…止めてくれ…!俺のせいで蓮は…!
家に帰ってからは部屋に閉じ籠もった。何も食べずに、何もせずに、只々泣いて過ごしていた。鈴や段、数馬。それに楽や舞子も来たみたいだがそれでも部屋を出る事は無かった。
華さんが食事を持ってきてくれたりしても手を付けづに数日が経過した頃。千冬姉が帰ってきた。
「一夏!?どうしたんだ!そんなにやつれてるなんて…」
「……なぁ、蓮はどうしたんだよ…」
途端に表情が暗くなり、黙ってしまう。
「すまないが…詳しくは話せない。だがこれだけは話せる。蓮は無事だ」
「…ッ!ほ、本当か…?本当なんだな…?」
「あぁ、だから安心しろ」
そして俺は安堵した。その途端に空腹による飢えを漸く感じた。それからは食事をとって倒れるように眠りについた。
目が覚めると丸々2日が経っていた。よほど疲弊していたらしい。
千冬姉にも心配を掛けた。それに、まだ色々聞きたい事がある。
しかし…
「一夏……私は1年間ドイツ軍で指導する事になった」
「…は?」
俺はその言葉を理解するのに時間が掛かった。そして理解したが意味がわからない。
「な、なんで千冬姉が1年もドイツ軍に行くんだよ…?」
「…今回の件でドイツ軍には世話になった。それ故、見返りに指導する事になった。……すまない…今一番近くに居てやらなければならない時に、一緒に居られなくて…」
「………」
言葉が出ない俺。千冬姉はそんな俺に近寄り抱きしめる。
「本当にすまない……私は姉失格だ…。恨んでくれて構わない。だが……どうか心を強く持ってくれ」
「なんだよ…それ…」
「…お前を心配してくれる人達は沢山いる。だから心を病むな。決して一人じゃない。離れていてもお前の事を想っている。……それでは…私はもう行く」
名残惜しそうに、申し訳無さそうに、優しく俺の頭を撫でそのまま出ていってしまった。
そして暫くの間その場に留まっていた俺は……
「……なぁ、見てるんでしょう…?束さん…!」
そう叫んだ
「束さん!見てるんでしょう!?蓮から聞きましたよ!今この瞬間も何処かで見てるんでしょう!?出てきてくださいよ!」
前に蓮から聞いた話しだが、時々現れるらしい。しかもタイミングが不自然であり、まるで何処かで見ていたのでは?と思う程らしい。故に何らかの形でコチラを見ているのだと。
『束さんは他人には無頓着だけどさ、身内認定された者にはもうストーカーじゃんってくらいの事をしてくるヤバい人だから日常生活でも注意しろよ?トイレからお風呂まで見られてるかもしれん』
蓮にそう言われた日には恐ろしくて風呂にも入れなかった。
だからきっと今も見ている筈だ。
「束さn『ピンポーン』……まさか…」
突然のインターホンの音。しかもこのタイミング……。まさか束さんか…?
インターホンの内蔵カメラで外を見てみると…。
「……?誰もいない…?」
イタズラかと思ってモニターから視線を外し後ろに振り返る。
「ハロハロ〜!いっくん久しぶり〜!」
「」
「いや〜いっくんが束さんを呼んでくれるなんて嬉しいよ〜!………いっくん?」
…………少しチビッた。
寧ろ少しチビッた程度ですんで良かった。
「……すいません。ちょっとお手洗いに行きます」
「アッハイ」
そして俺は早足でトイレに向かった。
「暗い雰囲気だからちょっと和ませようとしたけど…まさかチビッたのかな?……うん、そっとしておこう」
トイレから戻ってきた俺はとりあえず一回落ち着いていた。あのままだったら束さんに物凄く問い質していただろう。そう考えるとチビッた事は寧ろラッキーと言えなくも無い。……うん、ラッキーでは無いか…。
とりあえずお茶を出して対面に座る。
「……それで?いっくんはなんで束さんを呼び出したのかな?」
「……分かってるんじゃ無いですか?」
「レンくんの事だよね?」
「……ッ!……はい」
はやる気持ちを抑えながら返事をする。
「悪いけど、いっくんには言えないよ」
「……蓮が俺を庇ってテロリストに捕まった」
「ッ!?なんでその事を…!?」
その言葉に驚愕して目を見開く束さん。今まで見た事の無いその表情からは余裕を感じさせない。
よく見ると目の下に隈もできているし髪もボサついている。
「ドイツ軍で見た千冬姉の手や服に付いてた血。…あれも蓮の血なんですよね?……俺のせいで、蓮が怪我をしたんですよね…?」
「………違うよ。いっくんは悪く無いよ。…悪いのは…私なんだ……!」
束さんは悔しそうに俯きながら震えていた。
「私が頼んだから…。事前にテロリストの情報を掴んだけど、あんまり詳しくは調べられ無かったんだ…。だからレンくんにはいっくんを守って欲しいって……。でも、でも…まさかあんな事になるなんて予想出来なかった…ッ!」
「いったい何があったんですか?」
「…そこまではレンくんの為にも教えられないよ…。だけどこれだけは覚えておいて!レンくんはいっくんを守る為に命がけで戦ったんだ!……だからレンくんが帰ってきた時に姿が変わっていても、変わらずに接してあげて……?まだ、眠っているけど、きっと身体以上に心に深い傷を負ってるから…」
今にも泣きそうな顔でそうお願いしてきた束さん。こんなに弱々しい姿を見るなんて思わなかった。世間では天災とか言われてるけど、こうして見ると普通の女性って感じがするな。
「束さん。蓮は俺の友達……いや、親友です。照れくさくて言えないけど、兄弟みたいに思ってます。だからこれから先、どんな事があっても俺は蓮の親友で居続けます!」
俺は力強くそう答えた。それを聞いて安心した様に笑う束さん。
「……束さん。実はお願いがあります」
「…?お願い?」
俺は一度深呼吸してから改めて覚悟を決める。
「俺を鍛えてくださいッ!」
「……」
束さんの表情は真顔で目を瞑る。
「俺はいつも誰かに守られてばっかりだ……!俺のせいで誰かが傷付くなんて嫌だ…!俺は弱い!誰かを守りたいなんて言える程強くなんて無いッ!だから……だから俺を鍛えてください…!お願いします…!」
俺はそう言って土下座する。
「俺は追いつきたい…!あの遠く離れた背中に…!だからお願いします…!」
「……ふぅ…。いっくんの覚悟は良く分かったよ。本気で強くなりたい気持ちが伝わってきた。………生半可な鍛え方はしないからね?レンくんは遥か先に居るんだから血反吐を吐くような修行になるよ?」
「…ッ!望む所です!」
その言葉を聞いて顔を上げる。
「でも束さんも忙しいから、師匠を用意するね。束さんが教えてあげる時以外はその師匠に鍛えて貰ってね♪」
「はい!」
こうして俺は新たな一歩を踏み出す。あの背中まで何千、何万歩あるかわからないけどきっと追い付いてみせる…!
蓮、待ってろなんて言わない。先に行ってて構わない。絶対に追い付いて、肩を並べるからな!何年掛かろうと絶対に!
Side一夏Sideout
Side千冬
ドイツから一時帰国した私は久しぶりに家に帰ってきた。ろくに話ができないまま一夏と別れてしまったので心配していたが、予想以上に酷い状態だった。
目の下には隈ができていて、頬も痩けてとても暗い雰囲気だ。蓮が無事だと伝えると安堵したのか腹が鳴っていた。食事もまともにとって無かったのか…。
食事を終えた途端に倒れるように眠ったのでベッドに運んだ。
そして今、私は束と共に緋龍家に赴き華さんと蓮也さんと対面していた。
今回の経緯を束が説明し、何があったのか、蓮が今どういった状態なのかを説明した。
そして私達は二人に土下座して謝っている。
「この度は大切な息子さんを危険に巻き込んだ挙げ句、命の危機に陥る程の重症を負わせてしまい申し訳ありませんでした…!)
「悪いのは私です!私が危険だと分かっていた上でレンくんに協力を頼みました!本当にごめんなさい…!」
私達は頭を下げながら謝罪する。到底許される事ではない。もう、前の様な関係には戻れなくなるだろう。私達はそれほどの事をしたのだ。
どんなに罵声を浴びても、どんなに罵られても、甘んじて受け入れる。
そのつもりだったのに……
「二人共、顔を上げてくれ」
その言葉に従い顔を上げる。二人は怒る事も、泣く事もせずに優しく語りかけてきた。
「確かに二人は蓮仁を巻き込んだかもしれない。だがアイツは何もしなくてもきっと自分から飛び込んでいったはずだ」
「えぇ、そうね。あの子は身内には本当に甘いから、たとえ自分がどれだけ危ない目にあっても必ず助けに行くわね」
「そうだな。それに、アイツは承諾したんだろ?なら後は自己責任だ。酷い事言ってると思うだろうが、漢が自分自身で決めた事に外野がとやかく言う筋合いはない。どんな結果であれ、アイツは生きてるんだ。万事解決とはいかないが、アイツはやりきったんだ」
「だからね、二人共自分を責める必要は無いわよ?あの子は…蓮は二人が思うよりずっと強いから。挫けてもきっと立ち上がれる」
思ってもいなかった言葉に驚くのと同時に目頭が熱くなるのを感じた。きっと束も同じだろう。
「ですが…」
「それでももし自分が許せないなら、蓮が困った時に助けて上げて?二人なら大抵の事はなんとかできるでしょ?」
「だから今回の件でよそよそしくなる必要は無いからな!二人とも家族みたいなもんだからな!ハッハッハ!」
「……ッ!あ、あ"り"がと"う"…ござい"ま"す"…!」
「うぅ…あ"り"がと"う"ござい"ま"す"〜…!」
そして私達は遂に泣き出してしまった。
大切な一人息子を命の危機に晒した私達を許すだけでなく家族とまで言ってくれた。本当に器の大きな人達だ。
一夏と私には親は居ない。私達は人の手で造られた存在なのだから。だから二人が家族と言ってくれたのがたまらなく嬉しい。血の繋がりが無くても、二人は私達の父と母なのだ。
だから、一夏を誘拐仕様とした挙げ句に蓮を傷付けた者共を打ちのめす。【亡国企業】…必ず潰してやろうではないか…。
私の家族に手を出した事を後悔させてやろう…ッ!
そう心に誓う。
凰鈴音やら一夏の友人達が来たりもした。そして一夏が目を覚ました日にドイツへと再び旅立った。
Side千冬Sideout
Side鈴
春休みも終わりアタシ達は2年生になった。クラスは変わらずだけど皆ソワソワとした様子。だけどアタシは…アタシ達は気分が果てしなく沈んでいた。
ときは遡り春休み中。モンド・グロッソを見にドイツに向かった蓮と一夏。その帰国日の翌日に弾と数馬を連れて二人の家を訪ねた。しかし蓮は帰って無かった。そう、蓮だけ。
華さんに聞くも千冬さんからも断片的にしか話しを聞けなかったから詳しくは分からないみたい。だから一夏の家に行ったのにまったく出てこない。
弾と数馬に止められ無かったら扉を破壊してでも乗り込んでいたわね。そして結局は一夏が出てくる事も無く進級した。
そして、その時に衝撃の事実を知ったわ。
それは担任の齊季松先生から伝えられた。
「うむ、また皆と1年を過ごせる事を嬉しく思う!…そして皆に大事な話しがある。緋龍の事だ。緋龍は春休みにドイツに行ったのだが……そこでテロに巻き込まれて重症を負ったらしい」
『ッッ!?』
その言葉にクラスの皆がざわめき出した。そしてアタシは頭が真っ白になりながら先生に問いかける。
「せ、先生…蓮は…無事なんですか…?」
「…あぁ、一命を取り留めたから命の心配は無い」
その言葉を聞いて皆が安堵した。
「ただ、まだドイツで治療中との事らしいからな。暫くは学校も休みだ」
すると弾が立ち上がり先生に問いかけた。そう、もう一人の欠席者の一夏の事を聞く為に。
「なら一夏はどうしたんだ!?」
「織斑は緋龍の事で精神的ショックを受けてしまい引きこもっている。デリケートな問題故に私にはどうにもできん…。が、諸君ならなんとか出来るかもしれん!是非織斑の事を気に掛けてやってくれ!それではホームルームを終了する!皆、始業式に向かう様に!以上!」
その後に皆がアタシ達に何か知らないか聞いてきたけど、アタシが知りたいくらいよ!と思ったが口には出さなかった。クラスの中心人物の二人が居ないだけでこんなに寂しいものなのね…。
その日は始業式だけで終わったので一夏の家に向かった。無駄かと思いながらインターホンを押すと扉が開いた。驚いたアタシ達。でも出てきたのは一夏では無くて千冬さんだった。因みにアタシは千冬さんが苦手だ。だってほら…威圧感が半端無いもん…。弾も数馬もビビってたけど家に上げて貰えた。
そこでアタシ達は蓮について質問した。
「あの千冬さん!蓮は無事なんですか!?」
「…無事ではある。五体満足の状態で後遺症も無いと言っていた。しかし…まだ目覚めていない」
「「「!?」」」
まだ目覚めていないって……本当に大丈夫なの…?もし、もし蓮に何かあったらアタシ……
「おい…?鈴?どうした鈴しっかりしろ!」
「はっ!?ご、ごめん…」
「あんまり無理しないでね?」
弾と数馬に心配かけてしまった。すると千冬さんが…
「蓮の事がさぞかし心配だろう。だがアイツは大丈夫だ。私はまたドイツに行く事になった。だから向こうでの蓮の事はまかせてくれ。……そしてだ。一夏は今回の件で辛い思いをして心が弱っている。だからどうか一夏の事を気に掛けてやってくれ…!弟が辛い時に一緒に居てやれない姉の代わりにどうか一緒に居てやってくれ…頼む…!」
そう言って千冬さんは頭を下げてお願いしてきた。その姿は世界最強のブリュンヒルデではなく、弟を心配する一人の姉だった。
「…分かりました。一夏はアタシ達にまかせてください!その代わり蓮の事をお願いします!」
「俺も任せてください!あんな状態のダチを放っとけないですからね!」
「もちろん僕もです!任せてください!」
「お前達……すまない…本当にありがとう…!」
そう言って更に頭を下げる千冬さん。なんとか頭を上げてもらい今日は解散となった。
蓮の事、すっごく心配だけど…今のアタシ達に出来る事は一夏を元気付ける事!元気になった一夏とアタシ達の4人でいつもみたいに蓮を迎えてあげるのよ!
だから蓮!とっとと目覚めて元気な姿見せなさいよね!
Side鈴Sideout
Side蓮仁
長かった12時間ものフライトを終えて空港に到着した。何日ぶりだ?モンドグロッソ見て、倒れて寝込んで、療養と検査でドイツ軍にいて……。うん、2週間以上経ってるな。
いやはや、本当に色々あった……。
外はすっかり暗くなっている。そんで空港内に見知った二人がいる。そう、親父と母さんだ。
……今の俺は身長も10cm程度伸び、髪は白くて肩あたりまで伸びている。流石にこんな姿じゃ二人とも分からないか。
なんて思っていた時もありましたよ。
直ぐ横を通り抜けてやろうと思ったら肩掴まれた。母さんの握力強すぎない?骨ミシミシ言ってるんだけど?肉体どころか骨までパワーアップした筈なのにすっごいミシミシ言ってるんだけどぉ!?
「あらあら…いったい何処に行くのかしらぁ…?」
「散々心配掛けといて素通りか あ"ぁ"ん?」
「ヒエッ」
青筋を浮かべたお顔がとても怖いです。笑顔ってこんなに怖くなるんだなぁーって思いました(作文風)
「は、ハッハッハ!いやいや、二人が俺に気づくかのテストだよ!ちょっとしたジョーク的なの!ドイツジョークってヤツだよ!ハッハッハ!」
「ふーん」
「ほーん」
咄嗟にそんな事を言ったが物凄いジト目で見て来る二人。
「い、いや〜!それにしてもよく分かったよね!すっかり姿が変わったのに!」
「馬鹿言うな!自分の息子くらい分かるに決まってんだろ!」
そう言いながら小突いてこようとしたが反射的に掴んで捻ってしまう。
「いでででッ!?」
「あ、つい反射的に…」
やべぇ…ドイツ軍での訓練の影響で反射的に反撃しようとしちまった!しかし上手いこと空気を和らげる事ができたからヨシ!(現場猫)
しかしこれから割と真面目な話しがあるから柔らいだ空気を自分からぶっ壊しに行くぜ(白目)
「あのさ…話しがあるんだ」
「……まぁ、なんだ。とりあえず近場のファミレスでも行くか」
俺の表情から何かを察したのか親父がそう言う。
そして車に乗って移動し、ファミレスで夕飯を食べて一息ついた頃に本題に移る。
「親父、母さん。暫くの間、学校を休ませてほしい。この通りだ。お願いします」
そうして俺は二人に頭を下げた。
「…何で学校を休む?いったい何をするつもりだ?」
「理由も無しに納得はできないわよ」
鋭い視線を向けてくる二人。俺はその視線を見つめ返しながら告げる。
「強くなりたい。ただ、それだけの理由だ」
「「………」」
二人は沈黙したまま目線をコチラに向けてくる。しかしこれ以上は何も言うつもりは無い。
「そんな理由で納得する『分かった』ッ!?ちょっと!?」
母さんの言葉を遮った親父の返答はまさかの固定だった。母さんだけでなく俺も目を見開きあ然としていた。
まさかこんな簡単に許しを貰えるとは思わなかった…。
「ただし、期間は夏休みまでだ。夏休み中は学校に行って遅れた分の勉強をしろ。それが条件だ」
「……はぁ…勝手に決めて…。分かったわ。学校には入院期間と言っておくわね」
「…! 二人共ありがとうッ!」
そして俺は礼を言って立ち上がる。
「今日から夏休みまで、家には帰らない。その間一夏を気にかけてやってくれ。あと、手紙を書いたから渡しといてほしい。………それじゃあ、行って来ます!」
「行ってこい馬鹿息子!」
「ちゃんとご飯は食べるのよ」
こうして俺は役4ヶ月の修行に出る事になった。行く場所は当然師匠の下だ。
もう、あんな思いは沢山だ。必ず強くなってやる。たとえどんな苦難の連続だろうと!必ず乗り越える!
「苦難上等!好むものなり修羅の道!」
Side蓮仁Sideout
〜ダイシー・カフェ〜
ここは《ダイシー・カフェ》。昼はカフェで夜はバーとして経営している店。店主の【アンドリュー・ギルバート・ミルズ】とその妻の二人で切り盛りする店は蓮仁の友人キリトこと【桐ヶ谷 和人】達の溜まり場になっている。
そんな店の前に蓮仁はいた。時刻は既に深夜を回っており店は当然閉まっている。そして店の扉の前に来た蓮仁は懐から一通の手紙を取り出して扉の隙間に入れた。翌日に店主のエギルが見つけてくれるだろうと。
「……皆に会いたいけど、やっぱり今は合わす顔が無いから…今は置き手紙だけだ。……またケーキでも食いにくるから。それじゃあな」
蓮仁は一人言を呟き夜の街に消えていくのだった。
翌朝
昼間のカフェの準備の為に店に来たアンドリューは扉の鍵を開けて中に入る。すると足元に何かが落ちている事に気付いて拾い上げた。
「なんだコレは?」
手紙のようだが宛先が書かれていない。訝しげに後ろを見てみると何かが書いてある。それを見たアンドリューは目を見開き啞然としながら急いで誰かに連絡を入れるのだった。
そして午後になり、放課後を利用してやって来たのは和人達だ。蓮仁との知り合いは皆集まって欲しいとアンドリューから連絡がきて集まった訳だ。
メンバーはキリトこと和人、リーファこと直葉、リズベットこと里香、シリカこと珪子、クラインこと寮太郎、フィリアこと琴音、そして現在リハビリ中のアスナこと明日奈とAIのユイとストレアはテレビ通話で参加している。各々が注文した飲み物を配り終えてから本題に入った。
「まずだ、今朝店に来たらこの手紙が落ちていた」
アンドリューがそう話し始め一通の手紙を見せる。その裏には差出人の名前…【緋龍 蓮仁より】と書かれていた。
「まったく…数日で帰ると言ってから2週間以上音信不通になった挙げ句に顔も出さずに置き手紙とはな。こっちがどれだけ心配したと思ってるんだアイツは…!」
「ま、まぁまぁ。無事なのは分かったんだし良いじゃねぇか」
怒るアンドリューを宥める寮太郎。しかし他のメンツも散々心配させといて手紙一通なのは納得がいかないらしい。
「何言ってんのよクライン!2週間も音信不通だったのよ!?それなのに手紙一通でお終い!?」
「そうですよ!ドイツで何かあったのかと思って心配したんですよ!?」
『そうです!お兄ちゃんが死んじゃったんじゃ無いかと思って…心配で心配で…』
上から里香、珪子、ユイがそう言って怒る。ただ宥めようとしただけの寮太郎はとばっちりを受けて心の中で蓮仁に怨嗟の念を送る。
「…なぁ、手紙の中身は見たのか?」
「そ、そうです!なんて書いてありました!?」
そこで和人と直葉が話しを戻すべく手紙の中身を問う。
「いや、全員集まってから見るつもりだったからまだ見ていない」
「なら早く見よう」
そして手紙を開けてアンドリューが代表して内容を読み上げる。
「えー…『親愛なる……親愛なるも変だな?なんだろう……うん、愉快(笑)な皆様へ。まず初めに2週間近くも音沙汰無しだった事を謝罪します。申し訳ありませんでした。何故こんなにも長期間連絡が入れられ無かったかという疑問があるでしょう。まず一つ、この2週間はずっとドイツにいたから。二つ、そもそも連絡自体忘れていたからです!テヘペロ♪』……」
その場にいた者は全員ズッコケた。連絡自体忘れていた?ふざけんなこの野郎!などなど思いながら立ち上がり座り直す。
「続けるぞ。『きっとこれを聞いた皆は《ふざけんなこの野郎!》とか思っているでしょう。m9(^Д^)プギャー』」
((((((((((こいつエスパーか!?))))))))))
「『そして《こいつエスパーか!?》とも思っているでしょう。m9(^Д^)プギャー』…」
煽る様に書かれた顔文字にイラッとする中、もはや本当にエスパーでは無いだろうかと皆が疑い始めるが続きを直ぐに読み始める。
「『さて、何故2週間もドイツに居たかという話しだけど、色々あって詳しくは話せないけど……簡潔に言うとドイツでテロに巻き込まれて重症を負って1週間意識不明だった。』だと!?」
「なっ!?」
「ドイツでテロ!?」
「しかも重症で1週間も意識不明って!?」
『そんな情報一切出ていませんよ!?』
『待って、確かに正式な情報は出ていないけどモンド・グロッソ最終日に複数のISが街の上空を飛んでいたとか、街中で銃撃音が聞こえるってツイートがあるよ。それに決勝戦が終わって直ぐに織斑千冬が何処かに飛び去ったのは日本でもニュースになってる』
「本当かストレア!?」
さっきまで顔を真っ赤にして怒っていたが、今は皆顔面蒼白になっていた。まさか自分達の知らない場所でそんな自体が起こっていたとは思わなかったと。
「つ、続けるぞ…!『だけどもう大丈夫だから余り心配しないでくれ。五体満足で後遺症も特に無いらしいから。』…」
その言葉を聞いて幾分か落ち着きを取り戻し、手紙の続きを聞く。
「『既に日本にも帰ってきてる。だけど、まだ色々な感情がゴチャゴチャしてて精神的にまいってる状態で皆にどんな顔で合えばいいか分からないんだ。だから今は手紙だけ届けた。これから暫くは療養兼リハビリで夏休みくらいまで知り合いの所に行くからまた暫くお別れだ。……自分勝手で悪いとは思ってる。本当にごめん。今度あったらまたALOで冒険しよう。それじゃあな。蓮仁より』…」
手紙の内容を聞き終わったが皆一言も発する事は無かった。否、発する事ができなかった。
さっきまでは散々心配かけてと怒っていたが、理由を聞いた今は既に怒りも霧散し、更に蓮仁の今の心境を考えて皆暗くなっていた。
『……手紙では明るく振る舞っていたけど、きっと精神的にも辛いんだろうね』
「あぁ…そうだな。1週間も意識を失う程の重症だ。かなり危険な目にあったんだろう…俺には…俺達にはよく分かる」
明日奈と和人がそう呟き、回りの殆どが頷く。それもその筈だ。彼等彼女等の中では直葉以外全員がSAOに閉じ込められ、死の恐怖を感じながら戦ってきたのだ。故に死の恐怖で精神的にダメージを追う事もあっただろう。
「はぁ…。もう怒る気も失せちゃったわよ…」
「そうですね…」
「寧ろ余計に心配になってきたよ…」
怒り心頭だった里香と珪子は意気消沈し、琴音は寧ろ余計に心配になっていた。
『でも…でも!お兄ちゃんなら大丈夫です!お兄ちゃんならまたいつもみたいに元気な姿で会いに来てくれます!』
「ユイ…あぁ、そうだな。ここで心配しててもしょうがない!アイツはちょっとやそっとじゃ挫けない奴だ!きっと大丈夫!」
「うん!そうだねお兄ちゃん!よし、それじゃあ蓮仁くんが帰るまでにALOでもっと強くなっておかなきゃ!」
「よし!それじゃあさっそく帰ってログインするか!」
その言葉を皮切りに皆が立ち上がり帰っていく。アンドリューはその姿を見送ってもう一度手紙を見る。ふと裏を見るとそこにも何かが書いてあった。
『p.s.帰って来たらダイシー・カフェに行くからケーキセット用意しといて( ´∀`)bグッ!』
「フッ…相変わらず甘党だな。細やかな祝いに奢ってやるか」
そして手紙を折りたたみポケットにしまってからある事に気づいてテーブルの上を見る。そこには空になったグラスやカップしか置いておらずアンドリューは頭を抑える。
「アイツら…代金払わないで帰りやがったな…!お前らに奢ってやるとは一言も言って無いぞぉッ!」
その晩にALOでエギルにこっぴどく怒られる複数人のプレイヤーがいたとか……
Side亡国企業
亡国企業のとある支部。そこに一人の白衣を着た男が何やら作業をしていた。
「嗚呼…嗚呼!素晴らしい!流石は大天災・篠ノ之 束だ!世界が第3世代機の開発に追われているというのに!既にその域に達しているとは!しかも無人機!しかもこのスペックでプロトタイプ!?彼女の科学はいったいどれほど先に行っているのだ!嗚呼!本当に素晴らしいッ!」
研究室にて独り言にしてはかなり大きな声量でそう言いながら無人機【ゴーレム・プロトタイプ】を弄っている男、名を【Dr.ゲノム】と名乗っており本名は誰も知らない。
「しかもあの白騎士もかなり弄っていたな。スペックからして第2…いや、第2.5世代といったところか!クックックッ私の機体もプロトタイプとはいえ、かなり弄っていたのだがな…。しかし、私の発明について是非聞いて欲しかったのだがな…そう、この機体に組み込まれているシステム!その名も【アー『おい!ゲノムは居るか!?』……まったく何故システムの名前すら言わせてくれないんだ…まったく…オータム君!君は重症なのだから大人しく休んでいなさい!腕の傷がまた開くぞ!」
「うるせぇッ!そんな事より義手はどうなった!?あのクソガキをぶっ殺すんだ!早くしろ!」
「だから傷が完治するまでは不可能だと言った筈だ!大人しく休んでなければいつまでも義手を着けられないぞ!」
「クソッ!」
ゲノムが自身の開発しているシステムを叫ぼうとした時に左腕を無くし痛々しい姿のオータムが入ってきて叫んだ。しかし傷も完治していない身体で無茶をして何度か傷が開いてしまっていた。
しかしオータムは自分の部下を殺され、腕まで失い冷静では無かった。目は血走っており隈も酷い。口を開けばクソガキだの復讐だのと叫んでいる。
そんな中、扉が開きまた誰かか入ってきた。
「オータム。駄目じゃない大人しく寝てなきゃ」
「…スコール」
そこに現れたのは金髪でグラスマーな女性、スコール・ミューゼル。彼女はオータムに近寄り頬に手を当てる。
「また隈が酷くなってるわね。まだ悪夢を見るの?」
「…あぁ。あの光景が…今でも頭から離れないんだ…!」
蓮仁との戦いで仲間を失いその恐怖により連日悪夢に魘されていたオータムは最近は寝る事すらしなくなり虚ろな目で呪詛を吐いている状態で支部の者達もビビって避けていた。
「なら今晩から私が一緒に寝てあげるはね?別の意味で眠れないかもしれないけど。フフフ」
「ッ////」
二人の背後に百合の花が咲き乱れる様に見えたゲノム。
「はいはいごちそうさま。そういうのは部屋でヤッてくれ。私の居ない場所でヤッてくれ」
「あら、ごめんなさいね?」
謝りつつまったく反省の色がないスコールと顔を真っ赤にするオータム。ゲノムは『カーッ!ペッ!』と唾を吐きブラックコーヒーを飲み干す。
「ブラックコーヒーがカフェオレみたいに感じる…。はぁ…」
「貴方もまだ若いのだから恋くらいしてみたら?」
「ふん、そんな事に費やす時間はない。一刻も早く私の研究を完全にするのが最優先だ。(その為だけに長年
パソコンで前の戦闘のデータを見ていると『あぁ、そういえば』とゲノムが呟く。
「オータム君は何故彼が…緋龍 蓮仁がまだ生きていると思うんだね?あの傷ではもう助からないとは思わないのか?」
「……只の直感だ。アイツとはまた戦う事になるってな」
「ふむ…非現実的だが、案外間違っていない直感かもしれないね。ドイツ軍の内通者からの情報で彼が生存しているとの事だ」
「やっぱりか…ッ!」
「まぁ待て。焦るんじゃ無い。怪我も治っていないし義手も完成していない。オマケに今はISがかなり不足している。言いたい事は分かるね?」
「…チッ。分かったよ」
渋々ながらも先程までとは違い落ち着いた様子でそう返したオータム。ゲノムは『やっと落ち着いたか…』とため息をこぼす。
「それではこれからの活動方針としては失ったISの補充をメインとするわね。Dr.は無人機の解析とISの強化及び兵器開発。オータムはゆっくり休んで怪我を治す事。分かったわね?」
「分かった」
「コチラも了解だ。しかし…いささか資金が不足していてね。強化及び兵器開発は厳しいだろう」
「……はぁ…。問題は山積みね…」
頭を抑えてため息を吐きながら部屋を出るスコール。それに続いてオータムも出ようとしたがゲノムに引き止められる。
「あぁ、オータム君。少し待ちたまえ」
「あん?なんだ?」
「実は
「…そうか。なら、最高のショーにしてくれよなぁ?それまで楽しみにしてるからよ」
そう言いながら部屋を出ていくオータムを見送ってから椅子に座りパソコンを開く。そこには蓮仁の家族構成や友人関係など、様々な情報が出ていた。
「それにしても、実に平凡な家庭だ。……父親がハガレンのマース・ヒューズ似な事と、母親が学生時代に三節棍で100人相手に一人で特攻して打ち負かしたスケバンである事と、幼馴染の姉に世界最強と大天災かいる事と、遥か昔から継承されてきた剣術を扱う師匠を除けば………いや、大分平凡では無いな。既にかなりイカれてるね。一人で100人倒すとか化け物かね彼の母親は?しかもこの師匠に関しては情報がほぼ無いときた。結論からしてヤバい集団だね」
調べ上げた内容がだいたいヤバいものしか無い事に目眩がするのをコーヒーを飲んで誤魔化す。
「さて、まずは日本に行くか」
そう言いながら立ち上がり白衣を脱ぐゲノム。そしてつけっぱなしのパソコン画面にはとある情報が載っていた。
【《緋龍 蓮也》 中企業に勤めている。義手や義足等を作る会社であるが最近では新事業としてISの部品開発や組み立て等も始めており現在企業拡大中】
「ククク…とても良い情報が手に入った…!待っていたまえ蓮仁君。君は私の研究にとって無くてはならない存在の様だからね…!フハハ……フハハハハハハハハッ!」
声高らかにそう言いながら笑い出すゲノムは研究室を後にするのだった。
第30話でした!
衝撃事実!蓮仁母は元スケバン!しかもめちゃ強(白目)なんかシリアス多めにしたけど所々が…うん!まぁいっか☆
それでは次回もお楽しみに!
☆オマケ☆
〜ファミレスで別れた後〜
蓮也「まったく…暫く見ないうちにあんなにデカくなりやがって。なぁ?」
華「本当にねぇ。それにしても…《強くなりたい》が理由って…。そもそも私達が事情を知らないと思ってるみたいね」
蓮也「あー…確かにあれは俺達が事情を知らない前提で話してたな…」
華「事情くらいしっかり話して欲しいわね」
蓮也「…しょーがねえよなぁ。男ってのは言葉より行動で示す生き物だから。苦しい事はなるべくなら自分以外の人に背負わせたくない。心配もかけたくない。だから 言わない」
華「アナタ……読者に忘れられがちだけどマース・ヒューズ顔なのよねぇ…」
蓮也「あぁ!そうだよ!作者すら忘れかけてたよちくしょう!?」
話し「にしても本当にそっくりねぇ。実は転生した本人だったりして。時々寝言でロイとかエリシアとかグレイシアとか言ってるんですもの」
蓮也「ッ!?そ、そそそそんな訳が無いだろぉ!?あ、あはははは!は、早く帰って寝るか!んじゃ会計してくるからな!」
華「…え?……まさかねぇ…?そんな訳…無いわよねぇ?……そ、それでは次回もお楽しみに〜…」