コードギアス 久遠のアルカ   作:キナコもち

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ルルーシュ誕生日おめでとう!!
ギアス新作ありがとう!!!
ロスカラ続編いつまでも待っているからね!!!!

まだ書くつもりでしたが、ルルーシュの誕生日ということで、急遽書き上げました。
たぶん、誤字とかいっぱいある、すまない。


prequel9 日常

 

 

「ルルーシュとナナちゃんの可愛い可愛い妹ちゃんは、ここかにゃぁーーーん!!!」

 

 

 意志の強そうな瞳、綺麗な金髪、学生離れした色っぽい体付き。そんな女性が今私の部屋の入口にいる。

 突然の出来事に私は理解が追い付かずつ呆然としてしまう。

 

 

「え、えぇ?だ、誰…ですか……?」

 

「ん~、ほうほう…。聞いてた何倍も可愛いわネ。」

 

 

 話が嚙み合わない……

 彼女はそんな私を気にもせず、話を続ける。

 

 

「二人の妹と聞いてたからしっかり者かと思ったんだけど、今起きたところなのかな?案外寝坊助さん?」

 

 

 その言葉にハッとする。

 私は今、上半身だけを起こした状態だ。重力に従って寝る時にかけてた布団は落ち、ナイトウェアが外気に晒されている。

 

 

「!!」

 

 

 つまりは、同性とはいえ、初対面の人に見せる格好ではない。

 ほぼ反射的に、横に合ったパーカーを手に取り、胸元に手繰り寄せる。

 

 

「ふむふむ、初々しい反応。大変よろしい」

 

 

 なにがだ。

 と、思わず口に出してしまいそうになる。

 そんな会話とも言えないやり取りをしていると、

 

 

「会長…なんで、そん、なに…はぁ、はぁ…早いん、です、か…」

 

 

 苦しそうに呼吸をしている兄上の声が聞こえてきた。

 

 

「私が早いのでは無く、あんたが遅いのよん、ルルーシュ」

 

 

 どうやら走ってここまで来たようだ。この様子を見るに相変わらず兄上は運動が苦手の様だ。

 

 

「まだ寝てると、言ったでしょう…マスターキー、で鍵まで解除して、入らなくても……」

 

 

 兄上の呼吸が落ち着いてきた。先ほどよりも息が続いている。

 なんて考えてる間に私を置いて二人の会話は続く。

 

 

「善は急げ、っていうでしょ。こういうのは思い立ったらすぐ行動!」

 

「相変わらずの、行動力、ですね…」

 

 

 随分と親しい様に見える。会長と呼ばれていたことから学校関係者ってことは想像出来るが…

 

 

「兄上…この方は……?」

 

「あ、ああ。アルカ、この人は…」

 

「アッシュフォード学園高等部、二年!生徒会長のミレイ・アッシュフォードよん!」

 

 

 大きい胸を張り、高らかに金髪の女性…ミレイ・アッシュフォードは名乗りをあげた。

 

 

◇◇◇

 

 

 クラブハウス内、私達が住む区画のリビング。

 

 

「私をアッシュフォード学園に入学させたい…?」

 

 

 私は兄上とミレイさんから話を聞いていた。

 あの後一度部屋から出てもらい、急いで寝癖を直し、顔を洗い、服を着替えた。

 

 

「ええ、ルルーシュから相談を受けてね。妹に普通の暮らしをさせたい、って。聞けば貴女、今まで一度も学校に通ったこと無いらしいじゃない。」

 

「皇族としては別におかしくないことですが…」

 

「でも今は皇族じゃないでしょ。」

 

「まぁ…そうですけど……」

 

「それに他の生徒達の目もあるからね。部外者の貴女を住まわせる訳にもいかないのよ。」

 

 

 彼女の言い分は分かる。

 アッシュフォード家としては私をこのまま匿いたい。

 しかし生徒でもない私を敷地内に住まわせるのは悪目立ちしてしまう。学園に対しての不信感も増すことだろう。

 アッシュフォード家としての主張と生徒代表としての主張。

 丸く収める一番確実な方法が私の入学、ってことだろう。

 兄上の方に目を向ける。彼女の主張に対して意見を出す気配は無い。

 しかし、昼間学校に拘束されるとなると、レジスタンスの活動がしにくくなる。

 ここが難点だ。

 

 

「それに入学してくれるのなら私達の方でIDも用意出来るわ」

 

「……」

 

 

 ID…身分証明書を持たない私としては喉から手が出る程欲しいものだ。IDを持たないブリタニア人なんて怪しすぎる。

 

 

「アルカ、お前の歳を考えるとブリタニア人であるお前が、学校に通っていないのは不自然過ぎる。軍に目を付けられたらどうする?もうお前を失いたくないんだよ……」

 

「………わかりました、では入学する方向で。」

 

 

 兄上の気持ちを無下にする訳にもいかない。

 カレンの様に体調不良とか、最悪お願い(ギアス)を使って時間を確保しよう。

 

 

「しかし、そうなると今後一年は別のところで暮らさないといけないんですね…」

 

「え、あと一年?」

 

 

 ミレイさんは目を大きくさせる

 

 

「はい、だって私まだ10歳ですよ、もうすぐ11歳になりますが。アッシュフォード学園は中等部から。」

 

「………」

 

「中学生は12歳からが一般的。」

 

「会長…まさか、」

 

「私の年齢知りませんでした?」

 

 

 チラリ、と兄上の方へ眼を向ける。

 

 

「話した筈なんだがな……」

 

 

 事前に話していたらしい

 

 

「は、ははは。はは……」

 

 

 ミレイさんから乾いた笑い声、と思ったらいきなり

 「だぁいじょーーーーぶ!!!」

 と大きな声で叫んだ。

 随分と愉快な人だ

 

 

「飛び級よ!飛び級!!一年の差なんて大したことないわ!!」

 

「そんな無茶苦茶な…。」

 

 

 兄上が呆れた様に呟く。

 

 

「元々実力主義のブリタニア!!13歳で騎士になっている女の子も居るのよ!!!元皇族ってことは幼少期の教育もしっかりしてたでしょう!!ルルーシュとナナちゃんの妹だし、きっと大丈夫!!絶対大人より頭良い!!!!天才!!!!」

 

 

 どこで息継ぎしているかわからない。早口言葉の様に矢継ぎに言葉を発した彼女は

 「その方向で書類の作成とかしておくわねー!!明後日から入学だから!!よろしくぅ!!!」

 と言い残し、ミレイさんは去っていった。

 

 

「あれが俺たちの後見人、アッシュフォード家のご令嬢だ……」

 

「…台風みたいな人だったね……」

 

 

 はぁ……

 

 

「「………疲れた」」

 

 

 兄上と言葉が被った。

 

 

◇◇◇

 

 

「アルカ・アングレカムです、エリア11に来たばっかりで、慣れないこともたくさんありますが、何卒よろしくお願いいたします。」

 

「アルカさんは本国からの推薦で飛び級で編入が決まった子です。皆さんよりも年下ではありますが、年齢に関わらず接してください。」

 

 

 教室内が少しざわつく、まぁそれもそうか。年齢的には小学生である筈の少女が中学校へ編入してきたのだから。

 

 

「じゃあ席は…一番後ろの窓側の席ね。」

 

「はい」

 

 

 教壇から離れ、席へ向かう。物珍しい物を見るような、好奇な目が非常に鬱陶しい。

 席に座り、頬杖を着き、外を見る。

 目立たない席で良かった。ここならあまり生徒と関わらなくて済む。世間体や兄上と姉上の事を考え入学を決めた。決して仲良しこよしをする為に入学した訳では無い。

 ここまでの展開は非常に早かった。ミレイさんと話したその日に身体を採寸され、翌日には教科書と一緒に制服が届いた。

 

 

(ほんと、行動力の塊)

 

 

 なんて考えていると、周りからカリカリと音がし始めた。どうやらHRが終わり授業が始まったらしい。

 まぁある程度は真面目な生徒を演じよう。

 そんな事を考えつつ、授業で使う予定の真新しいノートに自身の名前を書く。アルカ・アングレカム、と。

 

 

(アングレカム…か。)

 

 

 アングレカム、ラン科・アングレカム属。白色が特徴の花。

 C.C.(シーツ―)からもらった大切な名前。

 入学手続きの際、性をどうするかという話になった。

 普通だったら「ランペルージ」と名乗るべきだろう。兄姉妹(きょうだい)なのだから。

 しかし、そうはしなかった。理由は勿論ある。

 本国からの飛び級の編入生ってだけでも注目を集めるのに、高等部の副会長と同じ苗字。家の事を詮索されでもしたら面倒なことになる。

 それに

 

 

(名前を変えるとC.C.(シーツ―)との繋がりが無くなっちゃうような気がして……)

 

 

 要するに私の我儘を通して貰ったのだ。

 「ランペルージ」と「アングレカム」は親戚、という扱いにミレイさんはしてくれたらしい。

 私が校内でも二人と気兼ねなく過ごせる様にと、気を利かせてくれた。

 なんとなく、兄上が信用する理由、分かる気がする。

 ふと、授業に意識を戻す。

 

 

(ブリタニア史…か……)

 

 

 皇族の都合の良い様に改変された歴史など、学ぶ必要はあるのだろうか。

 

 

C.C.(シーツ―)が教えてくれた神話の話とか童話とかの方がよっぽど面白い)

 

 

 溜息を付き再び外に目を向ける。

 授業の内容をBGMに、ぼんやりと彼女と過ごした日々を思い出していた。

 

 

◇◇◇

 

 

 編入して3か月程が経過した。

 適当に授業を受け、適当に抜け出し、カレンの家に何度か遊びに行き、兄と姉と共に過ごす…。

 そんな普通の生活を表向きにではあるが、私は営んでいた。

 もちろんただ平和を享受していた訳では無い。

 カレンの家に行った時は決まって扇さんの所へ向かい、レジスタンス唯一のKMF(ナイトメア)である赤いグラスゴーでメンバーの操縦訓練も手伝った。

 ゲットーの空き地でカレンと対人格闘戦の訓練もした。 

 …扇さんに何度か止められたけど………。

 勿論ブリタニア軍の動向も逐一チェックはしていた、しかし…

 

 

C.C.(シーツ―)の手掛かりもまるで無し、軍の動きも大人しすぎる。)

 

 

 扇さんが消極的なのも大きいが、レジスタンスとしての活動はほとんど出来ていない。

 ブリタニア軍に動きが無いのだ。

 本国の重鎮がエリア11に来る気配も無い。

 新兵器が開発されているという噂も無い。

 あるのは何時ものブリタニア人とイレヴンの小競り合いくらいだが、いちいちそこに首を突っ込んでいてはいくら時間があっても足りなくなってしまう。

 

 

(まぁ、総督がクロヴィスだからっていうのもあるか)

 

 

 クロヴィス・ラ・ブリタニア…政治能力は並以下。戦闘指揮は平々凡々。エリア11のテロ行為が盛んなのも彼の統治力の低さから、とまで言われている。

 しかし、だからと言って完全なる無能という訳でも無い。

 芸術面においては非凡の才能を持ち、エリア11の遊園地や美術館などの大衆娯楽施設には、ほぼ彼が関わっている。

 その甲斐もあり、国民からの支持は厚く、慕われている。

 それに加えて、今のエリア11で間違いなく、治安の改善に一番力を入れている人物であると断言できる。

 というのも、途上エリアであるエリア11が衛星エリアに認定される為には、エリア内の治安改善は絶対条件。

 彼からしてみれば、優れた総督として成果を上げ、次期皇帝の足掛かりにしたいのだろう。

 ブリタニア軍が大人しいのは、多少なりとも彼の人柄や指標の影響もあるだろうか。

 しかし、ここで勘違いしてはならないのが、あの男の行動は全て愛国心と自己愛から来るものである。

 イレヴンは元より、ナンバーズに対して何も感情を持ってはいない。同じ人と認識しているかすら怪しい。

 つまり、こちら側からすると、ただの敵であることには変わりない。

 

 

(ただ何も考えず、力を振るうことは簡単。だけど、そんなのはただの八つ当たりだ。やるなら戦争…)

 

 

 限られた戦力に限られた物資。敵は世界の1/3を占める大帝国。

 必要最低限で最大の成果を出さなければならない。

 やるからには無駄なことをしたくない。

 しかし、ブリタニア軍側が付け入る隙を見せない。

 つまり今の私達は明確な火種が無く、行動を起こせない。

 

 

「はぁ………」

 

「溜息なんて付いてどうしたのですか?何か悩み事??」

 

 

 声の主へ眼を向ける。車椅子に乗った盲目の少女、その後ろにはメイド服を着た日本人の女性。

 

 

「姉上、それに咲世子さん。いや、宿題がめんどくさくてね。」

 

「宿題は早めに片付けてしまうのが吉ですよ、アルカ様。私は期限ギリギリにやるタイプでしたけど。」

 

「ダメじゃん……」

 

 

 適当に誤魔化しながら、咲世子さんと場所を代わる。

 

 

「それじゃあ、行こうか、姉上。」

 

 

 今日は私が姉上をエスコートする日だ。

 

 

 

「学校生活はどうですか?」

 

「周りからの好奇な目が無くなってきて過ごしやすくなったかな。」

 

「お友達は出来ました?」

 

「カレ…「カレンさん以外で、ですよ。」

 

「…………」

 

「先生が困っていましたよ、成績は良いのにあまり周囲に馴染めていない、と。」

 

「話も感性も合わなくてね、高等部の生徒会の人達といる方が楽しいんだもん……」

 

 

 中等部の生徒はデリカシーが無い人が多く、今一好きになれない。

 まだ成熟しきっていない年齢だから仕方が無いといえば仕方が無いのだけど…

 周りの幼稚さが気になってしまってしょうがない。

 

 

「アルカが経験してきた事は特殊で、皆が皆同じ経験しているわけではないんですから。普通の学生はそういうものですよ」

 

 

 お説教を受けてしまったが、それは姉上の優しさから来るものだろう。

 C.C.(シーツ―)しか信用できる存在が居なかった生活と皇族時代の影響で、どうも学校という環境に慣れない。

 それをわかった上でこの話をしたんだろう。

 心配をかけてしまっていたようだ。

 

 

(まぁ、少しはこっちから歩み寄ってみるのも必要なのかな。無用な心配かけたくないし。)

 

 

 姉上に言われるとどうも弱い。

 

 

「無用な心配ではありませんよ、妹を心配するのは姉の役目です。」

 

 

 そう言いながら車椅子を押している私の手に姉上は()()()()()

 

 

「口に出してた?」

 

「いいえ、雰囲気に出てました。ふふっ。」

 

「敵わないなぁ……」

 

「お姉ちゃんですから。」

 

 

 相変わらず優しくて、心地良くて。

 この人の妹で良かったと心の底から思う。

 

 

「ありがとう。姉上」

 

「お安い御用です。」

 

 

 姉上は世界の醜さなんて知らない、とでもいう様に可憐に笑う。

 

 

(身を持って知っている筈なのに……)

 

 

 車椅子の取っ手を握る手に力が入る。

 守らなければ、この人を。

 作らなければ、大切な人達が平穏に過ごせる世界を。

 

 

(その為なら、どんな手を使っても……)

 

 




早く原作に入りたい&話が思い浮かばない。という理由から原作前エピソードはダイジェスト気味に行きたいと思います。
思いついたら番外編という形式ででちょくちょく追加していこうかなぁという所存です。

こういうの見たい!とかあったらお気軽にお申しつけください。
出来る限り、努力します。

以前にもあとがきで記載しましたが、年表とかアルカの設定とか欲しかったら言ってください。
がんばります()
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