インフィニット・ビート   作:Akila?

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一夏は一週間ぶりに学校に登校する
出迎えてくれた友人達にあったことを話すのだった


敗北感……

 

「刀奈姉……」

「アッハハ!いや~ごめんごめん。

間違っちゃった」

 

舌を出して謝る刀奈に

全く……と呆れた視線を向ける一夏

 

「ごめんね一夏……」

「ごめんなさい一夏さん……お嬢様が………」

「いや、2人のせいじゃないし……」

 

「あー、一夏。女の子には優しくしないと~」

「あのな!元はと言えば刀奈姉が……」

 

あっという間に仲良くなった(?)、

新たな家族との他愛のないやり取りをする一夏

その内に夕食の時間となったので皆で食べることに

 

 

▽ ▽ ▽

 

食事は俺が思った通り、とても豪華だ

 

「旨い…!」

 

「でしょー!

家のコックさんかなりの腕なんだから!!!」

やっぱりコックがいるんだ……

 

そうして舌鼓を打っていると、

のほほんさんが食事をかなり残しているのに気づいた

 

「のほほんさん?もう食べないのか?」

「うん~、お菓子いっぱい食べたから」

 

いや…それ駄目だろ……

 

「もう…またあなたは……」

「えへへ~、ごめーん」

 

「知りませんよ、後からお腹すいたと言っても」

 

 

 

その日の夜

 

「お腹すいた……」

「だから言ってるじゃない!

ご飯前にお菓子食べちゃ駄目って!!!」

 

案の定、10時頃にお腹がすいたとのほほんさんは訴えた

 

「もうこの時間じゃあ、何も作ってくれないわよ……」

「うー……」

 

若干涙目になっているのほほんさんを見て、

しょうがないな…と思いつつ、俺は提案した

 

「良かったら何か作ろうか?」

「え?一夏料理作れるの?」 簪が聞いてくる

 

「ああ、千冬姉がけっこう家空けるから

家事は大体覚えたんだよ」

台所を使っていいか承諾を取り、早速始める

10時だからな…… 消化に良い鍋焼うどんでも作るか……

 

出し汁を沸かせて、しょうゆとみりん

一口大に切った白菜と玉葱、ねぎは少し入れる

 

白菜が柔らかくなったらうどんを入れてかるく煮込み、溶き卵を入れて蓋をして数秒

 

出来たのはグツグツとした鍋焼うどんだ

 

 

「……いっちー、これ食べていいの?」

「ん?勿論、のほほんさんに作ったんだから」

 

俺がそう言うとのほほんさんは、

じゃあいただきます……とうどんを啜る

 

ゴクリ………… と他の皆も生唾を飲んでいる

どうしたんだ?

 

 

さて、のほほんさんの反応は……

 

「…………」

あれ?顔を埋めたまま動かないぞ?

もしかして、口に合わなかったか?

 

「どうした?もしかして不味かった?」

不安になりながら聞くと、

本音はバッ!と顔を上げて言い放った

 

 

 

「おいしい!!!」

ああ、どうやら口に合ったみたいだ

良かった良かった

 

それから夢中になって鍋焼うどんを食べるのほほんさん

 

そんなにお腹すいてたんだな

 

ご、ゴクリ…… するとそんなのほほんさんを見て、

刀奈姉達は羨ましそうに眺めていた

 

「良かったら皆も食べる?」 「「「え?」」」

 

「余ってるのがあるからどうかな~と」

 

「「「是非!!!」」」

あれ?皆もお腹すいてたのかな?

 

 

それから虚姉達もそろって食べていた

皆、美味しそうに食べてくれたので作りがいがあった

 

しかし時々顔を埋めて暗い顔をしていた

どうしてだろ?

 

「「「何か凄い敗北感……」」」

敗北感って、何に負けたんだ?

 

 

新しい家族は、

ちょっと変わってるみたいだ

 

 

 

 

 

 

その翌日

 

俺は久方ぶりに学校に登校した

 

そして思っていた通り質問攻めにあってしまう

 

「一夏!1週間もどうしたんだよ?」

そう聞いてくるのは五反田弾

赤髪にバンダナをした少年だ

 

「本当よ!何か有ったの?」

彼女は鳳鈴音

中国から来た友人である

 

「いや、実は……」

そこで俺は事の成り行きを

更識家に世話になった所まで説明した

 

「大丈夫だったのかよ……」

思いっきり心配している御手洗数馬に

怪我はしてないと伝えた

 

 

……撃たれたことは黙っておいた

 

「しっかし災難だったな……」 「全くだ」

 

本当に最悪だった

 

だがそれがあり、

俺は更識に来たのだから……不思議な縁である

 

「本当に…無事で良かった……」

鈴はホッとしたように言った

心配かけちまったな……

 

すると弾が

「それで、聞いてるとその更識家って女の子沢山要るんだろ?いいなぁ…… ハーレムじゃねぇか!!!」

 

ハーレムって……

 

「何じゃそりゃ?」

 

と応えると

 

「「……ハァ……」」

と呆れたように溜め息をつかれた

 

「アハハ……」 鈴も苦笑いをして俺を見ている

 

何なんだ………?

 

 

 

更識家について教える俺

 

と言っても暗部がどうとかとかの事は黙っているが

 

「へぇ…豪邸なんだ」

「ああ、ビックリしたよ……本当」

 

「…なあ一夏」 「何だ?数馬」

「その屋敷に遊びに行ってもいいかな?」

「お!それいい!!」 うーん……

 

「そればっかりは聞いてみないとな。

帰ったら父さんに聞くよ」

 

よし!と喜ぶ弾と数馬

 

「あんたら、女の子に会いたいだけじゃないの?」

 

「「おう!!!」」 「「…ハァ……」」

鈴は良いとして、

コイツら連れていって大丈夫かな……?

 

 

 

家に帰り、早速父さんに頼んでみた

 

「勿論良いぞ!連れてきなさい」

「ありがとう、父さん」

今週の土曜に連れていくと約束すると、

父さんは俺に提案をした

 

「一夏、その時刀奈達も

一緒に遊んでやってくれないか?」 「え?」

 

「いや、沢山友達が出来たら良いなと思ってな」

父さん……

 

「分かった、お安いご用だよ」 「ありがとう」

 

父さんは笑って、俺の頭を撫でてきた

 

正直すごく恥ずかしいけれど……

嫌な気持ちにはならなかった

 

 

そのあと弾達に来れると電話をして、刀奈姉達にも聞いたところ彼女達も良いよと言ってくれた

 

何となく、引っ越し仕立ての家に友達を招き入れるような感じがして、ワクワクしたのは秘密である

 

 

 

数日後

俺は学校が終わり、買い物に行っている

 

あれから何度か料理を作ってる内に、

夕飯作りを手伝わせて貰っているのだ

 

コックさん達にも手際が良いと言ってくれるし、

色々な事を教えてくれるので非常に嬉しい

 

という訳で、俺は夕飯の買い出しに来たのだ

買い物を済ませ、外に出ると見覚えのある

少女が柄の悪い男に絡まれていた

 

「止めて……」 「いいじゃん。俺と遊ぼうぜ?」

 

あんな奴本当にいるんだな……

と呆れた俺は直ぐに彼女の元に駆けつけた

 

「あんた、止めろよ」 「一夏…?」

「ああ?何だよテメェは?」

 

「嫌がってるだろうが?」

「はん!テメェには関係ないだろ?」

 

ハァ…面倒くさいなコイツ……

 

「人が嫌がる事はしては行けませんって、

幼稚園児でも分かる事だぜ?

あんた幼稚園出てないの?」

そうからかって挑発すると案の定

 

「テメェ!!!調子乗んなコラァ!!!」

と怒って突っ込んでくる

 

「一夏!!!」 彼女はそう叫んだが、俺は全く焦らず

 

「ホイッ」 と走ってきた奴の足を引っかけると

 

「どわぁぁぁぁ!!!??」 と盛大にすっ転んだ

 

「くっそ!テメ…」

男は起き上がろうとしたが止めた

 

「…………」 転んだ男の首元に俺が手刀を添えたからだ

 

「……まだやる?」 と少し怒気を含ませて聞くと

 

「ご、ごめんなさい……」

と言ってその男は逃げていった

 

 

「……鈍ったな………」

先程の流れを思い返し俺はそう呟く

やっぱり家事が忙しくて

最近訓練してなかったからなぁ……と思っていると

 

「一夏……ありがとう、助かったよ………」

と彼女が俺に礼を言ってきた

 

「いや、気にすんなよ

 

簪」

 

 

 

 

 

「刀奈姉達は一緒じゃないのか?」

俺の隣には簪が歩いている

折角なので一緒に帰ろうと言うことになったのだ

 

「お姉ちゃんと虚さんは中々時間合わないし、

本音は部活してるから………」

そう困ったように言う簪を改めて見てみる

 

 

何か…絡まれやすそうだな……

 

 

 

「なあ、簪

今までも絡まれた事ってあったり?」 と聞いたら、

 

「…………」サッ! と

顔を勢い良く反らせたのでヤッパリなと思った

 

 

 

「…良かったら、行きと帰り一緒に行くか?」

「え?」

 

「行きは途中まで一緒に行って、

帰りは何処かに待ち合わせして帰る。

何か今日の見てるとその方がいいかなって……」

 

「…………」 黙ってしまった簪

 

「あ、あの勿論良かったらだから

嫌だったら…「うん…」へ?」

 

「お願い…していい?」

少し赤くなった顔を埋めて、頼む簪は可愛くて……

 

それでいて綺麗で、

俺も顔が熱くなる様な感じがした

 

「お、おう。任せろ!」 「…ふふ……。」

 

翌日からこの一緒に登校が始まる事になった。

それを見て、何処か刀奈姉が羨ましそうな顔をしているのが気になるが

 

だがまさか…… この行動が後の厄介な事件に繋がるとは、

 

そしてこれがあの切っ掛けになるとはお互い、

その時は思っていなかった

 

 

 

 




学園まではもう少しかかります。

次は鈴達と更識の初対面です


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