インフィニット・ビート   作:Akila?

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五反田弾は、車に轢かれそうになった子供を助け






死んだ


虚の涙

……俺、どうなったんだっけ?

 

ああ、そっか…… 子供を助けようとしたんだ

それで俺が跳ねられたんだ

 

目が…霞んできた…… 死ぬのかな?俺……

  まぁ、でも子供助けられて良かった……

 

心残りは……

……虚さんに会えなくなる事だ…な……

 

 

 

五反田弾は、車に轢かれそうになった子供を庇い

 

 

 

死んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………」 病院の手術室の前

 

そこのソファに、

一夏は手を顔の近くに寄せながら座っていた

 

「弾……死ぬなよ………」 そう祈っていた時

 

「一夏さん!!!」「一夏!!!」

簪と虚が彼に近づいてきた

 

二人とも息を粗げている

 

「ご、五反田さんの容態は…?」

 

「…今手術室に入ったばかりだから…… 分からない……」 「…………五反田さん……」

虚は顔を埋めて立ちすくんだ

 

「……ごめんなさい…………」 簪が二人に謝る

 

「私のせいだ… 私が……あんな提案しなければ……弾さんは……」 そんな簪に

 

「……」「一夏…?」 一夏は簪の頭に手を乗せる

 

「お前のせいじゃないさ……」「でも……」

 

「弾は自分の意思で助けに行った……

だから簪のせいじゃない」

 

「そうです……お嬢様……」 虚も一夏に賛同する

 

「貴方のせいじゃ……ないです………」

「……うっ…うん……」

 

そう話している間に

 

パッ!

 

「「!!!」」 「?」 手術中のランプが消えた。

どうやら手術は終わったらしい

 

(変だな……ついさっき入っていったのに……

もう終わりか? ───まさか!!!)

最悪の結果を想像した一夏を尻目に、

手術室のドアが開き、医師が出てきた

 

「先生……彼は………」虚が恐る恐る聞くと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫ですよ」と、医師は笑顔で言った

 

「!本当ですか!?」と再度確認する一夏に

 

「ええ、体に傷も無いので何も問題ありません。

今は麻酔で寝ていますが、もう少しで目も覚めるでしょう…… 車に轢かれたと言うのに、これは奇跡ですな」

そう言って去っていく医師

 

簪と虚は頭を下げているが、

一夏は医師の言葉に引っ掛かりを感じていた

 

(……おかしい………俺は確かに

体から血が出る弾を見た。なのに傷がないなんて……)

 

そして一夏は気付く

 

『自分』と似ていることに

 

(…でも今は……) そう今は何も言えない

 

安心している二人、特に虚の前では

 

(……本人に聞いてみよう……)

 

 

 

 

 

 

 

弾が寝ている病室

そこに一夏達はいた

 

すると

 

「う……うん?」 「!………弾さん…?」

弾が目を覚ました

 

「…布仏さん……?」

 

「っ!弾さん!!!」

虚は弾に抱きつき、そして泣いた

 

「良かった……本当に…………」

「………布仏さん……心配かけてすまねぇ………

もう、大丈夫だから……」 「ぅ………はい……………」

 

そんな二人を、一夏と簪は優しく見ていた

 

 

 

その後、虚と簪に飲み物を買ってきてもらいに病室から出し、弾と二人きりになった 一夏は

 

「なぁ……」彼に聞いてみることにした

 

「あのさ……だ「一夏……」ん?」

すると弾も口を開いた

 

「俺さ……轢かれたよな……?」 「…ああ……」

 

「けっこうぶっ飛んだよな?」 「ああ……」

 

「だったら何で…… 怪我してねぇんだ?」

 

 

「…………弾」 「ん?」

そして一夏は打ち明けた

誘拐事件の時何があったのか

 

「俺……誘拐されたとき………

撃たれたんだ、心臓を」 「な!?」

 

「でも生きていた…………なあ弾。

何か……不思議な感覚無かったか?」

「不思議な感覚?」

 

「ああ…何か……今まで経験した事が

ないような感覚が………」

 

そう弾に聞くと、彼はそれに応えた

 

「……ああ、したよ。

何とも言えない、不思議な感じが……」

やっぱり、と思い一夏は言葉を出す

 

「俺もしたんだ。

俺は確かに、自分の心臓が止まるのを感じた。

でもその直後、不思議な感覚がしたんだ。」

 

「……偶然か?」 弾が一夏に聞く

 

「……分からないけど…… 偶然にしては、

出来すぎてる」

 

その後彼らは暫く考えたが、

結局答えはでなかった

 

それに今のところ、何も変な事は無かったので

二人はもう考えないようにした

 

あの二人の為に、生きている事を今は喜ぼうと……

そう決めたのだった

 

 

 

 

 

▽ ▽ ▽

 

 

 

とある場所

 

 

まるで大統領の仕事場の様な、広い部屋

 

そこに一人の、屈強な体をした男が

デスクに肘を乗せ座っていた

 

顔にはいくつか皺があるのでいい年のようだが、

その体付きから若く見える

 

 

 

「…ふっ……」 するとその男は口を開いた

 

心底楽しそうに、小さな笑みを浮かべて

 

 

 

「これは予想外だな……

彼、『織斑一夏君』はこうなると思っていたが……

まさか彼までもが………」

 

彼は目の前のパソコンを見ながら呟く

 

その画面には2つの写真が写っている

 

一枚目は一夏の写真

 

もう一枚は、弾の写真だ

 

「……面白くなりそうだ………」

笑いながらその男はパソコンの画面を切り替え、

ある資料を映した

 

それは何かのレポートのような物だ

一番上には、

そのレポートのタイトルがつけられていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【パルスについて】と………

 

 

 

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