怪獣失楽園:アニゴジ世界で怪獣プロレス。 作:よよよーよ・だーだだ
孫ノ手島は、それほど標高の高い島ではない。
LSOの造成工事であちこちに人工の岩山が築かれていたが、本来の孫ノ手島はどちらかといえば起伏の少ない、平坦な島だ。
だからわたしが今いるタワー上階からは、孫ノ手島のほぼ全域と、そして孫ノ手島を暴れ回る怪獣たちの姿がよく見えた。
そんな孫ノ手島で今、ゴジラとアンギラスが互いに唸り声を上げながら睨み合っていた。
ゴジラとアンギラスのいる広場は、怪獣のスケールで言えばちょうどプロレスのリングくらいの広さ。
二大怪獣が思い切り暴れ回るなら、ほどよいスペースだ。
先手必勝、とばかりに真っ先に攻撃を仕掛けたのはゴジラだった。
ゴジラが背鰭を光らせ始めた。絶対破壊の雷光の槍、放射熱線の発射準備だ。
対するアンギラスの背中で、トゲが瞬きながら輝き始める。電飾で飾られた、まるで電光の盾のようだ。
ゴジラの鼻先から、閃光が放たれる。
ラドン、メガギラス、メガニューラ、ZILLA。
数々の怪獣を瞬殺した強力無比な放射熱線が、アンギラスの身体を直撃した。
ゴジラによる
アンギラスもあえなく爆死するかに見えたそのとき、わたしは自身の目を疑った。
ゴジラの放射熱線が、アンギラスの甲羅に触れた途端、
ゴジラが放射熱線を撃つのをやめると、そこには無傷のアンギラスの姿があった。
メガギラス、メガニューラ、ヴァバルーダ、どんなものでも吹っ飛ばしてしまった、あのゴジラの放射熱線。
それが直撃したはずなのに、喰らったはずのアンギラスはダメージをちっとも受けていない。
まるでレーザー光線を鏡で反射したみたいだと思ったが、とはいえ、ゴジラの放射熱線が鏡で跳ね返るわけがない。
たとえダイヤモンドの鏡があったって、そんなことは不可能だ。
それは歴史的快挙だった。
その破壊力が確認されて以来ずっと地球人類を恐れ戦かせ、ビルサルドやエクシフの手を借りてもなおろくに対策できなかった、あのゴジラの放射熱線がついに破られたのだ。
ゴジラの方も酷く驚いたようで、怪訝そうに小首を傾げていた。
無理もない。これまでどんな敵も屠ってきた自慢の放射熱線が、格下だと思っていたアンギラスに弾き飛ばされたのだから。
再び放射熱線を撃ち込むゴジラだったが、結果は変わらない。
強力無比な放射熱線はアンギラスの甲羅に防がれ、アンギラスにその放射熱線の破壊が届くことは決してなかった。
……そういえば、アンギラスの背中の棘が光っているのにわたしは気がついた。
さっきもそうだ、ゴジラの放射熱線が直撃したときは決まってアンギラスの背中の棘が光っている。
あの棘に何かカラクリがあるのだろうか。
今度はアンギラスが動いた。
ゴジラの放射熱線を押し返しながらアンギラスが四足で高台を跳び、宙で体を丸めて猛回転を始めた。
孫ノ手島のセントラルタワーを叩き壊したアンギラスの必殺技、〈
高速回転するアンギラスが、ゴジラへと飛び掛かった。
放射熱線では決め手にならないと悟ったゴジラも、迫りくるアンギラスを堂々と迎撃した。
二大怪獣が組み合うと同時に巻き起こる、巨大なパワーの衝突。
遠いタワーの上階から眺めていたわたしも、衝撃波で島全体の空気が揺らいだのを感じた。
がっつりと四つに組み合った二大怪獣は、その場で掴み合いを始めた。
パワーは互角のようだ。ゴジラが一歩押したかと思えば、アンギラスも負けじと押し返し、またさらにゴジラが一歩踏み込む。
二大怪獣は
ゴジラとアンギラス、二大怪獣が互いに攻撃を繰り出すたびに重厚な足音と、骨髄まで揺らす振動がわたしのいるタワー上階まで響いてくる。
まさに超弩級の怪獣大相撲。
いや、怪獣プロレスだ。
怪獣の組み合いを払ったのはゴジラの方だ。
ゴジラに下手投げで飛ばされたアンギラスは岩山へと叩きつけられ、岩雪崩の轟音とともに、辺り一帯を茶色に包み込むほどの盛大な土埃を巻き上げた。
土埃が晴れ、広がる光景にわたしは見開いた。
(アンギラスが、消えた!?)
崩れ切った岩山の残骸、そこにアンギラスの姿がなかった。
……穴を掘って地中に逃れたのだろうか。いや、そんな猶予などなかったはずだ。
体長100メートルの巨体がいきなりどこかに消える、そんなことがあるわけない。
アンギラスを見失ったのはゴジラも同じだ。
『何処に行った?』とばかりに、ゴジラの獰猛なギョロ目が周囲を見回し、宿敵アンギラスを探し求めている。
そんなゴジラの片脇で、わたしには
光の揺らぎは、ゴジラの死角となる斜め背後へと音もなく回り込み、そしてゴジラへと飛びついた。
光の揺らぎに色がつき、ぼやけた輪郭が明確になって、そして見慣れたクリスタルのトゲが生え揃った甲羅とシルエットが現れる。
揺らぎの正体はアンギラスだった。
光を捻じ曲げ、姿を晦ます『光学迷彩』。
アンギラスは消えたのではない、
……こんなんアリかよ!?
すぐさまゴジラも反応したが一瞬出遅れ、そのわずかな隙がアンギラスに懐へと入り込ませる余地を与えた。
アンギラスが、クリスタル状のキバでゴジラの腕へと食いついた。
肉の抉れる音が響き、ゴジラが絶叫した。
噛みつかれたゴジラの表皮がバチバチと青白い火花を散らし、ぶすぶすと焦げた臭いが辺りに漂い始める。
アンギラスは電流、それもゴジラの皮膚が焦げるほどの高圧電流を流しているのだ。
……一体、どういうことだろう。
核爆弾すらへっちゃらのゴジラにダメージを与える、アンギラスの噛みつき。
ゴジラ必殺の放射熱線をも弾く、アンギラスの甲羅。
そして光学迷彩。
先程からアンギラスが繰り出している技の数々は、どれも常識外れなものばかりだ。
どういう仕組みなのだろうか。
……ひとつ思い至ったのは、アンギラスの全身のトゲと牙を構成している鮮緑色のクリスタルのことだ。
アンギラスが技を繰り出すときは、いつも背中のクリスタルが光ったり、煌めいたり、何かしらの反応を示していた。
光、電気、電磁波。
わたしには詳しい理屈はよくわからないけれど、アンギラスの全身を覆うクリスタル状のウロコやトゲ、キバには、電気や電磁波を操るような性質があるのではないだろうか。
光というのは、科学的なことを言えば電磁波の一種である。
目に見える電磁波のことを可視光線、つまり光と呼んでいるだけだ。
アンギラスが一時的に姿を隠すことが出来たのはもちろん、さっき放射熱線を捻じ曲げたのも、ともするとかつて多摩川での戦いでレックスのセンサーを欺いたのだってこれの応用なのかもしれない。
ゴジラの放射熱線もきっと電磁波や電気に反応する作用があるのだろう。
……電磁波を操るクリスタルの怪獣!
常識を超えた存在だった。
しかし怪獣なんて存在は人類の常識を超越しているし、そもそもゴジラからして放射熱線をブッ放してるじゃないか。
これくらいブッ飛んでて当たり前なのだ。
噛みついたアンギラスを振り解こうと、ゴジラは腕ごとアンギラスを持ち上げ、周囲のものへと叩きつけ始めた。
振り回されるアンギラスの巻き添えで作業用のクレーンが叩き折られ、タンクや研究棟が叩き潰される。
他方アンギラスはゴジラの腕にガップリ噛みついたまま、一向に離そうとしない。
噛みつくアンギラスと暴れるゴジラ、ついにアンギラスが押し負けた。
アンギラスの顎がゴジラの腕から外れ、その巨体が宙を舞う。
……しかしゴジラの勝利とは言い難い状況だ。
ようやくアンギラスを振り払ったものの、負ったダメージは手痛かった。
アンギラスの歯形が深々と刻み込まれたゴジラの腕は、腱を焼き切られてしまったのか力なくぶら下がっているだけだった。
腕の痛みにゴジラが唸る。不死身のゴジラ細胞ならすぐにでも修復できるだろうが、さっきみたいな取っ組み合いはしばらく無理だろう。
そんなゴジラを、アンギラスが満足げに睨みつけている。
その背中に生え揃ったクリスタルの棘が、パチパチと火花を散らしながら光り始めていることにわたしは気づいた。
アンギラスの棘が光り輝く様は、ゴジラの背鰭の発光を連想させた。
……ゴジラの背鰭が光るのはいつも決まって放射熱線を撃つときだ。ということは、アンギラスも大技を仕掛けるつもりなのだろうか。
わたしが眺めているうちに、後ろ足で立ち上がったアンギラスは思いきり深呼吸して胸郭を膨らまし、そしてゴジラに向かって口を開いた。
そして、世界が破裂した。
アンギラスが吠えると同時に、爆音の暴風がわたしの脳内をぶち抜いた。
凄まじい音量の咆哮で鼓膜をつんざかれそうになり、わたしはすぐさま耳を抑えた。
わたしの傍で瓦礫がカタカタと震え、風もないのに砂埃がサラサラと蠢いている。
アンギラスの雄叫びはボリュームを一気に上げてゆき、その声が届く範囲にあるものすべてを揺さぶり始めた。
アンギラスはコケ脅しや威嚇で吠えたのではなかった。
怪獣クラスの肺活量で繰り出される超音波が激烈な振動を引き起こし、射程範囲にあるものすべての分子の結びつきを綻ばせ、そして粉々に砕いてゆく。
たとえただの鳴き声でも、極限まで出力を上げればそれだけで十分な殺傷力を発揮するのだ。
アンギラスの喉から発せられたそれはもはや音波ではない。
咆哮による衝撃波。
さしずめ〈超振動波〉とでもいうべきか。
その余波を受け、ゴジラの足元にあったプラントの瓦礫や、戦艦ヴァバルーダの残骸が吹き飛んだ。
周囲の岩山が瓦解して土砂崩れを起こし、超振動波の射程範囲にあるすべてが粉微塵に砕け散ってゆく。
アンギラスの超振動波は、大地を揺るがす衝撃となって島にある何もかもを震わせていた。
わたしは、耳の奥を抉り出しそうなほど指を深く捻じ込みながら絶叫した。
そうでもしないとアンギラスの超振動波で、わたしの頭の中身まで粉砕されてしまいそうだ。
少しでも苦痛を和らげようと、声のかぎり叫び続けるわたしだったが、それでもアンギラスの絶叫がぐりぐりと踏み込んでくる。
鼓膜を通じて脳味噌の奥まで穿り出されそうな激しい頭痛、巨大なミキサーの中で意識を磨り潰されてゆく地獄の感覚がわたしの意識を蹂躙してゆく。
わたしの頭が狂ってしまう一歩寸前までいったところで、アンギラスの超振動波はようやく収まった。
ぐらつく頭を何とか落ち着かせ、わたしはゴジラとアンギラスの様子を覗き込んだ。
……アンギラスの超振動波は凄まじい破壊をもたらした。
丘陵山岳に様々な設備を備えていたはずのビルサルド基地が、完全な荒野に変わっていた。
倒れた鉄塔は異様な方向へ捻じ曲がり、戦艦ヴァバルーダの残骸は跡形もなく吹き飛んでいた。
山も、瓦礫も、アンギラスの前方にあったゴジラ以外の何もかも、あらゆるものが木っ端微塵だ。
そしてゴジラは、と視線を移したわたしは驚愕した。
なんと、あのゴジラが。
大地に膝をついている!!
ノックダウンだ。
膝に力を入れようとするゴジラだったが、ふらついて上手く立てないようだった。
全身には夥しい傷を受け、口や眼輪からどす黒い体液が噴き出ている。
超振動波の破壊は、最強無敵のゴジラにさえ多大なダメージを与えていた。
そんな、ゴジラが見せた僅かな弱味を、アンギラスは決して見逃さなかった。
アンギラスの尻尾、ハンマーや棍棒に似たその先端部でトゲが屹立し、バチバチとスタンガンのような火花を散らし始めた。
唸り声をあげたアンギラスは尻尾を構え、そしてゴジラ目掛けて叩き込んだ。
超磁力と高電圧の〈テールスマッシャー〉。
ほとばしる高圧のエネルギーで満たされたアンギラスの尻尾の一撃が、ゴジラの鳩尾へ吸いつくようにめり込んだ。
ゴジラの方は、超振動波で膝を屈したところへさらにキロトン級の一撃で腹部を深々と抉られ、立ち上がれなかった。
続けざまにアンギラスは、クリスタルの棘が揃った尻尾によるテールスマッシャーの乱打でゴジラを思いきり打ちのめした。
テールスマッシャーが直撃するたびに鋼の塊を叩き潰すような重たい金属音が響く。
他方ゴジラはひたすら一方的に殴られ続け、一歩、また一歩と後退してゆく。
アンギラスのテールスマッシャーはゴジラに効いている。
……孫ノ手島で行われた怪獣プロレスは、まさかの大番狂わせだった。
長年この地球最強の存在として君臨し続けた怪獣王ことゴジラは、ついに挑戦者アンギラスに敗れてしまうのだろうか。
眼前で繰り広げられる怪獣プロレスの行く末をわたしは固唾を呑んで見守った。
アンギラスは勝利を確信していた。
かつてゴジラに立ち向かい、ことごとく返り討ちに遭ってきたアンギラス一族。
アンギラス一族の末席としてその仇をとるため、隕石由来のクリスタルを体内に蓄え始めてから三十年。
――これでおわりだ、破壊の王!
ゴジラの顔面を叩き潰そうと、アンギラスは渾身の力で尻尾を振り切った。
鐘を突くような、重低音が響き渡る。
……打ち込んだ感触に、違和感があった。
アンギラスは尻尾の方へと振り返り、そしてぎょっとした。
アンギラスのテールハンマーを、ゴジラの顎が受け止めていた。
尻尾を引っ込めようとするアンギラスだったが、その尻尾にゴジラの牙ががっしりと食い込んで離そうとしない。
そしてアンギラスはゴジラの顔を見た。
ゴジラの目つきは、怒りに煮え滾っていた。
ゴジラはアンギラスの尻尾を無事な左手で掴み、片腕だけでアンギラスの体を持ち上げた。
アンギラスの巨体がふわりと浮かび上がり、そしてゴジラの腕の動きとともに大地へ振り下ろされる。
二度三度とアンギラスの巨体が島の地面へ打ち付けられ、そのたびに周囲のあらゆるものが衝撃で揺れ動く。
アンギラスを叩きのめすゴジラのパワーは桁外れのものだった。
まるで大男が斧で薪割りをするかのように、ゴジラはアンギラスの巨体を振り上げて、幾度も幾度も地面へ滅多打ちにした。
どーん! どーん! と、先ほどの大乱闘が子守歌に思えるような、壮絶な激突音が島中に轟き、衝撃波で島全体が揺れ動いた。
薪割りなんて次元の話ではない。この孫ノ手島を地盤ごと叩き割るほどの勢いだ。
振りかざされたゴジラの猛威に、アンギラスは為す術もない。
大地にしがみつこうとしたアンギラスだったが、数万トンの重量を軽々と振り回すゴジラ渾身の怪力には赤子も同然だった。
全身に満載していたクリスタルのトゲが粉々に割れ、顎をしたたかに打ったせいで牙がへし折れ、充分な受け身がとれなかったせいで手足の骨も砕けてしまった。
ここに至ってアンギラスは自分自身の愚かしさをようやく悟った。
……おれは、ゴジラに匹敵なんてまったく出来ちゃあいなかった。
ゴジラはそもそも次元が違う。
あいつはキングオブモンスターだ。
破壊の権能を統べる者にしてキングオブモンスター、ゴジラ。
そんな存在に挑戦した無謀への報いを、アンギラスは文字通り骨の髄まで叩き込まれることとなった。
怪獣プロレスで起こった壮絶な逆転劇をわたし、タチバナ=リリセは目撃していた。
……一瞬の出来事だった。
アンギラスが優勢だと思ったのに、ゴジラはあっさり逆転してしまった。
……どーん!……どーん!……どーん!……
持ち上げたアンギラスの巨体をゴジラが地面へ叩きつける度に、わたしの身体がわずかに宙へ跳ねた。
アンギラスの体重は数万トン。そのスケールの大怪獣が繰り返し繰り返し墜落させられる衝撃と振動で、孫ノ手島全体が揺れていた。
散々叩きのめされたアンギラスがボロ雑巾のように成り果てたところで、ゴジラはようやくアンギラスの身体を離した。
アンギラスの巨体が投げ飛ばされ、仰向けの姿勢で引っ繰り返っていた。
ようやく自由になったアンギラスだったが、動くこともままならなかった。
背中のトゲは余すところなく粉砕され、敏捷な四肢もおかしな方向に曲がっていた。
今のアンギラスは立ち上がることすらままならず、引っ繰り返ったままの姿勢でひくひくと痙攣することしか出来なかった。
もはや再起不能だ。
そしてゴジラはそんなアンギラスに一切容赦なく、太く逞しい足でアンギラスの脇腹を蹴り上げ、ハンマーで叩き潰すかのような凶悪な一撃を叩き込んだ。
アンギラスの巨体がごろごろと転がり、岩山へと激突する。
……なんと惨たらしい痛めつけ方なのだろう。
まさか怪獣に対して『可哀想だ』と感じる日がくるなどと思っていなかったけれど、このときばかりはアンギラスに同情してしまった。
いっそ放射熱線で撃ち殺された方がいくらかマシだったろうに、こんな死に方だけはしたくない。
あまりにも悲惨なアンギラスの末期から目をそらそうとしたそのとき、わたしの背後で瓦礫の崩れる音がした。
「……誰!?」
振り返ったそのとき、わたしは戦慄の光景を目にすることになった。
ヘルエル=ゼルブの死体が起き上がったのだ。
登場怪獣紹介その9「アンギラス」
・アンギラス=スマラグドス
身長:60メートル
全長:120メートル
体重:3万6千トン
二つ名:スマラグドス、暴龍
主な技:
初出は『ゴジラの逆襲』。ゴジラシリーズ初の対戦相手として有名な怪獣ですね。
昭和シリーズには『怪獣総進撃』以降度々登場(いわゆる『チャンピオンまつり』の頃)し、平成では『ゴジラ FINAL WARS』のみ登場しています。
またKOMでは「アンギラスっぽいようなそうじゃないような生き物の骨(ドハティ監督談)」が登場しており、画像解析したファンに発見された際は話題になりました。
鎧竜アンキロザウルスが変異したという設定の怪獣……なんですけど、ぶっちゃけアンキロザウルスにはあまり似ていないので、実際はZILLAのようなキメラ怪獣なのかもしれません。
「全身に脳が分散しているので素早い」という設定もありますが、これは『ゴジラの逆襲』当時の学説に由来するもので、現在の学説では「脳ではない」と否定されています。
ファンの間ではゴジラの相棒怪獣として知られており、二足歩行の肉食恐竜を思わせるゴジラと、四足歩行の鎧竜を思わせるアンギラスが並ぶとやはり絵になります。
ラドン以上に根強い人気のある怪獣で、また平成以降も幾度か登場が検討されたものの、その都度ボツになってしまっていた不遇の怪獣。
特に『GMK』で登場予定だったのに「アンギラスでは客呼べないでしょ」という興行的な判断からボツになってしまったという悲劇的な経緯は有名ですね。
検討されていたデザインは非常にカッコよかったんですけどねぇ。
「スマラグドス」はラテン語で「エメラルド」の意味。
『ゴジラの逆襲』のポスターに登場するアンギラスが緑色をしており、エメラルドグリーンのクリスタルを背負っているアンギラスがいたらカッコいいだろうな、というところから命名。
本作では全身にクリスタルを満載しており、クリスタルの分だけ若干体重が重い設定。
また、文中でもチラッと触れていますが背中のクリスタルは宇宙由来であり、あの「宇宙凶悪戦闘獣」の類縁という裏設定があります。
……リボルテック、買っとけばよかったなあ。
昨年のゴジラフェスで触らせていただいたんですけど、素晴らしい出来だったもんなあ。