マギアレコードRTA ワルプルギスの夜単独討伐チャート   作:アイス@210

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先駆者兄貴から激励をいただいたので初投稿です


chapter1.5 幕開け前

 ー幕開け当日朝ー

 

 

 その日は彼女がいつも以上に騒がしかったのをよく覚えている。

 

「やちよ、みふゆ映画観に行こう!」

 

 ……いや、いつものことだ

 たしか先週は水族館だった気がする

 

「いったい何の映画を観にいくつもりなの?」

 

「そりゃあこの『スパイ○○○ソ』とか『アベ○○○ーズ』に決まってるでしょ! 昨日から同時上映だしさっそく観に行こう!!」

 

 女の子らしからぬと言ってしまうと失礼かもしれないけど……他に選択肢は無いのだろうか

 

「観に行くって……まさか今から観に行くつもり?」

 

「? 今からだけど……」

 

「待って下さい、ワタシややっちゃんにも予定というものg「あるの?」

 

 

「「……」」

 

 

「二人ともわかりやすいなぁ。まぁ予約してるから意地でも来てもらうつもりだったけどねー」

 

 

「はぁ……。わかったわ『どうせ』予定なんてないわけだし観に行きましょうか」

 

「そうですね……『残念ながら』予定はありませんので」

 

 

「何か怒ってない?」

 

「「いいえ、全く」」 

 

 こんなことでいちいちイラついていては今日一日の活動に支障をきたす。ほんの少し……ほんの少しの辛抱だ。

 

 

 -少女劇場にて鑑賞中-

 

 

 

「てっきりアクションばかりかと思っていたのですが、ストーリーもしっかりしていていいものですね」

 

「そうね。観る前から決めつけるのは良くないことだって身に染みたわ」

 

 

「でしょ? 来てよかったー。それにしてもやちよのポップコーンの食べっぷりときたr「それ以上言ったら今日のおかず抜きよ」すみませんでした。それだけは勘弁してください」

 

「まぁそのくらいにして(Lサイズがあっという間になくなるなんて)……」

 

「そ、そうだよ早く帰ってごはん……あっ」

 

「どうしたの?」

 

「ごめん……映画館にスマホ忘れてきたかも……」

 

「仕方ないわね、映画館に戻りましょうか」

 

「映画館の方にも連絡しておきますね。スタッフさんが回収しているかもしれませんし」

 

「ありがとう。2人とも。ごめんね……」

 

「いいわよこのくらい」

 

「そうですよ。それにスマホがないとあれができませんよ?」

 

「あれって?」

 

「ほらこの前やっちゃんが言っていた、電話しながらスマホが無いとかなんとか……」

 

「あー!! 黙っててって言ったのに! やちよ!」

 

「あんな面白いこと黙っていられなかったのよ。『やちよ! どうしよう! スマホが無い! スマホが無いよー!』だったかしら? ププッ」

 

「そんなに笑ったらかわいそうですよ。プッ」

 

 あれは本当に面白かった。今何で会話しているのか問いただすとすぐに電話を切られた。そのことに触れるたび顔を真っ赤にして『他の人には内緒にしてほしい』と言われた。

 

「2人ともばかにしてぇ〜! もう知らない!」

「あっ……。待ってください、もう言いませんからそんなに怒らないでください」

 

 今の彼女も顔を真っ赤にしている。少し可愛いと思ったけれど、これ以上触れるのはやめておこう……

 

 ー某駅夜ー

 

「もしかして、まだ怒っていますか?」

 

「いやそういうわけじゃなくて……なんかごめんね……私のせいで帰るの遅くなっちゃって……」

 

「気にしないでください。それよりもスマホが見つかってよかったじゃないですか」

 

「そうね。本当にスマホがなくなるよりいいわ」

 

「えへへ。ありがとう2人とも」

 

 

「さて。電車も来たことですし。行きましょうか」

 

「うん」

 

 ー新西区駅内ー

 

「今日はとても楽しかったですね」

 

「そうね。とても有意義だったわ。今後も観に行こうかしら」

 自分から触れることのないジャンルだけに鑑賞したときの刺激や感動がなかなか癖になる。年齢問わず引き込まれることにも納得だった。

 

「そう言ってもらえると、観に行った甲斐あったなー」

 

 

 

「そろそろ時間もいい頃合いね、今日は解散しましょうか」

 そう言って帰宅しようとすると……唐突に魔力の反応を感じた。おそらく近くに魔女がいるのだろう。みふゆには帰宅を促したのだけど、どうやら帰宅する気はないらしい。「ふたりでなんてずるいです」とのことだ。

 

 仕方がないのでみふゆ含め三人で魔女を狩ることになった。

 その時の魔女は使い魔が多いタイプだったから、分担する量を考えればみふゆがいてくれて助かった部分が大きかった。魔女も倒したから、そのまま帰宅するはずだったのだけれど……

 

 

「ねえ? いい機会だし、特訓しない?」

 これだ。本来ならとっくに帰宅していたはずなのに……誰のせいでこんな時間に帰宅する羽目になったのか問いたいくらいだった

 

「何言ってるの? 早く帰るわよ」

 

「そうですよ。時間だってあれからずいぶん経っていますし……」

 

「大丈夫。大丈夫」

 

「私は帰るからあなたも……「もしかして勝つ自信がおありでない?」……」

 

「……と思ったけれど気が変わったわ。みふゆ力を貸して」

 

「え? さすがに2対1は……」

 

「いいですね。ここで勝てば連勝記録も更新されませんしね」

 

「2人とも……それ本気?」

 

「本気よ。この辺で一度痛い目にあってもらわないと」

 

「負けっぱなしというのもあまり良い気分ではありませんから……大人しく負けちゃって下さ〜い!」

 

 

 

 

 

 ー帰路

 

 彼女には普段の間抜けさからは想像もつかない力を持っていた……

 

 

「いやー危なかった。けどまたやりたいなー」

 

「私はもうごめんよ」

 

「あと少しで届きそうなのですが……」

 

 そう……。悔しいことにとても強いのだ。強さ……。生き抜いていくための強さ。誰かを守るための強さ……。彼女はそれを持っている。ただ本人の性格が相まって表にあまりでないだけ。正直私よりもリーダー向きなのでは? と思ったこともある。羨んだこともある。

 

「それにしても……やちよククッアハハ!」

 

「何がおかしいの?」

 

「だって『一度痛い目にあってもらわないと』なんて言ってさ、1分後に延びてた人のセリフとはとても……」

 

「……」

 

「やっちゃん?」

 

「おかずと漬け物は一週間抜きでいいかしら?」  

 

「あー! ちょっと待ってよそれだけはダメだよ! そんなことしたら私死んじゃうよ!」

 

「自分で作ればいいじゃない」

 

「自分でって……それはちょっと……って置いてかないでよー。みふゆも何か言ってよ」

 

「今回ばかりは自分でなんとかしてください」

 

「そんなぁ一生のお願いだから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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暑いので失踪します
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