今まで投稿出来なくてすみませんでした。
職場でいろいろありまして、とても投稿出来る環境じゃなかったので…。
これからは投稿スピードを速めて行きたいと思います。…戦闘成分を!戦闘成分を欲している!!
海斗が稽古を付け初めて約1ヵ月が経った。
最初は戸惑いや違和感に悩まされた一行だったが、徐々に馴れつつあった。
そんな中で、海斗達の聖祥大学附属小学校にも夏休みがやってきた。
海斗「…何時になってもこの夏の暑さは共通か。」
家の縁側(あったのか)で、甚平に身を包んだ海斗がのびていた。7月とはいえ夏である。外はカンカンと太陽が照りつけ、アスファルトからも熱気がでるほどだ。いくら鍛えて体力があろうと、これには堪えるものがある。
シシリー「あぁうー、あついおー…。」
シシリーも白のワンピースに身を包み、扇風機の前で寝そべっていた。シシリーはどちらかと言えば頭脳派。体力はないほうなので、ばてるのは必然であった。
海斗も扇風機の前に行きたいが、妹のために団扇で済ませている。…そんな糞暑いなかでも海斗はトレードマークのマフラーは外していない。これ自体が魔力で出来ているため、そこまで暑くならない為である。通気性抜群でもあるから蒸れないのも利点だ。
伸びていると、突然インターホンが鳴った。
海斗「お客様かな…?ハーイ!今でます!
…って、なんだ君達か。」
なのは「何だとは少し失礼なの!」
アリサ「へー、海斗もなかなか大きい家なのねー。ま、私の家よりは狭いけど。」
すずか「ごめんね?みんなで遊ぶならやっぱり海斗君もいたほうが楽しいかなって…。」
玄関を開けると、なのは、アリサ、すずかの仲良し聖祥大附属小の友達三人組がいた。
なのははピンクのシャツに深い青のジーンズ生地のスカート、アリサは白のキャミソールに薄いオレンジのシャツ、白いショートパンツに黒いニーソックス、すずかは薄い青を基調としたロングワンピースに麦藁帽子と、夏らしい服装だった。
海斗「んー、まぁ遊ぶのは結構だよ。ここの道中暑かったでしょ?上がりな、冷えた麦茶とスイカがあるよ。」
なのは「海斗君…甚平さんと言動のおかげで」
アリサ「少しおっさんっぽいわよ?」
すずか「海斗君甚平似合うんだね!」
海斗「あー、よく言われるよ。まぁ、上がってー?」
三人組(マフラーはあえて突っ込まない…。)
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三人は海斗の家に上がってリビングに案内された。
もちろん、リビングには寝そべって扇風機の首振りに従って体をコロコロしているシシリーの姿があった。
しかし、動きすぎたのかワンピースがめくれて下着が見えていたりする。
海斗「シシリー?ワンピース整えなよー、下着見えてるぞー?」
シシリー「これでお兄ちゃんを“のーさつ”…!!」
海斗「そんな言葉いつの間に…、それにそんなのでいちいち興奮しねーっての。てかどれだけマセてんのさ。」
シシリー「うー…。」
なのは「さ、さすが兄妹…。」
兄が妹に反応し始めたらそれこそ問題である。
海斗は三人をリビングのテーブルに移動してもらい、冷蔵庫から冷たい麦茶とスイカを出した。
海斗「修行も続けてだいたい1ヶ月。まぁやっと基本的な魔法を覚えられた感じだね。」
それぞれの目の前に麦茶とスイカを置きながら感慨深そうに話す。…その姿もまさにおっさんっぽい。
なのは「うーん、魔法って奥が深いの…。」
アリサ「まぁ確かに基本的な技、私ならファイアかしら?を上手く使えるようにはなったわね。」
すずか「確かその基本型にメガ、ギガ、オメガ、テラ、ペタって階級技があるんだよね?」
海斗「そ。まだなのはちゃん達は階級技には早いし、武器すら決めてないからね。基礎固めはきっちりしとかないと。何かと戦う訳じゃないけど、きっと何かには役に立つよ。」
そう言いながら麦茶のグラスを傾ける。ちなみにシシリーは暑さに疲れたのか、寝てしまった。
アリサ「でも驚きよね!ファンタジー小説とかゲームとかでしか出来ないと思ってた魔法、私達使えてるんだから!」
なのは「そうだね!何か現実とは思えないくらいだよね!」
すずか「でも海斗君、海斗君はどうやってこの魔法を覚えたの?」
海斗「……あー。」
よくある質問かは知らないが、好奇心いっぱいの子供や探求心を持つ大人なら気になるはずである…“出所”。
少なからず師匠がいたり本を読んで覚えたりするのが当たり前だが、海斗は違う。
確かに言葉を見繕えば嘘でも本当にあったかのように話すことは出来る。しかし……海斗はそんなことをしたいとは思わなかった。
海斗「話しても良いけど、長いし信じられないかもよ?」
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《回想 海斗の前世》
俺は昔…今で言うと前世になるな。
前世では医療系統の専門学校に通う学生だったんだ。享年21歳だった。
学生っていってもせいぜい平均とるかとらないか位の成績、中肉中背、イケメンとブサイクの中間であった顔立ちっていう至って平凡な奴だった。
性格は面倒くさがりだけど世話焼き、周りからは真面目だって言われてたよ。あと、無駄に周囲にたいして優しすぎたんだ。そのせいあってかトラブルに巻き込まれやすい体質だったんだよ。
趣味はマンガ集めとか小説読みとか、あと、自分で創作活動もしてたなぁ。所謂インドア系だった。
特技は小さい頃からやってた柔道と合気道。段は柔道が3段、合気道は2段だったな。今でもそのトレーニングは続けてるよ。
そんな感じの、いたってどこにでもいるような平々凡々な俺にも、他の誰よりも勝っていたのは『努力』の姿勢だった。
柔道や合気道、勉強に関してはこの努力を人一倍とかじゃなく人三倍くらいやってたから伸びたようなもんだしな。…さすがに死ぬかと思ったけどね。
で、駆け足で説明しててまぁ普通の奴なんだって思ってるだろうけど、そんな俺にも恋人がいた。
同じ地域の出で、同じ学校を受けて落ちて一緒の学校に入学した子だった。少しツンケンドンな態度だったけど、さりげない優しさやクールな性格に、俺も惹かれていったんだ。…意外にも告白はあちらからしてきたんだ。…勝ち組だったな。
でも……
そんな彼女とデートに行こうとした矢先、俺は電車の爆破事件に巻き込まれたんだ。
電車のパーツが腹部を貫通していて、痛みで頭が張り裂けそうになった。でも、俺の目にまだ中学生くらいの女の子が写ったとき、思ったんだ。
…まだ青春を謳歌していない子供が死にそうになってるんだ、助けなきゃこの子が報われない!ってね。
だからその中学生を助けた。自分の命を厭わずにね。結果、出血多量の失血死。ここで俺の人生の第一幕は下りたんだ。
で、死んだはずなんだけど、どうやら神様達の中でいざこざがあったらしく、俺は本来死ぬことはなかったんだってさ。だからお詫びということで俺は転生…今の俺が生まれたんだ。
魔法は…いわばその転生したお詫びに授かった魔力を基に、今までの経験で得た知識を活用して使えるようになったんだ。
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海斗「……って話さね。」
三人「「「………。」」」
海斗「ま、当然の反応だよな。魔法なんて神様から貰った、所謂チートなわけだし。
ちなみに嘘なんて言ってない。事実を述べただけだからな。……これを聞いて嫌いになるならそれで良いし。」
海斗は椅子から立ち上がり、縁側に座り込んだ。サラサラと靡く木の葉と青空が綺麗である。
そして空をじっと見ながら少し、後悔していた。
自分の前世を話してしまったのだ。少なからず良い印象はないだろうし、最悪嫌われてしまったかもしれない…と。
しかし、そんな心配も杞憂となる。
…後ろから不意に何かが海斗の両腕と背中を包み込んだ。
海斗「…!!?」
なのは「海斗君、確かに大人びてると思ったけど、そういう事情があったんだ。でも、またこれで一つ知ったよ…。前世がなんだって海斗君は海斗君なんだって。」
アリサ「そうね。嫌う理由がないわよ。確かに驚いたけど…、あんたのその自虐的な態度は昔からだったのね。納得だわ。……あんたのこと、もっとよく知れたから、私は良かったと思うわ。」
すずか「そうだね。それに……海斗君は私のことを認めてくれた…。救ってくれたの。だから今度は、私が助ける番だよ。海斗君はもっと周りを信頼して、もっと周りを頼らないと…ね?」
なのはが左腕を、アリサが右腕を包み込み、すずかが背中に乗った状態でそれぞれの思いをぶつけた。
海斗は空を見ることを止めず、ただただ空を眺め続けた。
海斗「………
ありがとうね。みんな。」
この友達三人や、大切な人達を守れる力をつけて、絶対に守り通すと心に誓いながら……。
アリサ「さて!しんみりするのはこれくらいにして!夏休みはまだまだ長いわよ!」
なのは「そうだね!海斗君、いっぱい思い出作ろうね!」
すずか「海水浴行ったりプールいったり、花火も良いなぁ~…なんか迷っちゃうね!」
海斗「そうだなぁ~…あまりハメをはずさなければ良いんじゃないか?俺もこの夏休み、み、みんなと遊べたら楽しいと思うぞ?
改めて、こんな俺だけどよろしくな。三人とも!」
三人「「「うん!」」」
燦々と照りつける太陽の中、聖祥大学附属小学校の仲良し組は改めて友情を深めていったのだった。
《おまけ》
アリサ「…で、海斗?あんたマフラーなんてして暑くないの?」
海斗「?通気性抜群だから暑くないよ?…ほら。」
アリサ「………あ、暑くないわ。」
次回!『第9話 海水浴と、海の家』
海水浴に来た海斗と高町家、バニングス家、月村家。
そこには笑いあり、ハプニングありと大波乱の予感…。そして、前世を聞いた三人娘は少しずつ積極的になってきて…?
海斗「海か……あまり良い思い出、ないな。」