ポケモンと現実の混ざった世界で   作:チュロッシー

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12.はじめまして

 

 

 

タツキは研究所でオダマキ博士に変化技の効果を説明出来る分だけ説明していた。

前世の廃人知識もあり、基本的にほぼ全ての技の効果がわかるのだが、この世界では未だ解明されていない部分。それをいきなり全て解明してしまえば、自分みたいな子供が何故知っているのかと問題になる可能性が高い。

そこでタツキは、身近にいるポケモンの変化技をまずは解明したという体で研究を進めて、多くのポケモンと触れ合えるようになってから全技の解明をしようと決めていた。

その為、本当はわかっているのだが一部分だけの情報提供をオダマキ博士にしているのだ。

また、タツキの話を聞くオダマキ博士も今まで謎に包まれていた部分が少しずつ明るみに出てくることで研究者特有の高揚感を感じていた。

 

タツキの解説も一息つき、お茶を飲んでいたそんな時。

助手の1人が部屋のドアをノックする。

 

「オダマキ博士、お客様です。」

 

「あぁ、お通しして。」

 

オダマキ博士に客人と聞き、退席する為、席を立とうするタツキにオダマキ博士が手の動きでそれを制する。

タツキもとりあえず博士に従いそのまま部屋の中で客人を待つ。

 

「久しぶりじゃな、オダマキ君。そして君があの論文を書いた神原タツキ君かな。」

 

「お久しぶりです。オーキド博士。彼が例の論文の…。」

 

オダマキ博士に紹介され、客人と目が合う。

タツキの脳は、今日何度目かわからない驚きという感情で包まれていた。

オダマキ博士を訪ねて来た客人とは、午前中にも話に出ていたその人オーキド博士その人である。

本名、オーキド・ユキナリ タマムシ大学携帯獣学部名誉教授を務めておられ、ポケモン研究の第一人者である。

 

「はじめまして。神原タツキです。私の拙い論文を読んで頂きましてありがとうございます。」

 

とオーキド博士に論文を読んでもらえた事の嬉しさから素直に頭を下げる。

 

「何を言っとる、あれだけの論文が書ける人間は、専門の研究者とてそうはいまい。何よりテーマの着眼点がいい。君の書いた論文が他の博士達の研究の助けになるやもしれん。ワシもオダマキ君から送られて来た論文を読んだ時はもう、夢中じゃった。気が付けば論文を書いた君と話したいと飛行機のチケットまでとっておったのじゃ。」

 

オーキド博士の話を聞き、博士達の行動力に寒気を覚えるタツキだった。

 

「あの論文の事や他のことでも君と話してみたい。時間は、あるかのう?」

 

目をキラキラさせながら話しかけてくるオーキド博士の背後からニヤニヤとした顔をしながら近づいてくるオダマキ博士。

 

「オーキド博士、申し訳ありません。彼は今日から我がオダマキ研究所の助手として雇っていまして、彼には、これから資料の整理を頼んでいたんですよ。申し訳ありませんが時間の都合が今日はつかないかと。」

 

変わらずニヤニヤしながらオダマキ博士はオーキド博士に対してそう口にする。

 

「なんと⁈どうにかならんかね、オダマキ君!」

 

とニヤニヤとしたオダマキ博士にオーキド博士が詰め寄ったその時

 

「助手…?助手⁈オダマキ君、彼を助手にしたと言った様に聞こえたんじゃがワシの難聴のせいじゃよな?」

 

「いえ、オーキド博士は難聴ではなさそうですよ。彼を助手にしたのは本当の事ですから。」

 

と悪戯が成功した子供の様な顔で笑っているオダマキ博士。

対照的に床に跪き、床を叩き付けるオーキド博士…。

 

(カオスだ…。)

 

タツキは、遠い目をしながら時間が解決してくれるのを待つしかなかった。

 

「まぁ、冗談はこの辺で終わりにしましょう。」

 

といつもの朗らかな笑みを浮かべたオダマキ博士がオーキド博士に声をかける。

 

「なら、助手の話も「それは、本当ですよ。オーキド博士。」

 

オーキド博士の発言にガッツリと被せてオダマキ博士が喋った。

その内容にオーキド博士が再度項垂れそうになるものの

 

「話す時間があるだけでも今日の収穫じゃな。」

 

と気持ちを切り替え、タツキと話す為に席に着く。

オーキド博士との話の中でオダマキ博士に説明した事と同じ事を説明し、今後の展開なども話した。

変化技の事、タマムシ大学の事、チャンピオンの事も話した。

オオキド博士も黙って聞いており。タツキの話が終わってお茶を一口飲み、腕を組み考え込まれる。

 

「なるほどの。通信課程の推薦のぉ。」

 

ここでまたお茶を一口飲む。

 

「それなら、オダマキ君とワシの2人で推薦しよう。今回見た論文を提出し、ワシら2人の推薦ならまず認められるだろう。が、ここではそこまでしか言えんの。詳しく決まったらまた連絡させてもらおう。」

 

トントン拍子で推薦して頂けることが決まってしまった。しかも、そこからの流れでオーキド博士の連絡先を手に入れる事に成功。

 

(あのオーキド博士の連絡先が俺の携帯に入ってるなんて…。感動。)

 

タツキが感極まっているところに

 

「タツキ君、君が可能ならチャンピオンにもなっておくといい。チャンピオンとのバトルは中継されないんじゃ。君がチャンピオンに勝ってすぐに辞退してもリーグの記録には、君がチャンピオンであった事が記録されるはずじゃ。それなら大多数の人に騒がれる事なくチャンピオンになるだけの腕がある事の証明になるんじゃよ。」

 

とありがたい助言を頂く。改めてさっさとバッチを8つ集める事に集中出来そうだ。

 

その夜は、オダマキ博士の家にお邪魔し、夕食と風呂をご馳走になった。

夕食時は、オダマキ博士の娘さんのハルカちゃんとも話をした。ポケモンとお父さんの事が大好きらしい。

ただ、やはりまだ体が小さいからか夕食を食べ終わると眠そうに船を漕ぎはじめた。

オダマキ博士の奥さんが部屋に連れて行く。

 

就寝までオーキド博士・オダマキ博士と3人でポケモンについてあーでもない、こーでもないとか話をしていた。

 

 

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