ポケモンと現実の混ざった世界で   作:チュロッシー

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15.四つ目

タツキはカイナシティのポケモンセンターで朝を迎えた。食堂でポケモン達と朝食を済ませ、市場へと向かう。

 

(今後の事も考えてお香とか買っておきたいけど、あれって一つ一つが高いんだよな。お金がある時にまとめて買う事にしようかな。)

 

ぶらぶらと市場を見るタツキ、お香の他にも技マシンや模様替えに使えそうなブロック、新鮮な野菜や魚介類まで売られている。タツキの他にも観光客や地元の人で賑わっていた。

 

(博物館とかも見たいけどさすがにまだ開いてないしな。開くまで待ってる時間もないから後だな。)

 

市場を見るついでに散歩もしてゆっくりと朝の時間を過ごしポケモンセンターへ帰ってくる。センター内の食堂でお茶を飲み、約束の時間が近づいてきたので昨日のモニターを使いオダマキ研究所へ連絡を入れる。数回のコール音の後オダマキ博士がモニターに映し出される。

 

『おはよう。タツキ君。』

 

「おはよう御座います。博士。」

 

『さっそくだけどどくどくだまは譲っても良いそうだよ。』

 

研究していたと聞いて、研究材料を譲ってもらうのは厳しいかも、と考えていたタツキは嬉しさ以上に驚いた。

 

「良いんですか?一応研究材料ですよね?」

 

『その事なんだが、一度研究所まで来てくれるかい?実際に使い方を見てみたくてね。これで今までデメリットしかわかっていなかったどくどくだまのメリットと言ったら変かもしれないが、新たな使い道かな?それが確立出来れば新たな可能性があるじゃないか。』

 

オダマキ博士の言葉を聞いて、タツキは確かに、と思っていた。

 

(確かに研究者ならそう思うよな。と言うか研究者としては当たり前か。それに俺としてもこれで今まで使い道がないと思われていた道具に新たな使い道が見出されるのは嬉しいしな。)

 

「確かにそうですね。わかりました。一度そちらに戻りますがキンセツシティを経由しますので到着は遅くなってしまいます。構いませんか?」

 

タツキは、今日も一つバッジを獲るつもりだったのでキンセツ経由となり、ミシロタウンに着くのは日が暮れてからになるだろう。

 

『構わないよ。ついでと言っては何なんだけどね。かえんだまについても何かアイデアとかないかな?』

 

「かえんだま…ですか?今すぐに使い道は出てきませんがそちらに着くまでに何か考えてみます。」

 

『そうかい、助かるよ。じゃあ待ってるね。気を付けて帰ってくるんだよ。』

 

「ありがとうございます。それでは夜に。」

 

そう言って通話が切れた。

 

(かえんだまか、持っているポケモンがやけど状態になる道具だよな。ミシロに着くまでに何か考えよう。)

 

 

ポケモンセンターを出たタツキは110番どうろへ向かう。

110番どうろはカイナシティとキンセツシティを結ぶ道で公共交通機関もあるが捕獲とレベリングの為歩いて移動する。

 

110番どうろはゲームではライバルとバトルをする事になる場所の一つで当時、ライバルのヌマクローのマッドショットにお世話になった方も多いと思う。

 

何度目かわからない野生のポケモンとのバトルの後、唐突にその時はきた。

シャモの身体が光出したのである。眩い光を放ちながら徐々に大きくなっていくシャモ。

光が収まるとそこには、今までのどこか可愛さの残るシャモは居らず、力強く地面を踏みしめる凛々しい姿のシャモが立っていた。

 

「バッシャーモ!!」

 

両手首から炎を吹き出しながら雄叫びを上げるシャモ。

 

「おめでとうシャモ。一段とカッコよくなったな。」

 

タツキがそう声をかけると

 

「シャッ!」

 

と答えてくる。

腰に付けていたボールからフェルとグライガーが飛び出してきてシャモに近付き何か話している様だ。

シャモの隣でフェルは微笑んでおり、グライガーはシャモに飛び付く。

シャモは最初飛び付いてくるグライガーに驚いた様だが、今は笑ってグライガーを抱き抱えている。

側から見ると父(シャモ)と娘(フェル)、その弟(グライガー)の様に見えてしまい、タツキは思わず笑ってしまう。

タツキの笑い声が聞こえ、3体はタツキの方を振り向く。

 

「昔は、俺の後ろをちょこちょこと付いてきていたあのシャモがまるで父親みたいじゃないか。フェルもそう思わないか?」

 

俺にそう声をかけられたフェルは一歩下がりシャモとグライガーを見る。

 

「キル、キルリー」

 

まるで「あら、ほんとね。」とでも言っている様にシャモ達の姿を見て笑い出すフェル。

 

「シャ、シャモシャー!」

 

「昔の事は言わないでくれ。」とでも言うように慌てるシャモ。

その姿を見て、タツキとフェルは顔を見合わせまた笑うのであった。

 

その後、何度かバトルを行なっているうちにフェルも無事進化する事が出来た。

フェルも進化した事で父と2人の子供達だった構図が夫婦と子供の様に見える。

グライガーは進化したフェルに抱かれるのが好きらしくフェルと一緒に外に出ている時は、フェルに抱かれている。

いよいよ幼子を抱く母にしか見えない。

 

そうこうしている内にキンセツへ到着した。

ポケモンセンターで回復と昼食を済ませる。ジム戦前にサイクルショップへ向かう。

ゲームでは、じてんしゃの宣伝の為に無料で貰えたのだが、この世界ではそんな事はないだろう。

 

タツキは、サイクルショップでは販売とレンタルをしているとの事でレンタルでじてんしゃを借りる事にする。

捕獲やレベリングの為にも公共交通機関にばかり乗っていられない為、移動速度の確保の為に手に入れておきたかったのだ。

正直な話、各街でサイクルショップは存在していたがやはり、キンセツシティのショップが良いといったポケモンファン故のこだわりである。

 

無事じてんしゃをレンタル出来たタツキはキンセツジムへと向かう。

 

 

 

*** ***

 

 

 

なんの緊張もなく、もはや作業の様にジムリーダーのテッセンを叩きのめしバッジを獲得したタツキはミシロタウンへのバスを調べていた。

 

バスセンターの職員に聞くと直通バスも有る様だが図鑑の為にも普通のバスを選びバスに乗り込む。

 

 

 

 

シャモ(バシャーモ) レベル40 とびひざげり ブレイズキック でんこうせっか ビルドアップ

 

フェル(サーナイト) レベル41 めいそう マジカルシャイン サイケこうせん ねがいごと

 

 

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