ポケモンと現実の混ざった世界で   作:チュロッシー

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24.六つ目

 

 

家族の知らないところで、タツキがキレて、精神年齢が退行してから一晩が経った。

 

タツキは朝のルーティンを行いながら

退行しながらも行ったバトルを思い返していてタツキは疑問に思う事があった。

どくどくを使用した後の相手の体力の減り方である。

元々、どくどくは相手を猛毒状態にする技で猛毒状態とは普通の毒状態とは違い、時間経過によって与えるダメージが増えると言うものだ。

 

しかし、昨日のバトルでは猛毒状態だとしても相手の体力の減りが早かった様に感じられた。

 

(猛毒状態の中にもランクがあるのか?)

 

そう考え、昨日のバトルをより詳細に振り返ってみる。

昨日のバトルを普段のタツキを知っている人が見れば目を疑う事だろう。普段のタツキとは似ても似つかない言葉使い、タツキは家族から離れてバトルした昨日の自分を褒めたかった。

 

(思い出せば思い出しただけ、黒歴史だな…。そんな事より毒だ。)

 

自らの醜態に目を瞑りながら毒の事を考えていく。

 

ダメージ量の増加を目に見えて感じたのは単純に相手の身体に付いている毒の量が増えた時だった。

ポケモンは毒を受けた場所によって微量にステータスの変化が起こる事は先日突き止める事が出来た。

それを踏まえて考えると、ポケモンは毒に塗れている部分が多くなれば多くなる程継続的な毒でのダメージ量が増えるかもしれない。

 

タツキはそう考え一つの仮説を立てた。

 

(これは、またオダマキ博士達と相談だな。)

 

考えをまとめ、朝食の為にポケモンセンターへと戻る。

ポケモンセンターの食堂を覗くも家族はいなかった。部屋まで呼びに行き、全員揃って朝食を摂る。

 

「タツキ、今日はどうするんだ?」

 

食事をしながら父が今日の予定を聞いてくる。

 

「今日はジム戦して、ミナモシティまで行くつもり。昼過ぎまでにミナモに着けたら高速船でトクサネジムも行こうと思ってるけど。」

 

「ミナモと言ったら大きなデパートがあったでしょ?買い物もしたいわよねぇ。」

 

呑気にそんな事を言う母。

 

「デパートは必要な物だけ見て後は良いかな。もし見たいなら別行動で。」

 

「なら夜はポケモンセンターで会えるのね?」

 

母の言葉にタツキは首を傾げる。

 

「みんな買い物したらトクサネまで来るの?」

 

「ミナモに帰って来ないの?」

 

変わらず首を傾げる母、どう考えたら戻って来ると思うのかが謎である。

 

「戻らないよ。今日トクサネまで行けば明日のルネジムでバッジも八つ揃うしさ。」

 

タツキの話を聞き、考えだす母。

ミオリはデパートと聞いて、行きたいと連呼しているが少し喧しいのでそのままにしておく。

 

「ならジム巡りが終わってからデパートに行きましょう。」

 

ここでタツキは気が付く。うちの家族はいつまでついて来る気なのか、と。

この様子では、しっかりルネまで付いて来そうである。

そんな話をしているうちに朝食を終えていた。

 

「じゃあ、ジム行くよ。」

 

と席を立つタツキ。それに続き皆自分のお膳を返却口に返しに行く。

 

 

     *** ***

 

ジム戦はいつもの事ながら圧勝。

無事六つ目のバッジを手に入れた。

 

めいそうを積み、サイコキネシスで動きを止め、10まんボルトを当てる。もはや作業ではないかと疑うってしまうものだった。

ポケモンセンターで一応回復してもらい、ミナモシティを目指し進む。

 

「お前いつもあんな感じでバトルしてるのか?」

 

歩き始めて10分程経ったところで父が話しかけてきた。

 

「そうだね。正直ジム戦も楽しくないんだよ。ジムリーダー達も押せ押せのバトルしかしないからさ。あのバトルに駆け引きなんかないからね。でも今は、世間がポケモンバトルってそんな感じだと思ってるけどそれは間違ってる。」

 

「俺は、バトルの事はよくわからないがそう言うものなのか?」

 

「まぁ、今みたいな力と力のぶつかり合いは観てる方からすれば面白いんじゃないかな?迫力あるしね。でもだからってポケモンが皆んな力が強いとは限らないでしょ。だからバトル界がどんなポケモンでも、考え方・戦い方を工夫すれば勝てる様になってほしいよね。そうすればみんながもっとポケモンを知りたいって思う筈だしね。」

 

タツキは自分の考えを少し口にする。

確かに戦略的なバトルは今みたいな真っ向勝負より派手さには欠けるだろうが戦略がはまった時の驚きは今のバトルの比ではないだろう。

 

話ながらも分布の調査やレベリングを続け、途中からバスで移動。太陽が真上を少し過ぎた頃にミナモシティへ到着出来た。

時間も昼時であり、食堂に入って昼食にする事にした。

 

食堂内は観光客が多く、浜辺から近い事もあり海帰りの人達も何グループか見受けられた。

 

昼食を済ませて船着場へ向かう。

次のトクサネシティ行きの高速船の時間を見ると一時間後となっており、とりあえずチケットを購入。暇つぶしにとデパートへ行く事になった。

 

「30分後にまたここに集合で。来なくても俺はトクサネに行くからね。」

 

と家族に告げるタツキ。基本的にタツキは予定の時間よりも早く到着したいタイプで船着場で5分程待つ為に移動時間も考え、あと30分なのである。

 

「じゃあ、30分後にね。」

 

それぞれ思い思いの階層に向かう。

タツキは技マシン売り場へ一直線。財布の中は潤っており、今後の事も考えて売っている技マシンを一つずつ全種類買う予定である。

 

技マシン売り場へ行くと盗難防止の為だろう、ガラスケース内に陳列されており近くの店員の元に歩いていく。

 

店員に技マシンをそれぞれひとつずつ買いたいと告げる。

店員はタツキをまじまじと見て

 

「君が?」

 

と疑わしい表情で見てくる。

お金はしっかりとある事を伝えると疑いながらレジへと向かう。

最後まで疑わしい表情は崩れなかったがどうにか購入する事が出来た。

 

集合場所まで戻ってくるが時間まであと10分程ある為、まだ誰も戻って来ていない。近くの椅子に腰掛け家族を待つ。

 

無事集合時間に全員が揃い、乗り遅れる事なく高速船に乗ることが出来た。

 

「お前、毎回こんな感じなのか?」

 

タツキの旅の様子を見て父が声をかける。

 

「どんな感じ?」

 

しかし、タツキは父が言おうとしていることがわからない。

タツキはポケモンに触れ合えるこの旅に不満などこれっぽっちも感じていなかった。

 

「もっと観光とかしたいと思わないのか?」

 

「ん〜、思わないね。ポケモンといる方が面白いから。あっ!でもサッカーとか英会話とかフランス語とかしてみたいな。」

 

タツキの思わぬ希望に両親は驚いき、喜んだ。タツキは昔からポケモンの事では我儘を言うが、今の様にポケモン以外でのお願いはほとんどないのである。

 

「なんでサッカーと英会話なの?」

 

夫婦は息子が興味を持った理由を知りたかった。

 

「サッカーは体力とか足腰の為かな、後はサッカーって野球とかと違って入り乱れてるでしょ?だから判断力とか付くかなって思ってさ。英会話とかフランス語は海外にもポケモンリーグがあるからね。会話出来た方がいいでしょ?」

 

夫婦はタツキの話を聞いて思った。

 

「「あぁ〜、やっぱりポケモン…。」」

 

両親は結局タツキの行動の中心には必ずポケモンがある事を再確認した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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