体育大会はタツキの手伝いもあり、ポケモンバトル部門で完勝。決勝戦での同校対決は過去初の事だったと言う。
タツキは体育大会の手伝いをしながらも自身の準備もしっかりと進めていた。
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シャモ(バシャーモ) レベル88 ♂ かそく
とびひざげり まもる フレアドライブ かえんほうしゃ
フェル(サーナイト) レベル89 ♀ トレース
ムーンフォース めいそう 10まんボルト サイコキネシス
グライオン レベル87 ♂ ポイズンヒール
みがわり まもる どくどく じしん
ボーマンダ レベル88 ♂ いかく
りゅうのまい げきりん ストーンエッジ じしん
サメハダー レベル87 ♂ さめはだ
ハイドロポンプ あくのはどう れいとうビーム まもる
オニゴーリ(色違い) レベル85 ♂ ムラっけ
みがわり まもる ぜったいれいど こおりのいぶき
フライゴン レベル88 ♀ ふゆう
エアスラッシュ だいちのちから 10まんボルト りゅうせいぐん
ミロカロス レベル86 ♀ かちき
ハイドロポンプ りゅうのはどう アイアンヘッド ミラーコート
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タツキが手持ちの育成を終え、家族で夕食を食べているところで家の電話が鳴る。
母のアズサが受話器をとる。
「はい。神原です。あぁ、オダマキ博士。その節は大変お世話になりました。」
どうやらオダマキ博士からの着信らしい。
話を聞き、タツキへ受話器を渡すアズサ。
「代わりました、タツキです。」
『やぁ、タツキ君。元気そうだね。』
「はい。特に変化などありませんが、どうされました?」
『実は、この間学会があってね。そこで君の論文を発表したんだよ。もちろん君の名前はごく一部以外には伏せてね。今や学会では状態異常の可能性について、こぞって多くの研究者が研究を始めたんだ。そこで資料として君の論文を貸して欲しいって依頼が多くてね。もちろん謝礼は出してくれるって事なんだけど貸し出しても良いかい?』
オダマキ博士の話を聞いて驚くタツキ。
どうやら、学会でタツキの論文を発表してから研究者間で盛んに状態異常の研究が始まったらしい。さらに謝礼を支払うからその資料としてタツキの論文を借りたいと言う。
借りたいと言われる事は想像出来たタツキだったが、まさか謝礼を貰えるとは思ってもおらず戸惑ってしまう。
「まぁ構いませんが、謝礼とかって普通なんですか?」
『あまり聞かない事ではあるが、ない事じゃないね。特に今回みたいな全く未知の可能性を研究する場合にそれに関しての資料が少ない場合なんかに謝礼をって話はわりと普通の事だよ。』
との事。
そんなものか、と納得するタツキ。
『それでね、口座を開設するか既にあるなら教えて欲しいんだけどヒロトさんかアズサさんにもう一度代わってもらってもいいかな?』
タツキは簡単に説明して父のヒロトへ受話器を渡す。
ヒロトもタツキからの説明の後、オダマキ博士から詳しく話を聞いて驚いていたものの、実際にタツキの論文を読んでいた事もありオダマキ博士へタツキの口座を教えた。
これによってタツキは、あずかり知らぬ所で少なくない不労所得を得るのだがそれをタツキが知るのはもう少し先の話。
さらにオダマキ博士からの話はこれだけではなかった。
学会での論文の発表やオオキド・オダマキ両博士からの推薦でタツキの来年度からタマムシ大学携帯獣学科通信教育課程での入学が許可されたのだ。
この事には、論文のこと以上に家族が喜び大騒ぎとなった。
これにより来年度からタツキは小学五年生でありなが通信ではあるが大学生となり、二足の草鞋を履くことになる。
オダマキ博士からの連絡から数日、チャンピオン大会への出発を明後日に控えたタツキは小学校の体育館のステージの上にいた。
どうやらチャンピオン大会への壮行会らしい。
基本的にチャンピオン大会は大人でも出場が難しく、一般トレーナーから見て、ポケモンバトルの最高峰である。
そんな大会に小学四年生が出場するとなると異例の事である。
数年前にはカントー地方でオオキド博士の孫やその幼なじみが出場しているが、ここホクリク地方では地方リーグが未だ設立されていない関係で歴史的な快挙らしい。
その事もあり、TVや新聞などが取材を申し込んで来た。
タツキはチャンピオンに勝っても次のチャンピオンになる事を辞退するつもりだった為、その時の事を考え全ての取材は断っていた。
(自由に動けるのは小学生とか中学の途中までだからあんまり騒がれたくないんだよな。)
同じステージの上で挨拶をする校長の背中を見ながら溜息を吐くタツキ。
そんなタツキに挨拶の順番が回ってくる。
「四年三組、神原タツキです。初めての大会で緊張してますが、がんばります。」
(小学生だからこれくらいで良いだろ。)
今更な事を思いながら短い挨拶をしてお辞儀をするタツキ。
会場から大きな拍手を受け、司会の先生の言葉の通りに退場する。
他の生徒より早く教室に戻り、自分の席に座っていると続々と体育館から他の生徒が戻ってくる。
タツキの席の周りには男女関係なしに人が集まり、「頑張ってね!」や「負けんなよ!」などの激励の言葉を口にする。
チャンピオン大会の事が噂になってからタツキの周りには常に多くの生徒がおり、タツキは時の人となっていた。
(子供だから仕方ないんだろうけど喧しいよな…。もう少し静かにして欲しい。)
と周りの生徒達を見回し溜息を吐く。
この対応で、何か神原って大人っぽいよね。顔もそんな悪くないし良いよね。など女子達からの人気が陰で上がることになるのだがその事をタツキは知らない。
そして、いよいよホウエン地方へ出発する日になった。