ポケモンと現実の混ざった世界で   作:チュロッシー

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誤字、脱字が多く読み難いなか読んで頂きありがとうございます。
誤字、脱字を見つけましたら教えて頂ければ幸いです。
いつもご不便をおかけし、申し訳ありません。


32.ここまでか

タツキがチャンピオンロードを踏破してから五日が経とうとしていた。

今の段階で予選を通過したのは7人。このままタイムアップとなれば奇数のため一番乗りで予選通過した選手がシードとなり決勝トーナメントが始まる。

タツキの順位は惜しくも二番。残念ながらシードとはならなかった。

 

(俺より早くクリアした人がいるって事は期待出来るぞ!)

 

タツキは自分がシードじゃなかった事を悔しがる事なく自分より早くクリアした人への期待でいっぱいだった。

 

待てど、新たに制限時間までにチャンピオンロードを踏破出来たトレーナーはおらず、明日からの決勝トーナメントは7人で行うことになった。

 

『予選を通過したトレーナーの皆様は明日の決勝トーナメントの組み合わせ抽選を行いますのでお近くの係員と共にスタジアムまでお越し下さい。』

 

どうやら、これから明日の組み合わせの抽選をするようで呼び出しがかかる。

タツキは近くにいた係員にお願いし、決勝トーナメントの舞台であるスタジアムへ案内してもらう。

スタジアムは歩いてすぐであり、中に入ると既に観客で満員のスタンドが見えた。

 

「すいません、今日まで予選だから何か催し物でもあったんですか?」

 

チャンピオン大会の試合もないのに超満員のスタンドを見たタツキは一緒にいた係員に聞いた。

 

「今日は、ジム対抗戦があったんですよ。ホウエン地方最強のジムを決めるチーム戦です。ちなみに今年の優勝はルネジムでしたよ。」

 

「そうだったんですね。それはこれだけの人が集まるわけですね。」

 

納得しながらもルネジムと聞いてタツキの頭にはあのナルシストの顔が浮かんでいた。

 

(ルネってあのナルシストがジムリーダーでよく勝てたな。)

 

ポケモンバトルに全く関係ない要素で今日の勝利に疑問を持つタツキ。

そんな事を考えているとスタジアムの中心に着いていた。他の6人も揃っており、その中から一番乗りしたトレーナーが少し下がり残りの6人で抽選が始まる。

 

抽選の結果タツキは第3試合になった。

説明を聞くと明日1日を使って一回戦の3試合を行い、翌日に準決勝と決勝を行う日程の様だ。

 

(後は、チャンピオンダイゴを倒すだけ!)

 

他のトレーナーや四天王には申し訳ないがタツキの頭には既にダイゴの事しかなかった。

 

(金持ち、イケメンでさらにチャンピオン?社会的地位まで持ってやがる!このリア充め!!)

 

こんな事を考えているが、タツキも別に顔は悪い訳ではない。いろいろと頑張れば有名な某男性イケメンアイドル事務所に入る事も出来なくもない。と言った容姿である。

さらに、貯蓄的な所でも論文や研究関係での収入があり今現在でも社会人の冬のボーナスくらいの蓄えはあるのだ。タツキが知らないだけで。

社会的地位も今現在はただの小学生だが数年後には博士号を取ることがほぼ確定しており、チャンピオンとそう変わらないだけの地位が約束されていると言っていいのである。

さらに、タツキは前世では結婚もしており、子供までいた事でどちらかと言うとリア充側の存在である。

つまり、何故かわからないが勝手に恨まれている悲しいチャンピオンがダイゴなのだ。

 

タツキがそんな下らない事を考えている間にスタジアムのオーロラビジョンには名前と顔写真の入ったトーナメント表が映し出されており、司会者らしき人がカメラの前で何か喋っている。

 

組み合わせも決まったことでこの場は解散となり、タツキは自分に割り振られた部屋へと向かう。

部屋に入ると手持ちの入ったボールをベットに置く。

 

「明日からのチャンピオン大会、四天王、チャンピオンとのバトルは今から言う6体でいく。他の子達は一旦ボックスで待っててくれ。」

 

そうタツキが言うとボール達がカタッと動いた気がした。

 

「シャモ、フェル、グライオン、ボーマンダ、サメハダー、オニゴーリ。この6体でいく。他の子達もバトルで戦えるように育ててきただが、他の子達には大会が終わったら伝えるがそれぞれ違う役割をお願いしたい。ただ一つ言えるのは、お前たちが俺が最初に育てたポケモン達だ。きっとこれから俺が育てるポケモンはとても多くなるだろう。だけどここにいるお前たちが俺にとっての原点で初代だ。それだけはわかってくれ。」

 

タツキはそう言うと選出しなかったポケモンをボックスへ送る。

一息ついて、明日のことを考えながら横になる。

 

 

 

 

    *** ***

 

 

 

翌日、決勝トーナメント一回戦。

タツキは自分の試合まで控え室で他のトレーナー達のバトルを観ていた。

 

「嘘だろ…。ここまでか…。この世界の脳筋バトルは知っていたけどこの大会の出場者でこのレベル⁈」

 

思わず口に出してしまうタツキ。

口に出てしまう程にチャンピオン大会でのバトルのレベルが低かったのである。

ポケモンのレベルは高い。しかし戦術が力押しと言うだけで変化技を使用しないためそう感じてしまうのだ。

 

「こりゃ、本格的に四天王とチャンピオンに期待しないと。」

 

と溜め息を吐くのだった。

 

そうこうしている内に第3試合が始まる。

 

 

   ーーー   ーーー

 

 

『決勝戦、タツキ選手のポケモンにシュンジロー選手、手も足も出なーい!!ここまでタツキ選手はグライオン一体のみ、対するシュンジロー選手は残り一体、それも猛毒に侵され虫の息のバクーダのみ!!誰がこの展開を予想したでしょう!若干10歳の幼武者が新たな歴史を作ろうとしています!』

 

「楽にしてやれ!じしん!」

 

「引いてダメージを少なくしろ!」

 

相手のトレーナーが指示するも猛毒に侵されたバクーダは上手く体を動かせず、グライオンのじしんをくらい地面に倒れる。

 

『決まったーー!!ここでグライオンのじしんが炸裂!バクーダ立てない!バクーダ戦闘不能!!チャンピオン大会優勝、そして四天王への挑戦者はタツキ選手!!!今話題の毒戦法でシュンジロー選手のポケモンを6タテしました!私は今歴史的なこの瞬間に立ち会えた事を嬉しく思います!』

 

実況者の声のあと大きな歓声が地鳴りの様に聞こえてくる。

 

「よくやった、グライオン。戻れ。」

 

(毒の重ね掛けで効果が増大することがわかったおかげで、じしんだけでも勝ち抜けたな。卑怯だとか言われようとこれで力だけじゃ勝てないバトルがあると知ってもらえれば良いんだけどな。)

 

タツキはグライオンのみで決勝を6タテし、見事優勝。

この後、表彰式を終えスタジアムから出るところでインタビューを受けた。

 

いろいろ聞いてくるアナウンサーに

 

「力の強いポケモンで力押ししていれば勝てるバトルはもうすぐ終わります。僕はそんな新しいバトルを皆さんに知ってもらいたい。楽しみにしていて下さい。」

 

とだけ話し、足早に部屋へもどる。

この後の四天王戦とチャンピオン戦は非公開でのバトルになる為、ホウエン地方での公でのバトルはさっきの決勝が最後であった。

それ故に大きなインパクトを与えられたと思ったタツキだった。

 

 

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