タツキがダイゴに勝った事は、瞬く間に全国へと広まった。
今回のバトルはお互いのポケモン達のレベルも公開されており、チャンピオンよりもレベルの劣るポケモン、しかも現在のバトル環境で重用されていないポケモン達で勝ったという事実に多くの人が驚いた。
一部の人から「キノガッサがあんなに強いわけがない!不正だ!」と言う声も上がったが、少し時間をおいて各協会から、バトル中にタツキの指示した技の研究結果が発表された事で批判の声は小さくなっていった。
これにより、バトンタッチ戦法が確立される事となった。
しかし、変化技の情報が少なく課題はあるものの多くのバトルで使用されはじめていた。
また、技の研究も活発になり少しずつ変化技の効果が発表されはじめる。
ーーー ーーー
「これで少しは、変化技も普及すれば良いんだけどな。」
タツキはそんな事を呟きながら宿泊していたサイユウシティのポケモンセンターから出ようと歩いていく。
「チャンピオン、お待ち下さい。」
協会の職員に呼び止められるタツキ。
「外はマスコミなど、多くの人でごった返してます。裏から出ましょう。」
ダイゴとのバトルから一晩。マスコミやファンなどがサイユウシティまで押し寄せており、ポケモンセンター前は大変な事になっていた。
「わかりました。案内をお願いします。」
タツキは職員の提案にのり、案内されるままにポケモンセンター内を歩いていく。
無事に外に出られたタツキはフライゴンに乗りミシロタウンへ向かう。
ミシロタウンのオダマキ研究所ではタツキの祝賀会の準備が進んでいた。
「いやぁ、ヒロトさんタツキ君やりましたね!」
「それもこれもオダマキ博士のおかげですよ!オダマキ博士がいて下さったからあの子はここまで出来たんです!本当にありがとうございます。」
固く握手をしながら話す二人。
この二人、早速飲み始めようとしたものの、「主役が来てからにしなさい!」と夫人達に怒られ、会場の準備が出来るまでの間隅の方でタツキの事を話していたのだ。
「いやぁ〜、小さな頃からポケモンが好きでホウエン地方へ旅に出ると言い出した時は不安もあったんですがね。まさかこんな事になるなんて思ってもなかったですよ。」
「僕も彼の事は疑っていたわけではないんですが、まさかここまでの早さでチャンピオンになるとは流石に思っていませんでした。彼には煽るような事も言いましたが年齢的な事を考えても些か難しいかなと思っていたんですが、結果は快進撃でしたね。」
二人がそんな話をしていると研究所のドアをノックする音が聞こえる。
オダマキ夫人がドアを開けに向かう。
「はーい。オダマキ研究所です。」
夫人の返事の後、ドアが開く。
「タツキです。ただいま帰りました。」
タツキがいつもの様にドアから入ってくる。
研究所にいた人達が群がり新チャンピオンへの祝福を口にする。もみくちゃにされながらも父とオダマキ博士の元へ辿り着いたタツキ。
「おかえり、タツキ。頑張ったな。」
「俺は別に頑張ってないよ。ポケモン達が俺の考えを理解して動いてくれたから出来たんだ。みんなポケモンのおかげだよ。」
「はっはっはっはっは!なんともタツキ君らしいね。素晴らしいバトルを見せてもらったよ。これからの時代のバトルは変わっていくだろうね。」
「そうですね。そうなってくれると俺も嬉しいです。」
タツキが二人と話していると後ろから母や妹、ハルカちゃんも近付いて来て話をする。
その後ゆっくりと話しながら全員で食事をする。
無礼講という事もあり、研究員達も大会の話を肴に酒を飲む。
時間が進むにつれて酒の量も増え、次第に賑やかになっていく。
(なんか、こうやってみんなの声を聞くと帰って来たって感じがするな。)
たった数日しか離れていなかったものの気が付かない間に緊張していたのだろう、周りを見渡し、ホッと息吐くタツキだった。
ーーー ーーー
一方、その頃のネット掲示板では…
《19.幼武者を語るスレ》
0046 名無し武者
何あのガッサ…
0047 名無し武者
ガッサはあんなに強くない
0048 名無し武者
メタグロスをタコ殴りにするガッサとは…
0049 名無し武者
誰かわかるやつおる?
0050 名無し武者
不正か?
0051 名無し武者
あの幼武者が?
0052 名無し武者
俺は幼武者を信じる!
0053 名無し武者
幼武者強ぇぇー
0054 名無し武者
語彙力おつ
0055 名無し武者
でもあのガッサの強さ何?
0056 名無し武者
解析班!
0057 名無し武者
ガッサ以外が使ったバトンタッチに謎があると見た
0058 名無し武者
協会から発表あったぞ!
幼武者の使ってた意味不な技はポケモンの能力を上げる技らしい。
本来交代させると能力の変化はリセットされるらしいがバトンタッチって技でその効果を引き継いだ結果があのガッサらしい。
0059 名無し武者
なんと
0060 名無し武者
それなら、直接バトルじゃ弱くても重要な役割を持てるポケモンが出てくるって事か
0061 名無し武者
こりゃバトル環境変わるんじゃね?
0062 名無し武者
その可能性高いな
0063 名無し武者
でも結局はどんな技かわからないとバトンタッチも意味なくね?
0064 名無し武者
こりゃ、荒れるで
0065 名無し武者
新時代だな
0066 名無し武者
こりゃ、これからも幼武者から目が離せねぇな
0067 名無し武者
幼武者のこれからに更に期待
0068 名無し武者
頑張れ幼武者!
0069 名無し武者
更にバトル界を荒らしてくれwww
ーーー ーーー
掲示板でもバトンタッチ戦法についてスレが伸び、掲示板を通してタツキを応援する声が増えていく事になる。
そして、時は流れ…