「ここの数値の計算式はこうなるから……できた!」
剣也がパソコンから顔を上げた。
「座標、でたの?」
「ああ どうやら時空のひずみの内側のようだから、おかしな数字にはなってしまうが……」
後ろから声を掛けてきた巡に頷いて、パソコンの画面を見せる。
「流石、剣也」
「いや、ダンのおかげだ このペンダントがなければ無理だったさ」
「そっか」
笑って、巡はスマホを取り出した。それを、画面に向けて。
「……ごめん」
カシャ
スマホのカメラ機能。そのシャッター音が鳴った。
「っおい、巡!?それをどうするつもりだ!?」
驚いて大きな声を出す剣也には答えず、巡は部屋を飛び出した。
走りながら、巡は連絡用アプリの画面を開いた。元々が理系の剣也は、すぐには巡に追いつけない。チャットにさっき撮ったその画像を貼って、文字を打ち込んだ。
零を助けて
やはり、作業しながらだとどうしても走るのは遅くなる。迫る剣也の足音を聞いて、巡はそれ以上の文章は諦めた。だから、最後の最後、剣也の手が肩にかかるその瞬間。送信ボタンだけを、押した。
「……翔悟たちには連絡しない、と言う約束だったはずだが?」
剣也の低い声が、巡を咎める。
「うん、ごめん でもぼく、どうしても納得できないんだ」
ダンとの会話のことを、話した。
時間が惜しいからと、仲間を騙すこと
ダンがそれに罪悪感を感じていないこと
なにより、仲間など切り捨てられるのだと、微笑みすら浮かべてそう言ったこと
「ぼくにはまだ子供ってものが居ないからかもしれないけど……でも、やっぱりぼくは、仲間たちみんなで協力したい 助け合って、最後にみんなで笑いたいよ」
最後の方は、泣きそうになって上手く言えなかった。けれどどうやら、剣也ほうがちゃんと聞き取ってくれたようだ。長いため息が聞こえた。
「まあ、やってしまったことは仕方がない お前の言うこともわからんではないしな ……ダンには、内緒にするんだぞ」
「!……うん!!」
目を開けると、知らない場所だった。真っ暗なそこに、ぼんやりとした明かりが無数にある。
(ここは……?)
ゼロが体を起こす。
ジャラ
無機質の重い音がなった。その発生源はどうやら、自分の足首に嵌められている足枷のようだ。
「やっぱり、罠だったか」
誰も居ないと思っての独り言だったのだけれど。
「そうよぉ」
声が聞こえた。カツカツと、ヒールの音がした。その瞬間、さっきまで静かだったそこに生物の鳴き声が一斉に響き出す。
呻き声、唸り声、叫び声……
聞いたことのない不協和音の洪水に、ゼロは思わず耳をふさいだ。
タァン
ヒールが大きく踏み鳴らされる。パッと、一面の照明が点いた。見えたのは、壁に埋め込まれた無数の檻。その中には、キメラ、怪獣、知らない生き物。なんでもいた。
「ふふ、すごいでしょ?」
ヒールの正体が姿を見せる。男なのか女なのかはよくわからないが、人間だ。そこでゼロははじめて自分のサイズがおかしいことに気づいた。下を見なくても、人間と目線が合うのだ。
人間がニコリ、と満面の笑みを浮かべた。
「ごめんなさいねぇ、流石に貴方を怪獣と一緒にするわけにはいかなくて 場所がないから、ちょっと縮んでもらったわよぉ この空間にいるうちは、人類やそれに起因する生物は体長2メートル以下になるようになってるの」
なんでも無いことのように言うが、それを今の人間の力でやろうと思うとどれだけの技術力が必要か。というか光の国でもできるかどうか。
只者じゃないことだけは、確かだった。
「……てめぇ、誰だ?」
「名乗るときはまず自分から……と言いたいところだけど、この状況を作ったのはアタシだし、許してアゲル
アタシの名前はガーベラ はじめまして、ウルトラマンゼロ」
「は?俺の名前……」
「調べさせてもらっちゃった♡ 貴方、結構有名なんだもの 漁れば情報がでてくるでてくる」
表情を変えずに、ガーベラが言う。
「俺を捕まえて、何がしたい」
その笑顔に騙されないよう、ゼロは意識して冷静さを保つ。
「そぉねぇ……取り敢えず、データ取らせてもらうつもり」
答えたガーベラはそれから目を薄く開いて、閉じた口をもう一度開いた。
サロメ星人ができなかった、ダークロプスゼロの制御のために、ね
地球。
剣也がダンに声を掛けた。
「ダン、座標がでた どうする、すぐに行くか」
「ああ、当然だ」
「……わかった」
ダンその瞳は今、巡も剣也も見ていないのだと、見ることができないのだと、その言葉で実感する。
(絆の大切さを、一体何時忘れてしまったのか……)
自分の思いは、巡のおかげで新たな仲間に賭けることができた。だから剣也はただ頷いて、本当の姿となりメビウスの待つ宇宙へと飛んだ。
「ダークロプスゼロの制御……!?」
絶句する。ゼロのその様子にも、ガーベラは笑みを崩さない。この反応さえも観察されているのではないかと思うと、ゾッとした。
「この際だもの、教えてあげちゃう♡ 私達はね、別の宇宙から来たの ここに来るまでの道中で、何体かダークロプスゼロを拾ったのよ」
「……で、てめぇらの目的がその制御ってことか?」
「いぃえ」
余裕ぶってそう言うゼロの言葉を否定し、ガーベラは笑みを深くする。
「ダークロプスゼロのことはあくまでアタシの趣味よ 全体の目的については流石に言えないし、なんならアタシもちゃんとは把握してないのよねぇ」
困っちゃうわぁ なんて言うガーベラは、全く困っているようには見えない。
そしてゼロが騒音に慣れてきた頃、もう1人、人間が2人のところに現れた。その顔は、ボーンのバイザーによって隠されている。その姿に、ゼロは見覚えがあった。
「てめぇ……あの時の……」
「アノ時……?」
「タイロンが捕まえてたボーンファイター、てめぇが連れて帰ったんだろうが 覚えてねえとは言わせねぇ」
そのボーンは首を傾げて、それから納得言ったように頷く。
「アア、モシヤアレノコトカ?成程、ウム、ソウダナ、覚テイルトモ オ主ハ、チーターボーンヲ敗北サセタ者ノ1人デアッタカ」
そしてクツクツと笑う。楽しそうだ。
「デハ少シ、自己紹介デモシヨウカ 我ハアンティターボーンの適合者 名ハ言エヌ」
「はっ 自己紹介なのに名乗らねぇとか、ありかよ」
ヤバイ そんな言葉がゼロの頭に浮かぶ。そしてそれは間違っていない。アンティターは本当に楽しそうにしている反面、微かに、しかし確かに、殺気を身に纏わせているのだ。
「ところでアンティター、貴方何をしに来たの?」
ガーベラがアンティターに尋ねた。
「……貴様、定期報告をシテイナカッタダロウ 何ヲシテイルノカト様子ヲ見ニ来タ シカシマサカ、ウルトラ族ヲ捕ラエテイルトハ思ワナンダ ウム、デアレバ、コノ功績ハ報告ノ失念を差シ引イテモ釣リガ来ルナ」
一瞬だけ視線をガーベラにやり、すぐにゼロに戻す。
「コノ気配……ナルホド、オ主、ジャッカロープボーンノ適合者カ」
「は?俺はてめぇと戦ったことねぇと思うけど」
ゼロは自由な首を傾げる。アンティターは頷いた。
「ウム シカシ、何度カ戦イハ見セテモラッテイル 無論、気ヅカレヌ様ニ、ダガ」
(マジか……)
知らなかった と、内心で冷や汗を流す。
(割とコクーンは広く使ってたし、ウルトラ兄弟も全部で3人いたのに?翔悟たちもいたのに?気づかなかったのか?誰1人?)
その焦りを、アンティターやガーベラは逃さず感じ取る。だから、心を落ち着かせなければならない。
「けど、ちょっと違うなぁ」
「ホウ?」
アンティターが、ゼロの言葉に興味を示した。
「ジャッカロープボーンが俺を選んだんじゃない 俺のためにあいつが作られたんだ」
ゼロは不敵にそう、表情筋が存在しないはずの顔で笑って見せる。
俺はノアのお使いだ このままお前たちの好きにはさせねえよ
というわけで、オリキャラ1の名前判明です ガーベラさんです
ていうか翔悟達マジでそろそろ出さないと……原因はわかりきってるんです シュトルツとリーベルトに対する翔悟の口調がわからないからなんです 誰か教えてください……皆さんがそこは捏造でもいいとおっしゃるならそうします……いやマジで情報が手に入らないんですよ 一応努力はしているんですけどね
ガーベラさんについてのアンケートを設置します フレーバーと言えばフレーバー程度のものですが、これの結果で三人称が変わります ご協力いただけると有り難いです
オリキャラのイメージ、あるっちゃあるんだけど要る?
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もう自分の中にイメージあるんで別に……
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あるなら欲しくないこともなくもなくもない
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あるの?ちょーだいなっ