と思って戦闘シーン自分で頑張ったところ、謎のラスボス戦感がでた。まだまだ続くんだけどなー。
いつもより大分長いです。
スワローは、立ち上がろうとする。できなかった。ボーンクラッシュしたボディパーツが重すぎる。今まで幾度も自分たちを助けてくれた翼の形は石化したことで半端じゃない重さを持ち、今ばかりは忌々しい。
アンティターがジャッカロープに襲いかかっていくのが見えた。血の繋がりのない甥の彼と目が合った。諦めているようだった。スワローにもわかる。もう、どうしようもない。距離が近すぎた。ダメージを受けすぎた。突破口は、何処にも見つからなかった。自分の頭脳には、自信がある。
「く、そ……」
諦めるな そう言ったのに、己が今、動けないせいで、彼は諦めざるをえない。
オセロットは手を伸ばす。届かないと分かっていた。けれど伸ばさずには居られなかった。
「ゼロ……ッ」
思わずその名を呼ぶ。かすれた声は誰にも聞こえない。
彼は自分と歳が割と近くて、全く性格の違うはずの彼の隣はいつだって心地よくて、太陽のようで、大切な仲間で、友人で…… 蓄積されたダメージと落下物に阻まれて動けない状態で、冷静にはなれない。どうすれば、どうすれば、助けられるのだろう。思考回路がショートするくらいに考える。それと同時に、今までの経験から来る勘は告げていた。
あれは、あの攻撃は、助からない。
ノーウェルはもがく。一度は捨てた息子。けれど、今は大事な愛息子。ボーンクラッシュした脚を引きずって、近付こうとする。間に合わないということを、認めたくなかった。
(これが、罰だろうか)
けれど、おかしな話ではないか。今まで苦しんできた彼が、なぜ今なお苦痛を感じなければならないのだ。
(苦しむべきは、俺の方のはずだ)
無力な自分を呪うことしかできない。そんなことをしたって意味がないのは分かっている。
(自分の息子を助けることさえ、許されないというのか……?)
ゼロ
無限を秘める名を持つ彼に、何が足りなかったのだろう。きっとそれは……
ドラゴンはギチ、と歯を鳴らした。目の前の光景をどうにもできないことが、こんなにも辛い。
(なんでッ……!!)
まだ零のことを全然知らない。誕生日も、好きな食べ物も、趣味も、彼が隠している何かのことも。それを知る未来を、ここで終わらせたくない。終わらせて良いはずがない。なのに、かつて力を貸してくれた魔神は今、彼の思いに応えようとはしない。
(なんで地球やこの宇宙を救えて、クラスメイトを、仲間を救えないんだよッ!!)
拳を強く、グローブが破けるのではないかというほど握る。もう、その手は燃え盛る炎に纏われはしない。小さな火が断続的にチラチラと見えるだけだ。
シャークが、ジャガーが、ライノーが、レオが、パンサーが呻く。その瞳に見え隠れするのは、諦め。
けれどまだ、運は彼らを見捨ててはいなかったようで。
「……ようやく私のことを忘れてくれたか」
その声が響いて、そして、アンティターの時は止まった。
「!!!」
カツカツと踵を鳴らすその正体は、フェニックスボーン。時を司るその力が、アンティターの拳からジャッカロープを救い出していた。ほう、と後ろの方から安堵の声がいくつも聞こえる。
「あらやだ……」
勝ちを確信していたパピヨンが、驚きの声を上げた。
「どうやら、初め私は警戒されていたようだったのでな お前たちの意識が私から完全に逸れるのを待っていたのだ ……大丈夫か」
「え……あ、ああ、サンキュ」
座り込んだ状態になっていたジャッカロープをフェニックスが引き上げる。安全な状態にしてから、アンティターの時を再び動かした。
「……失念シテイタナ」
悔しそうに言う。彼はあっさりと敗北を認めたように見えて、しかし隙は狙い続けていた。流れるように彼から繰り出された蹴り。それを止めたのはパンサー。能力を駆使し、フェニックスに届く寸前だった脚を、その勢いを利用しはたき落とした。
ジャッカロープが助かったことで思考が落ち着いてきたのか、何人かが立ち上がる。万全ではないが、仕切り直すか。
そう思ったとき、パピヨンの脳内に通信が入る。会話の最中に狙われないようにと、大した効果がないことを承知で物陰に入った。
『なにかしら?』
『……一度引け』
『ここから撤退することがどういう意味かは……』
『わかっている そしてその上で言っている』
彼女(正しくは彼であるが言うと殺される)の中に響く声は平坦で、しかし有無を言わせない響きを持っていた。
『……りょーかい』
通信を切って、小さく溜め息を吐いた。
「アンティター、アイツからの命令よ 引け、ですって」
警戒を怠らないままで不満そうな表情を見せるアンティターを横に、彼女は手元の機械を操作する。ふざけたような雰囲気は鳴りを潜め、真剣な眼差しでただ作業をした。
「シークレットファイルⅠ及びⅣ、データ&バックアップ オールデリート ファイターデータのみファイルⅨに移行」
その隙にと放たれた攻撃は、全てアンティターによって止められた。フェニックスももう、意識されてしまっては容易く動くことは許されない。邪魔はさせない、ということらしい。
「ポイントMmD管理システム ターンオフ 人造怪獣生命維持装置停止、完全排除」
耳が慣れてしまっていただけで本当はずっと響いていた周囲の声が、苦痛を帯びたものに変わり、そして一気に小さくなった。ただ微かに、せいぜい1体分の、か細い鳴き声が聞こえる。
「……あらぁ?まだ残ってるじゃなぁい 生命維持装置は切ったはずなのだけれど…… ま、いいわ」
いつもの調子に戻ったパピヨンが言う。
「それじゃ、ゲージロックも開放しちゃおうかしら……ハイっと それじゃ行きましょうかアンティター ああそうだ、気をつけてね、この空間そのうち消えるわよぉ」
そして、2人の姿は消えた。
ガチャン
音がしたほうを振り向くと、そこには息も絶え絶えな様子の怪獣が1体。そしてソレは、ドラゴンたちとそう変わらない大きさをしていた。キュウキュウ と、助けを求めるようにソレは必死に声を上げる。
「……ピグモン?」
ジャッカロープが呟いた。
真っ白な広い空間。
そこに突然現れたのは、2人の人間。
「どうしたのよぉ、突然引けだなんて」
部屋のずっと奥に置かれた黒い玉座。そこに腰掛ける誰かに向かって、ガーベラが話しかける。
「……あれは、ウルトラマンゼロだったのだな?」
誰か、は質問に答えず問い返す。ガーベラはため息を吐いて、それから頷いた。
「そうよぉ、一応連絡したでしょう?」
そこまで言って、ふと気がついたように あ と声を上げた。
「ゼロ……ノアのお使い……ああ、そういうことね」
「分かったのならデータを報告しろ 良さげな場面はあったはずだ」
ヴォン、と音を立てて、空中にパネルが浮き上がる。それを軽やかにタップして、ガーベラは目的の画面を開いた。
「……ダメね、反応なし」
「欠片もか」
「ええ」
彼女の答えに、玉座に座った誰かは舌打ちをする。
「愛子が危機に陥ろうとも、相変わらずの気分屋加減……やはり、神など、ノアなど必要ない」
「連れて帰る!!」
「気持ちはわかるがな、ピグモンは希少種族だ 共に暮らすとしても、参考になるものがない現状では全て手探りになる ピグモンのためにもやめたほうが良いんじゃないか?」
「ピグモンがどんなやつかなら知ってるぜ!一緒に暮らしてたんだからな!」
ただ1体残されたらしい怪獣、ピグモンを、ジャッカロープは苦しくないように抱きしめる。柔く反対したノーウェルだったが、言い返されて黙る。
「良いんじゃないか?」
ピグモンに応急手当を施していたスワローが言う。
「このまま放っておいたって良いことはないだろう 幸い君の息子は勝手が分かっているのだから、連れて帰るのは良策だと思うぞ」
ただ、と言葉をつなげる。
「この宇宙の彼らに説明できるなら、だがな」
後ろを振り返れば、ピグモンに対し好奇心やら恐怖心やらの混じった視線を向ける7人が。
「……どうしたんだよ」
ジャッカロープが首を傾げて言う。
「いや……それ、ナニ?」
ジャガーが恐る恐るピグモンを指差す。
「この宇宙にはいないのかな 人間にも友好的な種族だけど」
「いたとしても知っているとは限らないだろう」
疑問を口にするオセロットにスワローが答える。
「見たことも聞いたこともない生き物ですね……皆さんは知ってるんですか」
ライノーの問に頷く。
「俺達の故郷じゃよく知られてるぜ ぬいぐるみとか売ってる」
「買い手は多くないと思うけどね……」
ドラゴンがゆっくり近づいてきて、ピグモンをじっと見つめる。
「そーいや確かに、零の部屋にコイツに似たぬいぐるみあったな……」
「お前、持ってきてたのか……!?」
「キュ?」
ドラゴンからの情報に、スワローが驚いてジャッカロープを見る。ピグモンは、いま繰り広げられている会話がわからないのか、首を傾げた。
「……かわいい」
その様子を見たシャークがポツリと呟く。その言葉は確かにジャッカロープに届いた。
「分かってるじゃねーかお前!可愛いよな!!」
「ああ、かわいい もし彼を……彼女か?わからないが……連れて帰るのであれば、私も全力でサポートしよう」
シャークが力強く頷く。
「はぁ……わかった、連れて帰ろう しかし、まずはここを脱出するのが先だな」
ノーウェルが腰に手をあて上を見る。つられてドラゴン達も同じ方を見れば、ピキピキと空間の端の方にヒビが広がっていっているのが見えた。空間が、元の形に戻ろうとしていた。
「報告はまだあるわよぉ」
真っ白の内側で、ガーベラが話を続ける。
「ウルトラマンゼロの人間体は、七星 零 ノアによって造られたジャッカロープボーン、その適合者」
「以前の報告にあった名前だな、アンティター」
玉座の誰かが、「なぜ気付かなかった」と言外に責める。
「申シ訳アリマセン 父親デアル ウルトラセブンの人間体、諸星 ダン ト姓ガ異ナッテイタメニ、気付クコトガデキマセンデシタ」
ボーンの着装を解かないアンティターが言えば、誰かは始めから大して興味などなかったかのように、そうか とだけ答えた。
「そ・れ・と」
彼女は画面をスクロールした。表示されているのは何かのメーターのようだ。
「この宇宙の魔神達も今回、ノアと同じ様に一切の反応を見せなかったわぁ 過去の記録を考えると、今回の戦闘にも介入してくるものだとばかり思っていたのだけれど」
ちら、と壇上の誰かの方を見る。視線の先の彼は、忌々しそうに呟く。
「コレだから、神というものは……」
それから
「プロジェクトHZはどうなっている?」
ガーベラに尋ねた。彼女は画面をすばやく切り替え、それを壇上の彼に見せる。
「いいペースって言えばいいペースね だけど、γとλはもうダメ 明日にでも処分するつもりよぉ αは調子は良いのだけれど、なかなか安定しないの……でも上手くいけば、間違いなく最高の個体になるわ 今一番良い感じなのはβね これはアンティターが連れてきてくれたコを使ったのだけれど、試験結果は全て良好、観察データにも異常なし 今すぐにでも使えるんじゃないかしら」
玉座に座る彼はそれを聞いて頷く。
「では、βを利用し試験運用としよう 傭兵でも正規戦闘員でもいい、適当に良さげな奴を見繕って合成しろ」
「ああ、それなのだけれど」
ガーベラはまだ続ける。
「今回はちゃんと着装するシステムにしたいの アレは今までとは違うわ ちゃんと内側から制御してあげないとコントロールは絶対ムリ」
「……デアルナラバ」
黙って聞いていたアンティターが声を上げた。2人の視線が彼に向く。
「ガーベラ、我ヲ使ッテハクレヌカ」
「なんですって?」
ガーベラがぎょっとして言う。
「冗談はよせ お前は俺の部下において最大の戦力なのだ わざわざ試験運用などというリスクに手を出すな」
玉座の彼も止める。しかしアンティターは首を横に振った。
「我ガ連レテキタ戦闘員ノ成レノ果テダ。最後クライ、面倒ヲ見ル」
「成れの果てってアンタねぇ……」
「アンティター」
壇上から声がかかった。
「本気なのだな?」
頷く。
「わかった では万が一に備え、軍統括の後任を立てろ ガーベラ、ボーン化の用意を」
「はぁい♡」
「……承リマシタ、殿下」
答えれば、眉をひそめられる。
「アンティター、もう殿下ではないと何度言えばわかる」
「モ、申シ訳アリマセン、セゼル様」
慌てて謝罪する部下に、セゼルと呼ばれた彼はフッと笑う。
「期待しているぞ……ルシュー」
「ハッ」
本来の名で呼ばれたアンティターは、己の職務に向け決意を新たにし、退室した。
1人残った部屋で、セゼルは呟く。
「最後の一人になるまで、そう長くはなさそうだな……」
左の薬指に嵌っていた指輪を、降り注ぐ照明に翳す。
「神は、この世に必要ない……そうだろう?」
オリキャラの名前2つはんめーい!
セゼルさん。特に由来はないけど、思いついてからは絶対コレって決めてました。
ルシューさん。由来はルシファー。可愛らしい名前だけど気にしないで。
Z「お久しぶりです!って、今自分ケッコーやばいんですけど〜こんなことしてる場合じゃないんですけど〜(TVシリーズ本編の話)
ま、いいや
えーと、パピヨンボーン!蝶をモデルとしたボーンで、風属性だそうです 優雅に空中を舞って、体中に隠されたナイフでグサッ!ひぃぃ!美しいものにはトゲがあるって、こういうことなんですかねー……
それにしても、プロジェクトHZのHZってなんなんでしょう?」
HZ……大分わかりやすい名前にしたと思います。候補いろいろ探したんですけど、多分これが一番やりやすいな〜、と。まぁ、お陰で処理しないといけない面倒が増えたんですけどね。それでもあたしは諦めない!
オリキャラのイメージ、あるっちゃあるんだけど要る?
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もう自分の中にイメージあるんで別に……
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あるなら欲しくないこともなくもなくもない
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あるの?ちょーだいなっ