超人は龍の護りし星を舞う   作:蒼葵銀牙

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書き溜めるって言ったのに投稿できちゃった。びっくりだよ。


少しだけ、教えてやるよ

「アイサポード、ピッグ、ウッドピッカー……うーん、どれも普通のボーンだなあ」

倒した3人のボーンカードを手に取り、零はつぶやく。それから彼は翔悟たちの方をもう一度振り返って、

「これ、もらっていいか?」

そう尋ねた。それにルークは首を横に振る。

「君の狙いがわからないのだから、そういうわけにはいかない それに、何故か君が知っているように、去年の出来事があってからのこれだ 何があるかわからない ボーン研究所に持っていきたい」

すると零は「まあそうだよなあ」と肩をすくめて、はい、とカードをルークに手渡した。

「……ずいぶんあっさり諦めるんですね」

ギルバートが少し驚いたように言う。

「まあな どうせ俺が持っていても大したことはできないし お前たちが持ってたほうがいいだろ」

ただし、と続ける。

「代わりと言っちゃなんだが、俺もボーン研究所に連れてってくんね?」

零はパン、と両手を合わせ、頼む!とでも言うようなポーズをルークに向けた。困惑する。

「なあルーク、いいんじゃねえの?」

固まった場を動かしたのはアントニオの言葉だった。

「オイラたちはさっきレイに助けられてんだし、本来アイツらを倒したレイが持っていていいボーンカードを譲ってくれてんだ 恩はでかいっしょ?」

うなずいて、タイロンが続ける。

「彼のことを知るいい機会にもなると思いますよ」

そうですね とギルバートも賛同した。

「何より研究所は僕らの本拠地です。彼が敵だとしても、うかつには動けませんよ」

ルークはそれを聞いて少し考え、そして そうだな と口元を緩めた。

「いいだろう 私達と一緒にボーン研究所に行こう」

「やた!サンキュ! いつ行くんだ?」

するとルークは何故か胸を張って、

(あ、やな予感が……)

そう感じる翔悟の思ったとおり彼が口にした日時は、

「今からだ!」

(知ってた)

ポカン、と口を開ける零と何故かドヤ顔のルークを見て、5人はため息をついた。

(こういうところあるんだよなあ、ルーク……)

 

 

「あ、もしもし、親父?」

連れて行ってもらう立場である手前、それはちょっと…… などとは言えず、零はダンに電話をかけた。

『零じゃないか どうかしたのか?』

「あー……あのさ、翔悟の仲間にさ、ボーン研究所に連れて行ってもらえることになったんだけどさ、」

『もうそこまでの友人関係を作ったのか?流石だな、ゼロ!それで、いつからいくんだ?』

「今からだって」

『……今?Now?』

「Yes,now」

零が流暢な英語で答えているのが聞こえたギルバートがギョッとして零を見た。が、気づかれない。

ダンが唖然とする様子が目に浮かんで、零は流石に申し訳無さを感じた。

「……親父、悪い 俺がもうちょっとうまく立ち回れればよかったんだけどよ……」

『いや、大丈夫だ 学校には俺が連絡しておこう 慣れない環境で体調を崩したようです、とでも言って』

「ん、サンキュ」

礼を言ってから電話を切って振り向けば、すでに研究所の方に連絡をしたらしいルークと、翔悟に呼ばれたらしい智恵がいた。

 

 

メルボルン研究所

表向きは製薬会社であるその施設の内部では、ダークボーンとの戦いが終わった今でも、本部・ロス研究所の下につく支部としてボーンの研究が行われている。

「おお、久しぶりだな!よく来たよく来た!」

そこを訪れた7人を出迎えたのは、メルボルン研究所の所長、東尾。

「君が、ルークの言っていた零か」

「お、おう」

研究所の職員と言われて思いつくイメージとかけ離れた様子の東尾に、多少おののく。

まあはいりなさい と促されて入った研究所を見て、零は おお と声を上げた。

(光の国の研究所とぜんぜん違ぇ!)

そんな心の声には誰も気づかないが。

あたりを見回して再び正面を向くと、そこには人の顔があった。驚いて一歩後ずさる。

「君が、七星零くんですねえ?」

瞳を輝かせる彼は、服装からして研究員のようだ。コクリとうなずく。

「君のボーンカード、見せてもらえません?」

「別にいいがよ……変なことすんなよ?」

ウンウンとうなずくその研究員に若干の不安を感じつつ、零は自分のボーンカードを手渡した。研究員は礼を言いながらすぐに背を向け、機会のほうへと走った。

「ああ、レナードさんに捕まったのか……」

「え?」

レナードとはあの研究員のことだろうか。翔悟の言葉に零は首を傾げた。

「あの人根は悪くないんだけどなあ……ボーンのことになると、ちょっと……」

「それ……俺のボーンカード無事なのか……?」

 

少しすると、レナードが零の元に戻ってきた。困ったような、何とも言えない顔をしている。

「どうかしたんですか」

彼らしくない ルークが声をかけた。

「ええ、零君のボーンカードなんですが……確かにこれはボーンなんです ボーン以外の何物でもない ですが、どうしても、このカードを生み出した魔神が誰なのか、わからないんですよお……おまけにマジン粒子も検出されないんです。代わりに、なんというか、光エネルギーのようなものをまとっているようなのですが……零君、これは一体何なんです!?」

話してしまえば、先ほどまでとは打って変わったようにレナードは元気を取り戻した。

翔悟たちにとっては、ガタっと音を立ててさっきまで座っていた席を立つ程度には衝撃の事実。それを、零は落ち着いて聞いていた。

「すげーな そこまでわかるんだ」

「……あなた、自分がどれだけ異質なのかわかってます?」

ギルバートが零をにらむ。零は 一応な とうなずいた。

「詳しいことは言えねえけど……」

前置きをしてから周りの人々ををぐるりと見渡す。周囲の目線はすべて零に注がれていた。

零は少し目をそらして、自分はどこまでなら話していいだろうかと考えて、小さくため息をついてから口を開いた。

 

 

俺は、別の宇宙から来た。この宇宙の地球がやばいかもしれねえって、ノアっつー神サマに言われたから。ノアは俺に、この宇宙で戦う術をくれた。というか、作ってくれたの方がいいか?まあ、それがそのボーンなんだよ。本来とは違う方法で生み出されたもんなんだから、イレギュラーで当たり前だわな。

そんでいろいろ調査した結果、今この地球には本来なら存在し得ないはずのボーンが現れていて、そいつらがいずれ良くないことを起こすってことまではわかってる。そのボーンについては言えねえかな……俺を見てればそのうちわかるんじゃねえかとは思うけど。あと、良くないことがどんなことなのかはわからねえけど、まあこの宇宙が滅びる危険は十分にあると思うぜ。ああ、慌てんなよ翔悟。そんなことにならないために、俺がわざわざあの気紛れ神サマの言うとおりにここまで来てんだからよ。

いや、神様に対して軽くないかって言われても、俺あいつにケッコー振り回されてっからな?恨み溜まってんの。

それと、この宇宙を守るためにはこの宇宙を知る必要があるだろ?だからなんやかんやして、この宇宙におけるボーンの役割やら、去年の地球とネポスの争いのことやら、その他諸々を調べたんだ。なんやかんやについては聞くな。その他諸々もな。

今話せるのはここまでかなあ、取り敢えず。おまえたちがこの宇宙を救いたくないわけはないと思うし、俺の邪魔をする理由はないと思ってる。だから、敵じゃない。もしお前たちが俺に協力してくれるなら、俺もできる限りのことをお前たちのためにする。そうなったら、敵じゃない、から、味方、になるな。

 

 

(あーあ、ちょっと話しすぎたか?親父に怒られっかなあ。親父のことは話さなかったけど……そういう問題じゃねぇんだろうなあ)

一通り話し終えて、各々の反応を待つ。

「……嘘を疑っているわけではありませんが、にわかには信じがたい話です」

困ったようにタイロンが言った。まあそうだろうなあ と思う。

「ですが」

(お?)

言葉を引き継いだギルバートの方を見た。

「今の話は、ボクたちを助けたあとに敵のボーンカードに向けて言っていた『どれも普通のボーンだなあ』につながるものがあります 更に言うと、話の所々を隠すのにも信憑性があるのではないですか?」

(ギルバート、丸くなったよなあ)

そう思いながら、翔悟も口を開く。

「たぶんこの中で零といちばん長い間……つってもそんな長くないけど、一緒にいたのってオレだと思う で、零が素直な性格なんだなっていうのは、割と会ってすぐにわかったし、今でもそう思ってる オレは零を信じるよ」

「オイラは助けてもらったときには悪い人じゃないって思った。勘だけど!」

それは僕もそうです とアントニオの言葉に賛同したのはタイロンだった。

「私もみんなと同意見だな 零ほど真っ直ぐな目を見たのは、翔悟についで二番目だ 協力するに値すると思う それに、万が一彼の言葉が嘘だったとしても、側にいればわかることだ」

「さすがルーク、リスクも考えてんだな でもレイを信じようぜ?」

「あくまで万が一の話だ 信じているさ」

あっさり信用されてしまったことに、零は目を見開く。その横で、東尾が笑っていた。

 

かくして、敵ではなかった彼は、味方になった。




……あれ?あれあれ?オリジナルボーンの名前、出なかったぞ?3,000字以上書いたのに……思ったより話が複雑になりそうでならなさそうででもきっとなるから怖い。
次は!ボーンの名前!出す!←これ次話の目標にします

Z「職務はまだでございますか〜」
ちょっと待ってね、ゼットくん。次話はきっとこのスペースで働いてもらうから。
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