「ショーゴー!あれ?レイもいるじゃん!」
バァン! と音を立ててアントニオが竜神家の居間の戸を開く。彼の前には、涙目の翔悟と彼に勉強を教えているらしい零がいた。
「よう、アントニオ」
片手を上げて零がこたえる。それとほぼ同時に翔悟がパタン、と後ろに倒れた。
「あ゛〜!もう、わっかんねぇよ、一年内容ここで出してくるか!?」
「お前……これそんなに難しいか?」
「なんで零は教科書読んだだけで分かるんだ!」
「教科書ってのはなるだけ簡単に書いてるんだぜ?」
(これオイラいないほうがいいかなあ〜)
自分は勉強さっぱりだし そう思って踵を返そうとすると、さっきまで自分の背後だった正面には、タイロンがいた。
「のわあ!?びっくりしたあ!」
「あっ……すいません、アントニオ君 驚かせるつもりはなかったんですが」
すると倒れたままだった翔悟がバッと体を起こして、
「タイロン!お願い、勉強教えて!」
そう言えば、タイロンは嬉しそうに返事をして二人の隣に腰を下ろした。
少しして、ルークやギルバートもやってきた。
問題集を前に唸る翔悟をバカにしたギルバートはしかし零に提示された問題を解けず、アントニオに笑われた。
「ううっ……零、あなた鬼畜ですか?」
「えっ?何がだよ、普通だろ」
それは13,4歳のギルバートには厳しすぎ、ルークがアイスのスプーンをおいて考え込むほどの難問で、それを悩むことなくあっさりと解いた零は紛うことなき天才なのだろう。そう思ってどんな勉強をしているのか、と聞けば、宿題以上のことは故郷でも今でもしていないと答える。
「なんか、先生にはなんで博士課程に行かないんだって毎日のように聞かれたけどな 俺そんな頭よくねえんだけど……」
それは故郷の話らしい。けれど話を聞く限りだと、博士課程へ進むための基準は地球と大差ないようだ。
「これが天才か……」
思わずつぶやく翔悟を零が不思議そうに見ていた。
ルークが3つ目のアイスを食べ終わり、翔悟が問題集を1単元終わらせたとき、ボーンカードが光を放った。どうやら、またあのときのような敵が現れたようだ。それにしても
「タイミングいいな!?」
誰も大して困らない、最高の数瞬じゃないか 全員がそう思った。偶然であることがわかっていても、ちょっとありがたいな、などと考える。
「さて、せっかくナイスタイミングでお出まししてくれたんだ。全力で応えてやらねえとなあ?」
ニヤリと笑う零の言葉を合図にして、6人は敵のもとへと走り出した。
今回の敵は、山奥に現れたようだ。幸い、近くに民家は見当たらない。
そこにいたのは二体のボーン。それらが、あるいはどちらかが、探していたボーンだったのだろうか、零が「おっ」と声を上げた。
「こいつ倒したら、ボーンカードはくれよ」
「最終的に君に渡すのは構わないが、先に研究所に持っていくことになるだろうな 何より、まずは彼らを倒せるかどうかだ」
「何いってんだ、余裕だろ?」
その言葉には答えずに、ルークはアミュレットのボタンを押した。
カツン、と足音が響く。6人は外を向いて円形に並んだ。敵の姿が見えない。気配からすると、少なくとも一体はきっと、コクーンのエリア外を泳いでいるのだろう。そのことに気づいたシャークはすぐに潜った。
「……動きましょう 隠れているとしたら、このままだと時間がすぎるばかりになってしまいます」
ギルバートの言葉にうなずいて、残っていた5人は散開した。
ジャッカロープはコクーンの壁を背にし、後ろから回り込まれることがないような体制を作ってからあたりを見回した。硬い床の下に気配を感じる。シャークと、敵のものだ。しかし、エリア内のどこにも敵の気配がない。
(気配消してんのか?)
仕方がない、こうなったら捨て身だ ジャッカロープボーンの特徴とも言える強い脚力をフル活用して真上に飛び上がれば、体は天井に触れられるほど高い位置にあった。重力にしたがって落下する前に、急いで周りを見渡す。そして、不自然な影を見つけた。あれは、と思うと同時に目があった。
「みつけた!」
膝を使って落下した衝撃を緩和しながら、ジャッカロープはそう言ってもう一度跳ねる。
「っらあ!」
渾身の蹴りを放った足の下を、敵はくぐり抜ける。
「うそーん」
「どんまいっと!」
ショックを受ける彼の上から、ジャガーが体当たりをするように降ってきた。きっと、跳躍するジャッカロープに気づいて、彼が目指していた菱形のブロックの上に先にいたのだろう。
流石に反応できなかったらしい敵はそのまま床に叩きつけられる。
「うし、これで一体!……んん?」
ジャガーはガッツポーズをして、それから、変だな と思う。敵がヘッドパーツを、否、そこに生えた2本の角をジャガーのボディーに押し付けたのだ。
(何がしたいんだ?)
そう思うのと、彼を衝撃が襲うのは同時だった。なすすべもなく、吹き飛ばされてしまう。
ボディーパーツがボーンクラッシュした。
「オイラこの前も似たことあったよねえ!?」
そんな悲痛な声を上げるジャガーから、ライノーは目をそらした。
「はは、すげえ!ゴモラ超振動波じゃねえか!」
それには目もくれないのは、ジャッカロープ。
「こいつが、ジャッカロープが探してたボーン?」
尋ねるドラゴンは臨戦態勢をとっている。
「あくまでそのうちの一つだけどな こいつは、まあ言うとしたら、ゴモラボーンだろうな」
うなずいて答えると、彼も腰を落として構えた。
「それについて詳しく聞きたいところではあるんですが……教えてくれないんでしょう?」
「わりいな」
ため息をつくレオに一応は謝っておく。
ゴモラボーンが脚を踏み鳴らす。その右腕には赤い鞭のようなものが現れていた。
ハッとする間もなく、それが振るわれる。先程の超振動波よりも威力は落ちるらしくボーンクラッシュとまではいかなかったが、それでもかなりのダメージを受けていることは嫌でもわかった。
「あれは、大回転打、だよな そこまでできるのかよ……」
チッ と、ジャッカロープは舌打ちをした。
(味方たなら頼もしいが、敵となると厄介なもんだな)
けれどのんびり考えている暇はない。すぐに立ち上がって、ゴモラボーンを見据えた。
ふと、シャークの気配がすぐそこにあるのを感じた。ゴモラボーンもそれに気がついているようだが、隠れていたせいでシャークの姿を見ていない彼は、自分の下にまさか水属性の敵がいるなどとは思っていなかったのだろう。ゴモラボーンがシャークの姿を認識したとき、その目の前には手刀が迫っていた。
バイザー部分に攻撃を受け、思わず後退する。
「シャーク、もう一体は!?」
ゴモラボーンといた、もう一体。
「私1人で倒せる強さだった」
倒したのか、と安堵の雰囲気が漂う。ときに慢心を生むそれは今、適度に6人をリラックスさせた。
負ける気がしない、と思える。負けるはずがない、と感じる。
だから、勝てる。
再びその鞭を振るおうとするゴモラボーンにジャガーが足払いを掛け、バランスを崩し隙ができた相手の動きをライノーが封じ込める。鞭はシャークが切り落とした。すげえ と声が漏れたのも無理はないだろう。
どうにかゴモラボーンがライノーの拘束を逃れたとき、既にそのボディーパーツにはドラゴンとジャッカロープ、二人の拳がめり込んでいた。更には援助攻撃も飛んでくる。
「これで終わりだ!」
苦戦するかに思われたその戦いは、ちょっとしたことからあっという間の決着となった。
「これが、零の探していたボーン……」
そのカードを拾い上げたのは翔悟だった。シャークが倒したフロウンダーボーンは、零の目的のものではなかったらしい。その零は、何故か地面を見ている。
「どうかしました?」
タイロンが声をかけると、彼は顔を上げた。
「いや……足跡がさ、7つしかねえんだよ ここにはさっきまで俺達とあいつら合計8人のボーンファイターがいたはずなのに」
この前はアスファルトの上だったから確かめようがなかっけど、と零は言う。ここは山の中だ。おまけに雨が降ったあとらしく、地面にはくっきり、足跡が残る。数えればそれは確かに7つしかない。一人分、足りないのだ。
「なんでだ?」
首を傾げて考えるが、情報量が少なすぎてわかるはずもない。また同じようなことがあったら考えよう、と決めて、その場をあとにした。
「あ、翔悟、帰ったら勉強の続きな お前マジでやばいんだもん」
「嘘だろ……」
ゴモラモチーフのボーンをあえて‘ゴモラボーン’と書いたのは、ゴモラそのものとの混同を避けるためです。これから怪獣をもとにしたボーンを出す際は、最後に ボーン をつけて書かせていただきます。翔悟たちのボーンにはつけません。
ゼロってファンの間で頭いい派と悪い派がわかれるよね〜 あたしは頭いい派なんだけど、全体の割合ってどんな感じなんだろう。
ゼットくん、お仕事ですよ〜
Z「こんにちわ!今日はまず、前に紹介している途中だったジャッカロープボーンの説明を続きから行うでございます
足の力がウルトラ強いジャッカロープボーンは、レオ師匠直伝のキック技を主に使っています ノアからもらってすぐだったときは力加減がウルトラ難しく、思ったように戦うことをするのはできないかったそうですが、今ではうまく使えているんだそうです
続いてゴモラモーンについて話します!
ゴモラの技を使うことができる、不思議なボーン だけど、なぜそれをすることができるかはまだわかっていないんでございます 頭にある角からはゴモラ超振動波を、右腕からは鞭を出して、大回転打のような攻撃をされることができます 属性は地属性だと思われると思います
今日はここまで!また今度お会いしていましょう!」