「....ちゃん。兄ちゃん起きろって」
俺は隣に座っている弟、飛弾 傷無に起こされた。
「....着いたのか?」
「そうだって。早く降りねぇと乗り越しちまうぞ」
「わかった....」
俺は渋々といった感じで起き、荷物を持ってリニアモーターカーから降りた。
俺達二人がいるのは、戦略防衛学園アタラクシアと呼ばれる所だった。
この戦略防衛学園アタラクシアという所は、異世界から現れる魔導兵器から
メガフロート・日本の防衛を担う軍事施設でもある重要な場所だった。
では、何故そんな所に俺と傷無がいるかというと、アタラクシアの総司令である姉、
飛騨 怜悧に呼ばれたからだ。
「さて、俺は先に姉貴の所に行くがお前はどうする?」
「じゃあ俺は街を見てからにするよ」
「そうか。姉貴には俺の方から言っておこう」
「サンキュ兄ちゃん。じゃあまた後でな」
そう言って傷無は街の方に向かっていった。それを見て、俺は姉貴との
待ち合わせ場所に向かった。
〜〜〜〜
「....ここだな」
俺は姉貴との待ち合わせ場所に着いた。すると、黒髪ロングでスタイルの良い女性が
俺に近づいてきた。それに気づいて、俺は被っていたフードを取った。
「待っていたぞ、真」
「あぁ。久しぶりだな、姉貴」
近づいてきたのは俺の姉である飛騨 怜悧だった。
「....傷無はどうした?」
「街を見て回ってる。一応許可は俺がしたから怒らないでやってくれ」
「そうか」
すると、急に俺が持っていたカバンが動き出し中からオレンジ色の球体が出てきた。
『レイリ、ヒサシブリ! ヒサシブリ!』
「ハロか。元気にしていたか?」
『ハロ、ゲンキ! ゲンキ!』
その球体の名前はハロといい、俺の大事な相棒兼家族の一人だった。
「....すまないな。お前の事情を知っていながらこんな所に呼んでしまって」
姉貴はハロを撫でながら申し訳なさそうに俺に謝ってきた。
「....気にしないでくれ。この世界を守るためだ。ある程度の覚悟はできている」
「そうか....ありがとう、真」
「礼なんていい。俺達は家族だろ?」
「....そうだな。立ち話もなんだ。傷無が来るまでラボの中で話しでも....」
姉貴がそう言った時、突如警報のようなものが鳴り出した。
「....どうやら、話しは後みたいだな」
「....あぁ。すぐに行けるか?」
「当たり前だ。姉貴、荷物を頼むぞ」
俺は姉貴にカバンを渡して魔装兵器の気配が感じる方に走り出した。
そして、目視で魔導兵器の姿が確認できると俺はハロに聞いた。
「ハロ、行けるな?」
『イツデモ、イツデモ!』
「よし。....来い、ガロス」
俺が右腕を上げてそう叫ぶと、俺の身体に青と白を基調とし、右腕に巨大な
剣と銃を合わせた武器を、左腕に青いシールドを装備した装甲を身に纏った。
そして、顔は装甲で覆われ、耳元にハロの羽根のようなカバーが付いた。
『テキ、モクシデゴジュウイジョウ! ゴジュウイジョウ!』
耳元に付いたカバー部分からはハロの声が聞こえてきた。
『そうか....ハロ、アシストは任せるぞ』
『リョウカイ! リョウカイ!』
俺はハロにそう言って飛び、魔導兵器に向かって右腕の武装からレーザーを放った。
レーザーは全て魔装兵器に当たっていき、一撃で魔導兵器は爆発した。
『サンジノホウガクカラシャゲキコウゲキ! カイヒ! カイヒ!』
ハロの声を聞き、俺は射撃攻撃を回避しながら攻撃を仕掛けてきた魔導兵器に
向かって再びレーザーを放った。すると、魔装兵器は剣を構え始めた。
『テキセッキン! テキセッキン!』
俺は右腕の武装を展開させ、巨大な剣に変形させた。そして、俺は接近してきた
魔導兵器の攻撃を回避しながら剣で魔導兵器の胴体を真っ二つにした。
『センメツ! センメツ!』
ハロはそう言いながら、どんどん敵の場所を教えてきた。俺はそれを見ながら的確に
魔導兵器を破壊をしていった。そして、二分が経つと俺の周囲から魔導兵器は全て消滅した。
『センメツカンリョウ! センメツカンリョウ!』
すると、突然通信が入った。
『真、聞こえるか』
『あぁ、聞こえてる姉貴。何か用か?』
『すまないが、そこにいた魔導兵器を倒し終わったらこのポイントに向かってくれ』
そう言って、姉貴はある座標のデータを送ってきた。
『わかった。すぐに向かう』
『すぐにって....もう倒し終わったのか!?』
俺の言葉に姉貴は驚いていた。
『あれぐらい、俺とハロなら造作もない。それよりも通信を切るぞ』
『ちょ....』
そう言って、俺は無理矢理通信を切った。
『ハロ、ポイントまでの距離は』
『ヤクゴキロ! ヤクゴキロ!』
『そうか....急ぐぞ』
『リョウカイ! リョウカイ!』
俺はスピードを上げて目標ポイントに向かった。
〜〜〜〜
『マコト! ゼンポウニテキノハンノウカンチ! テキノハンノウカンチ!』
目標ポイントの近くに来ると、ハロが俺にそう言ってきた。
『数はどれくらいかわかるか?』
ハロは敵の数の確認を始めたが....
『テキノハンノウショウメツ! テキノハンノウショウメツ!』
『なに?』
ハロは突如そう言ってきた。それと同時に、前方で無数の爆発が起きた。
俺は気になってポイントに近づいていくと、そこには白色のハート・ハイブリッド・ギアを
纏った少女が宙に浮いていた。そして、その少女の周りに赤と青のハート・ハイブリッド・ギア
を纏った少女達が集まった。
『アレは、姉貴の言っていたハート・ハイブリッド・ギア・チームか....』
俺は三人を見ながらそう呟いた。すると、赤いハート・ハイブリッド・ギアを纏った少女が
俺の存在に気づいて警戒し、刀を俺に向けてきた。
『....嫌な予感が』
『ニジノホウコウトクジノホウコウカラコウソクデセッキンスルブッタイヲカンチ!』
『チッ....』
ハロの言葉通り、俺は高速で飛んできた物体をタイミング良く剣で地面に叩き落とした。
地面を見ると、赤い剣のようなものが突き刺さっていた。剣が地面に突き刺さっている事に
三人は驚いているようだった。すると、再び姉貴から通信が入った。
『真! 無事か!』
『無事だ。....急に剣が飛んでくるとは思わなかったがな』
『す、すまん。彼女達にまだお前のことを説明できていなくてだな....』
『おい....』はぁ
俺は姉貴のたまに抜けているところにため息が出た。
『本当にすまない....説教なら後でいくらでも聞くから、先程の場所にまで戻ってきてくれ』
『....はぁ、了解した。撤退するぞハロ』
『リョウカイ! リョウカイ!』
そう言って、俺はこの場所から撤退した。
その時、俺はある事を考えていた。
『(あの赤いハート・ハイブリッド・ギア....何処かで見たような....)』