転生者はテリウス大陸へと:蒼炎の軌跡外伝!!! ライバルはアイク!?   作:幸福野郎

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狂王的な対抗策

「おのれアイクぅううううう」

「はは」

「いま、笑ったか!?」

「いや別に」

 

 腹を押さえながら顔を歪める主人公は、アイクを勝手にライバル認定して、いつか必ず打倒してやると意気込む。

 ただ、自身がアイクを操作していた時の爽快感が、絶望感に変わることに気づいてはいない。

 敵に回った時のアイクの恐怖を。

 

「はぁ、とりあえず打倒アイクのプランを練るか……」

「へえ、頑張りな」

「応援ありがとー!!」

「……」

 

 大したポジティブさだと思うマスターは、わりと大物なのかもしれないと主人公の認識を改めた。

 ただの馬鹿かもしれないが。

 

「あいつの弱点は……弱点……」

「……」

「なあ、マスター」

「?」

「アイクの弱点ってなに?」

「知らんがな」

 

 改めて考えてみるとアイクは心技体が揃った超人ではないだろうか。

 最弱ステータスではとても太刀打ちできないかもしれないと、主人公は身を震わせた。

 これではミストやワユを彼女にすることが出来ない。

 などと、ずれた想いを抱いている。

 

「くそ!! こうなったらアレしかない!!」

「?」

「俺がアイクを倒せないのなら、倒せる奴を連れてくればいいんだ!!」

「!?」

 

 いきなり何を言い出すんだとマスターは思ったが、流石にただのジョークだろうとも思う。

 適当に聞き流すことにした。

 無駄にこんな危険人物に関わりたくはない。

 

「アイクを倒せる……やっぱアシュナードかなぁ」

「……」

「でも既に死んでいるし……!」

「……」

「そうだ、あの手があったか!!」

 

 ぱちんと指を鳴らして、思いついたことに歓喜する主人公。

 顔をにやにやさせていて、今にもなにかをやらかしそうな犯罪者感がありまくる。

 マスターは止めるべきなのか苦悩した。

 

「やれる……やれるぞ!!」

 

 そう叫びながら店を去った主人公に安堵するマスター。

 もう来ないでほしいと切実に思った。

 

「――アシュナードを復活させる」

 

 薄暗い洞窟内で怪しげな陣を地面に描いているフードを被った主人公は、ぶつぶつと呪いの言葉を呟いている。

 これから彼が行うのは圧倒的な強キャラオーラを放つ敵、声も滅茶苦茶強そうなアシュナードを従えることである。

 

「でゅふふ。そしてアイクを倒す!!」

 

 復活の陣から光が発せられて、バチバチと電撃のような紫のエネルギーが迸る。

 数秒間のエネルギー放出のあと、陣の中央に光でできた人型のようなものが立っていた。

 その人型の形が徐々にはっきりとしてきて……。

 

「おおお!! 成功だ!!」

 

 そして出現したのは、狂王アシュナードにそっくりな人物。

 何故か服や武器まで再現してあり、その威圧感はすさまじいものであった。

 アシュナードを部下にしてアイクの打倒を目指す!

 その第一歩!!

 

「さあ、アシュナードよ!! 俺に従えぇ!!!」

 

「――なんだ? おまえは」

「あ、はい。調子に乗りました。すいません。あのですね、力を貸してほしいなーなんて」

 

 あまりの威圧感にびびった。

 実際にアシュナードが目の前に立つと、怖すぎて足が震える。

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