超次元ゲイムネプテューヌmk2 ~黒球に転生した者~ 作:legends
それでは続きです。どうぞ。
エンシェントドラゴンを撃破し、宝玉を手に入れたシャドー達はダンジョンを出ようとしたが、
何者かの割り込みによってそれが出来なくなった。大方予想はついているが……。
「げ。また出てきた。しつこいわね、下っ端のくせに」
そう、アイエフの言うとおり、下っ端だった。
「何回負けても出てくるなんて、下っ端さんは大変なんですね……」
「やっぱりどの業界でも、下っ端は労働条件きついんでしょうか……」
同情や憐れみが返ってくる。相変わらず酷い扱いである。
ちなみにシャドーは、下っ端が色々言われた事に対して「下っ端大変www ブッフォwwwww」と吹き出していた。
「だーっ! 黙れ! 同情すんじゃネェ!」
「んな事よりも今回は何しに来たんだ? 俺らも暇じゃないんでな。つまんねえ事ならお前無視して帰るんだが?」
シャドーは面倒臭さを含めてそう言った。
「……まあいいさ。そのふざけた口も今日で最後にしてやろうと思ってな! 出なっ! 秘密兵器!」
そう言うと下っ端の後ろから“M-3カスタム”と呼ばれる機械型のモンスターが五体出てきた。
外見は、見た感じ鉄の輪を被っていて赤い機械の目玉、後ろの方に先端が尖っている三対の翼のようだった。
「さすがに一人じゃ勝てないって分かったみたいね。こんなの連れてくるなんて」
「時間が勿体ないです。女神化して、一気に倒します!」
「そうだな。俺はハンマーカービィになるか。奴らを粉砕☆するために」
シャドー達は戦う態勢をとるが、下っ端はそれを読んでいたかのようにニヤケ顔をする。
「バーカ。そう何度も同じ手を食らうかよ!」
下っ端がそう言うとM-3カスタムから異様な光を放ってきた。まさかこんな事をするとは思わなかったため、急な事でネプギアとシャドーはそれを浴びてしまう。
「きゃっ!? 何これ……え?」
「何だよ、見かけ倒しかよ……っておろ?」
シャドーとネプギアは何故かと困惑していた。
「ギアちゃん、シャドーさん、どうしたですか?」
「女神化、出来ない……どうして?」
「俺も同じだ……コピー能力が使えない……?」
「言ったろぉ、秘密兵器だってよ。こいつぁ女神とテメェの変身を封じるモンスターなんだよ! さぁ、ガキんちょの姿とただの黒チビでせいぜい足掻いてみな!」
下っ端は勝ち誇ったようにそう言う。
「まずいわね……コンパ、私達が前に出るわよ!」
「はいですっ!」
ネプギアとシャドーを守るようにアイエフとコンパが先頭に立つ。そこへ。
「チッ、俺が変身出来なければ―――」
シャドーが「倒せると思っていたのか?」と言おうとしたその時。
「待て――い!」
突然どこからともなく声が響いた。
「あぁ? 誰だ? いいトコでジャマすんじゃネェよ!」
下っ端はイラつきを含めた表情をし、ネプギア達は何事かと周辺を見回す。
「悪に栄えた例えなし。この世の悪を滅すため、犯罪組織マジェコンヌ、蹴って蹴って蹴り飛ばす……! 女神様の窮地に、颯爽とヒーロー登場! ゲイムギョウ界の正義の味方、日本一が来たからには、もう安心よ!」
彼らより少し髙い位置に、赤いマフラーをした少し長めの青髪にゴーグルを着けている仮面ライダーのスーツを身に着けている少女が現れ、つるぺt―――胸を張ってライダーの変身ポーズを取るようにして宣言する。
『…………』
日本一以外全員が唖然とする。全員がこの人、誰? と思っただろう。
「何だ? あの頭の沸いたガキは……」
(下っ端と考えが同じで癪だが……俺も同じだ)
シャドーも下っ端も同じように思ったらしい。
「女神様、助太刀致します!」
そんな下っ端の言った事を無視し、ネプギア達の前に着地し、戦闘態勢を取る。
「え? あ、あの……あなたは……?」
ネプギアは少しまだ混乱していた。
「話は後! あいつを倒してからです!」
日本一が言うとM-3カスタムはシャドー達に向けて突っ込んでくる。それを見てシャドー以外は先頭態勢を取る。
「くっ、五体はきついわね……」
アイエフは苦い表情でそう言うが……。
「いや、今から四体に変わる」
「「「「え?」」」」
何故そうなるのかという目で下っ端を除いた面々がシャドーを見る。
するとシャドーは助走をつけて―――。
『キュオオオオオォォォォ!』
なんと、M-3カスタムの集団に向けて吸い込みを始める。
「「な!?」」
下っ端と日本一は彼のあまりの行動に驚く。だがお構いなしに吸い込みは続く。
吸い込まれる影響で、結構な重量があるはずのM-3カスタムはズルズルとシャドーの方へと引き寄せられていく。
吸い込まれまいと耐えていたが、後に耐え切れなくなった一体が吸い込まれ、質量保存の法則を無視したかのように大口で飲み込まれる。
「なっ……! あのM-3カスタムを吸い込みやがっただと!?」
「あの子ってあんな事が出来るの!?」
「そういえば、シャドーって吸い込んでもコピー能力使えるんだっけ……」
一部始終を見ていた下っ端と日本一は驚くしかなかった。
ただ、ネプギア達、及びアイエフはそういえばそうもできると、どこか納得した様子だったが。
そして、咥えた影響ででっぷりと太ったシャドーは口に含んだM-3カスタムを飲み込むと、光り始める。
光が止むとそこには頭上に鉄の輪、シャドーの額? に当たる部分に赤い目のような水晶、彼の後ろには翼の如く三対の突起物が浮かんでいた。
コピー能力の『ジェット』に近しい外見。見て分かる通り、M-3カスタムをコピーしたのだ。
「……スカじゃなかったか。とりあえず言うなれば、M-3カービィってとこだろ」
シャドーは独り言を言う。その様子を呆然と見ていた下っ端はハッとして我に返る。
「チッ、M-3カスタムをコピーしたからって何が出来るってんだ! お前ら! やっちまえ!」
下っ端が合図すると一斉に他のM-3カスタムが来襲する。
「危ない! カービィさん!」
ネプギアが声を上げるも避けようとせず、自身の後方にある六本の突起物が前方を向き、先端から細いビームを射出する。
さらにそのビームで薙ぎ払うように体を動かす。そうするとビームを食らったM-3カスタムの集団は、次々と小さい爆発を起こし、動きを止める。
「な……」
下っ端は訳が分からない様子である。だが、それはネプギア達も同じだった。
シャドーはそんな様子を気にも留めず、近くにいた一体のM-3に狙いを定める。
「ふんっ!」
シャドーはタックルを仕掛ける。モンスターをコピーしたためか、攻撃力も向上しており、モロに喰らったM-3カスタムは空中に吹っ飛ばされた。
それをシャドーは見逃さず突起物を六本のミサイルのようにして飛ばし、全て直撃させた。
――――――ドゴオォォォォン
という爆音を立てて爆発した。
煙が舞っている途中、煙の中から細かいパーツらしき物が色々降ってきた。どうやら今のでバラバラになったらしい。
ちなみに、発射した翼は時間が経ってシャドーの元に復元した。
「う、ウソだろ!? アイツ、M-3カスタムを一人で倒しただと!?」
その様子を見ていた彼女達は驚いていたが、日本一の驚きは「す、凄いよ……! あの子こそ、正義の味方じゃない!?」といったような賞賛によるものだった。
アイエフとコンパはこの子、頭弱いのか? と思ってしまった。
「おっと、よく考えれば四体じゃなくて三体だったな(笑)」
と、ふざけたようにシャドーは笑うが、あんな風にモンスターを倒す事は普通、できやしない。
それをやってのけたのである。―――まさに規格外の塊。
「さて、下っ端。今の俺ならあいつらを簡単にやっつけれるし、おまけにコピー能力も全部使えるようになった。それでもやるか?」
「く、クソッ! 覚えてやがれー!」
シャドーに脅され気味に言われた下っ端は一目散に逃げて行った。
尚、シャドーがコピー能力を使用できるようになったと言ったのは本当で、先程倒した個体が女神化やコピー能力を使えなくしたものらしい。
それが倒された影響か、再び使用できるようになった。それはネプギアも同様だろう。
「ふう……さて、後は……ん?」
シャドーはこっちに近づいてくる足音が聞こえ、その方向を見る。見るとネプギア達だった。
「はあ、まさかあんた、モンスターをコピーするなんてね…」
「おいおい、形勢逆転させたのにその言い方はないでしょ……」
アイエフに呆れられるようにそう言われ、ムッとしたシャドーが反論する。
そんな言い合っている最中で。
「凄いよっ!」
興奮気味に日本一に言われ、シャドーの小さい手をブンブンと振り回す。
「あんな風に変身してカッコよくモンスターを倒すなんて! 君は伝説のヒーローかもしれない! ねえ、私と一緒に悪を滅ぼすヒーローになってよ!」
(……何で俺、いや、カービィが伝説のヒーローだって知ってるんだ?)なんて、見当違いな事を思う。
「ん~今の俺の外見上だと、ダークヒーローってところかな?」
「えー、何でそんな事言うのさ?」
日本一はシャドーの言葉が気に入らないらしく不満そうな顔をする。
―――失礼な。ダークヒーローってのは時にはヒーローらしい事もするんだぞ。とシャドーは思ったが面倒臭くなりそうだから敢えて言わなかった。
「それよりも……」
シャドーが後ろを向き、負傷しているM-3カスタムに目を向ける。
「奴らはダメージがあるとはいえ倒し切れていないんだ。だからさっさと倒そうぜ?」
シャドーの言葉を皮切りに、皆が完全にモンスターを倒す事にした。
ちょっと微妙な区切り方でしたね。
まあ久しぶりという事なので許してください。