超次元ゲイムネプテューヌmk2 ~黒球に転生した者~ 作:legends
「おじさーん、モンスター倒してきたよ」
目的のモンスターを倒してきたシャドー達は青年の元へ戻ってきた。
「お、おじさん? 私はまだ二十代で……」
「いいから早く! 情報情報!」
青年がまだおじさんじゃないと突っ込もうとするが、日本一の急かす発言によって遮られてしまった。
「あ、ああ……こほん。私が血晶を見たのはセプテントリゾートと言う場所だ。恐らくそこに棲むテコンキャットが落とした物だと思う」
「セプテントリゾートですね。ありがとうございます!」
「じゃ、早速行くか」
そうしてシャドー達は目的の場所に向かうのだった。
―――☆―――
俺達は“セプテントリゾート”に着いた。前に行った“リビートリゾート”という場所に似ている。
さらにここは後者の近くにあり、雰囲気も同じ様である。棲みつくモンスターは違うが……。
モンスターはというと二本足で立っている青いチューリップに、頭に触角を生やしたような浮いているモンスター、骨だけの魚がいた。
どれも対して強くなく、手当たり次第モンスターを倒しながら進んで行くと、数体のモヒカン頭のリスがいた。
「いた。きっとあれが聞いてたモンスターよ」
「あれを倒せばゲイムキャラの情報がもらえる……よし!」
ネプギアが意気込んだその時。
「見つけたわ! さあ、とっとと血晶を落としなさい!」
「え?」
「ん? わああ!? ね、ネプギア!?」
以前、辛辣な言葉を浴びせ去った後、まさかと現れるとは思わなかったが、後ろから聞いたことがある声……ユニが現れた。
「ユニちゃん! ユニちゃんも血晶を探しに?」
驚いていたユニとは裏腹にネプギアは再会に喜んでいた。実際、俺も嬉しい。あんな別れ方したからな……。
「そ、そうだけど、なんでアンタが……! あ、えと。そうじゃなくて、この間は……いやいや、いきなり謝るのも……大体、いきなり出てくるから心の準備が……」
ユニは戸惑っていた。恐らくあの時の事だろう。
こんな形で再会するとは思わなかったのからか、ユニはキョドっているのかな。
「良かった、ずっと気になってたの。あんな別れ方しちゃったから……。ユニちゃんもケイさんに頼まれたんだよね? だったら私達と一緒にモンスターを倒して……」
「か、勝手に話進めないでよ! アタシ、アンタに言うことがあって……。あの、その、えとね? い、一度しか言わないからよく聞いて……」
「ユニちゃんと一緒なら心強いよ! 血晶、落とすといいね!」
ネプギアはさっきからユニが何か言おうとしてるにもかかわらず、話を進めて聞いていないっぽい……。
「だから勝手に話を進めるなって! ううう……」
まさしくユニの言う通りである。するとユニは―――。
「だーっ! もういい! あああ、アンタには血晶は渡さないわ!」
あ、遂にユニがキレちゃった。
「え……? なんでそんな意地悪言うの? まだ私の事、怒ってるの?」
ネプギアが悲しみの声を上げる……が、はっきり言ってユニを怒らせたのはほぼお前が原因だぞ~ネプギア……素直にユニの言葉を聞いてたらこんな事には……。
「うるさいうるさい! 渡さないったら渡さないの! そう決めたの!」
ただし決めたのは今である。
「そ、そんなの酷いよ……だったら私も、ユニちゃんにはあげないもん!」
「な、何よ。怒ったの? ふ、ふん。いい度胸じゃない。実力行使でもしてみる?」
……さらに悪化した。まさに喧嘩勃発しそうな一触即発の空気。
「全く、敵を前にして何やってんのよ」
「何か、あれじゃ仲裁は効かなそうだな……」
何とか仲介を考えていた俺とアイエフは呆れ。
「すみませーん、もう少し待ってもらえるですか?」
「ぐぁ……」
コンパがモンスターに待っててもらうように言う。ホントに待っててくれたらしい……こいつ、IQの高い奴だ。
それにしてもこれ、いつまで続くんだろうか……。
―――☆―――
その一方で。
「んだぁ? 仲間割れしてんのかよ、アイツ等……へへっ、ひょっとしてまたとねぇチャンスか?」
バーチャフォレスト、及びリビートリゾート等で、何度も敗北したにもかかわらず未だに懲りてない下っ端である。
「今なら女神候補生をまとめてブッ潰せるぜ。どこかに手頃なモンスターは……おっいるじゃネェか」
自力でなんとかしようと思わず、下っ端はモンスター“テコンキャット”を見て何かを企んでいた。
―――☆―――
「なあ、まだあれ終わんないのか?」
シャドーは痺れを切らし、口に出した。
「好きにやらせときましょ。いつまでも引っ張られても困るし」
「すみませんねー。今、お茶でも入れるですから」
(モンスターにお茶入れるって……)
シャドーは心の中で少し呆れた。だが次の瞬間―――。
「ぐぁ!? ぐ……グアアアアアアッ!!」
何故か待っていたモンスターが突然汚染化したかのように体が黒く変色し、暴れ始めた。
「ひゃあ!? きゅ、急にどうしたです? お茶が熱かったですか?」
「そんな訳ないでしょ! ネプギア、ケンカ中止! こいつを何とかするわよ!」
ユニと言い争っていたネプギアに、アイエフが呼び止める。
「えっ? わああ!? 物凄く暴れてる! い、今行きます!」
それに気づき、ネプギアはシャドー達のところに向かった。
「あ、こら! ちょっと、待ちなさいよ!」
ユニも仕方なくといった感じにだが、加勢する。
「……こうなったらやるしかないか! コピー能力―――『スマブラ』!」
シャドーは普段の姿と変わらないコピー能力を使い、それと同時に全員が攻撃を仕掛ける。
三体いるうち一体のテコンキャットがシャドーに爪で攻撃しようとするも、その場緊急回避で紙一重に避ける。その隙を狙い、テコンキャットを掴み持ち上げる。
「いづな落とし!」
その後、勢いよく高く飛び上がり、テコンキャットを地面に叩き付ける事によって、土煙と衝撃が舞う。
この衝撃でお互い宙に浮かぶが、シャドーは着地した後にモンスターに向かって走り、地面に落ちたと同時にスライディング攻撃を仕掛け、モンスターが怯む。
「ファイナルカッター!!」
そして、切れ味鋭いカッターで打ち上げ、斬りおろし、そして斬撃波を飛ばす。この三コンボを全て喰らい、モンスターは消滅した。
「ふうっ……。ネプギア達は……手伝うまでもないか」
見るとネプギア達はモンスターを的確に攻撃しダメージを与えていた。
それを見ていたシャドーはコピー能力を解除し、見守る事とした。
―――☆―――
「フォーミュラーエッジ!」
「喰らいなさい!」
ネプギアとユニは一体のテコンキャットに攻撃した。ネプギアが接近して連続の切り付け、ユニが大型の銃で銃弾を連射する。
女神候補生二人の良いコンビネーションにモンスターは手も足も出なく、ネプギアの斬撃とユニの銃撃を全てもらったモンスターは消滅した。
こうしてネプギア達も難なくテコンキャットを撃破したのだった。
(ネプギア……やっぱり強い。でも、もっと強くならないといけないの! そのためにも、ネプギアと……)
そこへ、戦闘は終わったが、この国を守る事を、そして少しでも自分の姉に近づくためにも……とユニは、ある決意を胸に秘めていた。
―――☆―――
「えいです!」
「これで終わりよ! ソウルズコンビネーション!」
「暗黒剣Xの字斬り!」
コンパが注射器で魔力弾を発射して攻撃し、アイエフと日本一は連続で切り付ける。
残った一体のテコンキャットは大ダメージを喰らい、耐え切れずに消滅。
全てのモンスターを撃破したのだった。
「チッ、やっぱ急ごしらえじゃ上手くいかネェか……仕方ネェ、今日の所は見逃してやるぜ!」
下っ端は遠くで負け惜しみ気味に言い立ち去っていった。
―――☆―――
テコンキャットを倒し、血晶を手に入れた。
テレレッテレッテレーレレーレレーレレー、テン☆
……何か頭の中にカービィ勝利BGMが響いた。気のせいだろうか。
「何とかなったな……」
俺ははーっと息を吐く。
「さて、無事に血晶は手に入った訳だけど……少しは頭冷えた? アンタ達」
「はい……すみませんでした……」
「…………」
二人はさっきの喧嘩を反省した。
「もう大丈夫みたいですね。それじゃ、早くケイさんの所に……」
コンパがそう言った後、皆も続き行こうとしたが、ユニが突然女神化した。
「ユニちゃん……?」
ネプギアも怪訝そうな表情で問う。
「アタシと戦って、ネプギア。アタシが勝ったら、血晶は置いて行ってもらうわ。」
「なっ……」
「まだそんな事を……」
「アンタと、一対一で戦いたいの。ネプギア……」
急にユニの戦いの約束にネプギアは……。
「……分かった、いいよ」
その事に承諾した。
「ギアちゃんまで、何言ってるです?」
「いーじゃん、一対一の真剣勝負! 燃える展開だよー!」
ユニは二人が言った言葉を無視し、シャドーに目を向けた。
「……アンタもいいわよね、カービィ?」
「異論なし。白黒つけたいんだろ? 戦ってきなよ、ユニ」
彼も女神候補生同士の戦いを承諾する。シャドーはユニの真意に何となくだが気づいていたのか、ユニにそう告げた。
「……ありがとう。ネプギア、本気で来なさいよ。手加減なんてしたら、本気で怒るからね!」
「言われなくても本気だよ。私はもう、絶対負けられないんだから!」
女神同士の戦いが、今、始まろうとしていた。
ユニとシャドー、戦わせるべきか……?