超次元ゲイムネプテューヌmk2 ~黒球に転生した者~ 作:legends
道中、出会ったがすとからゲイムキャラを直すために必要な素材であるレアメタルとデータニウムを探しに、ルウィー国際展示場に俺達は来ていた。
「あいつか?」
俺があいつと言ったのは近くにいた、巨大な貝殻に牙が生えていて、両手があるメタルシェルというモンスターの事だった。
「さあね。倒してみれば分かるでしょ!」
アイエフがそう言った後、戦闘を開始した。
俺は海に潜って貝を採る漁師の如く、スピアカービィとなっていた。最初戦った時は貝殻部分が硬く、槍の攻撃が弾かれていた。
俺もモンスターに向かって槍投げを繰り返していたが、全て弾かれていた。そんな中俺が奴の口が効果があるのかと疑問に思って、口が開いた頃を見計らって攻撃した。
すると攻撃の手ごたえがあり、ネプギア達にも口なら攻撃が通る事を伝え、そこを重点的に攻撃して何度も攻撃していくうちに倒していた。
そしてモンスターがいた場所に、モンスターの色と似た感じのメダルが落ちていた。
キラーマシン戦直後という事もあって(まともに戦ったのは俺だが)、実際のところ強敵とまではいかなかった。
「これがレアメタルか……次はデータニウムだったな」
「早く行きましょう。がすとさんを待たせているかもしれませんし」
「ああ」
こうして、次の目的地である世界中の迷宮へ行くのだった。
──☆──
目的地に到着し、ある程度探索していると……それらしき怪しいモンスターがいた。その外見が脳を鍛えるトレーニングのゲームに出てくる、一頭身のおっさんのグラフィックにくりそっつだったのだ。
この場所の近くにもこれに近いようなモンスターがいたのだが、目の前のモンスターはそれよりも大きい。しかも近くで見ると星形のメガネっていうね……。
まあ、本物の人じゃあるまいし、何はともあれそいつに攻撃を仕掛ける。頭は良さそうだがそこまで大した強さを持っている訳でもなかった。コピー能力『パラソル』で攻撃し続け、とどめに大道芸投げを繰り出して、そのモンスターは消滅した。
その後、データニウムらしきものを落としたため、それを拾ってみるとネプギア達はがすとのところに行くってなったから、これをデータニウムと断定。
俺達はがすとが待っているところに戻る事にした。
──☆──
「がすとさん! 材料持ってきましたよ」
「おつかれさまですの。ちょっと見せてもらうですの。……ふん……ふんふん……うん、これならばっちりですの!」
がすとの元に戻ると、労いの言葉をかけられる。そうして二つの素材を手渡し、OKだと言う。
素材が違ってたりすると使いっ走りの如く戻らなきゃなんないから、ちゃんと要求していたもので助かった。
「よかった。それじゃ早速お願いします!」
「ちょっとまつですの。調合するには、ここじゃてぜまですの……どこかにひろいばしょはないですの?」
「広い場所ですか? ええと……教会とかって、お借りできるんでしょうか?」
「大丈夫じゃない? ゲイムキャラが復活するなら、教祖もいた方がいいでしょうし」
そうなのか。場所を移すため、俺達は教会に移動した。
「ふんふんふふーん……ぐるこーん、ぐるこーん……」
教会に場所を移したらすぐに、がすとが用意していた素材と用具で鼻歌をしながら錬金していた。
傍から見ると色々な音を立てているが、何をしているのか分からない。こんなんで直るのかと疑問に思っていた。しかも変な呪文のような鼻歌だな……何だよぐるこーんって。グルコースじゃあるまいし。
それはいいとして、今の教会には俺達の他に、ミナ、ロム、ラムも見に来ていた。
「錬金術でディスクを修復、ですか……そんな方法、思いつきもしませんでした」
「がすとさんが偶然通りかかって、声をかけてくれたんです」
「もっとも、まだ上手くいくかは分からないけどね」
それはまあ確かに。本人の口から百%できるとは聞いてないしな。
「すごいすごい。本物の錬金術だわ! この間、本で読んだんだよね、ロムちゃん!」
「(こくこく……わくわく)」
ラムとロムもそれに見入ってはしゃいでいる。
「さいごに、このディスクのかけらをいれれば……完成ですの!」
どうやら仕上げの様で、持ってきた壺で色々な素材を混ぜていたがすとがゲイムキャラの割れた破片を入れる。すると突然輝きだし、頃合いを見てがすとが壺を壊す。
壺を壊してもいいのかと疑問に思ったが、輝いていた中身の光が収まるとそこには粉々にされたゲイムキャラであろう白いディスクが浮いていた。
『う……ここは……? 私は……?』
「わ……すごい! 本当に復活したよ!」
まさか綺麗なまま復活すると思わなんだが、本当に平然とやってのけたんだ。そこに痺れるゥ! 憧れるゥ!
「ああ、本当にこんな事が……私が分かりますか?」
『ルウィーの教祖……これは、どういうことですか? 私はあの時、確かに消滅したはず……』
壊されたはずなんだが、それでゲイムキャラという人格の概念が消えたりするものなのか。
「がすとさんが錬金術で直してくれたんです」
「このくらい、おやすいごようですの」
がすとが胸を張り、エッヘンとしたポーズを取る。
『そうですか……ありがとうございます。しかし、復活したとはいえ、私が一度消滅したという事は……』
「はい。キラーマシンの復活は解けてしまいました。急ぎ再度の封印を施さねばなりません。あなたを物のように扱って、心苦しくはありますが……」
『一刻を争う事態です。そのような気遣いは無用ですよ』
罪悪感があるミナにゲイムキャラは優しく語り掛ける。
『……ネプテューヌの妹、あなたに頼みがあります』
「はい、なんですか?」
『私には敵と戦い、倒す力はありません。一人では封印の場所まで辿り着く事もできないでしょう。図々しい願いとは承知ですが、同行してはもらえませんか?』
「全然構いませんよ。そのくらいそのくらいお安いご用です!」
ネプギアがゲイムキャラを連れていくことに承諾した後、がすとが何かを提案したかのように―――。
「がすともいっしょにいくですの!」
―――と言ってきた。
「一緒にって……がすと、これから行くのは、危ねえところなんだぜ?」
「分かってるですの。がすとはこれでも、せかいじゅうをたびしてるんですの。うでにはじしんがあるんですの!」
俺の問いに自信満々の顔でそう言った。疑って悪かったな。
「それに、ふっかつしたとはいえ、ゲイムキャラさんの力はまだ不完全ですの。調合した錬金術士として、きちんとみとどけるぎむがありますの!」
がすとがそう言う。復活させたのは自分だからその責任感みたいなものを背負っている感じなのかな。
「まー、いいんじゃない。人手が多いに越したことないし。それに大金を請求されるとか思ってたけど、そんな事なかったみたいだし」
アイエフ……一言多くない?
「む、ひどいことをいわれたですの。たしかにお金はだいすきですけど、ようきゅうする時と場合はわきまえてるんですの!」
「まあまあ、それくらいにしとけ。とにかく、がすとが仲間になってくれるって言うなら俺は賛成だぜ。な?」
「はい。よろしくお願いしますね、がすとさん」
「こちらこそよろしくですの!」
こうして、俺達のパーティにがすとが加入した。
「(うずうず……)」
「む……」
そこへ、ロムとラムが何か言いたそうな視線を向けてきている。
「あ、もしよかったら。ロムちゃんとラムちゃんも来てくれないかな。私達だけじゃ、ちょっと心細いし……」
「うん! わたしも……「ダ、ダメ! わたし達は行かないわよ!」……え?」
ネプギアの同行の願いにロムが自分も行くと言おうとした時に、ラムが止めに入る。
「あ、う、えーっと……わたし達はルウィーの女神候補生なんだもん! だから、街を守るためにここにいなくちゃいけないの! ね?」
「……でも」
「そっか……それなら仕方ないよね」
ロムが何かを言おうとしたが、ラムの止めに入る姿勢を見たネプギアはそう言う。
「そういう事だから! ほら、向こうで二人で遊んでよ。ロムちゃん」
「あ……待って……」
ラムが走り去った後、複雑そうな顔をしてロムもついていく形で去って行った。
「はあ……やっぱりまだまだ子供ですね……本当に申し訳ありません。この国の問題なのに、他国のあなた方だけを行かせるなんて……」
「いや、気にする事ないさ。女神候補生としての役割も持ってるのも分かったし、それに二人はまだ子供だから危ない目に遭わせる訳にもいかないしな」
「カービィさんの言う通りです。それじゃ、行ってきます!」
こうして俺達はキラーマシンを封じるべく、世界中の迷宮に行くのだった。
がすとがシャドーの事について言わなかったのは、そういう仕様の人だと思ったから。
次回、再びシャドー無双。