超次元ゲイムネプテューヌmk2 ~黒球に転生した者~ 作:legends
「……やり過ぎた?」
シャドーは周りを見て言う。その場でマイクで思いっきり
そしてその数分後……。
「いたた……な、何があったの……?」
「頭がクラクラする……」
ロムとラムを除いた全員が頭を押さえながらよろよろと起き上がる。アイエフと日本一は目眩でフラフラしながらも周りを見渡しながら言い放つ。
ちなみに全員、シャドーが叫んだ事は、衝撃が大きかったためか数分前の出来事の記憶がすっ飛んでしまったらしい。
「……なーんか、さっきアンタがまた何かやらかしたかのような事があったようななかったような感じがするのだけど……?」
「(ギク……)いやいや、そーんなコトあーりませんよ?」
アイエフがどこか意味深なことを言ってシャドーをジト目で睨み付け、確信を突かれそうになったシャドーは内心で焦る。
その後、何とか誤魔化したシャドーは立ち直ったネプギア達に、未だに倒れているロムとラムにシェアクリスタルを使わせる。
シェアクリスタルは二人を包むように光り輝いた。
「うう……あ……カービィお兄ちゃん、ネプギアちゃん……?」
「いたた……」
シェアクリスタルの光が止んだ途端、二人が無事とは言わないまでも、目を覚まし、元に戻ったことにシャドー達は安堵した。
「うわ……や、やべえ。逃げても絶対怒られる……でも逃げネェと、こいつらに……」
ボロボロの下っ端は動揺を抑えきれずに焦り始める。
しかしシャドーの叫び声を聞き、吹き飛ばされて少なくないダメージを負ったため、まともに戦える状況ではない。
「何ぶつぶつ言ってるの? 今日こそ覚悟してもらうよ!」
シャドー達は下っ端に目をつけ、やっつけようとするが……。
「うろたえるな、見苦しい!」
と、どこからか声が聞こえた。発せられた声の方向を見てみると、巨大な体をしている者が舌を出しながら座っていた。
ちなみにシャドーはその者を見て、すっげえキモイデザインだな! と思ってたりしていた。
「ああっ! トリック・ザ・ハード様!」
「また何か出てきたわね。でも、あれは……」
「はい、似てます……ギョウカイ墓場で戦った人と……」
ギョウカイ墓場で戦った人と似ている。その存在は分からないが、恐らくは犯罪組織の者だと彼は仮定した。
「あ、あの! ここ、これはですね。失敗したわけではなくて、その、つまり……」
「言い訳は後で聞く。それよりも今はやるべき事がある!」
「そ、そうですね。さっさとアイツ等をやっつけてくれるんですよね?」
「おい、貴様等! 幼女に手を上げるとは見下げ果てた奴らだな!」
下っ端の言葉を無視し、興奮気味でトリック・ザ・ハードと呼ばれた者は彼らに視線を向ける。
(……って、幼女?)
「それにそこの貴様!」
シャドーが疑問を浮かべるが、考える暇もなく目の前の者は彼に向けて指差してくる。
「幼女に子守唄を聞かせて寝かせた挙句、先程から聞いた限り、お兄ちゃんだと!? 羨まけしからん!」
「…………はあ?」
―――何言ってんだこいつ? 意味☆不明。
だが今までの言動から、ある一つの嗜好である事を思いつく。
「……お前、さてはロリコンだな……?」
「ほう……よく分かったな。その通り! 吾輩は小さい女の子にしか興味ないのだ! 年齢二桁以上はBBAだからな!」
(うわあ……出たよ。こういう奴、ホントにキモいんだよな。とにかく合わないっていうか……)
シャドーはドン引きしていた。
「……小さい女の子が興味あるのが分かった。だが、それじゃあ女の子の成長を全面的に否定してるんじゃねえのか? この変態が……」
「フフン、貴様は何も分かってはいないな。吾輩は幼女こそが全て! 想像してみるがいい。幼女の手足……小っちゃい背丈……幼い顔つき……アクククク! 想像するだけで涎が出てしまう! あと、吾輩は変態ではなく、紳士だ!」
「…………」
―――うん、ストレートにキモい。こいつ、相当な異常者だ。ていうか、それを変態紳士って言うんじゃないか?
「ううう……」
「痛いよ……ラムちゃん……」
二人はまだ痛みが残っているのか苦しそうな顔をしていた。シャドーは本当に申し訳ないと罪悪感が湧いてくる。
「ああ、かわいそうに……今、治してあげるからね。れーろれろれろれろ……」
「んなっ!!??」
トリック・ザ・ハードは自分の舌に睡液をつけて、傷ついているロムとラムに涎まみれになっている舌を這わせた。
「へ……きゃ、きゃあああああっ!」
「き、気持ち悪い……やめて……!」
「な、何やってんのよアンタ!」
「そ、そうっスよ! 何やってるんスか!」
思わぬ行動にロムとラムが頬を赤らめ、アイエフが非難の声を上げる。何故か下っ端も物申していた。
「幼女の傷を癒しているに決まってるじゃないか! れろれろ……」
……これはひどい。目の前の者の舌のせいでロムとラムの服が睡液まみれになっている上、二人共明らかに嫌そうな顔をしている。
「やだ、やめて……やめなさいってばー!」
「う……ふぇ……ダメ。もうやだ……」
「やめるですの! それ以上いやらしいことしたら、しょうちしないですの!」
「ぬっ!? そこにも幼女が! これはいかん。流石に三人の幼女を同時に相手にするのは……れろれろ」
終いにはがすとまでもが標的にされた。彼はこれ以上見ていられなくなった。
「……コピー能力『ハンマー』」
シャドーは木槌? を持ち、夢中になっているトリック・ザ・ハードに向けて思いっきり横に振るった。
「れろれろれ―――おごぉ!!」
槌がクリーンヒットし、不意打ちの攻撃に思わず怯んで頭が仰け反ったため、舌がロムとラムから離れる。何とか功を制したようだった。
「二人とも大丈夫か?」
「な、何とか……でも、体中がべとべとよ……てゆーか、あんなことされてもう痛いとか言ってられないわよ!」
「気持ち悪かった……ちょっと怒った。かも……」
二人も相当ご立腹のようだった。
「おのれぇ貴様、よくも幼女との時間を……って、ぬ? 姿が変わっただと?」
トリック・ザ・ハードは彼のハンマー叩きの攻撃を喰らったにも関わらず、ピンピンしていた。
だが、立ち直りと同時に、シャドーの姿を見て呆然とする。
(フフフ、そうですよね。この世界で変身できるのって、女神だけだからね。俺が変身したことに驚いているんだろ)
「むぅ……確かにあやつの言った通りだ……姿形と一致している……やはり奴がそうなのか……?」
何やらトリック・ザ・ハードはぶつぶつと独り言をしている。
「アクククク! そうか貴様がそうらしい! 見たところ人間ではないからな。しかも幼女より小さい。だが所詮貴様は男! 吾輩の守備範囲からは完全に論外という訳だ!」
「テメーのほとんどが何言ってるか分かんねえが、散々ムカつく事を言われたのは分かった。お前には一回お灸をすえてやらないとなぁ! 行くぞ皆!」
「はい!」
他の者達はいつでも戦えるように構えを取っていたため、彼の合図で戦いに挑む事となった。
──☆──
「はあああっ!」
まずは女神化したネプギアが先陣を切り、数回斬撃を当てる。
「フン! その程度の攻撃など効かぬ!」
だが、ほとんどダメージが入っていない様子だった。
「真魔烈皇斬!」
「暗黒剣Xの字斬り!」
アイエフと日本一が続けざまにトリック・ザ・ハードに連続で切り付けて攻撃する。が―――。
「っ……! 硬い……!?」
予想以上の防御力に攻撃が弾かれてしまった。
「効かぬ効かぬ! 幼女ではない貴様等の攻撃など効かぬ!」
そう言って、トリック・ザ・ハードはアイエフに目がけて舌を勢いよく放った。
「!!」
かろうじてそれを避ける。それは地面に突き刺さり、地面が砕ける。
本当に舌の攻撃なのかと疑問が残るがそんな考えをする余裕などない。あんな攻撃を喰らえば、たたじゃ済まないことが分かり、冷や汗をかく。
「ロムちゃん! 私たちも……!」
「うん……!」
ラムとロムがシャドー達が苦戦しているところを見て、自分達も協力しようと女神化し、トリック・ザ・ハードに向かっていく。
ネプギアやアイエフ達に視線が向いているその隙を見計らって───。
「エアロトルネード!」
「……アイシクルトルネード!」
「ぬおぉぉっ!?」
二人の竜巻攻撃がトリック・ザ・ハードに直撃する。その規模は、彼の体をすっぽりと隠す程。
「おお……幼女からの攻撃……いい! 感じるぞお!」
だが、そこまで効いている様子はなく、寧ろ嬉々としているだけだった。
「うそ!? 私たちの攻撃が効いてない!?」
「……そんな……」
「アクククク! 吾輩は紳士なのだからなあ。もっとやっていいぞ! さあ! さあ!」
ハリー、ハリーともっとやってほしいという言葉に、思わず二人はたじろぎ、後ずさりし始める。
そんな時だった。
「変態め! 喰らいやがれ! 鬼殺し火炎ハンマー!!」
「ぬぅ!?」
ロムとラムに夢中だったためか、シャドーの存在に気付くのに遅れたトリック・ザ・ハードに、燃え上がる槌の攻撃が勢いよく腹部に直撃した。
「中々やるな。予想外の重い一撃だった。だが、吾輩を倒すにはまだまだ届かんぞ!」
確かに強力無比な攻撃を受けたはず。だが大ダメージというまでにはいかず、トリック・ザ・ハードの舌がシャドーを襲う。
「ぐっ……」
刹那、その場で回避行動を取って何とか直撃は避けたものの、掠り傷を負う。そのせいかシャドーは少し苦痛に歪む。
「はあああっ!」
それと同時にネプギアがシャドーの反対側―――トリック・ザ・ハードの左側面に突進して行く。
「ミラージュダンス!」
五回、体を切り付ける。
さらにそれを見逃さず、皆も攻撃を仕掛ける。
「ソウルズコンビネーション!」
「一文字スラッシュ!」
「エクスプロージョン!」
「……エアブラスト」
アイエフと日本一の斬撃、ラムとロムの魔法攻撃がトリック・ザ・ハードに入る。これだけの物量があれば流石にダメージは入っているはず……と思っていた。
「フン! 幼女からの攻撃以外、効かん!」
だが、五体満足の状態で、舌を薙ぎ払うように振るった衝撃でラムとロム以外は吹き飛ばされてしまった。5pb.の歌によってパワーアップしているにもかかわらず、だ。
さらに言えばラムとロムの攻撃に対しては、ダメージを受けるという目的ではなく、寧ろもっと味あわせてほしいという下心丸出しによる考えがあった。
「くっ……私達じゃ歯が立たないっていうの……」
「強い……」
ラムとロムは悔しそうな表情を浮かべる。
「うおおおお!!」
シャドーがと二人を守るように後ろから飛び上がり、ハンマーでトリック・ザ・ハードの頭にダメージを与えようとする。
「そんなもの、何度やっても同じだ!」
「!?」
だが舌を伸ばし、薙ぎ払って攻撃してきた。シャドーは咄嗟に槌でガードの態勢を取ろうとするも―――。
「ぐぁっ……」
だが、宙に浮いている事で上手く防御が取れていなかったのか、彼はハンマーごと吹き飛ばされてしまい、地面でトランポリンのように数回ほど跳ねてしまった。
「カービィ!」
「カービィお兄ちゃん……!」
「アクククク! やっと邪魔者がいなくなった。さて幼女、吾輩との時間を楽しもうではないか!」
「「ひっ……」」
「させません!」
トリック・ザ・ハードは舌から涎を垂らしながらロムとラムに近づくが、ネプギアが低空飛行しながら側面から攻撃をしかける。
「邪魔だ!」
「!! きゃあああ!!」
だが、先程シャドーと同じように舌を薙ぎ払い、ネプギアは吹き飛ばされてしまった。
「フン、邪魔立てをするからだ。さて、幼女との時間を……!?」
再び二人の方向を見た瞬間、目の前にシャドーが持っていたであろう槌が回転しながら物凄い勢いで飛んできた。
「ぬぐぉっ!!」
予想外の攻撃により、衝撃と共に思わず怯んで仰け反ってしまうトリック・ザ・ハード。
「どーだ、参ったか。流石のお前も『爆裂ハンマー投げ』が効かない訳にはいかないよな?」
「カービィさん!」
片目を瞑り、ボロボロにながらもネプギアが立ち上がり、声を上げる。
先程トリック・ザ・ハードに吹き飛ばされたはずのシャドーがすっぴんになってこちらに近づいてきていた。
吹き飛ばされた直後、コピー能力を失う代わりにハンマーカービィの大技―――『爆裂ハンマー投げ』を繰り出したため、すっぴんに戻ったのだ。
「貴様……さっき吾輩の攻撃を受けたはずでは……」
「はん! お前がさっきからラムとロムに変なことをしようとしてるからな……それを黙って見過ごすわけにはいかねえんだよ!」
「「……!」」
ボロボロの姿のシャドーは大声を張り上げ、その光景にロムとラムは胸を打たれた思いがあった。
こんな圧倒的不利な状況でも、シャドーは立ち向かう。皆はそれに応えるかのようにまだ諦めないでいた。
「それにてめえ風に言うなら―――"YESロリータNOタッチ"だろうが!! さっきから当たり前のようにロムとラムに手ぇ出そうとしてんじゃねえよ!!」
『…………』
言っている事はカッコ良いが、何処となく違和感がある気がしたのは気のせいだろうか。トリック・ザ・ハード以外の面々が訝しんだ。
「アクククク! 確かに世間体だとそうであろうなぁ。だが吾輩は犯罪組織也。何とでも言うがいい」
「ならお前を止めれば、万事解決という訳か」
「アククッ、そうなるな。だが貴様等がどう足掻こうが、吾輩に勝てる要素など一ミリたりともあるまい! ただまあ、先程の言葉から貴様は吾輩の嗜好を多少は理解できるようだ。そこな三人の幼女を置いておけば、幼女に手を上げた事も含めて、見逃してやっても良いぞ?」
トリック・ザ・ハードがその方が平和的な解決だと提案する。
「だが断る。どの口が言ってんだか。その減らず口を、今から失くしてやる……」
そしてシャドーが交渉決裂だと言わんばかりにそう言うと―――。
「いくぞ!! スーパー能力―――『ギガトンハンマー』!!」
その瞬間シャドーから、コピー能力で変身する時よりも大きい光を輝かせる。
するとそこには、非常に長い二色のハチマキを蝶型に結び、巨大な木槌を持っていたシャドーがいた。その光景にその場の全員が驚く。
「たやっ!!」
トリック・ザ・ハードに向けて巨大な木槌を突きつけ、甲高い雄叫びを上げるシャドー。
「な、なんだ貴様! その姿は!?」
「今からきさまをこの"ギガトンハンマー"で潰してやろうと思ってな……覚悟しやがるんだな、この変態野郎が……」
『『『……!?』』』
見た目が明らかに変わっているシャドーにも驚いたが、シャドーの口調が変わっており、威圧感が溢れている。
そんなシャドーはネプギア達も見たことがない程のものだった。
「行くぞ……!」
彼は木槌を天に構える。その途端、シャドーの持っていた木槌が一段階変化して花柄模様になり、大きくなる。
さらにまたもう一段回変化し、彼を容易に覆いそうな程の金の巨大なハンマーとなった。もはや木槌というよりも、金槌。
どこにそんな力が出てくるのかとシャドーを除く全員が驚く。
「―――さあ、これできさまを終わりにしてやる……!」
そしてシャドーはそれを持ちながら高く飛び上がり、トリック・ザ・ハードに向かって振りかぶった。
「ぐぬぬ! こ、こんなもの……っ!」
「うおぉおお!!」
ギガトンハンマーをトリック・ザ・ハードは受け止めた。シャドーも負けじと勢いを強めていく。するとトリック・ザ・ハードが立つ地面に亀裂が走っていく。
余程の重さだったのか、トリック・ザ・ハード含めての重さだったのかは不明だが、本人が耐えても彼が立つ地面がその重さに耐えられず、地が陥没していきメキメキとヒビも入っていく。
「なぬっ!? わ、吾輩がこんなものに……!」
「潰れやがれえぇぇ!!!」
そしてシャドーはより一掃、手に力を込めた。
「ぬわああああああ!!」
遂には耐え切れず、トリック・ザ・ハードは押し負け、ハンマーの下敷きとなった。
ギガトンハンマーが地面に付くと、ズウウゥン……と音を立ててその衝撃により、爆風が吹いた。ネプギア達はそれに吹き飛ばされないように足で踏みとどまる。
そして、シャドーがギガトンハンマーを持ち直すと、地面が巨大なクレーターと化していた。
「そ、そんな! トリック・ザ・ハード様が!?」
今まで傍観していた下っ端だが、上司がやられたことにより焦り始める。
「覚悟しなさい! この変態!」
「……許さない」
怒り心頭のラムとロムは今までの仕返しとばかりにトドメを刺そうとする。
「ぬう、さすがにここまでやられるとは思わなかった。まあ良い。今日は存分に楽しませてもらったからな! また会う日を楽しみにしているぞ!」
トリック・ザ・ハードはギガトンハンマーによって潰されたにもかかわらず、穴となっていたところから抜け出す。
「ああっ! ま、待ってくださいよー!」
トリック・ザ・ハードがそう言い放つと、この場から去って行った。下っ端もそれに続いていった。
「ふう……終わった……か。手強い相手だったぜ」
彼はスーパー能力を解き、その場に座り込む。
「別の意味でもね」
アイエフがそう付け足す。
その後、ロムとラムの体が大丈夫だったかを聞き、二人とも大丈夫と言ったため、とりあえず、教会に戻る事になった。
皆で歩いて帰っていた時、やれシャドーにネプギア達からあれ何? とか、やれどうやってやったの? と皆から質問されていた。
とりあえず簡単に答えたが、性格が変わっていたという事を伝えられ、そーいえばそんな気がしたと思いつつ、皆と会話をしながら帰っていった。
やっと出せました……スーパー能力が。
だってこれぐらいじゃないと勝てる気がしないもの。
文章が滅茶苦茶になっているかもしれませんが、大目に見てやってください。