長らくお待たせしてすみません……
<全体編>
杏子が銀雪の家に来た翌朝、遂に銀雪の魔法少女体験コースが始まった。手始めに魔女を探さなくてはならない。魔女は人が多い所を好み、そして人々に呪いを振りまく。
銀雪「その魔女の結界とやらを見つけないといけないのだな?」
杏子「ああ、そうだ。魔女はそこにいる」
キュゥべえ「もう少し先へ進んでみよう」
そうして、全員が更に歩くと杏子が異変を察知した。
杏子「……近いぞ!」
杏子の言う通り、少しあるけば“それ”は直ぐに見つかった。
不気味な文字と模様で飾られた、“魔女の結界”が……
銀雪「これが…“魔女の結界”……」
すると杏子は魔法少女へ変身した。
紅く綺麗な髪に似合う、燃える様な紅い魔法少女衣装に、女の子が使うには少々大きそうな一本の槍を手にしている。
杏子「そうだ、此処からは互いに命の保証は無いぞ。覚悟は出来てるか?」
銀雪「ああ、分かってる」
こうして、三人は結界へと入っていった………
──────
“魔女の結界”
銀雪「気味が悪いな、魔女と言うより、化け物の巣だな」
杏子「……これが、魔法少女の成れの果てだ」
銀雪「………気を悪くしてしまったか?」
杏子「いや、魔女になってしまえば、そいつに情を抱く必要は無い。やるべき事は、そいつらを絶望から解放してやる事だ」
そう言うと杏子は手に持つ槍を強く握り締めた。
銀雪「………。」
そこでキュゥべえが口を開いた。
キュゥべえ「危ない!魔女の手下達だ!」
キュゥべえの言う通り、目の前に10は軽く超えるだろう、おぞましい見た目をした小さな化け物が現れた。やたらカラフルな色をした、鼠を模した様な化け物だ。
杏子「下がってろ」
銀雪はその指示に従い10m程後退した。
そして、杏子は手にした槍の関節を増やし、あたかも鞭の様に振り回した。
杏子「ふんっ!あんたらなんて相手じゃねぇ!」
杏子の言う通り、魔女の手下は一瞬の内に葬られた。
銀雪「凄いな、俺よりも運動神経抜群だ」
銀雪は自虐しながら杏子を褒めた。
杏子「分からねーぜ?あんたが魔法少年になればあたしより強くなれるかもよ?」
杏子がそう言うと銀雪は、
銀雪「まさか…ね」
と笑いながら返した。
命を落とすかもしれないこの場で、こうしているのは、まだ戦えない銀雪なりの気遣いかもしれない。杏子はそう受け取った。杏子は確かにベテランだが、短気でもある。その為に、場を和ませば神経を張り詰めすぎずに落ち着いていられるからだ。
しばらく進むと、一際広い空間に辿り着いた。
銀雪「こいつは如何にも……」
杏子「ああ、そうだな…」
キュゥべえ「間違い無いね、来るよ」
三人の予想は見事に的中した。反対側から、巨大な猫の様な化け物が現れたのだ。
銀雪「これが…魔女……」
さっきの手下と同じ様に、カラフルな模様が全身にあり、更に尻尾が2本生えている。
杏子「キュゥべえと一緒にいな、あいつはあたしが片付ける」
そう言うと杏子は一人で魔女に戦いを挑んだ。魔女は杏子を見ると一目散に突っ込んで来た。杏子はそれを見事にかわし、横から鋭い突きを魔女にお見舞いした。
魔女「!!!??!!?」
魔女は痛がっている様で、その場でたじろいだ。
そこから杏子が一気に攻め込んでいき、大ダメージを与え続ける。
しかし魔女もしぶとく、中々倒れない。
そして遂に、魔女が反撃し始めた。背後から攻撃しようとした杏子を尻尾で掴み、壁へと投げつけたのだ。
銀雪「……まずい!」
ドガーン!ガララッ……
杏子「……くそ、しまった…」
杏子は大ダメージを受けて動けなくなってしまった。そこへ魔女が迫ってくる。
キュゥべえ「大変だよ!銀雪、早く願い事を決めて!」
銀雪「杏子!しっかりしろ、杏子!!」
キュゥべえの話も頭に入ってなかった銀雪はそう叫んだ。そうしている内にも魔女は杏子へトドメを刺そうとしていた。
杏子「銀…雪……」
魔女が杏子へ腕を振り下ろす。
銀雪「……杏子ーーー!!」
銀雪は杏子と魔女へ向けて右手を伸ばした。
すると突如として、魔女の大部分が“凍り付いた”のだ。
杏子「な、何だ!?」
杏子は目の前で起きた事に驚き辺りを見回した。すると突然、
キュゥべえ「き、キミは一体……!?」
杏子は声のする方を向く。
そこには、青を基調とした衣装に身を包み、左手には両刃の大きな剣を、右手には水晶玉の様な青い宝玉を手にした、“魔法少年”がいた………
-第4話- 少年と魔女 終
これから銀雪の技名やオリジナルの魔女を考えないといけないと考えると頭が………笑笑
それではまた次回もよろしくお願いします。
-猫の魔女- その本質は“自由”
手下である鼠を追いかけ回し、疲れたら直ぐに眠る、お気楽そのものな魔女である。人間を見ると遊び道具と思い込み、じゃれて弄ぼうとする。