ホップステップジャンパーズ~空へと翔る道~ 作:羊merry羊
ジャンパーズっぽさをより意識してもらえたら幸いです。
ちなみに一本目の方は公式漫画「消火栓の悲劇2」を元にしております。
知らない方がいましたら、そちらを先に確認して頂くとより楽しめると思います。
https://hopstepjumpers.jp/special/
~カケル達がプリフリートを倒して数日後のお話~
「カケル~元気にしてる?」
ソラが見舞いに来た。俺は今スカジャンの医務室で入院しているのだ。火を吐くプリズミックと戦いで負った火傷は酷くて、あの時は戦闘中だったからハイになってて耐えれたが、すぐに治療するべく搬送されたのだった。幸い事件後すぐ処置したのと、医療チームの腕の良さもあって数日中には回復するだろうと言われた。
「おおソラ、来てくれたのか。やること無くて暇してたから助かる」
入院してから今まで、ソシャゲをしたり漫画を読んだりして暇を潰してきた。最初の頃は一日中自堕落な生活が送れると思っていたので、足の怪我は辛いがベッドに寝てればあまり関係なかったので、不謹慎だけど楽しみでもあった。でもそんな事を言っていられたのは初日だけで、目は疲れるし何より作業を繰り返すというのが如何に苦痛であるかを思い知らされた。廃人の人達ってスゲエ……
そんなこんなでついに暇を持て余した俺は昼寝をすることにしたのだが、これが困ったことに夜に眼が冴えるという結果をもたらした。夜は基本スマホや携帯ゲームなど光を発する物を触るのが禁止されているため、昼間以上にキツかったよ、とほほ。
「そんな事だろうと思って、報告書作る仕事持ってきてあげたよ。感謝してよね」
「仕事って聞くとテンション下がるけど、今は時間潰せるならなんでもいいや。これって今回の奴をまとめればいいんだよな?ソラは提出してないのか?」
「カケルは知らないかもしれないけど、最近街でプリズミックがいっぱい目撃されてるんだよ。まあ確認されてるのは全部雑魚だから、どっかに住み着いていた奴が何かの拍子に溢れてきただけって考察されてたよ。多分火災があったビルの下とか、地下から湧いてきたっぽいね。とにかくそっちの処理に忙しくて、書類書いてる暇もないんだよ。そんなわけでボクも忙しいから、それよろしくね!また来るからー」
そっちはそっちで大変なんだな。動けない俺の分まで頑張ってくれ。よし、俺も任された仕事をするとしますか。
あれから数時間、黙々と報告書を作成していたがやっとの事で作業に終わりが見えた。
「その為、消火栓の水を、相手に吹き付けることにより、弱体化させる事に成功し、無事討伐することが、でーきーまーしーたっと。終わったー!」
ふう、ずっとパソコンとにらめっこして眼が痛いが、いい疲労感だ。成し遂げたぜ。急ぎの仕事ではないはずだけど、油断して忘れないうちに書類提出してくるか。
その日の夜……
「なるほど、そういう事だったのか」
カケルから提出された書類を確認していると、何かが腑に落ちた様子のシオンがいた。
「街から消火栓の賠償請求の紙が来てると思ったらそういう訳かよ。普通なら故意の破壊だから自己負担してもらう所だが……本人達も危ない目にあってるし、結果的に周囲の炎上被害も軽微で済んだ。仕方が無い、今回だけは組織の費用で払ってやるか。ったく、また今月も資金繰りに難儀しそうだ」
渋い顔で頭をかくシオンであった。
~ハルタと共闘した翌日のお話~
「いやー今回も死にかけたし大変だったなソラ」
「そうだね、ボク達試験の時から身の丈に合ってない敵とばっかり相手してる気がするよ」
「パトランプリズミック、プリフリートに続いてプリズミックトレインだろ?新入りが担当するには分不相応すぎるだろ、これ」
やれやれとジェスチャー付きで気持ちを表現するカケルにソラが
「プリズミックトレインって何?シルバースタンピードでしょ」
「いやいや何言ってんのはそっちだろ。どっからそんな名前出て来たんだよ」
「テレビで普通に報道してたよ。ネットニュースや掲示板でもそう書かれてるし」
「そんな馬鹿な……」
慌ててスマホを取り出し検索を始めるカケル。見る見るうちに表情が怪しくなっていく。
「どういうこと!?どっからこのシルバースタンピードさんは出てきたの!?」
「どこって、ボク達が戦ってる最中に上でやり取りしてた人達が決めたんでしょ。こういうのって早いもん勝ちだし」
「じゃあプリフリートってどっから来たの!?入院してる時にみたニュースでは『火を吐くプリズミック』とか『火炎魔人』とか呼ばれてたぞ!?」
「カケルが決めたんじゃないの?スタンピードの時みたく外部と連携した時以外は、基本的に報告書を提出した人に命名権あるんだよ。そういうの好きそうだからボクが決めずに譲ってあげたのに。名前付けなかったなら多分ロージアさん辺りがそれっぽいの付けたんだろうね」
膝から崩れ落ち真っ白になるカケル。そのままプルプルと震えたかと思うと、大声で喚き始める。
「俺も名前付けたいーーーー!やだやだやだー、インフェルノプリズミックとかプリズミックゴッドブレイズとか厨二染みた奴付けるんだい!」
五体投地して手足まで振り回し始め、完全に駄々っ子モードである。良い歳した男がする姿は見苦しいことこの上ない。
「うるさーい!折角機会あげたのに不意にしたのはそっちなんだから諦めなさい!」
「だってだってだってぇぇえええええええ!」
この幼馴染とチームを組んでやっていくと思うと、今後に不安しか感じられないソラだった……