3月>日
もう3ヶ月くらい前かな。なんかあっちこっちで魔力が集中したり空中でバトルが起きたり騒がしい事があったけど僕らは関わることなく年末を過ごした。相変わらずはんちゃんの所は絵で見るようなおせちだったな。振り返ってみると正月にバレンタインとかイベント事が穏やかだった。管理局の監視から逃れる生活をしているけどね。
ただ数日前におじさんが出掛けたね。はんちゃんとコッソリ話していた関係だけどぼくとシアちゃん、ヴェヌスとなはとは知らない。聞いてないし教えてくれるとも思ってないしね。と言うわけでウチは3人だけだからよくはんちゃんが泊まりに来るよ。おかげで騒がしい毎日だよ。
おじさんが帰って来たら色々と変わるんだろうなぁ。でもまぁみんな一緒なら楽しいからいっか。
0日目
別の世界に遭難しました。
そうですね。By Venus
これぞ異世界転移だね☆ アリシアちゃんだよ♪
少しは危機感を持つでござる 阪奈より
3月<日
春休み。月が明ければ天吹と阪奈は五年生、アリシアは六年生だ。そうなると次の年でアリシアは中学生。その一年間は別々の学校生活になるだろう。
「といっても一年間だけどね」
「まぁ放課後は一緒になるだろうし」
『むしろアリシア、その見た目ならコッソリ学校に入ってもバレないのでは?』
「残念でござるが、アリシアは目立つ振る舞いでござったから無意味でござるよ」
しかし今はまだ変わらない面子で穏やかに過ごしている。むしろ忠がいない事で阪奈がお泊まりしているので闇の書事件以上に過ごしていることだろう。そして今日はカフェのテラスで3人と1機、そして1匹が集まっていた。
「で、阪奈。どうして今日は外のカフェに誘ったの?」
「ん、そろそろ忠殿の件に付いて少し話そうと思ったのでござる」
『ショートケーキ片手に遣う口調ではないですね』
「はいなはと」
「(パクッ)」
天吹の中からヴェヌスのツッコミが聞こえるが無視して流す阪奈。ショートケーキを一口頬張りながら。あとちゃっかり天吹の膝の上にいるなはともケーキを貰っていた。
「んぐっ……。さて、2人、とヴェヌス殿も薄々気付いているでござろうが、忠殿は天吹殿の後見人をして頂く人物に会いに行ったでござる。非公式ゆえ、接触には時間が掛かってるのでござる」
「えっと、忠さんにそんなコネがあるのはあまり驚かないけど、そんな話が出来る阪奈って本当に11歳?」
「忍者でござるからな」
『説明になってませんよ、と言いたい所ですが忍者修行の1つなんでしょう?』
「わかってるでござるな」
「はんちゃんはスゴいんだよ?」
「(フンスッ!)」
『マスターはともかくなはとが自慢げなのは何故ですか?』
元気に顔を出すなはとにツッコミを入れるヴェヌス、であったが実際にヴェヌスは天吹の仲であるしなはとは阪奈とアリシアにアピールしている。ヴェヌスはなはとの背中からツッコミを入れているわけ、舞台に立った漫才コンビのようなやり取りだった。
「いいんじゃない、なはとが自信家なのはわかってる事だし。それで阪奈、そのコネの相手は教えてくれるの?」
「管理局の、陸の人間でござるよ」
「管理局?」
「陸かぁ……」
天吹はピンと来ないがアリシアは呆れた様子だった。
「シアちゃん、陸だとどうなの?」
「うん。管理局の『陸』って言うのはミッドチルダの地上本部、陸上警備隊とかの通称。逆に本局にある、アスーラが所属する次元航行部隊を『海』、空戦魔導師が集まる航空武装隊を『空』って呼んでるの。それで陸と海と色々あって仲が悪いの」
『わかりやすく言えば本局がいい所を取るし地上にちょっかい出すから陸は嫌いなのです』
「ふーん」
「勢力の対立は仕方がないでござる。だからこその陸でござるからな」
「まぁ天吹君の力ならおつりが来るだろうし」
「そう、数千の有能より1つの万能。それに地上本部は防衛や警備で外に出ることはないでござる。預けで力を請われるのは仕方がないでござるから、その範囲を狭められるようにするのでござる。もちろんその為に天吹殿も管理局に貢献をしないといけないでござるよ」
阪奈はそう言って天吹を、その体の中に宿っているヴェヌスを見つめる。すでに高町なのは達と接触した事で管理局に天吹の存在は伝わった。今日まで隠れる事は出来たが隠れ続けるのも悪手だ。間違いなく諦める事はないだろう。
「でも思い切ったよね。去年の春だと隠し続けたのに」
「天吹殿が八神はやてたちに接触しなければ隠し続けていたでござる。ただこれは拙者の落ち度でござる。友として止められなかったでござるからな」
「はんちゃんのせいじゃないよ」
「確かにでござる。これは拙者の、天吹殿といる自分に対する思いでござる」
『私のマスターですが、面倒な相手に付いていく事にしましたね』
「そう?」
「(ン?)」
天吹が首を傾げるとなはとも首を傾げる。このマスコット、ただ天吹の真似をしているだけなのかもしれない。
「過ぎたことよりもこれからの事でござる。その陸の人間は忠殿と話し合った上で選んだでござる」
「問題なないの?」
「許容の範囲、でござるな。しかし清廉潔白では天吹殿を使えぬだろうし守れぬ」
『暗い物があると言っているような物ですよ』
「いざとなればヴェヌス殿が逃がすでござろう?」
『ええ、もちろん』
「(フンスッ!)」
「なはとも頑張るって言ってるね。でも私だって天吹くんの為なら頑張るよ」
「ありがと、みんな」
天吹はその絆を
アレコレと話している内に小腹が満たされると天吹たちはカフェを後にした。阪奈もその席で伝えるべき事は伝えたので今は街を歩きながらの雑談中だ。
しかし、日常が一変するのは唐突だ。
『――結界魔法に捕捉されました』
ヴェヌスの言葉に阪奈が一瞬にして意識を切り替え、それに遅れて天吹とアリシアが周囲を見渡す。その直後から周囲から人は消えて空の色も変化する。
「ヴェヌス殿、この結界に同調して侵入防止は可能でござるか?」
『可能です』
「なら天吹殿、すぐに」
「うん。――誰も入ってこられませんように」
『承認。結界魔法、展開します』
今度は天吹の足下から魔法陣が出現し、そして拡大していく。天吹達には見えないがそれがしっかり捕捉した結界魔法の規模にピッタリの大きさで止まる。
『同調、、完了しました』
「ありがとうヴェヌス」
「さて、では相手方と顔を合わせに向かうでござる。変身ッ」
「行くよなはと」
「(フンスッ!)」
「ミラクルチェンジ!」
そのまま3人はセットアップを開始し、そのまま上空へ移動する。そして変身の魔力が試算するとそれぞれのバリアジャケットの姿に変わっていた。ただ12月に比べると天吹の左腕には武装形態のなはと、『ナハトヴァール』が装着されていた。
「何者か、とは聞かぬでござる! しかし管理局でないことは確かでござろう! 用があるならまず姿をみせるでござる!!」
すると阪奈が2人の前に立って高らかに叫ぶ。それは堂々と、目立つほどに。
「阪奈忍者だよね?」
「忍者だよ」
『忍者の筈ですよね?』
「そこ、コソコソするなでござる。わかっているでござるからな」
しかし後ろで失礼な事を言われてたのですぐに止めさせる。そして阪奈は自分がリーダーの立場にいるからこうして宣言しているだけである。決して忍者であることを忘れていない。決して。
「と、向こうも応じてくれたでござるな」
そうこうしている間に3人に近づく人影が3つ。それが近づくにつれて疑問が膨れあがる。
「高町、なのは?」
「フェイト?」
「八神はやて、ではないでござるな」
天吹とアリシアが首を傾げる仲、眼差しの違いで阪奈は別人と断言した。そして彼女らが目の前で止まると、八神はやてによく似た少女が高らかに叫ぶ。
「ようやく見付けたぞ、久保田天吹っ!」
口にしたのは天吹の名前。そして少女は手に持つ杖を天吹に向けて更に叫ぶ。
「我は王のマテリアル、闇統べる王ロード・ディアーチェ! 我らが悲願の為、貴様の力を貸して貰おうぞ!」
彼女の叫びこそが、天吹達に取っては
GOD編から原作に突入です。
そして書いて思った。『GOD編のストーリーって何日間だったんだろうね?』
なので独断で進めます。