願いを叶えてあげたら   作:Celtmyth

7 / 8
 胃もたれ注意。
 賞味期限が近かったからってバーベキューはホドホドに。(個人的感想)



 そして主人公たちは逞しい。


1日目①≠『朝食、あっちは探してる』

1日目

 今日、と言うより昨日の事を振り返るよ。

 おじさんが管理局の人と交渉に行って、改めてはんちゃんたちとその話し合いをした。するとその帰り、マテリアルを名乗る3人の女の子たちに会った。僕の力が必要だったからOKしようと思ったけどはんちゃんに止められた。その後は僕、はんちゃん、シアちゃんでそれぞれの相手をした。

 僕は八神はやてちゃんに似たディアーチェ。

 はんちゃんはフェイト・テスタロッサちゃんに似たレヴィ。

 シアちゃんは高町なのはちゃんに似たシュテル。

 それぞれの相手をして、でも管理局が来た途端に協力して異世界、ではなく別の次元世界に逃げた。無事に逃げられた後はディアーチェ、ディアちゃんたちと話し合ってどこまで僕の力を使うか話し合った。

 ディアちゃんたちは「砕け得ぬ闇」って言うのを復活させるために僕に目をつけたそうだ。でも他の方法でも出来るって。僕は保険として確保したかったって。それを聞いたはんちゃんは一緒にいるのは止めてお互い何かあった時に手を貸すって事でまとまった。管理局には繋がりがあると認識されちゃダメだからって。お互い接触しやすい世界にいて、そこで会うことにする。接触しやすい世界は地球とこの世界の2つだけにすることになった。それ以上の条件はなく、ディアちゃんたちもそれで良いみたいだったから次に会うときまでさよならした。

 そして僕たちはしばらくこの世界に残る事になった。さすがに今すぐ地球に戻ると管理局に見付かるからって。時々、闇の欠片って呼ぶなのはちゃんたちに似た何かと戦いながら過ごしてます。

 

 

 

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1日目

 

「お肉―」

「バーベキュー!」

「(フッ!)」

「お主ら朝からはしゃぎすぎでござる。あと肉でござるが朝食故に食べ過ぎてはダメでござるよ」

 

 早朝。天吹が魔法で作った葉っぱと太い枝で作ったテント(※結界魔法で快適空間化)で一晩を明かしての第一声はそれであった。

 

「とりあえず顔を洗ってくるでござる。拙者はすでに終えているでござるから火を起こしておくでござる」

「「はーい」」

「(ンッ)」

 

 すでに準備していた原始的な火起こし道具を用意していた阪奈の指示に従って2人と1匹は湖で向かっていた。

 ここは逃亡した先の次元世界。天吹たちはすぐに地球に帰還することなくここで一晩を明かしていた。

 天吹が拠点を設置し、阪奈が食料を狩り(?)、アリシアとなはとは湖で魚を静かに待っていた。小学生のサバイバルにしては余裕のある一晩を過ごした。

 

「さて、まず一晩が経ったわけですが」

 

 そして焚き火を囲んでの朝食。メニューは一晩干しした魚の焼き魚と木の実が2つ。ついでに阪奈が狩った獣肉(!?)です。その中で天吹の頭の上で小さな木の実を食べていたヴェヌスが話を切り出す。

 

「帰るの」

「いや、まだでござる。とは言えこの世界にも闇の欠片が出現していると言う事は管理局の捜索範囲内と言う事でござる。やり過ごしながらこの世界に留まるべきでござる」

「じゃあもうちょいサバイバル? さすがにお風呂に入れないのは気になるんだけど」

「それは拙者もでござる」

((あ、阪奈もそうなんだ・なのですね))

 

 時々、阪奈の女の子らしさがこうした形で出てくるのはいつものことである。

 

「まぁ最悪、そこは天吹殿になんとかして貰うでござる」

「ん? お風呂作るの?」

「いや、天然温泉が出るとこを探して貰うでござる」

「湧いてる、ではないのですね」

「地形的に自然と湧いてる場所がなさそうでござるからな」

「じゃあ作る?」

「今はしないでいいでござる。寧ろ気にするのは今日の事でござる。今日で管理局と接触する可能性があるでござる」

「それはなんで?」

 

 アリシアが尋ねると魚を頬張りながら指を3本立てる。自分達とアリシアは考えたがその数はまた別の物があった。

 

「闇の欠片と戦った数?」

「正解でござる。三度、ここで拙者たちは彼女らの影と戦った。管理局もそう怠慢な態勢をとっておらぬでござろう。今日で拙者たちの捜索も視野に入れているでござろう」

「来るの? なのはちゃんたち」

「来る、でござろう。この世界にも闇の欠片が出現している以上は出向くのは確実でござる。そのから拙者たちと接触するのは可能性でござるが、恐らく探しに来るでござる」

「昨日の一件で目はつけられましたからね。マスターと、そして」

 

 木の実で口元を汚しながらもその眼差しは真っ直ぐにアリシアを見ていた。

 ここには2つ、管理局に属する者たちが見つけ出したい者がいるのだ。

 

 

 

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 アースラ

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「貴女が隠したことは彼女の事。そうでしょうシグナムさん?」

 

 日を跨ぎ、昨日までの情報を皆で共有していた。闇の欠片の出現箇所、マテリアルの動向、件の願いを叶える少年。そして、画像に映し出された少女。その少女は、フェイト・テスタロッサに似ていた。

 

「………」

 

 そしてリンディにその事を問われたシグナムは沈黙を貫いていた。主である八神はやてもいる場で、だ。

 

「シグナム――」

「待ってはやてちゃん。私が言います」

 

 そこにはやてがシグナムに声を掛けようとしたがそれをシャマルが遮り代わりとなった。しかし彼女はシグナムではなくリンディに告げた。

 

「リンディ提督。この情報を事前に確認しているのは何人いますか?」

 

 その質問に対し、数秒の沈黙。しかしリンディはそれに答える。

 

「ここにいるので知っているのは私を含め現場にいたクロノ・なのはさん・ユーノくん。そしてこの会議の前にもう1人」

 

 五人目の名前は言わなかったが彼女の視線がその人物を教えていた。この情報に対してもっとも密接で、そして気遣うべき相手に。

 

「……教えてくれませんかシグナム」

「テスタロッサ……」

 

 フェイトからの頼みにシグナムはようやく口を開いた。

 

「私もなのはたちから聞いた時は信じられませんでしたが、もしかしたらの可能性に心当たりがあります。だから貴女が知っている事を教えて下さい」

 

 戸惑いはあるが、それでも受け入れる覚悟があった。それを確認したシグナムも覚悟を決める事にした。

 

「私があの子供と出会ったのが図書館と言う事はお伝えしました。実はその時に家族の事を教えてくれました」

「家族、確かその事の親を蒐集したのがシグナムさんだったわね」

「いえ、親ではありません。おじさんと呼んでいましたがあの子は両親の友達とも言いました」

「それは……」

 

 リンディを含め、その意味が何を言っているのか察する。

 

「すみません、話を戻します。その時にかの少女と一緒に暮らしていて寂しくないと言っていました。あの子は少女の事を『シア』と呼んでいました」

「シア……」

「手を出さないという約束もありましたのでこの事は私の胸の内に秘していました。ただ、今の私も彼女の事がどんな存在なのかわからなくなっていたので言えずにいた側面もありますが」

「そうでしょうね。」

 

 シグナムが言えなかったのはこちらへの気遣いを含んでいたことを、この情報からすでに理解したリンディ。『シア』と言う名前にフェイトに似ているとなれば、連想されるのは『アリシア・テスタロッサ』だ。そして彼女は故人であり、そして遺体は次元の狭間に落ちてしまった。

 その上で、もしかしたらの可能性は。

 

「ただもし、この少女がシアさん、アリシア・テスタロッサさん本人ならそれを可能とするものが2つ。1つはアルハザードの技術。もう一つが、ジュエルシード」

 

 秘術が眠る楽園と、願いを叶えるロストロギア。前者はお伽話、後者は間違った伝承で寧ろあり得ないとするべきものだったがこれ以外に繋がるものはなかった。

 

「……荒唐無稽なのはわかってますか提督」

「ええ、もちろん。ただね、あの子供を知った後だともしかしたらって考えてしまうの」

 

 リンディの懸念に、クロノはそれ以上の指摘は出来なかった。実際に件の少年と対峙した時、追跡できる措置を密かに実行してた。しかし転移した途端、糸を切ったようにあの場までしか痕跡が残らなかった。その正体が何であれ、自分が知る魔法技術より遙か不可解な領域にあることだけは実感している。

 

「ごめんなさいねシグナムさん。貴女も悩んでいたでしょうに」

「いえ、構いません。テスタロッサの事もありましたが、彼女が知りたいというのであれば話すつもりでもありました。少々遠回りのようになってしまいましたが」

「ありがとうございます。―――その上で私たちは闇の欠片とマテリアルたちの対処、そして次元渡航者の捜索に加えて「未知の魔法を使う子供」と「アリシア・テスタロッサさんと思われる少女」の保護を行います。また案件を増やして申し訳ございませんが、どうが協力をお願いします」

 

 実際、捜索対象が増えたことで現場への負担は増えた事だろう。しかしこの場にいる者たちにそれを余計と思う者はなく、寧ろ今以上の意気込みを感じさせるのであった。

 すべては、会って話がしたいから。その理由1つに尽きた。

 

 

 

 

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 とある次元世界

=========

 

 

 無人世界。人がいない故に動植物たちが自由に生息する場所。管理外世界ながら認識された世界。

 今そこに、転移反応が出現していた。それも従来のものとは違う、特殊なもの。それは新たな来訪者を呼び寄せた。

 

「……ん?」

 

 その者は突如として自分がいた場所から全く縁も繋がりどころか世界そのものが違う。上空、しかも逆さまで落下している。しかし()()は一切の動揺はなかった。

 

「………」

 

 すぐに魔法を発動して落下の勢いを弱め、逆さかだった体も上下元に戻す。そうしてゆっくり降下して無事に着地する。

 

「………」

 

 未だ声を発することなく周囲を確認する。キョロキョロと見渡して見付けるのは青々とした自然の緑。時折動物を見付けるが自分の存在に驚いて逃げてしまう。落下中から気付いていたが、ここは彼女にとっては覚えのない世界だった。

 

「……通信」

 

 連絡を取ろうとデバイスを出す。待機状態のソレは青と白の輝きを放つ宝石型。歪みのない球体の形でまるで満月の様であった。

 そのデバイスを通し、身内に連絡を取ろうとするが一向に繋がらない。彼女はその理由を考える。事前にこれを使って繋がらない場合、2つの可能性があると。

1つは遠い世界にいること。もう1つはまだ存在していないこと。

 

「……なるほど」

 

 彼女は理解した。今の自分の状況を。ならば行動に移そう。彼らに会うために。

 

 

 

 

 

「―――()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 




チョイバレするなら、最後のオリキャラは未来組に入ります。でもわかりやすい要素は多いと思います。

 あと闇の欠片と戦っていたのは天吹です。曰く、戦いの()()を覚える為だそうです。
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