ではスタート
「一斗さん、最近働き詰めではありませんか?」
「え、そうかなぁ?」
イストワールが心配の色を見せるが、一斗自身全く分かっていなかった
事実、今日も1人で仕事を黙々とこなしている。ネプテューヌ 達は、リーンボックスにお呼ばれして不在。それをカバーをしているのだ
「取り敢えず一度お茶にしましょう」
仕事は一度中断。一斗はのんびりと紅茶を口にする
良い機会だから、一斗は気になっていた事をイストワールに質問する
「ねぇイストワール、衛星ゼアっていつからあるんだ?」
「そうですね…ここ最近ですよ。一斗さんが来る2週間前に打ち上げました」
「意外と最近だった。……『アーク』って人工衛星は知ってる?」
「勿論知っていますよ。と言っても、アークは打ち上げには成功はしましたが、途中事故がありましてプラネテューヌの海へと落ちてしまいましたが」
予想はしていたが、アークもこの世界に存在していた
「…変化は何も無かった?例えば、マシン系のモンスターが暴れたりとか」
「いえ、その様な事は何も」
(まだ何も起きてはいないか。…でも、そうなる前にゼロワンの力を使える様にしないとな)
「先ずはシャイニングを目標に…」
もし自分が知ってる通りなら必ず強い敵は現れる。その時に備えて目先の目標を立てようとする
「一斗さん、一斗さん!」
「はい!?」
「休憩中でもそんなんでしたら身体が保ちませんよ。皆さんと合流して、一度気分転換して来た方が宜しいかと」
「でも仕事が…」
「もうベールさんには連絡しましたので行って来て下さい」
有無を言わせない笑顔。気遣ってくれてる事にはありがたいが、こちらの意見も聞いてから連絡して欲しかったと思う
「それなら行って来ます」
「はい、お気を付けて」
////////
ライズホッパーでの移動でかなり時間が掛かった。もう辺りは暗く陽も落ちていた
リーンボックスの教会へ着いて、インターホンを鳴らすと
「おっと!?」
「一斗じゃないの。どうしたのよ?」
アイエフとネプギアが出て来た。出迎えてくれたと言うよりは、これから何処かへ出掛ける様子だった
「それはこっちの台詞だ。こんな時間に何処行くんだよ?」
「ズーネ地区です」
「ちょ、ネプギア!?」
「一斗お兄ちゃんも一緒に来てくれますか?」
「……何かあったようだな。いいよ同行する」
一斗はネプギアの顔を見て察した。自分が一緒に行って、ちょっとでも不安が和らげるならと思った
「あ〜もう分かったわよ。説明は移動しながらするわ。着いて来て」
アイエフの説明だと、ズーネ地区の廃棄物処理場に突然モンスターが現れた。しかも、ブラックリスト入りしてる危険人物もそこに居るらしいとの情報
「でも、女神4人が対処に行ってるんだろ?何も心配なんて」
「念の為よ。それにしても静かね」
「もう退治し終わっちゃったのかな?」
ズーネ地区に入ったものの、モンスターの姿は一切見ない
警戒心を少し解くと、不意にマシン系のモンスターのDSTTが目の前に現れた
「──ッ!」
アイエフが銃で3発発砲し倒した
「まだ居るじゃない!ネプ子達は…?」
「アイエフさん!一斗お兄ちゃん!アレ!」
2人はバイクを止めて廃棄場の中心へ目を向けると、哀れな姿で捕まっている四女神が居た
「お姉ちゃん…お姉ちゃん!!」
「ネプギア!?」
ネプギアの声で遠くに居たネプテューヌ が気が付いたが、声を出した事によりマシン系のモンスターが一斉に現れた
「ネプギア乗って!」
「お姉ちゃんが!」
「ネプギア!!」
目の前の現実に受け入れられ無く座り込むネプギアを、アイエフは強引にバイクへと乗せてその場から撤退する
「数が多い!」
バイクで逃走しながらも、雑魚モンスターを倒すが何ぶん数が多い
「俺が引き付ける!」
一斗はライズホッパーから降りて、ゼロワンドライバーとフライングファルコンキーを構える
『ウィング!』
「無茶よ!それに、満潮になったらバイクじゃあ出られないわよ!」
『オーソライズ』
「そんなもの飛んで逃げる!いいから行け!」
『プログライズ!』
アイエフと言い合いをしながらも一斗は変身する
『FLY TO THE SKY フライングファルコン!Spread your wings and prepare for a force.』
ゼロワンは飛行しながら周囲に居るモンスターを蹴散らして、逃げる為の道を作る
アイエフはその作ってくれた道を突っ走っていくあ
「行ったな。こっちもおさらばだな!」
『ブレードライズ!』
「ハッ!」
アタッシュカリバーで牽制をしつつ、飛行能力を活かしてその場から離脱をした
////////
リーンボックスの教会に戻って、起きた状況をイストワールに報告する
「『アンチクリスタル?』」
「どうやら、それがネプ子達の力を奪っている様なのです。イストワール様、調べて頂けますか?」
『勿論です。でも、3日は掛かりますよ』
「心持ち、巻きでお願いします」
『やってみます。では、ネプギア達は各国へお帰りになった方が良いと思います』
イストワールとの通信は終わり、女神候補生達は一度自分達の国に帰る事で話が終わったのだが
「待って!帰れって言われて大人しく帰れる訳無いでしょ!もっとちゃんと説明して」
「いつものお姉ちゃんなら、悪者なんか一発なのに!」
「お姉ちゃん、死んじゃうの?」
妹達は黙って帰る気はサラサラ無いようだ
「ごめんなさい…」
「何でネプギアが謝るの?」
「買い物の時拾った石、あれがきっとアンチクリスタルなんです」
「今そんな事言ってもしょうがないだろ。過ぎた事なんだし」
一斗が元気付けようとしても、ネプギアは自分を責め続ける
「どうしてあの時目眩がしたのかちゃんと考えていれば、お姉ちゃん達に知らせていれば…」
「ネプギアの馬鹿!!」
それに割り込む様にユニの声が響いた
「お姉ちゃんは…アタシのお姉ちゃんは凄く強いのに…アンタのせいで…!ネプギアが代わりに捕まっちゃえば良かったのよ!!」
ユニは涙を流しながら部屋を出て行った。ネプギアも、只々涙を流すしかなかった
「アイエフ、これからどうする?」
「お迎えを待つしか無いわね。それと、一斗は私と一緒に対策を」
「分かった」
一斗とアイエフは部屋を出て、別の部屋で作戦を練る事にした。ネプギア達事が心配だが、今は目の前の状況を何とかしないといけない
「ネプ子達が居ない今、頼れるのは貴方だけよ」
「それはそうだけどよ…」
一斗は、徐に机の上にプログライズキーを並べる
「現状で使えるキーはこれで全部。でもこれだけじゃ心許ない」
「何でよ?充分じゃない」
「雑魚相手にはね。でもな、相手は雑魚モンスターばかりじゃない」
一斗はシャイニングホッパープログライズキーをアイエフに見せる
「これが必要になる場面がある」
「なら使いなさいよ」
「使えないんだよ」
『シャイニングジャンプ!』
オーソライザーにスキャンするも全くオーソライズしない
「何が原因で使えないのかさっぱりだよ」
「それが使えたら戦闘を優位に進めるの?」
「スペックは数字だけ見れば他のプログライズキーより上、約25000通りの攻撃や回避パターンを約0.01秒で最適解を見つけ出す事が可能、潜在能力を強制的に引き出す『力の前借り』で相手より戦闘力を上回る事にも可能」
「す、凄いわね…」
「でも使えない。だから、今ある手で何とかやりくりしないといけない」
悩みに悩んでいると、朝日が昇っていた
「朝ね」
「取り敢えず、ネプギア達を家に帰そう」
「そうね」
2人してネプギア達が居た部屋へと戻ると
「やぁぁ!」
「結構痛いですぅ〜…」
「コンパ大丈夫?」
「大丈夫です!訓練なのです!」
「訓練?」
一斗が目を向けると、部屋の中に広い草原が広がっていた
「これ、ベール様のゲームよね?」
「戦闘の特訓をしようと思って」
「ほら、実戦モードがあるって言ってたでしょ?」
「これ、シュミレーションゲームなのか?」
ネプギア達は、ベールのゲームでコンパを相手に特訓をしていた
「敵の役を私がやるって言ったですぅ。それで、ギアちゃん達が変身出来たら私も嬉しいですぅ!」
「変身?」
「アタシ達、皆んなでお姉ちゃん達を助けるって決めたの!」
「だから強くなりたいんです!」
「ちょっと待ってネプギア!ネプ子達でさえ捕まっちゃったのよ!」
この事にアイエフは反対だった
「それでもやらなきゃいけないんです。私達も、女神の力を受け継いでいるから」
ネプギア達を見てアイエフはもう諦めた
「アイエフ、これはもう」
「そうね、私達も覚悟を決めるしかないわね。でも、コンパが敵役なのは駄目。それは一斗がやるから」
「うんうん…ん?」
「じゃあ始めましょう」
「はいはい俺が敵ですね」
一斗は仕方なくゼロワンドライバーを腰に巻く
「とにかく特訓再開と行きますか」
『ジャンプ!』
それから4人は特訓の末、エンシェントドラゴンを倒せるまで強くなった
「ここまでだな」
「えっ?」
「これを見て」
一斗が止めて、アイエフがスマホの画像を見せる。その画像には四女神が捕らえられているものだった
「四女神が捕われた事は間もなく世界中に広がるわ」
「これを見た国民はどう思うか。まぁ、シェアが下がるのは目に見える」
「なら、そうなる前にお姉ちゃん達を助けなくちゃ」
善は急げ。夜に改めてズーネ地区に出撃する
////////
「ギアちゃん達、まだ変身出来ないのに…」
「女神が失敗しても、妹が頑張れば納得するでしょう。その方がシェアのダメージも少ない筈だわ」
「でも…」
「今そんな事言ってもしょうがない。目の前の事に集中するだな」
一斗はゼロワンドライバーを腰に巻く
「行くわよ!」
ユニの合図で一斉に飛び出す
向かって来るのは、大量のビットとDSTTが攻めてきた
「覚悟して下さい!」
ネプギアが先陣を切る
「えぇい!」
「ロムちゃんはわたしが守る!」
「うん!わたしがドンドンやっつける!」
ラムとロムも息ピッタリな攻守で薙ぎ払う
「当たって!」
それを、ユニは高い場所から援護射撃する
「痛いの行くですよ!」
「邪魔よ!」
コンパとアイエフも問題は無く敵を倒して行く
『ライジングホッパー!A jump to the sky turns to a rider kick.』
『ブレードライズ!』
「フッ!ハッ!」
ゼロワンもその圧倒的な身体能力で難無く倒している
しかし戦況は著しく悪い方向へと向かって行く
「ネプギア前!」
前に出過ぎたネプギアの前に、DSTTの至近距離での光線が放たれる。ギリギリのところでシールドを張り防ぐが精一杯
「ネプギア!」
「ラムちゃん…あぁ!」
ラムがネプギアを心配するあまり、ロムとの連携が崩れてしまった
「ロムちゃん…ッ!」
油断した。ラムの目の前にビットが
しかし、それをユニが撃ち抜いた
「ロム、ラム立て直して!」
「ユニちゃん…」
「後ろ!」
ラムに言われ始めて気付いた。敵に背後を取られた
急いで振り返りトリガーを引くも弾切れで撃てなかった
「クッ…負けません!」
ネプギアの方は強引に切り伏せるが、モンスターは休む間も無くネプギアに攻撃し、武器を破壊した
「キャア!」
武器を失ったネプギアもう防御するしか選択肢は無い
「マズい均衡が崩れて来た!」
「一斗!一掃出来ない!?」
「出来るが…」
『プレス!』
ブレイキングマンモスプログライズキーのライズスターターを押したが
「──ッ!?」
モンスターの攻撃によって弾かれて地面へと落としてしまった
「クソ!」
モンスターの数が多く攻撃も激しくなり拾いに行けない
ユニは弾切れで何も出来ず、ラムとロムも連携にヒビが入り始める。コンパとアイエフも助けに行きたいが、自分達に向かって来るモンスターを相手にするので手が離せない
(どうしよう…私間違ってた。戦いなんてまだ無理だったんだ。私のせいで皆んなやられちゃう。何も出来ないよ…助けてお姉ちゃん!)
這い上がる不安がネプギアを襲い、無意識ネプテューヌ に頼ろうとしてしまう
(…ッ!またお姉ちゃんを頼ってる。だけどやっぱり、私にはお姉ちゃんがいないと)
その時、リーンボックスで仲直りする際に言ったユニの言葉を思い出す
『──お姉ちゃんが言ってた。アタシが変身出来ないのは、自分の心にリミッターを掛けてるからだって』
(リミッター…)
『──何かを怖がってるとかそういう事』
(私が怖がっている事って…?お姉ちゃんが居なくなる事?お姉ちゃんの妹で居られなく事?…ううん違う。私がお姉ちゃんよりも強くなる事だ)
その瞬間、ネプギアのエネルギーが爆発的に上がるのを感じた。その衝撃により攻撃してたモンスターが消滅した
(私、ずっとずっとお姉ちゃんに憧れていたかったんだ。だけど、お姉ちゃんを取り返す為なら──
私!誰よりも強くなる!!」
その決意でネプギアの身体に変化が生じる
淡い紫色に髪が変色し、白のプロセッサユニットの『ライラック』を装着、そして手にはビームガンブレード『
「──ッ!」
放つビームでユニやラムロムに群がるモンスターを倒して行った
「引く事だけは出来ません。だから…やるしかないの!!」
覚醒したネプギアが女神化した
後戻りは出来ない。だから前へ進むしか無い。熱い魂を胸にネプギアは飛び立つ
次回はハイブリッド祭り!
内容としてはアニメの2話を飛ばして3、4話を合体させました
また地道にやって行きます
ここまでの拝読ありがとうございました