名探偵コナンの世界で気ままに生きる(一旦休載中)   作:ゆかなおっぱい

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調べて分かったのですが、警察にはキャリア組とノンキャリア組があって、白鳥警部はキャリア組、その他はノンキャリア組なんだそうです。ただ、年齢を私が勝手に25歳に設定した都合上主人公&冴子&美和子はキャリア組となりそうです。
因みに本来は美和子28歳、高木26歳、白鳥30くらいだそうです。



シャア…!

ドッバーーーン!!!

 

大きな音と水しぶきを上げて車が海に落っこちる。幸い車が直撃した人はいないみたいだ。飛んできた水から冴子と麗香を守るように2人を自分の胸に抱え、クルッと反対を向いて背中で水流を受け止める。俺は肩幅が広く身長も170後半あるので2人をすっぽりと収められる。

 

「危なかったな、2人とも。」

 

「え、えぇ…」

 

「うん、その…ありがとうね…」

 

背中で水を受けた後、2人を見ると顔を真っ赤にして目を逸らされてしまった。

 

(ちょっとやり過ぎたかな…?)

 

自身の頬に熱を感じるのは気のせいだと思いたい。

 

「そ、そうか」

 

俺は気恥ずかしくなって同じく目を逸らし、居心地が悪くなって海へと潜ってしまう。火照った体、特に顔を海水が撫で、ヒンヤリして気持ちいい。それで頭も冷え、冷静になったため気持ちを切り替えて落ちた車へと泳いで近づいていく。

 

(そういえば車はどうなっている…?…ん?あの人は?)

 

沈みゆく自動車は車内から空気が漏れているからか、大きな泡を立てていたため直ぐに場所は分かったのだが、別方向からもう1人若い男らしき人が俺と同じく車に向かって泳いでいるのが見える。

彼方側も俺に気づいたのか、一瞬目を合わせてくるが、お互い事態が急を要するものであると分かっているため直ぐに目線を外し、車へと急行する。

 

車に近付き、男は運転席側、俺は助手席側からドアを開ける。

運転席には初老あたりの男の遺体があり、フロントガラスに頭をぶつけたのか前面のガラスが割れ額から血を流していた。目を剥いて脱力している様子からも、亡くなっていることが分かる。

 

(頭を強打したのが死因か?車がガードレールに激突したときに頭を打ったって所か。シートベルトもしていないようだし。ん?)

 

後部座席に目を向けると、開けられたままの肩掛けバッグが目に入った。それを手に取り中身を確認する。

 

(ブランド品の腕時計か!それにまだ値札が付いているな…)

 

もう1人の男の方を見やると何やら首の辺りを調べていたようだ。俺の視線に気がついた彼は首を横に振り、遺体を肩に背負い浮上していった。俺も続いて、そのバッグを肩にかけながら海面へと急いで泳ぐ。

 

海面から顔を出すとさっきの男が遺体を海辺の砂浜に横たわらせていて、野次馬が大勢囲んでいる。

俺もそこへと向かった。

 

「ねぇ、その人助かるの?」

 

男に向かってそう聞く小さな子供…小学校低学年生っぽい男の子がいた。そしてその声は聞き覚えがある、前世で何度も聞いたものだった。

ビックリして目を向けるとそこにいたのだ。ヤツが。

工藤新一が。

さらには左の頭にツノの生えた女の子…毛利蘭、癖っ毛のボーイッシュな女の子…世良真純もいた。

 

「その可能性はもうない…」

 

そして男の声を聞いて、直ぐにあの赤い軍服を着て仮面を付けたジオン軍人を思い出す。

 

(シャアか!?…間違えた、赤井秀一だね…)

 

4人は俺の方へ顔を向けた。

 

「そのバッグは?」

 

コナン、もとい新一が聞いてくる。

 

「車の後部座席にあったんだ。中にはブランド品の腕時計が大量に入ってる。捜査の手掛かりになるだろうさ」

 

「君がそれを持ってきてくれて助かったよ…ボウヤ、海の家で水着とかを売っているコーナーがあっただろ?そこへいって車が落ちた後、ずぶ濡れでTシャツや水着やビーチサンダルとかを買いに来た客がいないか聞いてきてくれ…どうやら車にはもう1人乗っていて車から抜け出し、海水浴客に紛れ込んでいるようだ…できるか?ホームズの弟子君?」

 

「うん、もちろん!」

 

赤井が新一にそういうと新一はすぐに駆け出していった。

 

「君はここへあのボウヤと2人できたのかい?」

 

「ううん、新一のお母さんと一緒だよ?」

 

(有希子さんもいるのか!!チョット楽しみかも…)

 

「じゃあそのお母さんに警察に電話するように言ってくれないか?車が海に落ちて大変だって…」

 

「いいよー!」

 

蘭ちゃんは新一のお母さーん!と言って向こうへ走っていった。

 

「ボクは…?ボクは何をやったらいい?ボクにも何か手伝わせて!」

 

世良真純もやはり幼く、2人に負けじと赤井に駆け寄っている。

 

「そうだな…駐車場のおじさんに濡れた服や水着を着たまま外へ出ようとしている客がいたら引き止めるように言ってくれ。もしかしたら悪いヤツの仲間かもしれないからって…頼めるか?」

 

赤井に頼られたのがよっぽど嬉しかったのだろう、不安そうな顔が一気に晴れ、嬉しそうな顔でうん!と頷き走っていった。

 

「何故助手席にも人がいたと分かったんですか?」

 

「さっきの君か。助手席のサイドウインドウが開いていただろう?それでだよ。」

 

「なるほど。」

 

(流石は赤井秀一といったところか…)

 

 

「裕太!」 

 

どうやらウチのお姫様は我慢出来なかったようだ。私怒ってますといった顔でこちらを睨む冴子がいた。

 

「フッ、君はガールフレンドの方に先に行った方が良さそうだね」

 

「アハハハハ…そう見たいっス。」

 

 

〜〜

 

 

「もう、いきなり居なくなったと思ったら落ちた車に近づくだなんて…もし爆発でも起こしてたらどうするの!?」

 

「すまなかったって冴子…」

 

「…死んじゃうかもしれなかったのよ?」

 

「ごめんなさい。約束するよ、いつも必ず冴子の元へ帰ってくるって。」

 

「裕太…」

 

お互いの顔が近くなっていき…

 

ゴホン!!

 

横から咳をされた。

 

「チョットお二人さん?」

 

「お兄さん?公の場で何しようとしてるんですか?」

 

「アラアラ、フフフっ」

 

ジト目を向ける麗香、唯香にその様子を後ろから微笑ましそうに見つめる母麗子。野上家の女性は中々にクセモノ揃いなようだ。

 

「何?2人とも。邪魔しにきたの?」

 

「いえいえ冴子お姉ちゃん、公然と破廉恥な行動をとるから注意しただけです」

 

「お姉ちゃん!!ちょっと近すぎるんじゃない?!」

 

「貴女達に指図されるいわれは無いわ。そうよね?裕太?」

 

「「違うよね?お兄さん!!」」

 

三人とも似たような鬼気迫る顔で俺を睨みつける。末恐ろしい三姉妹だこと…

 

「モテモテね、裕太君」

 

「やめてくださいよ麗子さん…」

 

修羅場の抜け出し方を知らない俺は、しばし足止めを食らってしまうのだった。

 

 

〜〜

 

 

三姉妹に揉まれてすっかり萎れてしまった俺は、やっと解放されて事件の様子を見に行くことができた。

浜辺の遺体の方へと向かうと刑事らしき小太りしたメガネを掛けたおっさんと、帽子を被りサングラスを掛けた女性、その後ろに隠れた蘭ちゃんがいた。どうやら事情聴取中なようだ。

 

(あの女性…工藤有希子!?うわぁ、顔隠してても綺麗だなぁ…)

 

「あの崖のガードレールを突き破って…車が海に転落したと?」

 

「えぇ…」

 

「んで、この男がその車の運転手で、車からあんたが引き上げて我々警察に通報した訳か…」

 

「あ、いえ通報したのは私ですけど、引き上げたのは彼で…」

 

有希子の目線の先には帽子とサングラスをかけた赤井秀一がいた。

 

「誰だい?あんた…」

 

「アメリカの大学に通ってるただの留学生ですよ…今日は日本に久し振りに帰ってきて家族とここへ…」

 

「しかし本当なのか?通報ではその車にもう1人乗ってたそうだが…」

 

「えぇ、助手席のサイドウインドウだけ全開になっていたからそう思ったんです。そうだろう?」

 

赤井秀一は唐突にこちらを向き、話を振ってきた。

 

(いきなりかよ…)

 

「あんたも誰だ?」

 

「俺は夏休み中のただの中学生ですよ。そこの男の人と一緒に車の中を捜索してました。そしてその人の言ってることは正しいです。右ハンドルの車で1人しか乗っていないのに助手席側の窓だけ開けるだなんて不自然ですし、当然誰かもう1人乗っていたと推測できます。恐らくそのもう1人は海水で車内が一杯になる前にウインドウを開け、車外へ脱出、その後海水浴客に紛れ込んで逃走しようとしていると思われます。」

 

「だ、だがわざわざ窓から出なくともドアを開ければ…」

 

「その理由は私が説明しよう。水中では水圧がかかりますから、車が水没した直後、空気がまだ車内にある中でドアを開くのは不可能…窓からの脱出を選んだって所でしょう…」

 

「じゃあそいつはこの連れを見捨てて逃げたって訳か…」

 

「いや、この男はシートベルトをしていなかった…だから車がガードレールに激突した反動で頭をフロントガラスに強打し、頸椎骨折で即死…」

 

「水没した直後、呼んでも返事が無くて自分だけは助かろうと脱出した、ってところでしょうか?」

 

「でもだったら何で海水浴客のフリを…事故に遭った被害者なら堂々としてれば…」

 

「身を隠さなければならない理由があったんじゃないですか?」

 

「あぁ…この近辺の時計を扱う店で強盗事件なんてありませんでした?」

 

「え?た、確かに…1時間ぐらい前1キロ先の時計店に2人組の強盗が入ったという通報があったが…まだネットのニュースにもなってない事件をなんであんたが!?」

 

「俺が車内で見つけた後部座席にあったバッグに値札がついたままのブランド物の腕時計が大量にあったからですよ。」

 

「だが、問屋さんが商品を店に運ぶ途中だったとも考えられるだろ?」

 

「だとしたら傷が付かないようにビニール袋か箱に入れるはず…こんな無造作にバッグに詰めるのは、奪って逃げる事に頭が一杯だった強盗くらいですよ…」

 

「刑事さん、二人組の強盗の顔は目撃されてないんですか?」

 

「あぁ、2人とも目出し帽を被っていたんでね、声で1人は男だと分かっているがもう1人は男か女かわかってないよ。」

 

(なるほどな…)

 

すると工藤新一が戻ってきた。

 

「ピエロのお兄さん!」

 

(ぴ、ピエロ!?)

 

「連れて来たよ、車が海に落ちた後買い物したお客さん!」

 

新一はメガネを掛けた青年に顔を向ける。

 

「間違いないんだよね?」

 

(あれは…羽田秀吉か?)

 

「あぁ、小太りのこのオジサンはTシャツと海パン…このお姉さんはビーチサンダル…このひょろっとしたお兄さんはアロハシャツを買ってたよ!」

 

刑事さんはなぜかいきなり威圧的になって言った。

 

「どうやら海に沈んだ車を運転していたこの男には、連れがいたようなんでね。まぁ1人ずつ話を聞かせて貰おうか…」

 

まず最初は小太りなオッサンから話すようだ。「海」とど真ん中にでっかくプリントされた黒のTシャツを着て、海パンを穿いている。

 

「わ、私は福水繁克という者で、彼女と2人でここへきたんですが、ゴムボートの上で急に彼女に結婚話を切り出されて、「まだ早いよ」なんて煮え切らない態度を取ったら怒った彼女に突き飛ばされて海に落ち、ずぶ濡れに…そしてボートに戻ったら彼女の姿は無く、私の財布だけが置いてあったからグッショリ濡れた服を脱いで、とりあえずTシャツと海パンを買ったってわけです…」

 

「その彼女は今どこに?」

 

「かなり怒っていたので先に車で帰ったんじゃないでしょうか…彼女の車ですし…」

 

「そのゴムボートは?」

 

「さぁ…持って帰るのも面倒で放置してたから…海に流されてしまったのかも…」

 

次は女の人だ。Tシャツを肩が出るまでまくっており、ヘソの辺りで結んでいる。下もパレオを巻いている。

 

「北森靖絵が私の名前…ここへは1人で男漁りに来たんだけど…めぼしい男がいなくってさー…おまけにビーサンの鼻緒切れたから、新しく買い直して帰るトコだったのよ!十分海で泳いだしね…」

 

「その鼻緒が切れたビーチサンダルはどこに?」

 

「そんなのどっかに捨てちゃったわよ!ーって、あらいい男!」

 

赤井秀一は彼女のお目にかかったようだ。

 

「しかしそんな格好でここまでどうやって来たんだね?」

 

「財布片手にタクシーで…泳ぐ時は財布をロッカーに入れとけばいいし、必要な物は現地で買えばいい…荷物が少ない方が見つけた男の所にしけこみ易いしね…」

 

最後はヒョロ男だ。この男は大網頼哉というらしい。アロハシャツに金髪に日焼け、両腕に腕時計をしていて、チャラそうな雰囲気だ。

 

「置き引きっスよ!一泳ぎしてシャワー浴びてたら、俺のバッグを丸ごと持って行かれちゃったんスよ!だから海パンしか穿いてなくて…仕方なく海の家で3000円もするこのアロハを買ったんスよ!」

 

「財布は取られなかったのか?」

 

「あぁ、シャワーを浴びる時、バスタオルの間に財布を挟んでたから…」

 

「で?大網さん…ここへは何しに?」

 

「ナンパっすよナンパ!」

 

 

(やっぱり…見たまんまだな)

 

「見た目通りね…」

 

「冴子もそう思う?」

 

「えぇ…あまりタイプではないわ。だからあんな格好しないでね?」

 

「しねぇよ…」

 

 

「じゃあ、その両腕に付けた腕時計も、ナンパの小道具か?」

 

「あぁ…日本時間とニューヨークタイム!お洒落っしょ?」

 

 

「ないな」

 

「ないわね」

 

 

〜〜

 

 

side有希子

 

事件が起きた時は優ちゃんに知らせるのが一番!!絶対に外さないものね。

思い立ったが吉日、直ぐに電話を掛けましょう。

 

プルル、プルルと音がして、すぐにガチャっ、と鳴る。仕事中でも直ぐに出てくれるところに愛を感じる。

 

『おいおい有希子…夕飯まで執筆中だから電話するなって言っただろ?のんびり海水浴を楽しんでなさいよ…』

 

カタカタとタイプする音が聞こえる。ちょっと不味かったかな?

 

「ごめんなさい。でもいきなり車が転落して海に落ちてきたのよ。それで乗ってた人が亡くなってて…」

 

『何…?』

 

どうやら話を真面目に聞いてくれるようだ。

 

「どうやらその男、強盗犯だったらしくて車に同乗してた仲間は水没した車から脱出して海水浴客に紛れ込んでいるみたいなのよ!容疑者三人の写真を送るから犯人教えてくれる?私気になっちゃって。」

 

そう言って一旦電話を切り、写真を撮って送信する。

するとすぐに電話が掛かって来た。もう分かったの!?

 

side out

〜〜

 

 

さて、今回はとても簡単だ。分かりやすい事件だな。

 

「あら、もう分かったって顔してるわね。」

 

そういう冴子もどこか自信がありげな様子だ。

 

「勿論。冴子もだろ?顔に書いてあるぞ。」

 

「あら?そんなに分かりやすい顔してる?」

 

「あぁ、俺がその程度でわからないとでも?」

 

「フフフっ、それもそうね。」

 

俺と冴子の仲だ。ある程度は表情だけで分かる。そのくらいにはお互いを知り尽くした間柄だ。

まぁ、ササっと終わらせようか。

俺は刑事さんの方へと近づく。

 

「すいません、犯人分かりました。」

 

「「「!?」」」

 

「……」

 

有希子、刑事、新一はビックリした様子で俺を見る。そして赤井秀一は俺を値踏みするように目を細める。

 

「オイ、もう分かったってのかよ!?」

 

「えぇ、犯人は…アンタだ!北森靖絵さん!」

 

「ほぉ…」

 

「えぇっ!」

 

赤井秀一は感心した様子で、有希子は何故か凄く驚いている。…そこまで驚く事なくね?

 

「ちょ、ちょっと待ってよ!何でビーサン買っただけでそうなっちゃうわけ?私のこの格好見てみなさいよ!どっからどー見ても海水浴客でしょーが!!」

 

「確かにそうね。でも、貴女が付けているソレ、水着じゃないわよね?」

 

冴子も援護してくれるようだ。というか私にも言わせろっていうところか?

北森さんは図星だからか、一歩後退りしてしまう。

刑事さんは全く分かってないようだが…

 

「み、水着じゃないのかね?」

 

「えぇ、恐らくパレオっぽくしてるけれど、その腰布はスカーフでしょう。穿いていたズボンかスカートかを海中で脱いで首に巻いていたスカーフをパレオのように巻き、Tシャツのスソを絞って海水浴客に似せたようね」

 

「でもさ、他の男2人がそうだったかしれないじゃん!海の家で服買ってるし…女の人はビーサンしか買ってないしさー…」

 

どうやらまだ新一君も甘いようだ。…いや逆にこうやって考察できる時点で一年生離れしてるけど…

 

「いや、正確に言えばビーチサンダルしか買えなかったんだ。財布は海水に浸かってお札は使えなかっただろうし、小銭だけで買わざるを得なかった。だからグッショリ濡れた靴も脱いで1コインで買えるビーチサンダルを買った彼女が犯人だと思うわけ。見ての通り波打ち際以外では砂浜は熱くて素足ではとても歩けないからね。それに海の家でクレカも使える訳ないし。」

 

だが、刑事さんはまだ疑問があるようだ。

 

「し、しかし女性なら濡れてもいいサンダルを元々履いていたって場合も…」

 

「忘れたんですか?車に乗っていたのは強盗犯なんですよ?しかもさっき起きた事件だ。逃亡中ならわざわざ走りにくいサンダルに履き替えるとは考えにくい…ですよね?北森さん?まぁ、偽名でしょうけど。」

 

「それに、貴女の付けている時計…10時10分で止まってるわよね?お店に並んでいる時計は作った会社の名前が綺麗に見えるように10時10分くらいで針を止めて置くのよ?」

 

「あっ、それ僕も知ってる!!父さんにデパートの時計売り場で聞いたよ!!」

 

(は!?流石工藤家、教育が違う…小学生が知ってることじゃねぇよ…)

 

「ブランド物ならシリアル番号が入っているはずです。それを調べれば強盗にあった時計かどうか分かると思います。まだ、反論しますか?」

 

そういうと北森さんは諦めたように体の力を抜いた。

 

「なる程ね…だからあの男にバレたってワケか…」

 

〜〜

 

ー逃亡中の車内で

 

「上手くいったわね!」

 

「ああ、チョロいもんだ!」

 

「時計、さばいたら南の島にでも行く?」

 

「おい、くすねてんじゃねーよ…その腕時計後ろのバッグに戻せ…」

 

「何言ってんの?これはこの前買った…な、何すんのよ!」

 

男は女に手を伸ばし、腕時計を無理矢理取ろうとしたら…

 

「戻せっつってんだよ!」

 

「ちょ、ちょっと前!」

 

〜〜

 

「そしてガードレールを破って車ごと海に真っ逆さま…まさに転落人生とはこのことね…」

 

言い終わると刑事さんは彼女の手首に手錠をかけ、連行していった。

 

 

「強盗に成功して調子に乗ってしまったのかしら…」

 

「さぁな。ただ一つ言えるのは、犯罪を犯しておいてのうのうと生きようだなんて、そんな甘いことは無い。」

 

「そうね、さぁ、戻りましょうか。」

 

「あぁ。麗香と唯香が目を爛々と輝かせてるけど…」

 

「フフフ、これは後で質問攻めね。」

 

「まあ、こういうのも良いのかな?」

 

 

「あ、あのさ」

 

「「ん?」」

 

声のする方へ振り返ると、新一君がいた。

 

「刑事さんが呼んでるよ!事件のこともう一度警察署で聞きたいって!」

 

(うっはぁメンドイ…)

 

「そっか。ありがとうね」

 

「ううん。その…」

 

「なんだい?」

 

「お、俺もあんたみたいに凄い推理が出来る様になれる?」

 

新一は少し自信を無くしたのか、ちょっと落ち込み気味なようだ。

 

「あぁ。俺が保証する。これからも励めよ、少年」

 

「へへ、そっか!俺、新一!工藤新一っていうんだ!」

 

「そうかい。俺は星川裕太。刑事志望なんだ」

 

「そっか!俺は探偵!シャーロックホームズの弟子だ!」

 

「ハッハッハ、そうかそうか。ならその師匠を超えるような探偵になってくれよ。じゃあな…」

 

「うん!バイバイ!」

 

そう言って駆けていった新一に、アニメで見たあの逞ましい姿が重なる。彼は今はまだ探偵の卵だが、その卵は金色に輝いている。芽が出るのももう少しだろう。

 

「いいの?あんなこと言って」

 

冴子は新一を知らないからか、そう言う。その中に若干の嫉妬が入っているのはご愛嬌。

 

「良いんだよ。あの子はきっと大物になるさ。」

 

「そう。でも、その前に麗香と唯香のことも気にした方がイイわよ。」

 

「あっ」

 

2人の不満気な顔に今後を憂うのだった。

 

その後事情聴取を受けた俺に待っていたのは長い長い冴子と麗香と唯香の付き纏いだった。




評価が低い…コナンのssは評価高いのが多いので中々厳しいですね。クオリティを上げるよう努力いたします。

赤井秀一の名前の由来はシャアが赤いから赤井、声優の池田秀一さんから秀一としたらしいですね。
安室透、降谷零は声優の古谷徹さん、アムロ・レイからなんだとか。
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