名探偵コナンの世界で気ままに生きる(一旦休載中) 作:ゆかなおっぱい
更新に時間が掛かり申し訳ございません。
「オイ!!美咲!!返事してくれ!!」
プールサイドで藤堂さんが倒れていて、木下さんが必死に声を上げる。
不味いな…全然反応してない!!このままじゃ藤堂さんは…
「待ちなさい!!揺すってはダメ!離れて頂戴!!…まだ脈はあるようね。すいません星川さん、救急車と警察に連絡を。」
「は、はい!!」
意外にもその場をまとめ上げたのは冴子のお母さん、麗子さんだった。
「お母さんは元警察官で刑事だったのよ?」
「それは初耳だな」
なるほど、この手際の良さとこの様になってる感じは元本職だからか。
そうこう思っている内にプールの関係者と麗子さんによる応急処置を受けた藤堂さんは担架で運ばれ、救急車で搬送された。それと同時に警察による事情聴取やら現場検証が始まった。
ん?あれは…
「目暮、事故当時の状況を聞いてこい」
「はいっ!」
(目暮警部!?若っ!見たところまだ20代前半くらいか?今ほどは太ってないけど、横幅は元からあったんだな。帽子被ってるってことはもう奥さんとの馴れ初めは過ぎてるのか…)
そんなことを考えていると目暮警部、いや今はまだ目暮巡査部長か。が、ウォータースライダーとプールの関係者に事情聴取を始めた。
「え〜、ではまず現場の状況からお聞きします。被害者の藤堂美咲さんはウォータースライダーを滑り終えてプールに入った後、突然溺れだしたんですね?」
「はい、私はプールサイドで監視をしてたんですけど、ウォータースライダーからプールに入った後直ぐに溺れたようでした。」
「なるほど。そして次は貴方。貴方はここのプールの管理者の方ですね?このプールに欠陥や、水流の異常などは無かったのですか?」
「えぇ、特に問題は…ウォータースライダーの水流も水量も正常なままです。」
「そうですか。ありがとうございます。」
そういうと目暮巡査部長は続いて仲間の三人に事情聴取を始めた。
「貴方達の関係を教えて頂けますかな?」
「えっ、俺達は大学の同級生で、俺は美咲の彼氏の木下勝です…ブワックション!!」
「自分は木下の高校時代からの友人で、美咲とも大学入学以来の友人の
今井克哉です」
「私は克哉君の彼女の川崎愛梨と申します。木下君と藤堂さんとは最近知り合ったばかりで、今日は四人でここに遊びに来たんです。」
「そうですか。さて、木下さんにお聞きしますが、貴方は藤堂美咲さんとウォータースライダーで一緒に滑っていたそうですね。何か藤堂さんにおかしなところとかはありませんでしたか?」
「いえ、いつもと同じだったと思います。…あっ、でも滑ってる最中にいきなり体が怠いって言ってました!!」
「それはどういった?」
「ハイ、滑ってる時に唐突になんか体がしんどいって言い出して、その後直ぐにプールの水の中に入ったのでその後はよくは分かりません…」
「ハンッ、そう言うけど、実はお前が美咲を殺したんじゃねぇのか?」
「なんだと、克哉!!」
「克哉君!?どうしてそんなこと…」
「…どういうことですかな?」
「刑事さん、コイツ本当は隠れて浮気してたみたいで、俺にこっそり相談してたんですよ。美咲に飽きた、別れようかなって。」
「オイッ!!克哉!!」
「本当ですか?木下さん」
「うっ…えぇ、浮気してたのは事実ですし、別れようかなとも思ってました。でも!やっぱり美咲のことが好きだって再確認して、今日は美咲と少し微妙な関係になってきてたので仲直りにって来たんです…」
(成る程、浮気相手に靡いて彼女を捨てたい…それで藤堂さんを手に掛けてしまった…有り得なくは無いな)
「嘘つくなよ勝。お前、美咲のこと散々良いようにこき使ってたくせによく言うぜ。どうせ美咲がお前から離れていきそうだったから引き留めるためだろ?それに失敗して美咲を殺そうとしたんじゃないか?」
「違う!!そんなんじゃない!!本当に美咲は途中で辛そうになって…」
(これは決まりか?)
「もう木下さんに決まりかしら?」
「さぁな。でもこのままいくと木下さんがクロだ。」
「そういう克哉だって!!お前美咲に大学の夏の留学推薦盗取られたって言ってたじゃないか!!」
(ん?風向きが変わったか?)
「な、何言ってんだよ。確かに美咲に推薦は取られたけど、それは研究成果が美咲の方が上だったからだ!」
「嘘をついてるのはお前だ!!お前この前俺に俺の方が評価高いし推薦は確実だって言ってたじゃないか!それが何で美咲に変わってるんだよ!!」
「説明していただけますか?今井さん」
「ぐっ…、実は最初は推薦貰えたのは俺だって確信してたんです。でも、蓋を開けてみたら美咲が選ばれてて…教授に聞いてもはぐらかされてまともな回答を貰えなかったんです…でも、だからといって美咲を殺そうとは思いませんよ!!それに第一、俺にはアリバイがある!!美咲が溺れた時、俺は愛梨と一緒に流れるプールの方に行ってたんだ!!そうだろ!?愛梨!!」
「えぇっ!?…は、はい。私達はその時にはウォータースライダーにはいませんでした。」
「私はウォータースライダーの監視をしてましたが、彼らはいませんでしたよ?」
「そうですか…まぁ事故だった可能性もあるので、藤堂さんが目を覚まし次第木下さんの証言の真偽は分かるでしょう。今井さんは…アリバイがありますから違うでしょう。」
「ホッ…良かったぜ。」
「ちょっと待て、そしたら俺は美咲が目を覚さないと容疑が晴れないのかよ!!」
「そうなりますね」
〜〜
「どう思う?裕太君」
「麗子さん…」
「私なんかこの事件、胡散臭く感じるのよねぇ〜」
「それは…勘ですか?」
「うん!!」
(このオバハン本当に刑事だったのかよ…)
「大丈夫よ。お母さんの勘は当たるのよ」
「あっそ」
(正直あんな所でいきなり藤堂さんが溺れるとは思えない…今井さんはアリバイがあるし、流石に木下さんがクロっぽいけど…でもあんな大勢の目があるところで藤堂さんを沈めて溺れさせることはできるのか?もしやるとしたら水中だな。水上に一回出た後に藤堂さんを沈めて溺れさせるなんて出来ないんだからな。でも鼻炎の木下さんに長いこと潜るだけの息が持つのか…?
もしかして…ウォータースライダーの中で元から苦しめてからプールに!?でもどうやってだ。藤堂さんには目立った外傷等はなかった筈だ…あぁもう!!ワカンねぇ!!
…事故じゃね?もうこれ事故だろ。)
「私はやっぱり木下さんが怪しいと思うんだけど。どう思う?裕太君」
「あぁ、どうせ事故だよ。他の客もいる中で木下さんには藤堂さんを溺れさせるなんて出来ないよ。それに今井さんにはアリバイがあるし、川崎さんも言わずもがなだ」
「…そうかしら」
「そうだよ。」
(あーあ、真剣に考えて損した。考えたら腹減ったな…もう一回あそこの焼きそば食いて〜。でもこんな状況で母さんに強請るのもなぁ…
そういや席譲ってくれたの藤堂さんだったよな。木下さんにジュースぶっかけられてティッシュで拭いてもらって。
…そんなこと思ってたら売店のとこまで来ちまったじゃねぇかよ。ったく)
そんなことを思いながらブラブラしているとゴミ箱を見つけた。
(あーあ、紙コップやら包装紙やらで溢れ返ってんじゃねぇかよ。ん…?このティッシュのビニール…川崎さんが木下さんにあげてたやつ……!?!?!?)
それを手に取って顔に近づけた瞬間、俺の体に電流が流れた。
(ハハハ、マジかよ。そうか、あの時の発言!!俺たちはとんでもない勘違いをしてたみたいじゃねぇか。)
「麗子さん」
「ん?なぁに、裕太君?犯人でもわかっちゃった?w」
「はい。もし僕の推理があってるなら、これから睡眠剤が検出される筈です。」
「…分かったわ。鑑識さんに渡しておくわね。」
〜〜
「え〜、では、お騒がせしました。もう結構ですよ」
目暮巡査部長の上司がプールの外で待たされてた人達を解放した。まぁいいだろう。こんなことは関係者だけで話せば良い。
「ちょっと待って下さい。刑事さん。」
「誰だ?坊主、俺たちは今仕事中なんだ。邪魔すんな!」
「まぁ良いじゃないですか。聞いてあげて下さいよ。」
「こっ、これは野上さん!しかしですね、このガキがなんだっていうんですか?」
「この子の推理は聞く価値があると思うわよ。」
「なんですって?…坊主、言ってみろ」
(なんとか聞いてもらえそうだな。麗子さんに感謝だぜ。)
「はい。ではまず、今回の事件は藤堂美咲さんを狙ったわけでは無いということをお伝えします。」
「「!!??」」
「どういうことだ!?坊主!!」
「落ち着いて下さい。まず、藤堂さんは木下さんが直接手を下して溺れさせられた訳ではありません。なぜなら、そんなことをする余裕なんて木下さんには無いからです。」
「なんで?裕太君」
「まずウォータースライダーで滑ってる時に溺れさせる、これは絶対に無理です。高速で滑るウォータースライダーで、しかも自分の尻あたりにしか水は流れてない訳ですし、まず顔を水に付けた状態で出てきたら監視員の方が気付く筈です。次にウォータースライダーの先のプールではどうか。これも無理です。監視員だけでなく、他の客もいる中では無理でしょう。それに木下さんは鼻炎を患っているのでそんなに長くは息を止められないし、第一に木下さんは直ぐに顔を出したと監視員の方言っていました。よって、木下さんはシロです。」
「成る程な…では犯人は今井さんだと?」
「!?俺は違うぞ!!ガキ!!」
「分かってますよ。今井さんもシロです。そして当然事故でもありません。犯人は……川崎愛梨さん。貴女だ!!」
「「!?!?」」
「ちょ、ちょっと待ってよ。私は藤堂さんとは最近知り合ったばかりなのよ?動機が無いわ」
「その最近とは?」
「2、3週間前よ」
「成る程。では、木下勝さんとは?」
「「っ!!」」
「お、おい愛梨!!勝!!お前らまさか…」
「どうなんですか?お二方?」
「そうよ!勝君とは一ヶ月前くらいから関係を持ってたわ!!それも肉体関係を!!」
「愛梨ちゃん…」
「愛梨、勝…どうしてだよ…」
「すまない克哉…」
「あの時の…あの時の浮気相手って愛梨のことだったのか!?なぁ!!勝!!」
「…あぁ」
「っ!!クソっ!!」
「でも、私がやったって証拠はあるの!?確かに私と勝君は浮気してたけど、でも藤堂さんを殺そうとするわけないじゃない!!」
「そうですね。貴女は藤堂さんを殺すつもりはなかった。でも、木下さんを殺そうとはしましたよね?そしてそれが結果的に藤堂さんになってしまった。違いますか?」
「!?…証拠が無いのによくもそうまで言えるわね。いくら小学生だからって言って良いことと悪いことがあるのよ?」
「…鑑識さん」
「あぁ。これは、君が木下さんに渡したティッシュのビニールで間違いないね?」
「!!!?」
「あ、あぁ。それは俺が受け取ったやつですけど…それが何か?」
「このティッシュカバーの裏で睡眠薬が検出されました。」
「す、睡眠薬?どうやってそれで…」
「貴女は睡眠薬を塗したティッシュを木下さんに渡した。貴女は予め木下さんが鼻炎で鼻を嚼むのを知っていたのでしょう?そのティッシュで鼻をかんだら泳いでる途中に眠ってしまい、溺れる。木下さんがプール好きで鼻炎でもずっと泳いでいるだろうと踏んでの犯行でしょう。これは立派な計画犯罪ですよ、川崎さん」
「愛梨…」
「…そうよ。私がやったわ。つい最近になって勝君から関係の解消を言われてね。カッとなったのよ。こっちは頑張って克哉君にバレないようにしてまで勝君に会いに行ってたのに!!藤堂さんを捨てたら私と付き合うっていうから!!なのに…なのに勝君は私を裏切って!!だから私は勝君を殺そうと決心したのよ」
「…署まで来てもらおうか」
〜〜
そう言って刑事さんは川崎さんに手錠をかけてパトカーまで連行していった。
その後今井さんは自分の彼女が犯罪を起こしたことやら自分に隠れて浮気していたことに意気消沈した様子で、廃人のようだった。
藤堂さんは無事回復したが、木下さんとは別れたようだ。
木下さんは自分が狙われていたことに恐怖を覚えてしまい、藤堂さんに依存しそうになっていたが、藤堂さんにフラれたことで完全に生きる屍のようになってしまった。
ー人殺しは人類最悪の禁忌である。
友人同士での殺人未遂…これは彼ら彼女らに深い傷痕を残すだけだった。
〜〜
「なんで木下さんは睡眠薬が効かなかったの?木下さんもあのティッシュで鼻をかんでたんでしょ?」
「あぁ、それは多分下の方のティッシュにだけ睡眠薬を塗してたからだよ。下のティッシュだけに仕込んでおけばそのティッシュのカバーとティッシュはすぐにゴミ箱に捨てるだろ?そうすれば証拠は残らないしな。」
「成る程ね…でも、どんなに仲のいいカップルでもああいう風になっちゃうのかしら…」
「さぁな…」
ポケモンネタすんません。これからもこのSSでは唐突な訳わからんネタを挟みます。ご了承下さい。
今後は時代が進むのを早める予定です。流石にチマチマ進んでたら原作に追いつくのに時間が掛かりすぎますし、原作とは違って完成度の低い事件を連発することになるので。