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無双鉄神 インペライザー
円盤生物 ロベルガー 登場
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親父から【エンペラ星人】の戦闘兵器群生産拠点の強襲作戦への参加を命じられてから数日後、俺は宇宙警備隊・銀河連邦合同の強襲部隊における宇宙警備隊精鋭部隊と合流していた……あ、21先輩とタロウ教官もいるな。
「お久しぶり……という程ではありませんかね、21先輩、タロウ教官」
「アークか……その様子なら大丈夫そうだな」
「ふっ、そうだなアーク。今回の作戦ではよろしく頼むぞ。……俺とタロウはお前の“事情”を知っているからな。ゾフィー隊長からもフォロー頼まれてもいる」
とりあえず二人に軽く挨拶をした後、こっそりと21先輩からそんな事を言われた……どうやら俺とそれなりに親しくて色々と関わってしまっていた彼等には、親父も『銀の鍵』についての事情をある程度話していたらしい。
……まあ、親父はこの宇宙警備隊精鋭部隊の部隊長としての仕事もあるから俺だけに関わっている余裕はないだろうしな。なるべく彼等の世話にならない様に努力するつもりだが『銀の鍵』はまだ完全に使いこなせているとは到底言えないしな。
「しかし宇宙警備隊の方はレオ兄弟に80、グレートやパワードやチームUSAと俺でも名前を聞く様なエースかベテランばかりですか」
「それだけ警備隊もこの作戦に本気だと言う事だ。勇士司令部からもネオスを始めとする精鋭を送り込んでいるしな」
「ゾフィー隊長を始めとする上層部が可能な限りの戦力を各地から捻出したんだ。……これから攻める生産拠点で作られている二種の戦闘兵器【インペライザー】と【ロベルガー】は全宇宙で被害を出しているからな。早急にその供給を止めねばならん」
尚、他のウルトラ兄弟であるマンさん、セブンさん、ジャックさん、エースさんは地球圏周辺でエンペラ軍団と戦っているのでこちらには来れないそうだ。まあそれでも銀河連邦の艦隊や精鋭部隊と合わせて十分過ぎる程の戦力なんだが。
……軽くみた限り宇宙警備隊以外にも『アンドロ戦士団』や『エメラルド星のロボット兵器』とかの姿も見えるし、多分反攻作戦自体はかなり前から水面下で進められていた感じなのかね。
「しかし、これだけの大艦隊を暗黒宇宙に送る事なんて本当に出来るんでしょうか?」
「銀河連邦から供給された技術で実宇宙と暗黒宇宙を繋ぐゲート技術が急ピッチで開発されたからな。これでわざわざ光速を超えて暗黒宇宙に突入する必要は無くなったと聞いている」
「最も開発期間の短さから装置の大きさが艦艇搭載クラスなのが欠点の様だがな。だからあんな大艦隊になっているんだ」
ちなみに暗黒宇宙への侵入技術には宇宙警備隊から供給された『暗黒宇宙での戦闘・行動データ』も使われているとの事……そんなデータがあるなら光の国が自力で開発すれば良いじゃないかと思ったが、そもそも第二次ウルトラ大戦争で惑星規模で忙しかったウチにそんな余裕がある筈無いよなと考え直した。
……まあ、光の国の技術力は確かに高いけど万能って訳じゃないし、むしろ得意分野は生化学とか光エネルギー運用とかに偏ってるから暗黒宇宙やマイナスエネルギーの運用とかは苦手分野なのだと以前技術局の職員が言ってたしな。
『……では時間になったので、これより暗黒宇宙に存在するエンペラ軍団の生産拠点へのゲートを開く。その後の行動は事前に説明しておいた作戦概要通りとするが、不測の事態が起きた場合には各隊長の指示を仰ぐ様に』
「む、どうやら時間の様だな。アーク、気を引き締めて行くぞ」
「分かってますよタロウ教官」
そんな話をしているうちに作戦の開始時刻になったらしく銀河連邦の旗艦から通信が届いたので、俺達宇宙警備隊員も親父を中心に戦列を整えて行く。
……そして準備が終わった所で艦隊の先頭にあるいくつかの鑑が前方に紫色のエネルギーレーザーを照射すると、その先の空間がドンドン歪み始めやがて巨大な一つのゲートが形成されたのだ。
「……確かにアレは暗黒宇宙に繋がるゲートだな。以前見た『宇宙人連合』が作っていたモノと同じエネルギー波長を感じる」
「そうですね先輩。……しかしアレだけ巨大なゲートを展開出来る技術を開発するとは」
そもそも銀河連邦は文字通り数多の銀河系を股にかけて様々な惑星が集まって出来た超巨大組織、普段は利権の衝突とか商売における競争とかで分かりにくいが、一旦自分達を脅かす様な事件が起きて協力して事に当たる段階まで来ればそのマンパワーは光の国一つを遥かに超えるのである。
まあ、巨大過ぎる組織だからこそ前述の理由で今回みたいな大事件が起きないと一致団結して動けないんだが。だからこそ普段の治安維持で強くてフットワークが軽い宇宙警備隊が活躍しているとも言えるし。
『……では、全部隊出撃! 目標はエンペラ星人の兵器工廠だ!』
『『『了解!』』」
そうしてゲートが完全に開ききった所で銀河連邦艦隊が次々とゲートを潜って行く……先頭をバリア機構付きの無人艦艇にしている事からゲートを出た直後の奇襲を警戒している事が分かるし、当然の事ながら指揮官も優秀みたいだ。
『……よし、我々宇宙警備隊も続くぞ。全員警戒を厳に』
『『『了解』』』
……そして俺達宇宙警備隊も艦隊に続いて親父の指揮の下で警戒しながらゲートを潜り暗黒宇宙へと向かっていったのだった。
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ゲートを潜った先にあったのは以前も見た実宇宙よりも遥かに光の少ない寒々とした雰囲気の『暗黒宇宙』の光景であった……予定では生産拠点から少し離れた場所にゲートを開いて、そこから退路でもあるゲートを守る部隊と生産拠点を攻める部隊に分かれて行動するんだったな。当然俺達宇宙警備隊は攻撃部隊の方だ。
……また、万が一備えて実宇宙の側にもゲートを展開出来る艦艇を配置してあり、暗黒宇宙との通信を行う事も出来る技術と合わせて撤退の為のゲートを再び開かせる事も出来るという念の入り用だ。
『予定通り防衛部隊はゲートの維持に専念、攻撃部隊は生産拠点へと向かう。先程観測した周辺環境と目標の座標データを送るので各自確認しておいてくれ』
そんな通信と共に旗艦から
……そしてデータが渡りきった所で直ぐに攻撃部隊はエンペラ星人の生産拠点へと進軍していった。時間を掛ければ向こうが迎撃の準備を整えて来るだろうから、なるべく早く攻撃を開始したいとの狙いだと言っていた。
『今回の作戦に於いては事前に得られた情報から生産拠点を守る闇の結界に対して、総勢10隻の艦艇に搭載されている『光量子波動砲』による一斉射撃による破壊を試みる事となっている。それ以外の艦艇や部隊は発射準備が整うまでの護衛と時間稼ぎをお願いしたい』
「……銀河連邦虎の子の波動砲を10機も持って来るとはな」
「一つだけでも惑星を容易く破壊出来る代物ですからね」
この『光量子波動砲』は昔宇宙に覇を唱えようとした“とある帝国”が作り上げた『波動システム』という技術から発展された兵器であり、一射で惑星を破壊出来るその威力から銀河連邦内でも使用に厳重な制限が課せられている兵器の一つである。
ちなみに元となる技術を作った“とある帝国”は当時同じく宇宙に覇を唱えていた
……かつてエンペラ星人に破れた星の技術が、今はその生産拠点攻略に使われるというのは何というか奇縁ではあるかな。
『目標地点に到達した。全軍戦闘準備』
「アレがエンペラ星人の生産拠点……
「あの黒い雲がウルトラ戦士の光線すら遮断する強固な結界になっているとデータにはあるな」
目標地点に着いた俺達が見たものは直径20キロ近い巨大な黒い雲の様なモノで出来た球体であった……どうも生産拠点をあの黒い雲の様な結界で覆っているらしく外からでは中の様子は分からない。
……そうしていると向こうもこちらに気がついたのか、黒い雲の中から次々と【インペライザー】と【ロベルガー】が出て来てこちらへと向かって来たのだ。
『『『◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️……』』』
『敵防衛戦力【インペライザー】と【ロベルガー】を確認! 主力艦隊は波動砲発射準備! それ以外の艦艇は砲撃により敵の迎撃と生産拠点への先制攻撃を! 護衛部隊は近づいて来た相手を排除せよ!』
それに対して旗艦の司令官は即座に指示を出し、他の艦艇もそれに答えて向かって来る戦闘兵器達に多種多様なビームやミサイルを放って次々と撃墜していく……俺達宇宙警備隊を始めとする護衛部隊も光線などの飛び道具で砲撃を掻い潜って近づいて来たロベルガーを破壊したりと活躍していたが、やはり単純火力だと巨大化した個人戦力よりも戦艦の方が上だよな。向かって来る奴らの殆どを撃破している。
……ただ、それらの攻撃の幾らかはあの“黒い雲の結界”にも当たっているのだが、それにも関わらずあの結界は僅かに揺らめく程度で未だに健在であるのが気掛かりだが。
「……戦艦の艦砲ビームや対怪獣用のミサイル程度では突破は不可能か」
「こちらの観測機器でも測定をしてはいるが『強力な暗黒のエネルギーで出来た結界』という程度しか分からないな。……アークは何か分かったか?」
「いえ、今のところはさっぱり。……『銀の鍵』を出せば何か分かるかもしれませんが、とりあえず一旦出してみましょうか?」
あの『黒い雲の結界』はこちら側の殆どの観測機器を無効化してしまうらしく、俺達宇宙警備隊が持つ技術局謹製の装置も銀河連邦の艦隊に備え付けられた装備の方でも結界を解析出来ない様だ……なので俺は『銀の鍵』を出して空間干渉によって解析してみようと提案したのだが……。
「……いや、お前の
「それにそろそろ波動砲のチャージも終わる所だしな。アレらが撃たれてからでも構わないだろう。……それにあれだけの波動砲の一斉砲撃であれば突破出来る可能性は高い」
セブン21先輩とタロウ教官にそう言われたので一旦見合わせる事に……確かに10機の波動砲の同時発射なら、その威力は親父の最大出力M87光線すら上回る物になるだろうからな。むしろそれでも破壊出来なかったらどうしようも……。
『光量子波動砲発射準備完了! 全軍は射線から退避せよ!』
そうこうしている内に旗艦から波動砲発射準備完了の通信が届いたので、俺達はその射線に入らない様に下がりつつまだ残っていた戦闘兵器達に邪魔をされない様に牽制していく……そして全軍が射線から退いたと同時に艦艇に備え付けられた波動砲が膨大な光を湛え出した。
『……よし、光量子波動砲……発射ァッ!!!』
号令と共に十の訪問から惑星を破壊出来る程の莫大なエネルギーを秘めた光線が放たれ、途中に残っていた戦闘兵器達を跡形もなく蒸発させながら『暗黒の雲』に覆われた生産拠点へと突き刺さり……まるでスポンジに水を吸収させるかの様にその光の束は
『目標健在⁉︎ 光量子波動砲は全てあの黒い雲に吸収されました!!!』
『なにぃ⁉︎』
『馬鹿な⁉︎』
その余りにあまりな光景を見た艦隊に動揺が走るのはやむ終えない事だっただろうが……敵はそんな隙を見逃してくれる程に甘くは無く、波動砲に対する反撃の様に『暗黒の雲』の内側から
加えて更に暗黒の雲から再びインペライザーとロベルガーの軍団は現れてこちらに向かって来てしまっていた。
『波動砲搭載艦四番艦轟沈!』
『直ぐに回避機動を取れ! それと無人戦艦を前面に出してバリアを展開させろ! 後、あの黒い雲の詳細解析を急げ! 宇宙警備隊にも解析の協力をさせろ!』
そんな状況でも即座に的確な指示を出せた司令官は間違いなく傑物だろうが、それでも文字通り惑星を数個纏めて吹き飛ばせる火力すら通じなかった“暗黒の雲”を前にして有効な手を打てる者は“他には”おらず防戦に徹するしか無い状況だった……ので、俺は『銀の鍵』の能力を使ってあの暗黒の雲の解析を試みる事にした。
「タロウ教官、21先輩、今から『銀の鍵』を使ってあの暗黒の雲の解析を試みます。ちょっと集中するのでその間の護衛を頼みたいのですが」
「分かった、お前には指一本触れさせん」
「任せておけ」
二人の協力も得られた所で俺は手の平の上に『銀の鍵』を展開、その空間干渉能力を介して“暗黒の雲”の情報を探っていく……元よりこの『銀の鍵』はあらゆる時空に偏在する大邪神の力の断片、その気になれば指定した空間の情報を解析したり限定的な過去視も可能なのだ。
……まあ今の俺では膨大なエネルギーを消費してその程度しか出来ないとも言えるんだが、とにかく解析だな。
(ふむふむ、とりあえず光量子波動砲が当たった時点での空間情報を取得して……成る程、あの『暗黒の雲』自体が『光を飲み込む闇』的な
「……大体あの『暗黒の雲』のカラクリは分かりましたよ」
「本当か!」
「早いな」
要するにあの結界は『光側エネルギー完全吸収の超頑丈な結界』って事なんだよな……その辺りの事を二人に可能な限り説明しつつ、テレパシーを使って親父にも伝えておく。
『成る程、そういう事か……とりあえず情報は指揮官殿にも伝えておくが、お前ならあの結界を破る事は可能か?』
「理論上は可能ですね。アレは光側のエネルギー以外なら
『ならば俺のブラックストリームM87の方がいいか。アレは光エネルギーでは無いしな。……今から司令部と対策を協議するが、おそらく俺達が出張る事になるだろうから準備はしておいてくれ』
「了解」
……しかし、あの戦艦を一撃で轟沈させた“赤黒いビーム”と言い、あの『暗黒の雲』の中には一体何があるのか……まだまだ予断は許さないだろうなぁ。
あとがき・各種設定解説
アーク:今回はほぼ見学
・銀河連邦も宇宙警備隊も今回はガチなので終始解説役だったが、次回からはオンリーワンの『銀の鍵』で活躍する予定。
・ウルトラコンバーターに関してはゾフィーが昔使っていた物を技術局が改修した物で、『銀の鍵』のエネルギー消費を補う目的で供与された。
・今回は精々数秒程の解析に使っただけなので、エネルギー消費も大した事なくまだコンバーターは使っていない。
銀河連邦艦隊:銀河連邦の本気
・エンペラ星人が銀河連邦に与えた被害は甚大な物だったので、一致団結して本気を出し人員・設備共にガチガチに固めた大艦隊。
・ちなみに今回使われて『光量子波動砲』はは真空エネルギーを圧縮、加速させタキオン粒子を生成する『波動エンジンシステム』に、光量子エネルギー変換システムを導入して大幅の効率化を測った『光量子波動システム』を兵器転用した物。
・分類としては『マキシマオーバードライブ』などの光推進システムの近似技術品であり、その上位版とも言える物。
・他にも無人艦隊・無人攻撃機などの各種兵器や、ウルトラ戦士などの暗黒宇宙での活動が制限される者達様にエネルギー供給フィールドなどを準備した万全の態勢で戦いに望んでいる。
読了ありがとうございました。
今回の時系列はメフィラス星人が地球でやらかしているのとほぼ同時期になります。